ダンジョン学園、ゲーム転生ソロ攻略中。   作:塔乃登

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前回のあらすじ
試験が怪しいのは俺とケミーとカッツェとグレイ。
マリーロールは教えるのが上手い。



033.前期試験日

 さて、今日はどうしようかな。

 試験期間三日目。

 今日も今日とて試験期間中、放課後時間が空いたのでこの後の予定を考える。

 

 ギルドハウスに行って勉強してもいいんだけど今日は一人だからなー。

 うちのメンバーは教師側が三人、生徒側が四人ということで、マンツーマンのレッスンをすると一人余ることになる。

 

 今日は俺がそのぼっちの担当であった。

 まあ語学数学と違って地理歴史は単純な暗記科目で一人で勉強するのに問題がないって理由もあるけど。

 まあ本当に一人で問題ないなら赤点に怯えることがそもそもないんだけどね。

 

 なんて話はともかく。

 別に一人だからってギルドハウスで勉強しちゃいけないわけでもないし今日もそうしようかな、と思っていると声をかけられた。

 

「ジャックくん」

「アクアさん?」

 

 視線を向けるとそこには鞄を持ったアクアさんが立っている。

 

「ジャックくんがよかったら、一緒に試験勉強どうかな?」

 

 アクアさんの成績的に試験勉強は必要なんだろうかと思わなくもないが、赤点の心配がなくとも自主的に勉強するのが真の優等生なのかもしれない。

 

「わかった。ちなみにルビーさんも一緒?」

「うん、あと……」

「あたしも!」

 

 アクアさんの後ろからの顔を見せたのはフィスさん。

 10階層を一緒に攻略した縁もあり、彼女ともたまに探索したりするので特に問題はない。

 

「ちなみにフィスさん、成績は?」

「うー、それはあんまり聞かないでほしいかなぁ……」

 

 はい、原作通りみたいですね。

 なお、さらに向こうにいるルビーさんも乗り気ではない表情なので成績のほどが察せられる。

 うーん、まあいいか。

 別に二人が赤点になっても俺は困らないので、付きっきりで教える必要もないし自分の勉強は問題なく進められるだろう。

 

「勉強どこでやろうか」

「図書館はどうかな」

「じゃあそうしようか」

 

 ということで、四人で図書館に向かった。

 

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

 

 この学園の図書館は一般的にイメージする図書館と相違はなく、蔵書を読むため以外に勉強する学生にも開放されている。

 原作だとここで勧誘できるキャラがいたり、個別イベントの進行で訪れたりするんだけど今は関係ないので詳細は割愛。

 

 読書スペースには長机が並んでいて、うるさくすると注意されるらしい。

 普通に会話する声は聞こえるので、空気が張り詰めているような普通の図書館よりはゆるい雰囲気。

 要するにみんなで集まって勉強するにはいい場所だ。

 

「そういえば聞いてなかったけど、ジャックの成績は?」

 

 机を囲んで座りながら、向かいのルビーさんにそんなふうに聞かれる。

 

「ダンジョン学と語学、数学は平気かな。ほかの二つは勉強次第」

 

 なおダンジョン学はテストを2時間分やって200点満点なので学業成績という点ではこれが得意だと有利。

 生産科の生産共通と生産専門が分かれてるのに対して、戦闘科はダンジョン学一つだけど200点でバランス取ってる感じだね。

 実際ダンジョン攻略するのに一番関係がある科目だから比重が高いのは納得ではある。

 まあ赤点回避には関係ないけど。

 

「確かにジャックって変なこと知ってるわよね」

「役に立つ知識はあって困らないでしょ。ルビーさんも気になるなら図書館の本読んでみるといいよ」

「えー、アタシはパスー」

 

 面倒くさそうに断るルビーさん。

 確かに彼女が図書館の本読んでるのは猛烈に似合わなそうだけど。

 

「なんか失礼なこと考えてるでしょ」

「そんなことないよ」

 

 そんなことないよ。

 

「それでルビーさんは何科目くらい補習になりそう?」

「なんで補習前提なのよっ!」

 

 ルビーさんが周りに配慮して小声で叫ぶ。

 なお赤点は40点。

 記述式だと結構大変なハードルだけど、解答は選択式なのでそこまで難易度は高くない。

 

「違うの?」

「…………、二科目くらい」

「フィスさんは?」

「あたしはー、数学が苦手かなー」

 

「一応聞くけどアクアさんは?」

「私は補習はたぶん大丈夫だと思う」

「やっぱりアクアさんは成績いいんだ」

 

 まあイメージ通りだ。

 

「そうよ、アクアは聞けばなんでも教えてくれるんだから!」

「じゃあ俺もわからない所があったら教えてもらおうかな」

「私にもわからないことはあるよっ?」

 

 向かいの席であたふたと焦るアクアさんを見て俺は笑顔になった。

 

「それじゃあ勉強始めようか」

 

 ということで全員ノートを開く。

 集中して問題を解き始めるアクアさん。

 

「アクアー、ここ教えてー」

 

 その横からたまに質問をするルビーさん。

 

「んー……」

 

 俺の隣のフィスさんは、難しい顔でノートとにらめっこをしている。

 

 時間が経つとやる気に比例するように、その姿勢がだんだん前屈みに崩れていって、上半身の一部が机に乗った。

 そのままその一部が少しずつ机に押し付けられて潰れていく様子を観察するのは流石に犯罪なので視線を外す。

 やっぱりすげえぜ……、原作メインヒロイン……!(※一部が平たい原作メインヒロインもいます)

 

「ジャックくん」

「んん゛っ」

 

 不意にアクアさんに話しかけられて、咳払いをして見ていたものを誤魔化す。

 

「大丈夫?」

「大丈夫だよ。それよりどうしたの、アクアさん?」

「ここの問題なんだけど、ジャックくんわかる?」

 

 よかった、バレてはいないみたいだ。

 彼女のノートに書かれているのは数学の問題。

 

「この問題は……」

 

 解説しようと思ったんだけど、机を挟んでいると若干やりづらい。

 なので席を立って、アクアさんの隣に回り込んでから覗き込んだ。

 

「直接書いちゃっていい?」

「うん」

 

 了承を得たのでノートにそのままさらさらとペンを走らせる。

 

「じゃあまずここの数字を掛けて、次にこれを引いて、最後に割り算をしたらおしまい」

「そっか、ここの数字を掛ければよかったんだ。ありがと、ジャックくん」

「どういたしまして」

 

「アクアー、ここ教えてー」

「どうしたの、ルビーちゃん」

 

 アクアさんに泣きつくルビーさんを見ながら、俺は自分の席に戻った。

 

「フィスさんは大丈夫?」

「うーん……」

 

 だめそう。

 まあいいか、ということで自分の勉強を再開。

 さすがにまずいかと歴史に手を付けているんだけど、あんまり頭に入ってこないのが実感できる。

 カタカナの人名の覚えづらさは異常。

 

「んー……」

 

 それからしばらくは苦戦しながらも手を動かしていると、二の腕をつんつんと横からつつかれた。

 

「?」

 

 隣を見るとフィスさんがこちらを見て笑顔を浮かべている。

 どうしたの?と聞く前に、隣からスライドさせられたノートを見て察した。

 

 そこには交差した縦横二本線と、真ん中に◯の書き込み。

 3✕3のマスの中で◯✕を三つ並べたら勝ちなアレだね。

 先手取ってるのズルくない?と思いつつ、角の一つを✕で埋める。

 ◯✕◯と続き、全てのマスが埋まって引き分け。

 

『もう一回』

『OK』

 

 今度は先手をもらおうかな。

 口は開かずにノートで筆談をして、今度は俺から角に◯を置く。

 ちなみにこのあと後手が中央以外に✕を置いたら勝ち確定だ、なんて考えているとフィスさんが角に置く。

 このゲーム互いに最善手を続ければ引き分けにしかならないんだけど、彼女はそれを知らなかったらしく俺の勝ち。

 

『もう一回!』

『はいよ』

 

 悔しがってるフィスさんには悪いけど、負ける要素がないので余裕の気持ちだ。

 

「二人とも、なにしてるの?」

「げ」

「あ」

 

 それから何戦か遊んでいると、向かいの席から声をかけられた。

 視線を上げると、眉を上げたアクアさんの顔。

 ちがくてぇ……、俺が勝ちっぱなしでやめるって言いづらくてぇ……。

 

「もー、ちゃんと勉強しなきゃダメだよ?」

「ごめんなさい」

「ごめんなさい」

 

 フィスさんと二人、アクアさんに頭を下げた。

 

「ルビーちゃんも、ほら」

「んー……?」

 

 いつの間にか腕を枕にして寝ていたルビーさんが頭を起こすと、その腕に押しつけられていたおでこが赤くなっていた。

 

「ふふっ」

「なによ」

 

 その赤いおでこがおかしくて俺が笑うと、ルビーさんから抗議するような視線を向けられる。

 

「おはよう、ルビーさん。よく眠れた?」

「んー、大量のモンスターに追いかけられて死ぬほど走らされる夢みてなんか疲れた」

 

 あっ。(察し)

 

「なに?」

「なんでもないよ」

「怪しい」

「怪しくないよ」

 

 胸が胸で圧迫されて息苦しかったから変な夢を見たんだろうね、なんてさすがに言えない。

 ルビーさんもフィスさんには及ばないけどかなり大きい方だからなあ。

 

「んー……、しょうがないからやるかー」

 

 ルビーさんが腕を上げて背筋をぐっと伸ばしてから、諦めたように机に向かう。

 

「あたしもー」

 

 フィスさんも同じように上体を起こして机に向かった。

 

「みんな頑張ろうね!」

「おー」

 

 やる気を見せるアクアさんに、三人でゆるく声を上げる。

 あんまり気が乗らないけどやらなきゃいけないからやるっていうのがよく表れている返事だった。

 図書館だからね、大声は出さないようにしないとね。

 

 

 

 ☆★☆★☆

 

 

 

「ジャックー助けてー」

 

 試験期間五日目。

 ギルドハウスを訪れると、中から走ってきたグレイをそのまま抱きとめる。

 

「どうしたの、グレイ」

「勉強わかんないよー」

 

 俺の腰に抱きついたまま、視線を上げたグレイが涙目でそんな事を言った。

 

「大丈夫、俺もわからん」

「全然大丈夫じゃないよっ!」

 

 そうかな……、そうかも……。

 まあ赤点取ったら困るからやるしかないという点ではその通りではある。

 

「俺も勉強するから、一緒にがんばろ」

 

 俺がグレイの肩に手を置いてそう伝えると、彼女も消極的ながらもやる気を見せた。

 

「うん……」

「大丈夫、グレイならできるよ」

「そうかな……?」

「うん、間違いない」

「そっか! ジャックがそういうなら大丈夫な気がしてきたよ!」

「それはよかった」

 

 グレイがちゃんと立って俺が肩から手を離すと、その肩が後ろからガッと掴まれた。

 

「では勉強を再開しましょうか」

「ひっ、クローネ!?」

 

 そのまま掴まれたグレイがずるずると奥の部屋に連行されていく。

 

「ジャックー、助けてー!」

「勉強がんばれー」

「ジャックの裏切り者ー!」

 

 別に裏切ってはないと思う。

 まあ勉強してもらわないと俺も困るので、そのまま見送ると二人が入っていった部屋の扉がバタンと閉じた。

 

 

 ☆★☆★☆

 

 

「時間だ、全員席につけ」

 

 試験当日、スカーレット先生の言葉に全員が自分の席に座り口を閉じる。

 

「今から試験用紙を配布する。用紙は裏返したまま、時間まで表は見ないように。なお試験中は私が監督するが、不正行為は厳罰と覚えておけ」

 

 退学かな?

 スキルレベル80超えの先生が目を光らせているなら隠すのは不可能だろうし、わざわざ自殺行為をする奴もいないだろうけど。

 

「ではこれからダンジョン学Ⅰを開始する。全員始め」

 

 授業開始のチャイムとともにスカーレット先生の号令がかかり、試験用紙を裏返す音が何重にも耳を打つ。

 

 

 

『一科目目、ダンジョン学Ⅰ』

 

【問1】

 次のスキルの中で一番威力が高いものを答えよ。

 A.スラッシュ

 B.ピアス

 C.サイクロン

 

 これは簡単。

 答えはC。

 AとBは片手剣のスキルだが、Cは両手斧のスキルなので一番高威力だ。

 

 

【問3】

 ウォーキングマッシュルームの対策として最も適切なアイテムを答えよ。

 A.毒消し

 B.目覚ましの鈴

 C.正気戻し

 D.復活薬

 

 答えはC。

 それぞれのアイテムに対応した状態異常はAが毒、Bが睡眠、C混乱、Dが戦闘不能。

 ウォーキングマッシュルームが使ってくるのは混乱なので正解はCだ。

 

 

【問9】

 ゴールドライオンに対して破壊可能な部位を全て答えよ。

 A.牙

 B.たてがみ

 C.爪

 D.腹

 E.尻尾

 

 答えはBとC。

 間違えやすいけど頭部への攻撃で破壊できるのは牙ではなくたてがみだ。

 

 

【問10】

 ゴールドライオンの落とすアイテムとして適切なものを答えよ。

 A.ライオンナックル

 B.金獅子の大斧

 C.金獅子の弓

 D.金獅子の盾

 

 答えはD。

 ほかは引っ掛けでAはライオンフィスト、Bは金獅子の斧、Cは金獅子大弓が正しいアイテム名。

 

 

 

『二科目目、ダンジョン学Ⅱ』

 

【問1】

 装備の特殊効果について次の中で一番効果倍率が低いものを答えよ。

 A.スキル強化【Ⅱ】

 B.打撃属性強化【Ⅱ】

 C.攻撃力強化【Ⅱ】

 D.闇属性強化【Ⅱ】

 

 答えはC。

 Cの攻撃力強化が5%、ほかの三つは10%だ。

 

 

【問2】

 ランク2武器、雷轟鎚に付与する特殊効果について、一番適切な組み合わせのものを次の中から選べ。

 A.攻撃力強化/打撃属性強化

 B.攻撃力強化/スキル強化

 C.打撃属性強化/雷属性強化

 D.スキル強化/雷属性強化

 

 答えはC。

 雷轟鎚は雷属性武器なのでこれは最優先。

 あとは攻撃が全て打撃属性なのでこれを選ぶのが一番効果範囲が広く倍率も高い。

 

 

【問18】

 シャークサイクロンの攻撃について、使用する属性のものを選べ。

 A.水属性

 B.氷属性

 C.風属性

 D.雷属性

 

 答えはB。

 水属性とか風属性はそもそも存在しないので、ある意味二択のボーナス問題だ。

 

 

【問19】

 シャークサイクロンに対する攻撃として、一番有効なものを一つ選べ。

 A.打撃属性

 B.刺突属性

 C.火属性

 D.雷属性

 E.光属性

 

 答えはD。

 ちなみに物理属性なら斬撃と刺突、魔法属性なら雷の次に光と闇が有効である。

 

 

 

 翌日。

『四科目目、数学』

 

【問2】

 次の計算式を解いて答えを選べ。

 12−7✕2+6✕3=?

 

 A.16

 B.48

 C.128

 D.−20

 

 先に掛け算してその答えを12から引くから答えはD。

 まあこのへんは余裕かな。(※間違ってます)

 

 

【問7】

 買取金額50オーラムの魔石【Ⅰ】を三人パーティーで等分した時、一人当たりの利益は750オーラムとなった。その場合の全体での魔石【Ⅰ】のドロップ数を答えよ。

 A.15個

 B.30個

 C.45個

 D.60個

 

 答えはC。

 750÷50✕3=45

 750オーラムを50オーラムで割って、一人当たり15個。

 その15個は三人で等分した数なので、合計は3倍して45個だ。

 

 

【問12】

 人物Aは5分に1体モンスターを倒している。

 人物BはAの15分後に探索を開始し、4分に1体モンスターを倒している。

 BがAと同じ討伐数になるのはAが討伐を開始してから何分後か。

 A.45分後

 B.60分後

 C.75分後

 D.90分後

 

 答えはC。

(1÷4)-(1÷5)=0.05

 3÷0.05=60

 60+15=75

 15分後のAの討伐数は3。

 Aの1分間の討伐数は0.2体で、Bの1分間の討伐数は0.25体。

 差分の0.05で初期の差の3を割ると60分。

 Bが討伐を開始してから60分後に追いつくので、Aが討伐を開始してからの時間は先行15分を足して75分。

 

 

【問19】

 貴方はポーションを5つ、SPポーションを2つ買い、合計の金額で4900オーラムかかった。

 また別の日にポーションを8つ、SPポーションを1つ買い、合計の金額で5200オーラムかかった。

 SPポーションの金額はいくらか?

 なおそれぞれのアイテムは、日が異なっても同じ金額のものとする。

 A.500オーラム

 B.600オーラム

 C.1000オーラム

 D.1200オーラム

 E.1500オーラム

 

 答えはDかな。

 5x+2y=4900

 8x+y=5200

 下の式に✕2をして16x+2y=10400。

 

 16x+2y=10400

 -) 5x+2y=4900

 ───────────

 11x =5500

 x=5500÷11=500

 

 ふたつの式を引き算して11x=5500、両方を11で割ってx=500。

 

 8✕500+y=5200

 4000+y=5200

 

 y=5200-4000=1200

 

 元の式にx=500を代入して、両辺から4000を引いたらy=1200。

 なのでy=SPポーション=1200オーラム。

 

 別解として8x+y=5200をy=5200-8xにして5x+2y=4900を5x+2(5200-8x)=4900にしてから計算してもOK。

 

(※先生からの一言「上の式に8をかけて下の式に5をかけて40Xで揃えてから引いたほうがYが直接求められるからスマートだぞ」)

 

 

 

『六科目目、地理』

 

【問4】

 ドランサス地方が主な産地である品について一つ選んで答えよ。

 A.小麦

 B.塩

 C.銀

 D.毛皮

 

 答えはA。

 ドランサス地方は川の近くにあって、その恩恵で農業が盛んな土地だ。

 

 

【問8】

 国内南に位置する鉱石の産地として有名な土地の名前を答えよ。

 A.ホワイトシー

 B.リバーウッド

 C.コールドバレー

 D.モンテメール

 

 これ間違えたらマリーロールに怒られそう。

 

 

【問9】

 グラングローから南に続く街道の名称を答えよ。

 A.ソルトロード

 B.ジュエルロード

 C.ウールロード

 D.ゴールドロード

 

 答えはB。

 上の答えで鉱石の産地=金を連想させる引っ掛け問題かな。

 

 

【問12】

 王都から東に位置する都市、ジーストンの主な産地である品について一つ選んで答えよ。

 A.葡萄

 B.塩

 C.大麦

 D.大理石

 

 答えはB。

 ジーストンは海の町という意味の名前で、塩田が有名な土地だ。

 

 

【問20】

 国内にある以下の各都市を、王都であるグラングローから遠い順に並べよ。

 A.ジーストン

 B.モンテメール

 C.ドランサス

 D.コールドバレー

 

 フン、シラネーヨ。

 ジーストンが海辺の都市で内陸の王都とは距離があるのでおそらく一番遠く。

 モンテメールは比較的近かったはずなので一番近く。

 ドランサスとコールドバレーは……、わからん。

 とりあえず、B・D・C・Aでいいか。(ダメです)

 

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

 

「試験終わり。全員ペンを置け」

「ふー……」

 

 地理の試験時間が終わり、校舎にチャイムの音が響く。

 前期試験の日程はこれで完遂。

 スカーレット先生が答案用紙を回収して教室から出ていくと、それまで教室に満ちていた静寂が解き放たれ空気が軽くなったのを肌で感じた。

 

 なお答案の返却はこれから先生が採点してからなのでまた明日だ。

 テスト返却、終業式、ホームルームを経てその翌日から夏期休暇が始まる。

 とはいえ試験がすべて終わったという事実は、クラスメイトの気分を軽くしていた。

 気分はもう夏休みだろう。

 

 まあ夏休みだからって毎日遊んでられるわけじゃないんだけど。

 現代日本もそうだろって?

 ちょっと何言ってるのかわからないですね……。

 

 なんて話はともかく、クラスを見渡すと皆友人たちとこの後の予定に盛り上がっている。

 

 そんな様子を確認してから、俺は一人で教室を出た。

 

「ジャック、お疲れじゃの」

「お疲れさまシャオ、カッツェも」

「つかれた……」

 

 ギルドハウスを訪れると、先に来ていたシャオとカッツェが出迎えてくれる。

 

「二人とも試験どうだった?」

「わしは問題ないかの。そこそこできたと思っておるよ」

 

 シャオのそこそこできたは俺の感覚でいうとかなり良くできたの部類に入るので心配はなさそうだ。

 

「カッツェは?」

「たぶん……」

 

 うーん、微妙なライン。

 

「ちなみにジャックはどうだったのかの?」

「俺は歴史以外は大丈夫。歴史もたぶん平気かな」

 

 特に地理はマリーロールの授業のおかげでそこそこ点数取れそう。

 まあ歴史もマリーロールに教わったんだけど、人名ほかに対する興味が湧かなすぎた。

 

「まあ試験結果が出てから考えればいっか」

 

 赤点になるかは明日までわからないので、それまでは全てを忘れてゆっくりしたい所存。

 

 そのあと平常運転のクローネと自信に溢れた(いつものことだけど)マリーロールが現れて、疲れた顔のケミーと死んだ顔のグレイもギルドハウスに顔を見せた。

 

「それじゃあみんなお疲れさま。試験の結果はまだわからないけど、今日はゆっくり休んでリフレッシュしよう。あとギルドでお肉を用意したからこれで英気を養ってね」

「お肉!」

 

 俺がお馴染み高級肉セットを出すと、グレイが一番に目を輝かせる。

 

「それでは皆さん、準備をしましょうか」

「はーい」

 

 クローネの号令で皿と料理の準備を始める。

 女子に肉っていうのもどうかと思わなくもないけれど、原作だとこれが鉄板のプレゼントアイテムだったし実際にみんな喜んでるからまあいいかな。

 

「ジャックー、鉄板用意するのに手伝ってー」

「はいよー」

 

 グレイに呼ばれて力仕事にそのまま加わる。

 そのまま準備を済ませて、夏休みに向けてみんなで英気を養った。

 

 

 

 それから翌日のこと。

 

 出揃った全員の答案はしっかりと赤点が回避できていた。

 




※作者は数学弱いので間違ってたらこっそり教えてね。
あと語学と歴史は書くことがなかったのでカットしました。

・ギルド内の試験結果
マリーロール>クローネ>シャオ>ジャック>ケミー>カッツェ>>>グレイ


・テスト問題解説

【数学・問2】
次の計算式を解いて答えを選べ。
12−7✕2+6✕3=?
A.16
B.48
C.128
D.−20

正解はA.16。
12−7✕2+6✕3=12-14+18=−2+18=16

クローネ「正解は16ですが、ジャックさんは7✕2と6✕3を計算したあとなぜかその答えを先に足して12-32=−20でD.−20と解答していますね」
ジャック「フシギダネ」
ケミー「あたしも流石にこれは間違えませんでしたよぉ……?」


【数学・問19】
貴方はポーションを5つ、SPポーションを2つ買い、合計の金額で4900オーラムかかった。
また別の日にポーションを8つ、SPポーション1つ買い、合計の金額で5200オーラムかかった。
SPポーションの金額はいくらか?
なおそれぞれのアイテムは、日が異なっても同じ金額のものとする。
A.500オーラム
B.600オーラム
C.1000オーラム
D.1200オーラム
E.1500オーラム

(※先生からの一言「上の式に8をかけて下の式に5をかけて40xで揃えてから引いたほうがyが直接求められるからスマートだぞ」)

5x+2y=4900に✕8、8x+y=5200に✕5して、

40x+16y=39200
40x+5y=26000

上から下の式を引くと11y=13200
y=13200÷11=1200。
なので答えはD。

ジャック「確かにこっちの方がスマートだわ」
クローネ「おそらく下の式に2を掛ければyが揃えられると考えたのでしょうね」
カッツェ「答えは間違ってないから……だいじょうぶ……」
ジャック「ありがと、カッツェは優しいなあ」


【地理・問8】
国内南部に位置する鉱石の産地として有名な土地の名前を答えよ。
A.ホワイトシー
B.リバーウッド
C.コールドバレー
D.モンテメール

これの答えはD。

マリーロール「これを間違えたメンバーは説教ですわ!」
ジャック「俺はちゃんと正解だったよ」
グレイ「…………」
シャオ「お説教の相手が見つかったようじゃのう」
カッツェ「…………」
マリーロール「二人とも、そこに正座なさい!!!」


【地理・問12】
王都から東に位置する都市、ジーストンの主な産出品について一つ選んで答えよ。
A.葡萄
B.塩
C.大麦
D.大理石

答えはB。

マリーロール「ジーストンのジーは海を表すシーが訛ったものですわよ。これも説明しましたわよね?」
ジャック「もちろん、覚えてたよ?」
シャオ「ちなみにジーストンのさらに海の向こうには、刀が伝来してきた国があるらしいの」
ジャック(シズカの実家の故郷かな?)


【地理・問20】
国内にある以下の各都市を、王都であるグラングローから遠い順に並べよ。
A.ジーストン
B.モンテメール
C.ドランサス
D.コールドバレー

答えはA・D・C・B。
解答用紙に書いた答えはB・D・C・A。

マリーロール「これと近い都市から順番に答えましたわね?」
ケミー「ジャックさんてもしかして、ケアレスミスが多い人ですかぁ?」
ジャック「否定したいけど否定できねえ……」
シャオ「まあミスは誰にでもあるからの」
カッツェ「ケミーにも……あった……」
ケミー「はうっ」
グレイ「ボクも沢山あったよ!」
クローネ「本当は無い方がいいんですけどね」
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転生者の主人公が皇位争いから上手くドロップアウトしようと思ったら、奴隷たちに囲まれてる話。▼伯爵家の四男エドモンドは、転生者である。彼はきたる皇位継承戦に向けて功績を積むため、両親からダンジョン攻略を命じられてしまう。しかも所属する国家が奴隷を推進する国だったため、不本意ながら購入することに。彼自身は奴隷たちに反乱されぬ様に程よい“雇用関係”を築こうと思って…


総合評価:7590/評価:8.13/連載:40話/更新日時:2026年09月16日(水) 17:00 小説情報

ホラー系の世界に転生したのにあまりにも怪異がカラっとしている(作者:ない因習村:年一で因習が改正される)(オリジナル現代/コメディ)

 ホラー系の世界に転生しました。夜道を歩くと大概出会いますが、妙に冷めていたり、カラっとしています。どうすればいいでしょう?


総合評価:7892/評価:8.7/連載:35話/更新日時:2026年09月16日(水) 18:00 小説情報


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