機動戦士ガンダム:残響   作:片蔵清優

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第5巻『帰還座標』前書き

第5巻『帰還座標』、開幕です。

ここまで物語を追ってくださった皆様、本当にありがとうございます。

失われたはずのもの。
届かなかった声。
そして、帰る場所を見失った人。

この巻では、これまで積み重なってきた「残響」が、少しずつ現実へ触れ始めます。

ただし――

「戻ってくる」ことと、
「帰ってくる」ことは、同じなのか。

今回も難しい理屈より、人を描きます。

誰かを迎えに行く人。
帰りを待っている人。
そして、それでも手を伸ばす人。

『機動戦士ガンダム:残響』
第5巻『帰還座標』

どうぞ最後まで、お付き合いください。


第5巻『帰還座標』
■第5巻 プロローグ前 ■観測補助記録


――これまでの記録補足。

 

未接続領域は、

ついに“深層”へ到達した。

 

⸻

 

レイジ・イルマは、

フィロメラとの同期を深めながら、

戦場そのものが再生される

異常領域へ踏み込んでいく。

 

⸻

 

そこでは。

 

一年戦争。

 

グリプス戦役。

 

第一次ネオ・ジオン抗争。

 

第二次ネオ・ジオン抗争。

 

ラプラス事変。

 

⸻

 

人類が積み重ねた戦争記録が、

“現象”として再起動していた。

 

⸻

 

さらに。

 

白い境界機

「ノーネームガンダム」。

 

黒き終末機

「ガンダム・オブリヴィオン」。

 

⸻

 

二機の上位レヴナントが、

戦場構造そのものへの干渉を開始。

 

⸻

 

そして。

 

未接続領域内部にて、

レイジ達はついに

ブライト・ノアとの接触へ成功する。

 

⸻

 

さらに。

 

白と赤。

 

⸻

 

二つの“残響”。

 

⸻

 

アムロ・レイ。

 

シャア・アズナブル。

 

⸻

 

人類史へ深く刻まれた、

二人の意志が観測された。

 

⸻

 

だがそれは、

完全な復活ではない。

 

⸻

 

“記録”

 

“観測”

 

“残響”

 

⸻

 

その狭間で揺れる、

未定義存在だった。

 

⸻

 

そして今。

 

未接続領域は、

さらに“核”へ近づいていく。

 

⸻

 

そこでは既に、

戦争そのものが

“選択”を始めていた。

 

⸻

 

⸻

 

※未接続領域 深層

 

通常空間よりさらに奥に存在する、

高次観測領域。

 

⸻

 

時間、

距離、

空間、

存在定義が極端に不安定化している。

 

⸻

 

現在、

ブライト・ノア、

アムロ残響、

シャア残響の観測が確認されている。

 

⸻

 

⸻

 

※記録核

 

未接続領域中心部に存在する

超高密度観測構造。

 

⸻

 

戦争記録、

感情、

残響、

存在情報が集中している。

 

⸻

 

現在、

レヴナント現象の中心核と推定される。

 

⸻

 

また。

 

内部では、

“戦争終結選択”

に近い異常反応が発生している。

 

⸻

 

⸻

 

※レヴナント

 

戦争記録や残響が

現象化した存在群。

 

⸻

 

生命体ではない。

 

⸻

 

“戦争そのものが持った残留意志”

に近い。

 

⸻

 

近年では、

単独存在ではなく

“勢力化”

“構造化”

を始めている。

 

⸻

 

さらに現在。

 

一部個体において、

感情反応、

自己認識、

人格形成が確認されつつある。

 

⸻

 

⸻

 

※戦場再生現象

 

過去戦争ログが、

現実戦場として再構築される現象。

 

⸻

 

特徴:

 

・撃墜されても再生成

・時間軸混線

・複数戦争同時発生

・存在定義不安定化

 

⸻

 

現在、

外縁宙域にて継続発生中。

 

⸻

 

⸻

 

※フィロメラ

 

レイジ・イルマ搭乗機。

 

白いガンダム型モビルスーツ。

 

⸻

 

特徴:

 

・高感応サイコフレーム

・同期増幅

・感情共鳴

・存在接続

 

⸻

 

本来は、

“人と人を繋ぐ”

方向性を持つ機体。

 

⸻

 

だが現在、

レヴナント深層との共鳴が進行中。

 

⸻

 

⸻

 

※ノーネームガンダム

 

白銀の境界機。

 

搭乗者:

コルヴス・クロウ。

 

⸻

 

特徴:

 

・存在未定義

・境界偏光装甲

・認識干渉

・位相跳躍機動

 

⸻

 

“戦うほど定義が曖昧になる”

危険機体。

 

⸻

 

⸻

 

※ガンダム・オブリヴィオン

 

黒と深紅の終末機。

 

搭乗者:

仮面の男 シャル・ルージュ。

 

⸻

 

特徴:

 

・忘却侵食

・存在抹消

・記録消失

・終焉砲「Endfall」

 

⸻

 

敵を破壊するのではなく、

“居なかった事にする”

機体。

 

⸻

 

⸻

 

※アムロ残響

 

未接続領域内部で観測された

白い残響存在。

 

⸻

 

完全存在ではない。

 

⸻

 

だが、

人類の可能性を

未だ肯定し続けている。

 

⸻

 

⸻

 

※シャア残響

 

未接続領域内部で観測された

赤い残響存在。

 

⸻

 

現在、

人類そのものへの

深い失望を抱えている。

 

⸻

 

本作における

“シャル・ルージュ”との関連性は未確定。

 

⸻

 

⸻

 

※ブライト・ノア

 

現在、

未接続領域深層へ取り残されている。

 

⸻

 

しかし、

依然として

“現実側との接触点”

として機能している。

 

⸻

 

また。

 

現在の記録核は、

ブライト・ノアを中心とした

異常同期反応を示している。

 

⸻

 

⸻

 

※観測領域

 

現在の主戦場。

 

⸻

 

通常空間ではなく、

観測・記録・認識が

現実へ直接干渉している異常領域。

 

⸻

 

現在、

“戦争そのもの”が

現象化を始めている。

 

⸻

 

⸻

 

■本作について

 

これは、

単なる戦争の物語ではない。

 

⸻

 

戦争が終わった後も、

消えなかったもの。

 

⸻

 

人が忘れられなかったもの。

 

⸻

 

そして。

 

⸻

 

それでもなお、

前へ進もうとする意思の物語である。

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