Fate/Draco―蛇竜王戦線―   作:ぴーらー

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第15話:諸行無常

2020.04.01 20:41 UTC / インド・ケーララ州 / 視点:レゼフィル

 

「や……やった!」

 隣で、固唾を飲んで戦況を見つめていたシェリトが小さく歓声を上げる。

 不謹慎だという気持ちもあったが……声を上げたいのはあたしも同じだった。

 

 ライダー、アーチャー、セイバーの三騎による怒涛の連続宝具はランサーだけでなく『七界を統べし者』(ナーガラージャ・サプタパータラ)すらも破った。

 その様が、あまりにも圧巻だったから。

 

 気が付けば、周囲は鬱蒼とした森に戻っている。

 ランサーは倒れ伏し、その体は尾の方から少しずつ消えかけていた。

 

 ――その周囲にいたのは。

 「地上階」で見た、動物たち。

 心配そうに、彼を見上げる彼ら。

 

 ……聖杯戦争とは、他者の願いと祈りを踏みにじる戦い。

 分かっていたつもりだったけど……きついものがあった。

 

 動物たちの中には、傷ついたパラニールもいた。

 炎を間近に受けたかのように、体は煤けていたが、軽い火傷だけで済んだようだ。

 

 ……その付近にボロ雑巾のようになった黒い蛇が転がっているが、それもどうにか生きているらしい。

「バーサーカーだな。霊核は……破壊されていない。よく耐えたものである」

 アーチャーの冷静な分析。

 確か、彼がランサーの分霊と物凄い不利な状況で戦い続けてくれたお陰で本体の力を削いでいてくれたらしい。

 顔を合わせたこともないが、流石にお礼くらいは言うべきだろうか。

 

 ――そんな思考は、地鳴りによって吹き飛ばされた。

 ランサーが起き上がり始めたのだ。

 その喉は、青黒く染まり始めている。

 

「馬鹿な――あの宝具は……!」

 アーチャーの額に汗が浮かぶ。

 初めて見る、これまで想像すらつかなかった……彼の、本気の焦りだった。

 

「乳海攪拌の際、ヴァースキが吐いた“世界を焼き尽くす毒”――それが、今……ッ!」

 アーチャーの言葉に、「焦り」の意味を理解する。

 だって、それは――

 

「……『蛇神咆吼・蒼毒劫火』(ニーラカンタ・ハーラーハラ)……ッ!」

 

 だが、その猛毒が吐かれることはなかった。

 直前で、蛇神は動きを止めていた。

 

「駄目だ。それだけは駄目だ、ランサー」

 

 ――パラニールの最後の令呪が、光を放っていたからだ。

 彼の声は、震えながらも真っすぐだった。

 

「……周りを見てみるんだ。貴方の周囲にあるものを。貴方が守ろうとしたものを。――それは勝利じゃない。そんな勝利は必要ない。

それこそが……私たちの、敗北なんだ」

 

 既に「壁」は無い。

 放たれた猛毒は、伝承にある通り――きっと、世界ごと全ての生命を滅ぼすのだろう。

 彼の理想ごと、彼が目指した「平穏」の全てを。

 だから、パラニールは彼を止めたのだ。

 

 力なく、再びランサーはゆっくりと地に倒れ伏す。

 だが、彼の眼に先ほどまでの狂化の影響はない。理性の光が宿っていた。

 

 パラニールが、ランサーの眼前まで進み――跪く。視線を合わせるように。

 

 ……アーチャーが降下し、シェリトとアルヴェイルを地に下ろした。

 あたしもそれに続き、その背から降りる。

 彼らの最期の会話を、見届けるために。

 

 ランサーはゆっくりと、パラニールに視線を向ける。

 多頭の彼の瞳には、怒りも絶望も一切なかった。

 ただ、深い――深い、悔悟の色だけがあった。

 

「……そうか」

 かすれた声が、虚空に漏れる。

「吾は……敗れたのだな」

 呟くように、ランサーは言った。

「……汝が求めた平穏も、吾が築こうとした世界も……

この手で滅ぼしかけたのだな……」

 

 パラニールは、黙って頷く。

「……吾もまた、悟りの道には程遠い。

師たる者も、生徒と共に歩むものと知りながら……あの瞬間、吾は立ち止まっていた」

 

 深い悔恨と、心に刻まれた傷。

 それは、どれほど“不死”を得ようとも癒えはしない。

 きっと、それこそが――

 

「――諸行無常、だな」

 

 どこかから響いた声と共に、シェリトは駆け出していた。

 

「……令呪を以て命ずる。――全部掻っ攫え、ライダー」

 

 黄色い前足が、赤い光に染まる。

 その姿が、黒い影の背に消える。

 

「この一瞬を、どれだけ待ったことか」

 

 令呪の効果の一つ。

 それは、自分のサーヴァントを呼び出すこと。

 

 ――新緑の森が、赤に染まっていく。

 黒き悪竜の牙が。

 白き神蛇の首に、深く突き刺さっていた。

 

「貴様が真に敗北を認める様を――どれだけ渇望し、待ち望んだことかッ!」

 

 その瞬間、私は――

 「不幸にも」、また理解してしまったのだ。

 

 ライダーの宝具、『簒奪竜の呪欲牙』(アンドヴァリナウト・グラエイジル)の発動条件。

 それは、「対象がファヴニールから大ダメージを受けているか、または強い精神的ショックを受けていること」。

 

 あのとき、ランサーは敗北を受け入れた。

 即ちそれは――「喰らうに最適な瞬間」だったのだ。

 

「――ッ! ライ、ダーァァァッ!!」

 

 怒りに震えるセイバーが咆哮を上げる。

 剣を振り上げ、今にも飛び掛からんとする。

 

 だが、彼が動くより早く――

 ライダーは宝具の簒奪を終え、空へと飛び退いた。

「な、なんてことするのあいつ……! アーチャー! 黙ってないで、ライダーを――!」

 背後を振り返り、焦りのままアーチャーに叫ぶ。

 だが、彼は難しい顔で空を睨んでいた。

 

「……様子が妙だ。宝具の奪取こそ完了しているが……制御ができていない。今ライダーを滅ぼしたとしても――毒は再び、奴を中心に爆発するぞ」

 

 ……そうだ、さっきのが例外だったのだ。

 これが冷静冷徹なうちのサーヴァントだった。

「クァ……ハ、ハハハハ……! 正解だ、アーチャー!」

 声の主はバーサーカーだった。

 ぼろぼろの身体を地面に横たえたまま、何がおかしいのか……ずっと笑っていた。

 

「評価規格外のランク。しかも逸話由来の“実体を持たぬ宝具”――それの制御など、一朝一夕にできるものではない。ましてや、本来の持ち主ですら持て余すほどの劇物。……今のライダーは、ただ抑え込むだけで精一杯だろうよ!」

「……よく言うわね。あれを誑かしたのは、他でもないあなたでしょうに」

 

 アサシンの冷ややかな呆れ声が飛ぶ。

 ……それを聞いて、少し前の自分の思いは撤回することに決めた。

 初対面だが、バーサーカーへの印象は秒速で「最悪」へと落ちた。

 

 怒り、嘆き、騒めき、哀しみ――

 戦場の空気が飽和し、爆発寸前の緊張が辺りに充満していた。

 

 そんな時だった。

 一つの声が、空から降ってきた。

 

『裁定者、ティアマトの名において――令呪を以て命じる』

 

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『……裁定者としての、決定です』

 

 その声の主の姿は見えなかった。

 なのに、何故か近くにいるように感じられるような声。

 そして――溢れそうな感情を、どうにか抑え込んでいるような声だった。

 

「ええ……? 私たち、ここまでほぼ無傷でやってきたんですけど」

「まあそう言うなアサシン。心身共に、大いに傷ついてる者も多かろう。お前とて例外ではない。傷を縫い合わせただけのことを無傷とは呼べまいよ。――何より、“原初の母”のお達しだ。別れの時を邪魔する者は、自分の時に碌なことにならんぜ?」

「かき乱すだけかき乱しておいて、今更何を言っているんだか……」

 

 などと言いつつ、アサシンは諦めたように矛を収めて立ち去って行った。

 バーサーカーもそれを見届けてから、ゆらりと霊体化して消える。擬態能力を持つというマスターも、共に撤退したのだろう。

 

 そして――

 空に残っていたライダーも、セイバーと激しく睨み合った末に、ゆっくりと背を向け、飛び去っていった。

 

 再び、森に静寂が戻った。

「……まさに、世とは理想通りには動かぬものだ。攪拌の故事のように……分かり切ったことであったろうにな」

 ランサーが、そう呟く。

 

 アーチャーがかつて解説したところによれば、乳海攪拌は神々が対立するアスラたちと和睦し、協力して行ったのだという。

 

 だが、出現したアムリタを巡って神々とアスラは争うことになった。

 最終的に神々がアムリタを手に入れることとなったが……

 攪拌の際の「綱」の役割を務めたヴァースキは、そのどちらの陣営であったのかははっきりしない。

 その有様を見て、彼はどのように思ったのだろうか。

 ……彼が「平穏」を求めるパラニールに賛同し、「中立」を目指したのは、そういうことだったのだろうか。

 

「だからこそ……私たちは問い続ける道を選んだ。一つの絶対的正解などありはしないと……時空を、摂理を捻じ曲げてまで」

「……それが、“過保護”や“不自然”と映ることも……また道理であったか」

「いや、まあ……ちょっと言い過ぎたかな、とは思ってるっスよ。ハイ」

 

 セイバーの姿はいつの間にか元に戻っていた。やはり、あたしはこっちの方がいいと思う。

 でも、どうしても気になることがあった。

 ランサーの宝具がもたらした変化は「完全に無作為」だったのだろうか?

 セイバーが「若返った」ことで、第三宝具が解禁されたのは……偶然だったのか?

 

(想像に過ぎぬが――厳密には、完全な無作為ではないのかもしれぬ。“あるべき様になった”というのが、あの“攪拌”の本質とも考えられる。

かつて、「仏像は木の中に既にある。彫刻とはそれを取り出す行為に過ぎない」と言った男がいるように)

 

 疑問に答えるように、アーチャーの念話が返ってきた。

 そのとき、アルヴェイルがランサーの元へと歩み出る。

 深く頭を垂れ、言葉を紡いだ。

 

「その……俺も、ごめんなさい。こういう時、何と言えばいいのか分からないけど……でも、悪いことをしたら謝るんだって……貴方たちから教わったから」

 

 ……パラニールは何も言えなかった。代わりに、ランサーが優しく口を開く。

 

「……構わぬ。祈りに、願いに……善悪も貴賤も有りはしない。汝のそれが、我らを上回っただけのこと。何より、汝が学び……そうすることを“選んだ”ことこそ……吾の本懐であったのかもしれぬ」

 

 アルヴェイルが静かに頷くのを見て、ランサーはパラニールに視線を向けた。

 

「……そして、パラニール。教え導かれた……“野生を離れた”生物は、“再び野生に還る”ことなど叶わぬ。……それこそ、傲慢な幻想に過ぎん。

祈り、願った者の義務として……汝が、彼らの未来を導くのだ。汝が真に賢者としてあろうとするならば……それは避けて通れる道ではない。

導き、寄り添い、悩み続けよ。――それが、生きるということだ」

 

 その言葉を残し、ランサーの体は光に溶けるように消えていった。

 

 一陣の風が吹き、木々を揺らす。

 その音に包まれながら――残された命たちは、空を見上げていた。

 

2020.04.01 21:30 UTC / インド・ケーララ州 / 視点:セイバー

 

「皆々様方、本当にお疲れ様でやした!……ところで、なんでアルヴェイルの旦那は銀色になってんですかい?」

「俺が知りたいよそんなの……」

 

 激戦を終えたワシらを出迎えたのは、ダルグレインだった。

 ライダー・アサシン・バーサーカー陣営に協力要請をするためにアーチャーの宝具でこっそりと国の外に出ており、三陣営と合流後はアーチャーの作戦を伝える役割を果たしたらしい。

 

 ……まあ、ワシらにもそれを伝えなかった理由は分からんでもない。ライダーと協力しろ、と事前に言われていたらワシが渋るのも予想できる。実際あんなことになってしまったしな。

 

「……だが、ランサーは国内の出来事は全て把握できていたはずじゃなかったか?」

「あっしもそう思うんですが、青竜様曰く“秘密の術”によって誤魔化したのだとか。具体的には教えてもらえませんでしたが……」

 

 その後はワシらの戦いが終わるのを隠れて待っていたが、途中でアサシンと、バーサーカーのマスター(ネゼミアという名前らしい)が出てきたときには驚いたとか。

 

 アサシンのスキルか宝具なのだろうが、奴はかなりできることの幅が広いようだ。

 停戦終了後には敵対する相手の筆頭と考えると、注意しなければならないだろう。

 

「それにしても、ライダーがランサーの宝具を奪うなんて……旦那たちの力を疑う訳じゃないですが、大変なことになりやしたね」

「是である。アサシンの言を信じるならば、奴らは元よりそのつもりで手を組んでインドにまで来ていたのかもしれぬ」

「まあ、そうじゃなけりゃ素直にワシらと協力もしないと思うべきだったかもしれんなあ……」

「過ぎたことは後にしましょうよ。で、アルヴェイルが銀色なのは何なのよ!? 無敵状態ってどういうことなの!?」

 

 同感だった。ランサーの宝具によるワシらの状態変化は消えたが、何故かマスターの変化だけは残ったのだ。

 アーチャーの分析によると、それは以下の通りであるらしい。

 

 一つ。効果は「回数制限」であるため時間の制限がない。三度まで攻撃を弾き返すことができ、既に一度は使用済み。全ての魔術を防げるわけではないが、物理的攻撃相手には正に無敵と言っていい。

 二つ。これはとある高名な魔術師の作り出した水銀の概念礼装、「月霊髄液」(ヴォールメン・ハイドラグラム)に酷似している。

 三つ。その効力を纏っているため、アルヴェイルの体は銀色に染まっている。

 

 ……とのことだ。正直、理解はできたが納得できたかは怪しい。

 特に「何故それなのか」ということは分からずじまいだったが……

 ランサー当人が【狂化】のスキルを得てしまっていたことから、同じようにその魔術師の英霊のスキルを得たと考えるのが自然か。

 

「特に後遺症や負荷があるわけでもない。残り二度、身を守ることができる術を得たと考えれば良い」

「そういうことならいいんだけど……」

 

 一応は納得したようだが、マスターはまだ不安そうに自分の銀翼を見下ろしていた。

 それを見かねたように、ダルグレインが口を挟む。

 

「いや、実際重要ですぜアルヴェイルの旦那。聖杯戦争でマスターが最も警戒すべきことの一つはアサシンによる暗殺でさァ。そうなりゃサーヴァントがどれだけ強くとも、一発でお陀仏です」

「う、うん」

「それに、バーサーカーのマスター……“カメレオン”って動物らしいんですが、姿を隠す力を持ってるそうで。その上、バーサーカーの宝具でサーヴァント並みの力を得てるって話です。つまり、この聖杯戦争には今アサシンが二騎いるも同然。マスターが頑丈なのに越したこたぁないんですよ。……理解できてます?」

「た、多分……」

 

 早速マスターは情報量に目を回し始めていた。

 まあ、あれだけのことがあった後だ。無理もないだろう。

 

「それで、一日休みになったわけだけど……アンタはどうするのよ?」

 レゼフィルがダルグレインに向けて言う。

「も、勿論まだお供させていただきやすよ! あっしにはキャスターの術がありまさァ、ライダーの奴が倒れるまでは微力なれど力になりやす! いや、勿論旦那たちが嫌ならここで骨を埋めることにしやすが……へへ……」

 ……もはや見慣れてきた感じもあるダルグレインの低頭であった。

 

「まあ……いいだろ、うん。ライダーを倒した後はワシとアーチャーも敵同士だ。それまでは協力してもらっても構わんだろう。なあ?」

「好きにせよ」

 

 アーチャーの返答はシンプルなものだった。それを聞き、ダルグレインは再び頭を下げるのだが、その辺りの描写はもはや省いても大丈夫だろう。

 

 ひとまずワシらは、移動を開始する。

 その途中、思い浮かんだのはパラニールたちのことだった。

 

 別れ際、彼に何か手伝えることは無いか、と聞いた。

「お心遣いには感謝します。しかし、これは私たちだけの力で解決しなければならない問題なのです。

……勿論、苦行の道だからこそ意味があるという訳でもありません。ランサーが言った通り、私たちの道は険しいものです。だからこそ、私だけでなく皆で立ち向かっていく術を身につけなければならない……そう考えています」

 

 助力は必要ない、自分たちで解決してこそ意味がある……

 彼はそう言っていたが、そう簡単な話ではないだろう。

 少なくとも、ランサーやナーガ達の技術によって解決していた食料に関する問題は大きい。

 

 草食・雑食の動物は比較的なんとかなるだろう。だが肉食専門の動物は今すぐに草食に切り替える、ということができる構造の体をしていない。

 ならば、「自分たち以外の生き物」を喰らうことしか道はない。

 

 ランサーが「最後まで面倒を見ろ」というニュアンスのことを言っていたのはそういうことだ。

 ……聡明なパラニールは、割り切るしかないと分かっているはずだ。

 

 だが、彼以外がそうとは限らない。誰もがそう強い精神を持っているわけじゃあない。

 しかし、「高等部」の授業にはあの難しい授業を理解する者が数名いた。

 ならば、思考の面においてパラニールは独りではないはずだ。

 共に考え、知恵を絞る者がいる――そう信じたい。

 

 ……因みに、レゼフィルに頼み込まれてこっそりと「運気が少し上がる」くらいの陣をアーチャーが仕込んでいたようだが――

 まあ、指摘するのは野暮ってもんだろう。

 

 開けた場所に出て、マスターを背に乗せ、「転移」を開始する。

 目指す場所は――

 








サーヴァントマテリアル③

クラス:ランサー
真名:ヴァースキ
属性:中立・中庸(神にもアスラにも与したが、どちらにも属さない)
筋力:A+ 耐久:EX 敏捷:B 魔力:A+ 幸運:C 宝具:EX

 保有スキル
【対魔力:B】
高位の神性を持つ存在であるため、魔術に強い耐性を持つ。

【神性:A】
インド神話の聖なる存在、及び日本における九頭竜大神として、極めて強い霊格を持つ。

【霊海循環:A】
「乳海攪拌」の伝承により、周囲の魔力を一時的に「かき混ぜる」ことが可能。自身と味方に継続的な魔力回復効果を与えつつ、敵側の魔術効果を攪乱する。

【多頭意志:B+】
複数の意思を持つ存在として、多方向同時思考・反応が可能。多対一にも強く、精神干渉への耐性も持つ。

【地底の支配者:A】
カリスマスキルの亜種。地下世界パーターラの主であることを示す。数多くのナーガたちを従えている。

【八大竜王:A】
天龍八部衆に所属する竜族の八王にして、最上位の竜種であることを示すスキル。


 宝具
『原初反転・乳海攪拌(プリマヴァータ・マンタナ)』:EX
種別:対界宝具 レンジ:0~99  最大捕捉:レンジ内全て
効果:世界の乳海を掻き混ぜた伝承の再現。天と地、神と魔、善悪すら巻き込み天地を掻き混ぜる巨大な螺旋力。
その身が軸となり、天地を回転させて魔力を撹拌し、世界そのものを“再起動”させるような一撃を放つ。かつて乳海攪拌における綱の役割を果たしたヴァースキの肉体こそがランサーとしての武器なのである。
加えて原初の海たる乳海を再現し、自身の領域として展開する。
そして、この宝具の発動が終わり領域内にいたものは敵味方問わず強制的にランダムな状態変化を受ける。
とにかくスケールが大きい宝具。

『蛇神咆吼・蒼毒劫火(ニーラカンタ・ハーラーハラ)』:EX
種別:対界宝具 レンジ:0~999  最大捕捉:レンジ内全て
効果:乳海攪拌の際、あまりの苦しみからヴァースキが吐いたとされる「世界を焼き尽くす毒」。
『原初反転・乳海攪拌』発動後から使用可能になる宝具であり、インドの神々でもシヴァ神が飲み干さなければ対処できなかった程強力な毒を行使する。
開けた場所で発動すれば、そのまま地球は死の星になりかねない程の劇物。
あまりにも強力かつマスターを巻き込みかねないため、積極的な発動はしない。

『七界を統べし者(ナーガラージャ・サプタパータラ)』:EX
種別:対界宝具 レンジ:0~99  最大捕捉:レンジ内全て
効果:地下世界、パーターラの王としての宝具。
この世界にパーターラそのものを展開する。
また、ヴァースキはあまりにも巨大なため、自身の領域の地下にこの宝具を広げて自身の体を格納している。
更に、ここから眷属のナーガたちを呼び出すことも可能。
ヴァースキはこの宝具内の空間・時間に対して干渉する権限を持つ。例えば「この世界は時間の経過が早く、外における一時間は内部における一日である」などと「設定」したり、「内部の地形を変動させることでナーガの軍隊を自在に出現・撤退させる」ことなどができる。
ただし、大幅な変更は外壁の存在により「完全に外と内側が隔離されている」ことでしか適用できない。扱いとしては固有結界に近しいため、「世界からの修正力」を受けてしまうのだ。
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