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2020.04.06 11:42 UTC /南極→溶岩の荒野 視点:セイバー
秘策とは、「いざという時のために秘しておく」がゆえに秘策なのであり。
(秘策と言えば聞こえはいいが……要は、「普段使いなんか間違ってもできないやり方」なんだよな。――誰もやらなかったことは、やらなかっただけの理由があるのと同じように)
だが、今の状況にはこれしかないとすら言えた。あの悪魔は、キャスターが使うだろう「自身が元になった術」の指向性まで予期していたのだろうか。
「行くぜ――キャスタァァァァァーーッ!!」
咆哮した次の瞬間、ワシの体は「数メートル先に“いた”」。その移動距離は、ワシの「竜体」とほぼ同等。
重力場によって地面に縫い付けられていたキングゥは、驚愕の表情を遠くで浮かべるのみ。
「ちょっ――この重力場を、どうやって!?お前、転移魔術なんか使えないはずじゃ……!?」
「……ッ!まさか此方は、移動ではなく“化形転位”を……!」
既に十分な距離を取ったはずのキャスターも、危機感を察知しさらに後ろに下がろうとする。
「さすがに」「気付くか!」「だが「もう遅い「なァッ!!」
交互に混ざり合うように走る、二種類の声。
この「秘策」を思いついたのは、「会議室」でバーサーカーと変化を練習していた時だった。
「巨大な竜が小さな人の姿に化けたとき、人間体はどこに出現するのか?」
基本的には、「元々巨竜がいた場所の中心」が演出的にもそれらしいだろう。
だが――その「出現地点」を、術者が調整できるとしたら?
そして、人間体から再び巨竜になる際、「人間体を“中心”として巨大化するのではなく、人間体が“尻尾の辺り”になる」ようにできるとすれば?
(結果として、歩いてもいないのに――人と竜の姿の変化を繰り返すだけで、高速でまっすぐ進むことになるッッ!!)
もちろん「秘策」としただけあって、この移動には制約とリスクがある。
基本的に正面にしか移動できないし、連続変化による魔力消費は膨大だ。『
何よりの問題が、「肉体の急激な変化に伴う精神の混乱」……即ち、アイデンティティの摩耗。「自分が何者かという認識」への、無視できない影響。
(お前も分かっているだろうが、幻想種は文字通り「あやふや」な存在だ。特に竜種は、基本的に自己中な奴らばかり。単独で生命として完結しているがゆえの、他者との繋がりの薄さ――それは、「アイデンティティの摩耗」が自我に対して致命傷になることを意味する)
かつて「会議室」で、バーサーカーは「秘策」のアイデアについてこう評した。しかし、「じゃあ駄目なのか」と言いかけたワシの口を押さえ、悪魔は続けた。
(だが、セイバー……お前はその例外だ。タラスクが持つ、「聖女マルタへの忠義」という、地に足のついた信念。それこそが、お前をお前たらしめる錨になる。もしこの「秘策」を使う時があれば、気負わず思いっきりやれ。――お前が、お前であるために!!)
その言葉の根拠がどこにあるのかは分かったものではない。しかし、的確に「相手が欲しい言葉」をぶつけてくるのはさすがと言うべきか……などと思考する間に。
「――射程圏内に入ったぜ、キャスター」
キャスターの背後、即ち「重力場の外」へと回り込む。
(『
人類悪とは、「人類が乗り越えなければならない災厄」だ。ゆえに、その驚異的な強さのどこかに、必ず弱点が発生してしまうはず。それを元にした術も、例外ではない。
「黙示録の竜当人」の予想は、ここに正しく的中した!
「……ッ、気付いたか!されど――『
「続呪、『
キャスターが羽織ったのは、クエレブレの強固な鱗。そして、雷でできた鎧。
アイヌに伝わる雷神、カンナカムイは雷を衣装として人間界に現れるという。
その伝承に由来する、「質量を持たず、被弾した瞬間に雷が爆ぜる反作用で防御を行う」武装……といったところか。
――残り二十秒。確かに、『
「だが残念、そいつは見当違いだぜ――行くぞ、『
力強く、「竜体」を前方に向けて蹴り飛ばす。その「小さな」全身に、礼装を翼のように纏いながら。
「……!?まさか、此方は……!」
「理解したかよ。これが、すべての防御ごとお前をぶっ潰すための――
蹴撃によって加速し、高速回転を始めた「竜体」がキャスターを抑え込む。その直後、「人間体」がその真上に跳躍した。
竜の体内に抱えつつ「変化」を続けることで、ほぼ無傷で重力場の外まで運び切った――「勝利への可能性」が。
(『
「すべては、この宝具のために……!エアリアル・ドライブ――『
次の瞬間、集結した礼装が新たな変形を遂げる。
それは、全長約二メートルの超巨大
一方、少女の腕以外には、礼装は一つも纏われていなかった。
即ち、一切の防御を投げ捨てた、攻撃全特化の陣――!!
(別段、キャスターの読みも間違ってたわけじゃない。一撃の重さではなく、手数を要求する防御はこの局面で非常に有効。いくらワシが竜体と人間体に分かれているとしても、人間体にまともな攻撃能力はない……そう考えるのは自然だ。実際その通りだしな)
それを乗り越える、第二の「秘策」。姐さんの聖なる武具を模った、文字通りの「鉄拳」ッ!
肉体の限界を強引に振り切った、後のことなど一切顧みぬ超加速――!!
「宝具解放――星のように!『
高速回転する竜体の上から、マルタを模した人間体が浴びせかける鉄拳の乱舞。無数の打撃は、竜体を通り抜けて――そのすべてがキャスターへと届くッ!!
「グぐ、ぐぅおおおおおおおおッ……ッッッ!!」
巨竜の回転攻撃と、竜すら屠る乱打。それを、キャスターは防御魔術のすべてを総動員して凌がんとする。
「だが――上回ってみせる!『
火花を散らす超速回転の竜体が、雷鎧の爆発と大量の粘液に喰らいつき続け――貫通する拳のラッシュが、クエレブレの鱗を「内側」から攻め抉る。
(ワシの『
バーサーカー曰く、『
つまり、体力は「0にならなかった」だけで1のままなんだ。
そこで回復魔術を使われる前に、一気に致死の連打を畳みかければ……!!
「おおおおおおおおおおオラァぁあああああああああああああァァァァァ――ッッ!!」
「ぎ……ぐぎ……が……ッ……!!」
大地と肉体が激しく抉れ、陥没し、砕けゆく。致命傷の手応えと、漏れ出た苦悶の声は四度。もはや、「死の回避」は不可能。
最後の一押し――姐さんのそれに違わない鉄拳を、全力でッ!!
「トドメだ、キャスタぁぁぁぁぁぁぁ――ッッッ!!!」
○
拳を振り上げた瞬間、すべての感覚が停止する。まるで時が止まったように。キャスターが術を発動したのか?
(いや、違う。奴は何もしていない。――ワシを止めたのは、「ワシ自身が提示した選択肢」だ)
どこか他人事のように、冷静に心の声が指し示す。もしかしたら、「人間体」のワシが聞く「竜体」の声だったのかもしれない。
(【不屈の護獣:B+】。致命傷を耐え抜くだけでなく、マスターへのダメージを肩代わりできるスキル。……それが、今発動しようとしている)
向こうの状況は分からない。だが、確かなことは――「このままではマスター・アルヴェイルが死ぬ」。それほどのダメージを、彼が負ったという事実。
ただ、このスキルは「マスターのダメージをそのまま庇う」わけではない。数値化するならば、体力が十点しかないマスターが十ダメージを受ける時、体力が千あるワシが庇えばダメージはないようなもの……とはなってくれない。
(肩代わりは、量ではなく割合で行われる。つまり――マスターと同じ、致死に至る十割のダメージを)
即ち、ワシに迫られた選択とは……「マスターのダメージを可能な限りすべて引き受ける」か。「勝利を優先し、マスターを見殺しにする」か。その二択だった。もちろん、後者を選ぶなど決してありえない。
賢しらに「キャスターを倒し、勝利を優先すべき」と言いたくとも――
「生き残るのは、敵マスターのダルグレインだけだ。それは……決して勝利には、ならねぇ」
「心の声」の冷静さは、「はじめから答えなど決まりきっていたから」に他ならず。
合理主義も理想論も、指し示す答えは一つだけ。ならばせめて――できることは。
◆
2020.04.06 11:43 UTC / 南極→溶岩の荒野
眼前の光景に、緑の蛇竜は刮目する。
人間で言うなら「完全にマウントを取られた」圧倒的に不利な状況で、起こったのは絶対にありえない事態。――その顔面に浴びせられた、自分以外の莫大な出血。
「……ッッ!!」
肉が裂け、骨が砕ける音と共に、まるで独楽のように弾かれ吹き飛ぶ巨竜。その様を驚愕の目で追いながらも、キャスターは思考する。
(自爆?そんなはずはない。仮にそうであれば、此の身を死に至らせる盛大な爆発になるだろう。あり得るとすれば――向こう側の戦場か!?)
瞬時に、キャスターはダルグレインの五感を一秒間共有する。
(左前腕の激痛。灰と煙、呪と血の香。そして――倒れ伏した、アルヴェイル。されど、その身に致命傷は見えず……即ち)
「うゔ……ヴうぅあアアアアぁあアアアアっ!」
弾け飛んだ竜体の彼方より、己が血に濡れた少女は拳を振りかざし、叫ぶ。その体を、ジェットの噴射で無理やりに駆動させ――最後の一撃を、
「……時間切れだ。守護の獣」
同じく血に濡れた、キャスターの掌が受け止める。そして竜体もろとも、重力場から動けずにいる、キングゥのそばまで投げ飛ばした。――次の術で、まとめて確実に撃ち抜くために。
「て、め……どっから、そんな馬鹿力が……!」
折れたはずのキャスターの腕には、信じられぬほどの活力がみなぎる。これまでで一番と言って差し支えないほどに。
「『白き竜と赤き竜は相克し、また同一』……冠位の竜に由来する術は、単一ではない。白き竜の化身にして、ヒトの世を滅ぼす終末装置――即ち、『
それはかつてブリテン島に顕れ、白き竜の血を飲み、魔竜と化した恐るべき王の名。
聖剣の光をも喰らい、終末をもたらさんとした奈落の闇。
その術の恩恵は、「時間制限付きの、文字通り無敵に等しいステータス強化」。
ただし代償として、攻撃終了後にすべての強化が解除され――術者は無防備になる。だが、
「一切に、子細はなし。此の一撃で、すべてに決着をつける……夢の終わりが訪れる、その前に……ッ!!」
◇
「――
厳かに、冷徹に、双頭の竜は呪を紡ぐ。己が宿敵に言祝ぐ、始まりにして終わりの詩を。
「境界の針、刻み舞う螺旋、相克の焔。澄み渡る赫に咲く、純白の極点」
「此れこそは始原、星齢の秘光。遍く祈りよ、悉く灰燼に帰せ」
刹那、南極より遥か遠くのロンドンにおいて――天を貫く最果ての聖槍めいて、巨大な光が立ち昇る。霊墓の最奥から、その上にあるすべてを焼き尽くしながら。
光は大気の層を一枚ずつ剥がし、宙を抜け、地球の縁に弧を描く。
そして、氷の大地を見下ろして――照準を合わせた。
「大魔術回路、全点接続。
其は竜の原型が編み出した、第七十七の秘術。
最後の竜が世界に刻んだ、四十六億の年輪。
ただ、眼前の敵を滅ぼすために用意された――最終回答。
「消え果てろ――無窮の虚に!!」
「発動せよ……!『
◇
「――『
致死の重傷を負い、頭では「耐えられるはずがない」と分かっていてもなお、守護を叫ぶ。
「竜体」が宝具を展開した直後、『
(――あ。無理だコレ)
光が到達したコンマ一秒後、真に実感してしまう。
絶対防御を誇る己でさえ、三秒すら保たず砕け散る未来を。
そして何より、セイバーの心をへし折らんとしていたのは。
「……Je……sus」
この光が、どうしようもなく――天が下す、「神の裁き」にしか見えないことだった。
キャスターの竜種魔術リスト
・『紅罪融す墜天の薔薇(ルブラ・ペカトゥム・カタクラズマ)』
Rubra Peccatum Cataclysm。
黙示録の赤い竜、バビロンの大淫婦が基となった術。
ヨハネの黙示録が示した十本の角と七つの頭とは、ローマ帝国と皇帝……即ち、人類の権力・傲慢・暴虐を示したものだという。
この定義を元に、赤く七つの頭を持つ巨竜の影が出現する。その竜の重さは、人類史が積み上げてきた罪の総質量となる。
「傲慢・暴食・怠惰・強欲・嫉妬・色欲・憤怒」――
それら七つの罪を、形なき質量として現実空間に転写し、ヒトの世を押し潰す「罪の影」を形成する。
ただし、この術を受けた当人が「善なるもの」ならば、その清らかさが重量を軽減する。そして、影の外に脱出すればその効果を受けなくなる。
(この性質は「人類が乗り越えなければならない災厄」たるビーストⅥ/Sを参照したために生まれてしまった、強さを保証するための制約のようなもの)
・『湖に首長竜は存在せず(ノー・ディフィニティブ・エビデンス・オブ・ア・モンスター)』
No definitive evidence of a monster。
スコットランド、ネス湖に棲むと「された」非常に有名なUMA、ネッシーの伝承を元にした隠密術。
しかし調査の積み重ねにより、ネス湖に巨大な水生生物が生息するという「決定的証拠は存在しない」と否定され続けてきた。
近年の環境DNA調査を主導した研究者(Neil Gemmell)は、少なくとも得られたデータからはプレシオサウルス説は成り立たない、また爬虫類由来の配列証拠がない旨を述べている。
Gemmellは報道で“we have found no definitive evidence of a monster.”、「決定的証拠は見つからなかった(=不在証明が積み重なった)」というコメントを残している。これが由来である。
この術はその「不在証明」を盾にし、ネッシーの「不在を確信する」観測者から術者の姿・気配・魔力反応を不可視化する。
ただし、術者は(存在を証明してしまうため)その間攻撃できず、「ネッシーの不在が証明されていることを知らない、子供や動物などは簡単に発見できる」という弱点が存在する。
「神秘」を是とするキャスターからすれば皮肉極まりない術。
特に「知恵者」たるバーサーカーからは絶対に発見できなくなる。
・『輝ける八条の瞳珠(ヴィーヴル・エスカルブークル)』
Vouivre escarboucle。
フランスに伝わる怪物、ヴィーヴルの伝承を元にした術。ヴィーヴルの額には紅い宝石が宿っており、彼女にとっては「瞳」でもあった。水浴びや水を飲む際に宝石が濡れることを嫌い、外して手元に置くとされる。
この宝石は「宝石魔術」の器としても使用可能であり、『画卦開理八卦定式(フーシー・バーグア・シエンティエン)』と合わせて術式を最大八つまで封じ込めておくことが可能。
エスカルブークル(カーバンクルとも):深い赤色の宝石(ガーネットなど)の意。中世文学・伝承では「燃える炭のように輝く魔性の宝石」として扱われた。
蛇や竜の額(あるいは頭部)にある宝石としても語られる。また、紋章学では「8本の放射状の棒またはスポークからなる紋章」を指す。
・『画卦開理八卦定式(フーシー・バーグア・シエンティエン)』
古代中国神話に登場する蛇身人首の神、「伏羲」の伝承を元にした術。
伝説において、伏羲とその妹「女媧」は人類の始祖になっただけでなく、伏羲は様々な文化を初めて作った「文化英雄」としても知られる。
この術は伏羲が「八卦」「書契(文字)」「網(鳥網・魚網)」「婚姻制度」を発明したとされることから、「目標同士を“同じ枠組み”に入れて、結びつけ、まとめて扱う」。
八卦は本来、世界の現象を8種類の基本カテゴリに分けるための「定式(分類ルール)」。これによって「印を刻んだ」対象を「結びつける」。これは物理的なものであっても概念的なものであっても可能。
先天八卦(せんてんはっけ)は、八卦(乾☰・兌☱・離☲・震☳・巽☴・坎☵・艮☶・坤☷)を、「天地がまだ動き出す前=根源的な秩序(宇宙の原理)」**として配置した体系・並び方のこと。一般に 伏羲の八卦配列として語られる。
・『喰らい啜る運命の根(ニーズヘッグ・ウルザル・ロート)』
Níðhǫggr Urðar Rót。
世界樹ユグドラシルの根を喰らう蛇、ニーズヘッグの伝承を元にした魔術。
ニーズヘッグを「時空構造の根幹に干渉し、不要とされた時間軸(剪定事象)を“啜り上げる”竜」と解釈。
「剪定され、消滅したはずの過去・未来・世界線の“断片”を引きずり出し、現実世界に一時的に重ねる」術。
・『織界補天・五彩錬石(ニューワー・リェンシー)』
上記の『喰らい啜る運命の根(ニーズヘッグ・ウルザル・ロート)』で吸い上げられた情報を基に、断片を物質として固定、実在化させるための術。
天を繕い、破れを塞ぐ――世界構造を“形あるもの”として縫い戻す、道教における創造の女神・女媧の伝承を元にした術。
ちなみに、女媧が破れた天を修復することになったのは共工が不周山にぶつかって天を支える柱を折ったためである。
・『竜碑呼泉(ヴィシャップ・カール・ジュル)』
Vishap Kar Jur。
アルメニア高原の神話に登場する水竜、およびヴィシャップ石(Vishapakar)という実在するモニュメントを元にした術。
ヴィシャップ石は紀元前2000〜1000年ごろの巨石碑で、水の精霊、あるいは竜神を象徴するトーテム的石碑とされる。
即ちこの石碑は「竜の霊力を封じ込める器」であり、「封印された竜を呼び戻す碑」である。
・『恋執の竜瞳(れんしゅうのりゅうどう)』
情念の末に蛇竜となった少女、清姫の伝承が基となった術。
いかなる遮断・偽装もすり抜け、嘘を看破し、対象を「存在として認識」し見逃さない執念の目。相手の嘘や偽装を見抜くこともできる。
・『白蛇応元(バイシェ・インユエン)』
中国の民間伝承「白蛇伝」に登場する齢千年の白蛇の精、白娘子を基にした術。
白蛇が世に合わせ姿を変えた伝承に基づく、仙術型竜種魔術。
外界のあらゆる環境――物理的・霊的・概念的――に即応し、
自身の構造と存在位相を最適化する適応術。
それは白娘子の物語が変遷し続ける中で、最終的に「倒されるべき怪物」ではなく「愛されるヒロイン」として定着したことに由来する。
・『流転せよ、五弦の妙音(サラスヴァティ・パンチャタントリー・ナーダ・プラヴァーハ)』
Sarasvatī Pañcatantrī Nāda Pravāha。
仏教における知識と技芸・音楽・福徳や財宝を司る女神「弁財天」及びその源流となる「サラスヴァティ」を元にした術。
金運のコントロール、財宝に関わる魔術全般の補助を行う。
また、最大開放時は一度だけ「最も価値ある効果」を引き寄せる因果律の操作を可能とする。
ただし、「禍福は糾える縄の如し」と言う通りに何らかの形で「プラスとマイナスは釣り合う」ものである。
・『時を視る蛇の大公(ボティス・スペクタートル・テンポリス)』
Botis, spectator temporis。
『ゴエティア』における72柱の魔神の一柱「ボティス」(17番)の伝承を基にした術。
ボティスは醜悪な毒蛇の姿であらわれ、過去と未来についての知識を与える力を持つという。また、「敵同士を和解させる」事もできるという。
このことから「何かについての過去・未来を知る」「敵同士を和解させる」術となっている。
ただし、未来については不安定+ブレやすいため「変動することが無い」過去について優先してみることになるだろう。
・『終演の黄昏(ドゥームズデイ・ヴォーティガーン)』
ブリテンの白い竜の化身にして人間を滅ぼす終末装置、ヴォーティガーンの力を纏う術。
複雑な過程を経て『燦然たる白亜(レイ・オブ・ジ・アルビオン)』と共に使用可能になる。
自身に時間制限付きの、まさしく「無敵」に等しい強化バフを付与する。
聖剣の光をも喰らう魔竜の鎧はあらゆる攻撃を弾き、終末を齎す奈落の闇はあらゆる護りを貫くほどに自身の攻撃力を著しく上昇させる。
ただし攻撃の終了後、この術の効果を含む全ての強化状態が解除され、術者は無防備になる。
夢の終わりが訪れる前に、全てに決着を付けなければならない。
無敵状態+無敵貫通+対粛清防御貫通+バスター性能アップ+宝具威力アップブーストを自身に付与+ターン終了時に自身の強化解除。
・『燦然たる白亜(レイ・オブ・ジ・アルビオン)』
原初にして神秘の光。
地下80㎞に眠る「霊墓」より光を導き、天からそれを敵に向けて放射する。簡単に言うならサテライトキャノン。
その光は、始原にして滅び。
曇りなく純粋な、白亜の輝き。
それはすなわち46億年分の神秘でもあり、耐えられるとしたら同レベルの神秘しかあり得ない。