私はヒューマギア   作:雨風歌

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1話 人間しての終わり

 

熱い。なぜこうなってしまったのか私は今、酷い熱さで目を覚ますと辺りは火の海になっていた。

 

???「火事!?」

 

ふと自分の部屋を見ると私のベッドの周囲や壁に掛けられた高校の制服、カーテン。木で出来た机、床に乱雑に置いてある漫画や思い出の品々などが次々と燃えていた。

 

???「熱い…玄関はどこ!?」

 

部屋を飛び出すが辺りは黒い煙と赤い炎に包まれて自分が今、どこにいる事もわからなかった。

 

???「お父さん…」

 

幼い頃に母を病気で亡くして以来、父が私を育ててくれたがその頼りの父は現在、仕事の為に家には居なかった。

 

???「はぁ…はぁ…水…水…」

 

喉の渇きを訴えて必死に洗面室に辿り着いた私は必死に蛇口を捻るが水は出なかった。

 

???「玄関…玄関から外に…」

 

現在の場所から玄関の場所の位置を思い出しながら必死に一歩を踏み出すが足に力が入らずに床に倒れ込んでしまった。

 

???「足が…」

 

私の足はすでに酷い火傷で皮膚が爛れており全身を見ると同じように酷い有様であった。

 

???「もう…意識が…」

 

煙を吸ってしまい。意識も朦朧としており私はついに力尽きて床に倒れ込んだまま燃えている自分自身の体を眺めていた。

 

???「もっと生きたかったな…お父さん」

 

???「沙耶!!」

 

ふと聞き慣れた声が響いて最後の力を振り絞って首を動かすと1番会いたかった父が目の前に居た。

 

???「しっかりしろ沙耶…死ぬな…死ぬな!!」

 

???「ごめんなさい…お父さん…」

 

それが1人の少女のである私、「沙耶」の人間としての最後の姿であった。

 

 

1年後

 

-A.I.M.S.-特殊技術研究所

 

少し前に滅亡迅雷.netの襲撃を受けた-A.I.M.S.の特殊技術研究所に1人の若い女性が訪れていた。

 

唯阿「彼女が目覚めたと言うのは本当か!?」

 

職員「はい。間違いありません」

 

彼女は仮面ライダーバルキリーこと刃唯阿でありA.I.M.S.技術顧問で特殊技術研究所最高責任者でもある彼女は職員からの連絡を受けて研究所を訪れていた。

 

唯阿「絶好のタイミングといったところか…」

 

かつて滅亡迅雷が襲撃した時には滅にも手が出せなかった研究所の厳重なセキュリティロックのある極秘の研究室のドアを唯阿はパスワードを入力して開いた。

 

唯阿「!!」

 

研究室の1番奥のリクライニングチェアには1人の女性が目を閉じて座っていた。肩までに掛かる紺色の髪と青と白の2色のジャケットにキュロットスカートを身に付けている。

 

唯阿「起きているか?」

 

唯阿の一言で目を閉じていた少女は目を開けた。同時に耳部に特殊なヘッドデバイスであるヒューマギアモジュールが水色に発光した。

 

???「貴方は…」

 

唯阿「私はA.I.M.S.技術顧問の刃唯阿だ。」

 

???「刃唯阿さん…」

 

唯阿「自分のことを思い出せるか?」

 

???「思い出せません…自分が何者なのか…」

 

唯阿「お前は1年前に火事により全身のほぼ90パーセントを大火傷で失いヒューマギアの体を移植した。そして損傷した脳にも人工知能を埋め込まれお前はヒューマギアとして甦った。」

 

???「私が…ヒューマギア…」

 

唯阿「何か他に思い出せる事はないか?」

 

 

???(しっかりしろ沙耶…死ぬな…死ぬな!!)

 

 

ふと脳内に僅かに残っていた記憶が蘇り私はふと自分の名前を思い出した。

 

???「ひとつだけ思い出した事が…」

 

唯阿「なんだ!?」

 

???「苗字は分かりませんが自分の名前を…」

 

唯阿「名前を教えてくれるか?」

 

 

???「サヤ…そう呼ばれていた気がします。」

 

 

元、人間である少女、「沙耶」はヒューマギア「サヤ」として復活を果たした。

 

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