私はヒューマギア   作:雨風歌

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13話 サヤの導き

 

-A.I.M.S.-

 

不破「もう大丈夫なのか?」

 

サヤ「えぇ…心配お掛けしました…」

 

私はA.I.M.S.に運ばれてリクライニングチェアにて充電が終わると立ち上がって不破さんの元を訪れていた。

 

サヤ「それよりあのメタルクラスタホッパーがまた暴走したって本当ですか?」

 

不破「あぁ…敵も味方の区別もつかないようだ…厄介だな…」

 

サヤ「あのプログライズキーの暴走する力を抑える何かが必要ですね…」

 

 

イズ「ヒューマギアの皆さん計画を始めます。直ちに行動を開始して下さい」

 

 

その時、私のヒューマギアモジュールに通信が入り、通信を繋げるとイズからヒューマギア達へとメッセージを伝達しているところだった。

 

サヤ「イズが…メタルクラスタホッパーキーを制御するための切り札を制作しているようです。」

 

不破「あの銀色バッタを制御するための…?」

 

サヤ「メタルクラスタホッパーは人間の悪意のデータが内臓されていて或人社長はその悪意に囚われて暴走していたようです…」

 

不破「…サヤ…お前はイズを手伝ってやってくれ…」

 

サヤ「不破さんはどうするんですか?」

 

不破「もう一度滅と話してくる…」

 

 

-飛電インテリジェンス-

 

シェスタ「サヤ…ようこそいらっしゃいました」

 

サヤ「シェスタ…私の中のセキュリティソフトを更新してくれてありがとうございました…」

 

シェスタ「お役に立ててよかったです。どうぞ中へ…イズがお待ちです」

 

 

私はシェスタの案内で社長室の隣のラボを訪れると既にイズが作業を始めていた。

 

サヤ「イズ。調子はいかがですか?」

 

イズ「今、ヒューマギア達の善意のデータを衛星ゼアに送信するためにヒューマギアの善意のデータの入ったプログライズキーを準備しているところです。」

 

サヤ「プログライズキーに善意のデータを?」

 

イズ「その通りです。丁度届いたみたいですね」

 

宅配のヒューマギアが段ボールの箱を配達してくれて箱を開けるとそこにはヒューマギア達のデータの入ったプログライズキーが収められていた。

 

イズ「それでは始めましょう…」

 

サヤ「えぇ…」

 

箱からプログライズキーを取り出すと機械に装填してカバーを閉じていくと最後にゼロワンドライバーとプログライズキーを接続すると製造が始まった。

 

サヤ「剣の形ですか…」

 

構築されているのはどうやら剣のようで完成されるのを私達はじっと見つめた。

 

 

(プログライズホッパーブレード!)

 

 

しばらくして剣の形が完成してイズは完成した剣をじっと見つめた。

 

イズ「これは…」

 

サヤ「ヒューマギア達の善意の結晶ですね。これならアークの悪意を消し去れると思います。」

 

イズ「それでは或人社長の元へ届けて来ます」

 

サヤ「お気をつけてイズ…」

 

 

その後イズからの連絡でプログライズホッパーブレードを使い、天津社長を撃退することに成功したそうで私は久しぶりに笑みを浮かべた。

 

サヤ「ヒューマギアの暴走も止められる力も備わっているとは…」

 

私がイズからの報告でヒューマギアの暴走を止められる機能にびっくりしていると事務所のドアを叩く音が聞こえて来て窓を開けた。

 

サヤ「?」

 

窓を開けたが一瞬だけ赤い何かが横切って上空へと飛び去ってしまい私は得体の知れない存在に思わず不安な気持ちに襲われた。

 

サヤ「嫌な予感がする…」

 

上空にてサヤの様子をじっと見つめる赤い仮面ライダーがサヤの方へと視線を向けると何かを決意したかのようにどこかに飛び去ってしまった。

 

 

迅「サヤ…」

 

 

-数日後-

 

 

(バーニングレイン!)

 

 

不破「何で復活してやがる…迅!!」

 

或人「迅…」

 

ダムの上にて復活した迅が不破を圧倒して迅の復活にその場にいる全員が驚きの表情を浮かべた。

 

不破「あいつ…人間か?」

 

イズ「いえ…ヒューマギアです」

 

迅「ただのヒューマギアじゃない…僕は進化した!!」

 

或人「お前は破壊した筈だ!!」

 

イズ「衛星アークが復元したのですか?」

 

迅「ハハっ…知りたい?」

 

そこに博士型のヒューマギアであるボットが現れてそれをみた迅は笑みを浮かべた。

 

イズ「博士…何故ここに?」

 

ボット「知りたい?」

 

或人「え?」

 

迅・ボット「「ハッハッハッ…それはご想像にお任せするよ!!」」

 

イズ「博士を操っていたのですね?」

 

迅「あぁ…衛星ゼアの通信を妨害して博士を飛電の懐に潜り込ませた!!」

 

イズ「!!」

 

迅「ご苦労様…君の役割はもう終わりだ…」

 

ボットは正気を取り戻し慌てふためくが、イズが博士の口を無理やり封じてしまった。

 

イズ「何故…衛星アークの情報を私達に明かしたのですか?」

 

迅「もう隠す意味もないからね…おかげでいい時間稼ぎになったよ!!」

 

或人「えっ…」

 

迅「滅は今頃接続している筈だ…デイブレイクタウンの湖の底に沈む…アークとね…」

 

不破「アークだと!?」

 

迅「アークの場所がわかったところで手は出せないよ?人類の想像を遥かに超える速度で進化してるからね」

 

或人「迅…お前の目的は?」

 

迅「人間からヒューマギアを解放して自由を与える…それが僕。仮面ライダー迅だ…」

 

 

サヤSide

 

私はA.I.M.S.に帰宅すると不破さんから迅が復活したと言う衝撃の話を聞いてしまった。

 

サヤ「迅が…?」

 

不破「あぁ…復活してやがった…」

 

サヤ「或人社長が破壊したって聞きましたが…一体誰が迅を復元したんでしょうか?」

 

不破「奴はこう言った…人間からヒューマギアを解放すると…」

 

サヤ「また嫌な予感しますね…彼は一体何を考えているのか…」

 

不破さんは何かを考えるような仕草を見せる椅子からゆっくりと立ち上がった。

 

サヤ「どうするんですか?」

 

不破「逃げ出した滅が気になる…あの場所を張っていれば奴が姿を現す筈だ…」

 

サヤ「張り込み作戦ですか…」

 

不破さんは装備を整えるとショットライザー手に取ると私の方へと視線を向けた。

 

不破「お前は来るな…奴は俺がぶっ潰す!!」

 

サヤ「お気をつけて…」

 

私は迅に再びハッキングされるのを恐れてしまい今回は不破さんを見送ることしか出来ず何も出来ない自分に情け無さを感じた。

 

サヤ「レイドライザーも天津社長に返しちゃったし…何も出来ない…」

 

その時、私のヒューマギアモジュールに通信が入りすぐに応答するとイズからの救援要請であった。

 

イズ「サヤ… 不破諫様はどちらに?」

 

サヤ「デイブレイクタウンの近くです…張り込みをすると言っていました…」

 

イズ「大至急こちらに救援をお願い出来ますか?」

 

サヤ「何かあったんですか!?」

 

イズ「お仕事5番勝負の4回戦の最中にレイダーが出現しました。同時に現場で火災も発生して副社長達が取り残されています!!」

 

サヤ「大事なお仕事5番勝負の最中に!?レイダーの行方は!?」

 

イズ「現在、或人社長が追跡中です!!」

 

サヤ「わかりました!!不破さんに連絡を入れて私もそちらに合流します!!」

 

イズ「お願いします。サヤ…」

 

 

-火災現場-

 

不破さんにレイダー出現と火災の連絡を入れると不破さんはすぐにこちらに合流すると連絡があり、。私は先に現場に到着すると消防士達が辺りを走り回っている様子であった。

 

サヤ「イズ!!」

 

イズ「サヤ…」

 

私は本部に駆け込むとイズが建物の見取り図を確認しており私はイズの隣に立ち、見取り図のデータを読み取って素早く頭に叩き込んだ。

 

サヤ「副社長達は無事なんですか?」

 

イズ「シェスタとの通信が途絶えました…」

 

サヤ「シェスタが!?まさか…火災の熱で故障してるんじゃ…」

 

イズ「おそらくは…」

 

サヤ「っ!!」

 

私はシェスタの事が一気に心配になり、建物へ向かって走りだそうとしたが燃え盛る炎を見て思わず動きを止めてしまった。

 

サヤ「炎…うっ…あっ…」

 

イズ「サヤ!?」

 

燃える炎を見ると人間だった頃の記憶の燃える自分の家と炎の中で力尽きる自分の最後の瞬間がフラッシュバックし私は頭を抑えてうずくまった。

 

サヤ「炎…あの…赤い炎は…」

 

イズ「サヤ!!昔の記憶が!?」

 

サヤ「っ!!大丈夫…です…」

 

天津「今さら何をしに来た?我々ZAIAが勝利を収める瞬間を見物にでも来たのか?」

 

サヤ「あんた…!!」

 

すぐ近くでは天津社長が椅子に座ってのんびり様子を見ており、私は思わず天津社長を睨みつけた。

 

サヤ「人の命が掛かってるのに…何呑気なこと言ってるの!!」

 

天津「これは我々ZAIAと飛電の戦いだ…まぁ…ヒューマギアでは副社長を救う事は出来ないでしょう…何故なら生存者を見捨てようとしたのですから…」

 

サヤ「!?」

 

天津「まぁ…黙って見ていなさい…飛電を買収したら次はA.I.M.Sも頂きますよ」

 

サヤ「なんて自分勝手な人!!」

 

私は先程まで炎に恐れを抱いていたが天津社長の態度を見ると、弱い自分自身にも腹が立ってしまい拳を強く握った。

 

不破「レイダーが現れたって本当か!?」

 

唯阿「あぁ…今、飛電の社長が追ってる!!」

 

不破「こっちの状況は!?」

 

唯阿「飛電の人達がビルの奥に取り残されてる…」

 

不破「ならなんで突っ立てるんだ!!救助に向かうぞ!!」

 

天津「彼女はもうA.I.M.Sではありません…」

 

不破さんはバケツの水を頭から被ると唯阿さんの手を掴み走り出した。

 

不破「人を救うのに立場なんて関係あるか!!」

 

不破さんと唯阿さんは建物の入り口へとやってくるが煙で中の様子がわからないようで私はもう一度ヒューマギアモジュールを光らせながら頭の中にある建物の見取り図から最適なルートを導き出した。

 

サヤ「不破さん!!唯阿さん!!」

 

不破「サヤ!!なんで来た!?」

 

サヤ「私も一緒に行きます!!」

 

唯阿「サヤ…大丈夫なのか!?」

 

唯阿さんが心配そうに聞いてくるが私は再び最適のルートを頭に浮かべながら建物の入り口へと足を踏み入れた。

 

サヤ「もう時間がありません!!最適なルートを見つけたので着いてきてください!!」

 

私は建物に侵入するとそのすぐ後ろから不破さんと唯阿さんが続いて燃える廊下を一気に走り抜けた。

 

サヤ「怖くない…怖くない…」

 

 

沙耶(熱い…熱い…よ…助けて…)

 

一歩を踏み出すたびに火事に遭ったあの日の出来事を思い出してしまい私は足を止めてしまった。

 

サヤ「怖くない…だって今は1人じゃないから…」

 

 

不破「サヤ…お前大丈夫なのか!?」

 

サヤ「大丈夫です…こっちです!!」

 

私はヒューマギアの体のために体が熱くなってきており、ヒューマギアモジュールが赤く点滅したりするが構わずにそのまま最適なルートを辿って先へと進んだ。

 

不破「A.I.M.Sだ!!

 

サヤ「消防士さん!?」

 

穂村「馬鹿野郎!!なんで入って来た!?」

 

唯阿「いいから!!生存者はどこだ!?」

 

廊下の途中で消防士さんが立ち尽くしており私は消防士さんへと話しかけるが行く手を激しい炎が包んでいるのを見た。

 

穂村「こっちだ!!」

 

消防士さんを先頭に不破さん、唯阿さんと続き、最後に私が後に続くが、廊下の途中にヒューマギアが一体瓦礫を支えているのが目に入った。

 

サヤ「ありがとうございます…貴方は…」

 

119之助「119之助です…さぁ…早く行ってください!!」

 

サヤ「はい!!」

 

私は119之助の頬に手を添えると、再び不破さんの後を追ってすぐ目の前の部屋に飛び込んだ。

 

穂村「大丈夫ですか!?」

 

不破「おい!!」

 

部屋に入ると副社長達とシェスタが倒れているのが目に入り。慌ててシェスタの体を揺さぶった。

 

サヤ「シェスタ!!大丈夫!?シェスタ!!」

 

シェスタの体に触れると機械の体がかなりの熱が籠っているようで私はシェスタの体を支えながら立ち上がった。

 

唯阿「サヤ…お前は大丈夫なのか!?」

 

サヤ「私はなんとか…それより副社長達を!!」

 

唯阿「あぁ…」

 

私達は副社長達を助け出すと建物の外から脱出して副社長達を救急車に乗せた。

 

サヤ「シェスタ!!目を覚まして…シェスタ!!」

 

シェスタをパイプ椅子に座らせると少しでも熱を下げるためにシェスタのジャケットの前を開くと濡れたタオルを首元に巻き付けて冷却機能のあるハンディファンを回してシェスタへと風を送った。

 

シェスタ「福添副社長の先月の通販記録を検索します…」

 

突如シェスタがヒューマギアモジュールを光らせながら起動しており何かの検索を始めてしまった。

 

サヤ「シェスタ!?私ですよ!!サヤですよ!?」

 

シェスタ「ももひきが一点…」

 

サヤ「あーーっ!!ダメ…これ聞いちゃダメな奴!!シェスター!!」

 

私はシェスタにぐいと顔を寄せると異常を起こしているシェスタのヒューマギアモジュールに触れてシェスタのシステムを正常に戻すと、シェスタはようやく正気を取り戻して私の方へと視線を向けた。

 

シェスタ「よっ!!ナイス瀕死!!」

 

サヤ「シェスタ?」

 

シェスタ「サヤ…?こんなところで何をやっているのですか?」

 

サヤ「シェスタ…貴方は熱でヒューマギアモジュールが異常をきたしてたのですよ…」

 

シェスタ「そうでしたか… 福添副社長はどちらへ?」

 

サヤ「救急車で病院に運ばれましたよ…命に別状はなさそうですが…」

 

シェスタ「そうでしたか…サヤ、助けてくれてありがとうございます。」

 

サヤ「いえ…私もシェスタにはたくさん助けられているので…」

 

シェスタ「ならよかったです…それでは私はこれで…」

 

シェスタは立ちあがろうとしたが体が冷え切っていないようでうまく体を動かせないようだった。

 

サヤ「今は体を冷やしてください…あ、そうだ…これを!!」

 

シェスタ「?」

 

私は自身のジャケットを脱ぐとシェスタのジャケットを脱がして代わりに私のジャケットを着せるとシェスタは目を丸くして私の方へと視線を向けた。

 

シェスタ「サヤのジャケットの中が冷たい…これは!?」

 

サヤ「冷却シートですよ」

 

私のジャケットの中には事前に熱さ対策として冷却シートをいくつも貼り付けておりシェスタは私の冷たいジャケットをじっと見つめた。

 

サヤ「これで早く冷えるといいですね…」

 

シェスタ「サヤ!!」

 

サヤ「それじゃ私は先に行きますね…ではお先に失礼します…」

 

私はシェスタのジャケットを着用すると不破さん達と合流するために歩き出した。

 

シェスタ「サヤ…」

 

シェスタはサヤの着ていた水色と白のジャケットをじっと見つめるとジャケットの裾をぎゅっと握った。

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