市民「ヒューマギアだ!!」
市民「うわっ…まだヒューマギアが動いてる!!」
サヤ「っ!!」
私は或人社長を探して街中を歩いているとすれ違う人々に指を刺されて警戒されてしまい私は思わず走ってその場から立ち去った。
サヤ「そっか…ヒューマギアは一斉停止…今、動けるのは私と迅達だけ…」
私はライズフォンを取り出して或人社長の番号を再びタップした。
サヤ「お願い…出て!!」
-飛電インテリジェンス-
天津「唯阿…一刻も早く迅とサヤを破壊しろ」
唯阿「サヤ…?しかしサヤは元人間です!!暴走する事はありません!!」
天津「暴走しないという絶対的証拠はどこにも無い!!」
唯阿「なっ…」
天津「ヒューマギアとして復活した以上、奴は所詮ヒューマギア…危険な存在には変わりない!!」
唯阿「しかし!!」
天津「命令に従え… 唯阿!!」
唯阿「うぅ…」
天津はZAIAスペックに触れると唯阿のチップを操作して唯阿は思わず苦しげな表情を浮かべた。
天津「唯阿。お前は所詮私の道具だ…命令に従え!!」
唯阿「承知…しました…」
サヤSide
或人「よかった…サヤさんは動けるんだ…」
サヤ「私は衛星ゼアにもアークにも繋がってないので…」
私はようやく或人社長と連絡がついて近くのオフィスビルの近くの公園で或人社長と待ち合わせをしており公園のベンチに或人社長が座っているのを見つけて駆け寄った。
サヤ「或人社長…それは?」
或人社長の側にはワゴンの上に載せられたヒューマギアが置かれていた。
或人「不法投棄されてたんだ…俺が責任持って回収しないと!!」
サヤ「一斉停止になって機械的な素体の状態になっちゃってますね…本来はどのような姿だったんでしょう?」
或人「おそらく所有者が出荷状態に戻しちゃったんだろうな…このヒューマギアだって必要としていた人間のために働いていた筈なのに…」
サヤ「私も本来はこうなっててもおかしくなかったんですよね…」
或人「サヤさん?」
サヤ「冷たい機械に戻るなんてこんなに悲しい事なんですね…私は今の私のままで居られるのがどんなに有難いことか身に沁みてわかりました…」
或人「サヤさんってやっぱり元、人間なんだな」
サヤ「?」
或人「誰かのために泣いたり笑ったりシンギュラリティに達したヒューマギア以外はそうはならないからさ…こうなんて言ったらいいか人間臭さがあるっていうか…」
サヤ「人間臭いですか…」
或人「あ、いい意味だよ!いい意味!!」
サヤ「わかってますよ…あはは…」
或人「はは…」
私と或人社長はベンチに座って笑っていたが1番大事な用事を思い出してバックを取り出した。
サヤ「今日来てもらったのはこれを或人社長に託すためです!!」
或人「プログライズキー?これってヒューマギアの?」
サヤ「えぇ…ヒューマギアのデータの入ったプログライズキーです。イズからこれを或人社長に渡すように頼まれました…」
或人「イズから!?」
サヤ「あと…これを!!」
或人「これはイズの?」
私はイズのプログライズキーとセントラルメモリーをハンカチで包んだ状態で手渡すと或人社長は驚いた表情を見せた。
サヤ「イズは私の目の前で機能を停止してしまいましたが天津垓が来る前にこの2つをなんとか回収する事が出来ました。」
或人「サヤさん…本当にありがとう…」
サヤ「あの… 或人社長…1つお願いがあるんですけど…聞いてくれますか?」
或人「ん?何?」
私は懐から赤いプログライズキーを取り出すとそれを或人社長に手渡した。
或人「これって…シェスタの?」
サヤ「シェスタのプログライズキーです。イズを取り戻す事が出来たら次に復活させるのはシェスタにして欲しいんです…」
或人「シェスタかぁ…そういえばサヤさんシェスタと仲良いんだっけ?」
サヤ「シェスタは…こう…私にとってお姉さんみたいな存在なんです」
或人「お姉さん?」
サヤ「シェスタから色々とラーニングさせて貰ってからそれ以降も定期的に話すようになったんです。最初はあまり機械的な感じで感情がない感じでしたがだんだんと私に対して感情的に接してくれるようになったんです。」
或人「もしかしてサヤさんと話しているうちにシェスタがシンギュラリティに近づいたのかな?」
サヤ「そして私の前だけですが笑ってくれるようになったんです…あれは心からの笑顔だったと思うんです!!」
或人「笑顔…心…あのシェスタがねぇ…サヤさんにだけは心を開いてくれたんだ」
サヤ「だから…お願いします!!」
或人「わかった…イズが戻った後は必ずシェスタを復元するから!!」
サヤ「ありがとうございます或人社長…」
A.I.M.S.隊員「ヒューマギアの反応を確認!!」
A.I.M.S.隊員「あ、あれは!?」
その時、ヒューマギアの反応を追って公園の近くにA.I.M.S.の車が停車して中から2人のA.I.M.S.隊員と唯阿が降りて来て辺りを見渡した。
唯阿「サヤ…」
A.I.M.S.隊員の2人がサヤの姿を見るや思わず動きを止めてしまった。
唯阿「何をしている構えろ!!」
A.I.M.S.隊員「隊長…本当によろしいのでしょうか?」
唯阿「何だ?」
A.I.M.S.隊員「サヤさんは我々のチームの一員でした…そんな彼女を本当に破壊するのですか?」
唯阿「社長の命令は絶対だ…やれ!!」
A.I.M.S.隊員「くっ…了解…」
サヤSide
サヤ「……っ!?危ない!!」
或人「うわっ…」
私はすぐにこちらに向かって銃を構えるA.I.M.S.隊員の姿が視界に映り慌てて立ち上がると一斉に銃撃が放たれてすぐ近くに居る或人社長を押し倒す形で覆い被さった。
或人「A.I.M.S.!?」
サヤ「ZAIAに取り込まれたんですね…おそらく残っているヒューマギアを処分するための命令を天津垓から受けているのでしょう…」
或人「そんな!?じゃあサヤさんが狙い!?」
唯阿「飛電の元社長さん。サヤを渡してもらう!!」
或人「サヤさんはあんた達の仲間だっただろう!?なんで!!」
唯阿「それが社長命令だからだ…やれ!!」
((ハード!))
A.I.M.S.隊員の2人がレイドライザーを腰に装着しておりプログライズキーを起動させていた。
A.I.M.S.隊員「「実装!!」」
((レイドライズ!))
((インベイディングホースシュークラブ!))
或人社長が私を守るように私を後ろに押しやると懐に手を伸ばすが何かを思い出したかのように苦い顔を見せた。
或人「そうだった…ドライバーはもう…」
或人社長が苦い顔をする中で私はスラッシュライザーを取り出して腰に装着した。
(スラッシュライザー!)
或人「サヤさん!?そのドライバーは…」
サヤ「A.I.M.S.の狙いは私です…或人社長はここから避難してください!!」
或人「サヤさん1人を残して行くなんて!!」
ついに私達に向けて銃撃が放たれて私は咄嗟にフローズンイーグルプログライズキーを起動させた。
(ブリザードウィング!)
(フリーズライズ!)
バトルレイダーへと変身した2人が銃撃を放っており私は或人社長を後ろに押しやるとバトルレイダーを引きつけるために走り出した。
サヤ「行って!!」
或人「っ!!絶対無事でいてください!!」
サヤ「わかってます!!」
或人社長はその場から退散して私はレイダーを引きつけながらトリガーを引いた。
サヤ「変身!!」
(スラッシュライズ!)
(フローズンイーグル!)
氷の鳥が銃撃を防いで私は変身を完了させると目の前のバトルレイダーへと視線を向けた。
唯阿「変身した…」
A.I.M.S.隊員「隊長!!本当にやるのですか?」
唯阿「社長命令は絶対だ…やれ!!」
A.I.M.S.隊員「了解…ハアッ!!」
サヤ「ふっ!!」
私に向かって銃撃が放たれるが私はバックルから剣を取り外して斬撃を放ち、銃弾を弾きながら距離を詰めるとバトルレイダーに向かって2連続で斬撃を放った。
A.I.M.S.隊員「ぐわっ…」
サヤ「ごめんなさい…」
(ブリザードウィング!)
(フリージングレイン!)
サヤ「ハアッ!!」
私の氷の斬撃波が2人に命中して2人は変身が解けて地面に膝を付いてしまった。
唯阿「サヤ…怪我させないように手を抜いたのか…」
サヤ「もうやめましょう!!私は貴方達とは戦いたくないです!!」
(レイドライザー!)
私は必死に戦いたくない事を訴えるが唯阿さんはレイドライザーを装着してプログライズキーを起動させた。
(ハント!)
唯阿「実装…」
(レイドライズ!)
(ファイティングジャッカル!)
唯阿さんはバルキリーではなくレイダーへと変身してしまい大きな鎌をこちらに向けた。
唯阿「対象を…破壊する…」
サヤ「唯阿さん!!どうして…天津垓に操られてるんですよね!?」
唯阿「私の意思だ…ダアアアアッ!!」
サヤ「ぐっ…きゃっ…」
私は大鎌で思いきり斬撃を受けてしまい思わず後ろに下がるが続けて繰り出された斬撃をスラッシュライザーの剣で受け止めた。
サヤ「唯阿さん…天津垓の言いなりでいいんですか!?あの人は貴方の事を道具として利用しているんです!!」
唯阿「道具…」
私の言葉に唯阿さんは動きを止めてしまい、私は説得がもしかしたら通じるかもしれないと思い、剣をバックルに装着すると唯阿さんの肩を掴んだ。
サヤ「こんな事はやめて一緒に天津垓と戦いましょう!」
唯阿「私は…」
天津「何をしている唯阿。サヤを廃棄処分にしろ!!」
唯阿「社長…サヤにはまだ利用価値が…」
天津「お前は私の道具だぁ!!私に従えぇぇ!!」
唯阿「うぅっ!?うわあああっ!!」
天津垓と連絡を取っていた唯阿さんは悲鳴をあげながら頭を抑えるが直後に私に向かって駆け出して来た。
唯阿「私は道具じゃない…私の意思だ!!ああああっ!!」
サヤ「ぐはっ…」
私は再び連続で斬撃を浴びてしまい大きなダメージを受けて体勢を崩した。
唯阿「ハアアアアアッ!!」
サヤ「っ!!」
体勢が崩れた私に向かって唯阿さんは大きく鎌を構えるとそのまま勢いよく私に向かって振り下ろしてしまい咄嗟に私は剣をバックルから外して受け止めた。
サヤ「ぐぐっ…ううう…」
唯阿「どうしたサヤ!!本気で私と戦え!!」
(ブリザードウィング!)
サヤ(辛いよ…苦しいよ…なんで戦わなきゃいけないの…)
私はプログライズキーのボタンを押して氷の力を剣に纏わせると大鎌を跳ね上げてガラ空きとなった体に斬撃を放った。
(フリージングレイン!)
サヤ「ハアッ!!」
唯阿「ぐわああああっ!!」
氷の斬撃が唯阿さんを吹き飛ばすと私は唯阿さんにゆっくりと歩み寄り、剣先を唯阿さんへと向けた。
サヤ「もう終わりです… 唯阿さん…」
私は剣を持つ手に力を込めると唯阿さん目掛けて振り下ろそうとしたがこれまで一緒に戦って来た時の記憶が頭を過ってしまい動きを止めた。
唯阿「どうした…早くとどめを刺せ!!」
サヤ「っ!!」
唯阿(名前を教えてくれるか?)
サヤ(サヤ…そう呼ばれていた気がします。)
唯阿(いつか私が居なくなった時に私の代わりに不破を支えて欲しいんだ)
唯阿(あまり無茶をするなよサヤ…)
唯阿(本来、ヒューマギアは食事を必要としない。これはお前が人間でありたいと思っているからじゃないのか?)
私は唯阿さんとのやりとりを思い出してしまい攻撃が出来ずに剣をバックルに戻してしまった。
唯阿「サヤ…?」
サヤ「無理ですよ… 唯阿さんにとどめを刺すなんて出来ない…」
唯阿「サヤ…お前…」
天津「何をしている唯阿!!とどめを刺せ!!」
唯阿「ううっ…あああああ…ハアッ!!」
サヤ「がはっ…うあっ…」
私は唯阿さんに再び切り付けられてしまい、唯阿さんはレイドライザーのボタンを押して大鎌を振り上げた。
(ファイティングボライド!)
唯阿「ああああああっ!!ハアッ!!」
サヤ「きゃああああっ!!」
私は最後に下から大鎌の一撃を浴びて空中に切り上げられてしまい同時に大鎌が私の腰のスラッシュライザーに命中しベルトが私の腰から弾け飛び、私は地面に落下すると同時に私のスラッシュライザーが唯阿さんの足元にガシャリと音を立てて転がった。
サヤ「っ!!変身が…」
地面に落下すると同時に私の身を守っていた氷の装甲とスーツが霧散してしまい私は体を起こそうと力を込めるが力が入らず地面に伏せて、唯阿さんが私のスラッシュライザーを拾い上げた。
唯阿「今度こそ終わりだサヤ…」
サヤ「唯阿さ…ん…」
地面に転がったスラッシュライザーは唯阿さんに奪われてしまい、私は必死に起き上がろうとするが唯阿さんは私に向かって大鎌を構えた。
天津「サヤを廃棄処分だ…やれ!!」
唯阿「了…解…しました…ハアッ!!」
サヤ「くっ…こんなところで…私は…」
私に向かって大鎌が振り下ろされて私は咄嗟に目を瞑ってしまうが突如どこからか銃撃音が響いて唯阿さんが私から離れる音が聞こえて来た。
サヤ「不破…さ…ん…」
(ランペイジガトリング!)
私の背後に新たなバルカンの姿に変身した不破さんが唯阿さんに向かってショットライザーの銃口を向けていた。
唯阿「不破…」
不破「刃!!目を覚ませ!!」