※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
闘技場から戻った後、レイは男から殴られた。
男はどうやらレイや他の子供達のまとめ役をやっているらしい。
「さっさと素直に死んじまえばよかったのに。また別の奴を探さなきゃならねえじゃねえか!」
男はそう吐き捨てると倒れているレイを放り出してどこかへ歩いて行った。
元の場所、というか檻の中に放り込まれたレイは現状を把握しようとした。
自分はどうやら死んで転生?したらしい。
この体の記憶によると自分は体力もなく、特別な技能も持っていないので、貴族のうっぷん晴らしとして殺される事になったようだ。
どうやらあの闘技場の貴族連中は、自分が惨めになぶり殺しにあう様を見たかったらしい。
まとめ役の男も「役立たずが減るなら」と喜んで自分を差し出したようだ。
闘技場で死の恐怖に怯えて震えていたところ、巨漢の漢の鉄棍をなんとか手の鎖で防ぎ、
弾き飛ばされたところで意識を失い、『自分』の記憶が浮かび上がったという事らしい。
自分の手を見る。
やせ細って力などまるで出ないかのような細い腕。
しかし、レイは体の奥底から湧き上がってくる“力”をはっきりと感じていた。
(ここがどこなのか?いつの時代なのか?そもそもここは日本なのか?外国なのか?まずは情報収集だな)
そう結論を出してレイは痛む身体を固い地面に横たえた。
数日を経過してレイの得た結論は「ここは日本ではない。外国でもない。全く別の世界だ」というものだった。
なぜなら周囲の者達の会話から聞き覚えのある単語がいくつも出てきたからだ。
“クルダ”“キシュラナ”“アシュリアーナ”“ジュリアネス”。
(ここは“
“
人間と思えない力を持つ超人達が戦いを繰り広げる格闘ファンタジーの傑作である。
格闘漫画オタクだった玲司は様々な漫画の技を実際に再現できないか色々と試行錯誤していた事がある。
陸奥圓〇流、タ〇、骨〇、はじめの一〇、グラップラー刃〇 etc・・・
中学二年生の多感なお年頃の話である。
その後も続いていたので年齢はあまり関係ないかもしれないが。
(やばいぞ。ここが“
一人で千人の敵を倒す文字通りの一騎当千になる?
世界を自分の意思で作り変える“
無茶を言うな!でも出来なきゃ死ぬ!)
現状に絶望していたレイだがある事に気付く。
(待てよ?別にジュリアネスが崩壊したり、クルダが独立する時期でなければ穏当に過ごせるのでは?
まずは今の時代が“いつ”なのか確認しないとな?)
レイは今の自分が、別にジュリアネスが崩壊したり、クルダが独立しなくても、『体格の良い男に殴られればそれで死んでしまうほどひ弱』という事に気付かなかった。
――――
闘技場で巨漢の漢を倒した褒美なのか、レイの食事は普段よりまともなものが与えられた。
レイはそれを頬張りながら今後の事を考えた。
(ここがクルダとして、キシュラナに支配されているという事はクルダ独立前、原作開始の二千年以上前だな。
“
もっとも原作では“
今の自分に出来る事は現状を生き残る事だ。
そう割り切ってレイは狭い檻の中で体力の回復と自分の“力”の把握に努めた。
今の自分の身体は痩せ細っているのに考えられないほどの“力”を持っていた。
恐らく年齢的には10歳に満たないと思われるが、筋力、瞬発力、反射神経は前世の成年男子を上回るものだった。
(子供の身体でこれか?クルダ人ってのは大したもんだなあ?)
暢気な事を考えていたレイだったが致命的な事に気付く。
(まてよ?クルダ人の身体能力が高いという事は大人のクルダ人だったらもっと強いって事じゃないか!
どうやって生き残ればいいんだよ!)
あわてて周囲を見渡せば、同じ奴隷の闘士たちが修練している光景が目に入る。
拳を振るえば真空波が走り遠くの的を切り裂いた。
あれは“
蹴りを繰り出せば同じように真空波が撃ちだされた。
あれは“
あれを相手に生き残る?
レイは自分の境遇に改めて絶望した。
※あとがきです。
私の拙い作品に目を通していただきありがとうございます。
本作の更新は不定期になります。
具体的には数日更新が続いた後、週一から月一、また週一と一定しない事が考えられます。
お手数をおかけしますが、拙作をお見捨てなくよろしくお願いします。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。