影技異伝~連環の幻影~   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。






第6話 最源流技

 

 

 

老人ーダルクは闘士達に、レイに自分達の技を教えるように命じた。

闘士達は最初それを激しく拒否した。

自分の技は身を守る最後の切り札なのだ。

それを他人に教えるなど自殺行為でしかない。

しかしダルクは頑として譲らなかった。

レイはクルダ独立の希望なのだ。

クルダが独立すれば仲間同士で殺し合わされる事もなくなる。

ダルクの言葉は「明日」を諦めていた闘士達に「希望」を抱かせた。

そうして闘士達の協力を得たレイは様々な技を身につけていった。

 

その修得速度は異常としか言えなかった。

何しろ技を見ただけで、口伝でしか伝えられていない“最源流技”のひとつで、超高速移動で目前から姿を消して見せる《神移(カムイ)》や、驚異的な脚力によって超振動を生み出し、障害物を通り抜けて目標の内部を直接破壊する《神音(カノン)》でさえ身につけて見せたのだ。

その秘密はレイの眼にあった。

レイの眼は相手の表情のみならず、筋肉の動き、呼吸、視線、姿勢、力の入り具合等を認識し、相手の次の行動を予測できた。

状況によっては相手の動きがスローモーションのように止まって見えた。

レイが剛剣死(士)相手に闘えた理由である。

これによりレイは技を使う時の筋肉の使い方、体重移動のやり方、呼吸の方法などを見よう見まねで身に付け、ほぼ完璧に技を修得する事が出来たのだった。

レイは瞬く間に滅刺(メイス)重爪(チェンソウ)どころか、久狼(クロウ) 死魅(シミター) 打我(ダガー) 乱刺(ランス)、さらには死殺技の渺阯(ハルバート)裂破(レイピア)さえも身に付けてみせた。

しかしそんなレイにも修得出来ない技があった。

手技主体の表技や足技主体の影技の基本的な技と言っても良い“刃拳(ハーケン)”や“爪刀(ソード)”と言った真空波の技である。

そんなレイを見てダルクは「こんなに器用で、こんなに不器用なやつは見た事がない」と呆れた。

それに対してレイは「うるせ〜!使いこなせなかったら基本技だろうが、最源流技だろうが違いなんかあるか!」と毒付く事しか出来なかった。

事実、レイが《神移(カムイ)》や《神音(カノン)》を使えると言っても実戦にはとても使えるものではなかった。

何しろ《神移(カムイ)》で横に1m移動しただけで脚の筋肉は断裂し、激痛のあまりその場から一歩も動けなくなった。

神音(カノン)》で目標を打ち抜いたものの、的はちょっと風で揺れた程度しか動かず、それ以上微動だにしなかった。

この時もやはり脚の筋肉は断裂し、激痛でのたうち回ることになった。

呪符で何とか回復させたものの、いくら修行してもレイが“刃拳(ハーケン)”や“爪刀(ソード)”を修得する事は出来なかった。

逆に真空波を使用しない技は驚異的な速度で身に付けていった。

 

そして数日が過ぎ、レイの次の闘いの日が、処刑の日が決まった。

 

 

 

 







※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

最源流技を身に付ける事は出来ても、真空波を放つ事は出来ない。

つまり、レイに出来る事は徹底したインファイトになります。

これが後に本作の『中ボスにしてラスボス』との対決において大きな意味を持つ事になります。

レイは生き残る事が出来るのか?

次回お楽しみください。





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