※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
今度のレイの相手は第三王子の政敵、王太子の息のかかった者だった。
しかしその出立ちが異様だった。
男はまるで合戦に赴く様に全身に甲冑を身に付けていたのだ。
レイとダルクは呆れた。
「子供相手にここまでやるか?」
「いくら何でもやり過ぎだな。どうする?抗議すればあの甲冑はやめさせられるぞ?」
「連中が奴隷の言う事なんか聞くのか?」
「少なくとも『恥』というものが残っていれば聞き入れるだろう。仮にも“
そのダルクの言葉にレイはフンと鼻を鳴らして吐き捨てた。
「連中にとっては俺たちはその辺の野良犬と変わらない。野良犬相手に誇りだの、恥だのが意味があるのか?
それに少なくとも『恥』というものを知っているやつが、奴隷の子供相手に甲冑なんか持ち出すはずがないだろう?」
レイの目には相手への侮蔑が隠し切れなかった。
「・・・ではどうする?」
「このままやるさ。丸腰の無手の子供に負けた後、連中がどんな言い訳をするか楽しみだ」
「お前・・・」
引き止めようとしたダルクはレイの脚が僅かに震えている事に気付いた。
(コイツが怖くない筈がない。それでもコイツは「やる」と言うんだ。なら勝算があるという事だ。ならコイツを信じるだけだな)
「頼むぞ」
そう言い残してダルクはレイの側から離れた。
「任せておけ!」
レイはダルクに向かって親指を立ててみせた。
開始の合図により、レイと甲冑の剛剣死(士)の闘いが始まった。
レイは冷静に『眼』で相手を観察した。
(甲冑を身に付けてはいるが動きがぎこちない。普段から甲冑を身に付けているわけではなさそうだな)
当然だった。
現状では大きな戦は起こっていない。
普段から『もしもの時』に備えて、甲冑を身に付けた修練を行うなど、よほどの
そのような
(甲冑の相手か。そうなると使える技は“アレ”か“アレ”だな)
レイがこの状況で使える技を脳裏から選択していると、剣士がレイに向かって動き出した。
甲冑を身に付けている事で、レイがどんな攻撃をしても無駄と判断しているのか、その歩みは警戒する様子もなく無造作なものだった。
(動きはぎこちないが、足運びは手慣れたものだ。甲冑を身に付けない状態での剣技はそこそこやり込んでいるな。
だが甲冑の為に防御には意識が向いていない。唯ひたすらこっちを攻撃するだけに事に意識が集中している。
それなら少々引っ掻き回してやれば隙を見せるようになるのは時間の問題だな)
剣と拳が交わされる前に、既に無手のレイと甲冑の剣士の闘いは始まっていた。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
甲冑の剣士を相手に無手のレイが立ち向かう方法は?
レイの“技“は甲冑相手に通用するのか?
次回お楽しみください。