※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
レイは闘技以外にも様々なものを身に付けていった。
特に力を入れたのは呪符だった。
呪符魔術とは意志力を込めた文字を符に書き込み、呪符に機能を問う『お伺い』を立てる事で発動する魔術だった。
修得も比較的容易で“影技”の世界では広く知られていた。
レイはこれを身に付け、呪符の作成に成功した。
しかし、やはりというか、当然というか、レイが作成した呪符は発動する事はなかった。
作成は完璧。
意志力を込める事も出来ている。
文字も間違いなく書き込まれている。
発動寸前にまでなっている。
しかし、それでも呪符は発動しなかった。
基本的に呪符は作成した本人でなければ発動しない。
他人が作成した呪符を発動させるには、途轍もない意思力と膨大な魔導力、そして強靭な精神の集中が必要だった。
闘っている最中にのんびりとそんな事をしている余裕などない。
それは不可能と同義だった。
結局、レイ自身に発動出来なければ誰にも使えなかった。
試行錯誤の末に呪符に『お伺い』を必要としない『高速呪符体』であれば使用可能という事が判明した。
しかし、それも通常の呪符と異なり、大量の意志力を消費して無理矢理発動するしかなかった。
しかも『炎刃』や『風刃』のような遠距離攻撃用の呪符を発動させる事は出来なかった。
使えるのは『治癒』や『防御』といった自分の身体に直接触れるものだけだった。
レイはこれらの呪符を服の内側に縫い付けて闘った。
岩をも斬り裂く剛剣死(士)の一撃を素手で受け止め、斬撃を与えても倒れないレイは相手からすれば悪夢でしかなかった。
相手からは『呪符を使っているのではないか?』と言われたが、ダルクは『それのどこに問題が?』と言って相手にしようとしなかった。
『寸鉄も身に付けず、無手で闘う子供に剣を使っていながら、さらに裸で闘えと?
呪符の一枚や二枚で剛剣死(士)は無手の子供も倒せなくなるのですか?
キシュラナの剛剣死(士)とはその程度のものなのですか?』
そのダルクの言葉に相手は何も言い返せなかった。
素手の子供相手にクルダで恐怖の代名詞である剛剣死(士)が何を言っているのか?
子供が相手というだけで恥なのに、その相手が剣どころか寸鉄も身に付けていない無手なのに、さらに文句を付けるようであれば、それはもはや剣士ではない。
剛剣死(士)たちは黙り込むしかなかった。
最もレイに言わせれば「子供相手に剣を持ち出す時点で
(子供相手に剣?だったらこっちがマシンガンを持ち出しても文句は言えないよなあ?)
それが偽りのないレイの本心だった。
剛剣死(士)たちの非難や『誇り』や『卑怯』という言葉は、生き残る事を最優先するレイには何の感慨も与えなかった。
その後もレイは勝利し続けた。
数年も経つ頃にはレイの『
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
レイの戦闘パターンが確立していきます。
次回はレイは不可能だった筈の真空波の技を、クルダの闘技以外によって身に付けます。
次回お楽しみください。