黒歌「はぁ・・・。はぁ・・・。」
私は今、妹の白音と一緒に追手から逃げているにゃ。
それは、追手の主の上級悪魔が白音に無理やり「仙術」と呼ばれる術を覚えさせようとしたからにゃ。
この術は「世界に漂う邪気や悪意まで取り込んでしまい、力に呑まれてしまいかねない」危険な術にゃ。
こんな術を白音に覚えさせるわけにはいかない。と思った私は、主の息の根を止めたにゃ。
そのせいで、私はSS級のはぐれ悪魔になっちゃったにゃ。
そうこう言っている内に追手がすぐ後ろまで迫ってきたにゃ。
黒歌 「私はここで追手を食い止めるから、白音は先に行くにゃ!」
白音 「嫌です!一緒にいます!」
黒歌「わがまま言わない!なぁに、何とかして見せるにゃ。」
白音「絶対ですよ!待ってますからね!」
黒歌「さて、白音には先に行ってもらったにゃ。これで思う存分戦えるにゃ。覚悟するにゃ!」
黒歌は、数十名もの上級・中級悪魔たちに囲まれながら言った。
追手の悪魔「何を!それはお前の方だ!先に逃がした妹に会う事無くこの場所でお陀仏になるのだからな!」
黒歌「そんな事ができるといいけどにゃ。」
追手の悪魔「後悔するなよ、その言葉!」
黒歌「――『顕現せよ。大陸を揺るがす狼の系譜、八王の力を継ぐ漢』――」
言霊の光が収まると、そこには黒歌の姿はなく、圧倒的な野生と強靭な肉体を誇る男――次郎の姿があった。
追手の悪魔side
黒歌「――『顕現せよ。大陸を揺るがす狼の系譜、八王の力を継ぐ漢』――」
そう口にすると、目の前の相手から魔力や妖気が完全に消失し、彼女はリーゼント姿の浅黒く筋肉質な若い男の姿になった。
俺達は、この男を倒そうとした。
だが、なぜだ・・・?
目の前にいる相手は1人、こちらは数十人。差は歴然。だが・・・。勝てるイメージが全く見えてこない・・・。
そう口にしたのは誰だったろうか。
「お前は誰なんだ?」と。
男は答えた。
「ワシの名は、二狼。ある世界で、三指に入る実力者じゃったんじゃ。じゃが、天に召されてしもうてのう。今は、この子の体を借りておる。」
その言葉が終わるか否かの瞬間、男が、右手に腰に付けている牙のついたグローブを装着した。
「ギネスパンチ」
これが仲間達を見た最後だった。
その技が放たれた瞬間、大気が、空間が、そして俺達の視界のすべてが消し飛んだ。狼の遠吠えのような衝撃波に一瞬でほとんどの仲間が塵に変わり、周囲の森一帯を文字通り消滅させた。
二狼「さて、残りはお主一人じゃが・・・、どうするんじゃ?」
「う・・・、う・・・、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
私は、脇目もふらず、その場から逃げていた。
追手を無力化した後・・・。
黒歌「さて、先に行かせた白音に追い付くにゃ。
もし、白音がこの人の下につきたいと思う人がいたらそれを見届けるにゃ。」
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自分の力で動けなくなる。
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名を奪われる