お兄ちゃんと妹がパロディギャルゲに転送されるイベントが発生中 作:ヌチャニドロ
原作:ELDEN RING NIGHTREIGN
タグ:R-15 性転換 エルデンリングナイトレイン ELDEN RING 擬人化 女体化 独自解釈 コメディ
まともに物書くのも初めてだから、構成力も文章力もう◯ちだけど、寛大な心で許してください。
何でもしますから(何でもするとは言っていない)。
───深き夜。それは、我ら夜渡りたちの前に突然に現れた導きであった。
大祝福は巫女にさえ詳細を伝えることなく、ただ「暗闇はどこまでも続く」とだけ残し、それ以降口を閉ざした。
しかし我らの使命とは夜を渡ることに他ならず、それは深き夜だろうが変わらない。
やる事は同じだ───俺は夜を討つ。そう意気込んだ初めての出撃から、どれくらい経ったろうか、
半年ほどか…いまいち時間の感覚は無い。何度も挫折と立ち直りを繰り返し、円卓の皆も何処となくワーカーホリック気味になって来た頃、事件は起きた。
その日は妹と2人での出撃であった。
「兄さん、異変が起きているわ、場所からして霊廟ね…どうする?」
「初撃を防ぐ加護、持っていなかっただろう、複製する。地形的にも流れで聖杯を補充できるはずだ」
「助かるわ、急ぎましょう」
今は2日目、夜はまだ迫っていない。十分に時間はあるはずだ。そう思い駆ける。
しかしその場にあったものは、想像していたものとは全く異なるものであった。
「…これは?」
「何かしらね、罅…?夜の勢力…ともまた違うみたいだけれど…」
宙空に浮かぶ、罅としか形容しがたいモノ。
何だこの異変は。これまで何度も夜に挑んできたが、こんなものは初めて見た。
警戒し、先ほどまで軽快に動いていた身体が強張る。
妹が前に出る。
「おい…!」
「大丈夫…とは言えないけれど、調べてみる必要があるわ」
「今は2日目だ…下手なことはできない、もし何かあれば…」
俺の静止を聞かずに妹は罅に近づく。
「次、またこの異変に遭遇した際の対抗策は必要でしょう?」
そう言って歩みを止めない。…どことなく楽しそうだな…?
こいつは冷静そうな雰囲気を漂わせているものの、若干無鉄砲だ。
「ならば、俺が触れる。お前は下がっていろ」
「兄さんの方が継戦能力は高いわ、ここは私が…」
そんなちょっとした言い合いをしていると、びしりと大きな音が鳴る。
「!」
ずずず…と禍々しい瘴気を放ちながら開いてゆく罅は、
突然に凄まじい勢いで辺りのものを吸い込み始めた。
「ぐっ…!!」
「兄さん!」
お互いに手を伸ばすも、届くことはなく、罅に呑まれてゆく。
……こういう時のための鈎縄だろう…何をやっているんだ…俺は…。
沈みゆく意識。視界が暗転する。
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「……っは!!!?」
目が覚めるとそこは、木々に囲まれた芝生の上だった。どれくらい意識を失っていた…夜の侵攻は…?
冷静になろうとしてもなれるわけがない。辺りを見渡す。
「なんだ…?こ、こは……」
目に入った建造物は、少なくとも故郷…いやリムベルトでも見たことのない様相だった。
白い飾りのない壁に、四角い窓。高さは…小砦くらいか?
「……!?」
何か違和感があり、ふと自分を見てみる。
俺は鎧を着込んでいたはずだ。しかし今の服装は、貴族が着ているような白いシャツに黒いズボン。
こんな材質…これは相当に高価なものではないのか…?だがなぜこれを俺が…というか、兜も無いじゃないか。
いや…いやそんな事よりも。
「■■■…!どこにいる…!」
妹の名を呼ぶ。見たところ周囲には人がいない。まずい、今回の出撃は2人…船長殿か、守護者殿あたりがともにいれば安心できるが、今彼らはいない。
周囲を警戒しながら、何度か大声を出して呼ぶも、返事がない。
この奇妙な建造物に目もくれず、動くものがないか慎重に目を凝らしながら移動する。
「■■■!!聞こえているなら、返事をしてくれ…!!!■■■…!!!」
「うっっっさいわよ!!!静かにしろバカッッ!!!」
「!!?!?」
後方から炎をかぶせられたような、凄まじい衝撃。
こ、この感覚…!覚えがある。これは獣の…!!ばっ、と振り向くと…
「ア、ン、タ、ねェ〜〜!!午前中、学校サボって何してんのかと思ったら、アホみたいに叫んでんじゃないわよ!!アタシが恥ずかしいっつーの!!!」
赤銅色の長髪を2つ結びにし、結び目には犬を模した髪飾りが2つ。こちらを睨む金色の瞳。
俺はこの瞳を知っている。この炎のような雰囲気を知っている。こ、こいつは…!
「グ、グラディウス…!?!」
「誰だよ」
冷ややかな目。……よく見ると、グラディウスではない。小柄な娘であった。
俺はこの娘を、なぜあの夜の獣と見間違えたんだ…?
「高校にもなって中二病は無いって…」
呆れたように言う彼女に問う。
「君は、何者だ…?」
彼女は目を丸くして、少し唖然とする。
「マジで何キャラ…?それ…面白くないわよ…」
「悪いが、本気だ。名を教えてくれ、そしてここは何処だ…?」
「本気ならなお悪いわよっ!!!いい加減にしろっ!!!」
彼女は目をつり上げてぷんぷんと怒っている。しかしそれでも揺れ動かない俺の様子を見て、マジでなんなのよ…、と呟きながら少し引き気味に答える。
「わ、わかったわよ付き合ってやるっての…」
彼女は冷や汗を一筋流し、咳払いをしたあと高らかに名乗る。
「私は夜獣 グラ子!!!アンタの幼馴染!!!」
瞬間、俺の脳内に溢れだした『存在しない記憶』
「ぐ、ぐおあ、ぐ……!お、俺たちは、お、おさな、おさ、おさ……」
「コイツマジでヤバいわね…」
彼女はドン引きしているが、俺はそれどころではなかった。
急流のように溢れ出る記憶に脳が割れそうだ…!
「あーもう…昼休みもう終わるし…アタシもう行くからね?アンタは保健室でも言っとけば?色々と頭ヤバそうだし…」
「ホケンシツ…ホケンシツ…ああ、そうさせてもう…」
頭を抱えながら俺は答える。
彼女は背を向けて軽やかに校舎の中へ入ってゆく。
保健室…校舎…ここは高校だ…そうだ俺はこの高校に入学して…今は二年で…
そんな朦朧としながら、一度も行ったことのないはずの保健室へ迷わず到達する。
「すまない…頭が痛む…寝台を使わせてほしい」
「ええ、良いわよ。肩を貸したほうが良いかしら?」
「ああ…助かる……」
保健医は俺を寝台へ寝かす。
「ところで兄さん、久しぶりね。」
「ああ…そうだな………………ん?????」
目を向けるとそこには白衣の妹がいた。
「!?!!?!?!?」
「驚きすぎよ…兄さん…」
驚くだろうそれは…!!
俺はもう何が何だか分からなかった。整理のつかない頭は渦を巻き、脳内に混沌を生み出す。
「とりあえず今は休んで、兄さん。起きたら伝えたいことが───。
ついに俺は闇へと落ちた。
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「では兄さん、私が調べたことを伝えるわ」
「ああ…頼む」
空はもう橙色に染まっている。俺はずいぶん長い間眠っていたようだ。まだ意識は朦朧としているものの、頭の痛みはすでに引いている。
話を聞くと、妹は俺よりも早い時期にこちらへ転送されていたようだった。もとより時間など歪みきっている。特段珍しい話ではない。
「結論から言うわ、ここは『よるラブ! 〜7人の女王と夜渡り!〜』というギャルゲ世界よ」
「ん?」
「兄さんには主人公としてこれからヒロインを攻略してもらうわ」
「は????」
なん……え?…ギャルゲ……?
こいつは何を言っている…?
「お前は何を言っている…?」
「心の声が漏れてるわ、兄さん」
妹は俺の様子を少し気にしながらも、話を続ける。
「この場所は地変により生成された、かなり特殊な場所」
「時間は歪み、実際には時は進んでいない」
「どうやらヒロインを攻略という形で条件を達成しなければ、時間は進まず、この地変から脱出することは不可能」
……なんとも頭の痛くなる情報だ。だがこの身体が、脳が、その情報は偽りではないと受け入れてしまっている。
「私はすでに7人のヒロインを見つけているわ」
「随分と、早いな…」
「3年夜爵 エデ香、1年夜識姉妹、3年海夜 マリ、2年夜光 フル美、3年夜霞 カリ奈、そして…」
「兄さんの幼馴染である、2年夜獣 グラ子よ」
「……勘弁してくれ……」
「あとDLCヒロインが2人いるそうよ」
「その情報はどこから……?」
「祝福よ」
やはり破砕戦争で祝福は壊れてしまったらしい。
というか妹はなんで楽しそうなんだ。いや…それでいいような気もする。いいのか…?円卓に縛られ続けるよりはここで…なんかそれも間違っているような…。
「とりあえず、はじめはグラ子さんから攻略しましょう、兄さん。兄さんが眠っている間にも何回か様子を見に来ていたし、あれは脈アリと見ていいわ。それと深夜1時11分に裏門に奇妙な商人が現れるから、アイテムを貰うのは忘れないようにしてね。それと───
(ああ…妹が、楽しそうだ…もう、これで………いや……俺はなにを…夜を、夜を───)
再び朦朧としてゆく意識、ここは夢か、はたまた深き夜が見せる幻か…。
暗闇は、どこまでも続いてゆく────。
続きません。