お兄ちゃんと妹がパロディギャルゲに転送されるイベントが発生中   作:ヌチャニドロ

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日に日に減る文字数

取り上げずヒロイン全員は出して終わりたい。


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昼休み。俺は鉄の目、グラ子と昼食を摂っていた。

 

「なんだそれは、美味そうじゃあないか」

「むぐ…ああ、うまい」

「アンタには無いわよ」

「要らん、欲しいわけではない」

 

グラ子は宣言通りに弁当を作ってきていた。

流石にずっと頼むのも気が引けるな。昨晩のチケット…ここで使ってしまうか?なんて思っていると

 

付き合ってください…!

 

塔屋の裏から声が聞こえる。

 

「む…?」

「!…告白してるわね…アレ」

 

角に身を潜め、様子を窺う。

男子と女子。青春とはな…。

 

「屋上で告白…それも定番だが…折角ならばあの場所にすれば良いものを…」

「あの場所?」

「知らんのか」

 

告白を見た鉄の目がそんなことを言う。

コイツ、意外と情報通か?

 

「“結びの像”校舎裏にある石像だ、その前で告白をすれば必ず成就する、などという噂があるのさ」

「結びの…」

 

そのような物があるのか。

告白…イベントの際は利用すべきか…。

 

「そんなの噂話にすぎないでしょ?」

 

グラ子は呆れたような声で鉄の目の発言に反応する。

 

「アタシはそんなジンクスに頼るより、あの子みたいに自分の言葉一本で勝負したほうがいいと思うけどね」

 

グラ子はあまり“結びの像”に良い印象を持っていないのか?

ならば彼女への言葉は像の前でないほうが良いな…。

 

「ほう?だがそれをロマンチックに感じる者もいるだろう?」

「好みの問題だけど…今どきロマンチックに思うかしら?」

「わたしは像の前が良いな〜」

「そらみろ」

「マジ〜…?…って」

 

第六感は既に発動している。

 

来たか。

 

「誰!?」

「…!?」

 

 

「あは!わたし〜海夜 マリだよ~!まりちゃんって呼んで〜!」

 

 

ゆったりとした青い長髪に、タレ目…所謂癒し系の顔。おそらくマリスなのだろう。

グラ子は兎も角、鉄の目の驚愕の表情は円卓でも見たことがない。

 

「いつもここにいるんだけど〜なんか告白してるし〜楽しそうな子たちもいるし〜」

「楽しそうな子達って…アタシ達のこと…?」

「だろうな」

「あっ!告白成功したみたいだね〜!よかった〜!」

 

興味がコロコロと変わるようだな。

揺蕩うマリスを思わせる性質だ。

 

「それ何食べてるの〜」

「ピタパンだ」

「ぴたぱん」

 

海夜は確か3年。先輩だったはずだ。

 

しかし距離が近いな。食べづらくなるほどの近さだ。

グラ子が変な顔をしている。

 

「ちょ、ちょっと近すぎ!コイツも困ってんじゃない!」

「そうなの〜?」

「すこし近いな」

「そっか〜ごめんごめん〜」

 

海夜は少し離れる。

いや本当に少しだな、小指ほどしか離れてないぞ。

グラ子は離れてないじゃん!という顔をしている。

 

「ふむ…3年か」

「そうだよ〜」

「えっ!マジ…?」

 

俺が伝えても良かったが、鉄の目が先に発言する。

しかし、なぜ3年だと分かった?鉄の目に目を向けると、俺に気づいた鉄の目が襟の線を指さしている。

なるほど、その線の色が違うのか。

 

「君〜なんか綺麗な耳飾りしてるね〜」

「また近くなってます!離れてください海夜先輩!」

「まりちゃんって呼んでほしいな〜」

「呼びますから離れてください!まりちゃん…先輩!」

 

グラ子…会うヒロイン全てと相性悪くないか?

ハーレムルートを現実的に考えるのであれば、彼女らを良い関係にしなければならないか。

 

「あ~君の髪飾りもカワイイね〜ワンちゃんだ〜」

「ちっ近っ!誰にでもこの距離なの…!?」

「あは!君たちの名前も知りたいな〜」

 

名を伝えると、同時に連絡先の交換もすることになった。

今さっき出会ったばかりだが、やはり距離の詰め方が凄まじいな。

 

「新しい友達〜」

「今初めて会ったばかりですよね…?」

「お互い名前知れば〜もう友達だよ〜?」

 

海夜は携帯の画面を見ながらご機嫌にニコニコしている。

ペースが崩される感じがグラ子には疲れるようで、ため息をついている。鉄の目は意外にも適応しているようで、逆に腕を組んで興味深そうに見ている。

 

「なるほど…聞いたことがある。3年には、妖精のような女生徒がいると。まりちゃん先輩の事だろう」

「わお、私妖精〜?」

「言い得て妙ね…」

 

このキャラクターで有名人でないはずが無いだろうな。

本人は全く気にしていなかったようだが。

 

海夜の興味は再び俺の食すパンへ向いた。

 

「美味しそうだね〜ひと口くれない〜?」

 

ちらとグラ子を見る。

グラ子はお好きにどうぞ、と言うような仕草をしている。

 

俺はパンをちぎり、ソースを絡めて手渡す。

 

「…!!、うま~い!!」

 

わかりやすく目が煌めく海夜。

 

「パンは俺が作っているが、ソースはグラ子が作ったものだ」

「2人ともすご〜い!!」

 

純粋な賞賛の言葉にグラ子も少し頬を染めて照れている。

 

ふと時計を見ると、あと3分程度で昼休みが終わる事に気がつく。

 

「あ~昼休み終わっちゃうね〜」

「じゃあアタシたちそろそろ行きますね」

「うん!またね〜」

 

ん?海夜は行かないのか…?

 

「まりちゃん先輩も、時間じゃあないのか?」

「ん~~?私は〜大丈夫〜」

 

いつもここにいると言っていたが、まさか授業にも出ていないのか…?本当に大丈夫か、この人は…。

 

「急がないとヤバイわよ」

「ああ」

 

手をゆらゆら振る海夜を背に、階段を駆け下りるのだった。

 

 

______________________

 

 

 

放課後。グラ子は剣道部、鉄の目は弓道部に行ったため、俺はまた1人だった。良いタイミングだ、と思い保健室によるが、そこには保健委員長だけおり、妹はいなかった。

どうも用事があるらしく、今日は早く上がったようだ。メッセージにて、聞いておきたいことがある、と送るが返事は無い。

気がかりだが、あちらはあちらで行動しているのだろう。

 

保健室を出て下駄箱へ向かう。

廊下の角を曲がる瞬間。

 

どん と何かにぶつかった。

それと同時に紙の束がばらばらと散らばる。

昨日もこのくらいの時間帯にぶつかったな…。

 

「ご、ごめんなさぁーい☆」

 

ぶつかった相手は、1年の少女だった。

 

小柄な体型に細い手足、異様に白い肌、髪…。目は青く光を写している。

 

「すまない、よそ見をしていた。ケガはないか」

「えっ、心配してくれるんですかぁ〜☆」

 

少女は妙に潤んだ瞳でこちらを見る。

しかもかなり顔が近い。

 

この距離感、海夜で慣れていなければ動揺していたかもしれない。

 

「わたしからぶつかっちゃったのに…先輩優しいんですね…☆」

 

正直に言おう。このキャラの濃さ、容姿、どれをとってもヒロインの1人であるようにしか思えなかった。

 

だが、第六感は発動しない。

ヒロインではないのか…?

 

「って…プリントが散らばっちゃった〜><(泣)」

 

「俺も手伝おう」

 

何か違和感を抱えながら、散らばった紙を拾い集める。

 

「先輩…もし良かったら〜…職員室まで一緒に運んでくれませんかぁ…♡」

「ああ…構わない」

 

 

「お礼は、絶対しますから…♡」

 

 

変だ、と思いながらも、俺は誘蛾灯に誘われる虫のように、少女について行ってしまったのだった。

 

 




※ハーレムルート→バラバラ棺桶END

なお最後まで書く気はない模様。
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