新しく書き終わったので投稿。
そろそろ宴会を書きたいです。
では、どうぞ
「いや~助かったよ」
太陽の日が降り注いでいる夏の暇な休日に、ある一人の妖怪により外に駆り出された。
目の前にいるのは、白いノースリーブに紫色のスカート。そして、腰まで伸ばされた薄い茶色の髪。頭には二本の角が捻れる様に生えている。
伊吹 萃香 それが彼女の名前。種族は鬼で、昔は妖怪の山で四天王の一人として名を挙げていたそうだが、今は幻想郷中を周っているらしい。
鬼と聞くと人が恐れるほど筋肉質で、大きな棍棒を振り回しているというイメージを持っていたのだが、俺より小さく可愛らしい容姿をしているため、自分の想像上の鬼とは一致しなかった。
しかし何故、今自分は萃香と一緒に居るのかというと、今朝霊夢が宴会で飲む酒を買いに行こうと準備している時、突然萃香が神社の境内に現れたのだ。
すると萃香が霊夢の変わりに酒を買いに行くと言い、何故か俺が同行する事になっていたのだ。
何故ついていかなければならないのかと聞くと、『久々に此所に来たら、見慣れないのが居たから話がしたいと思ってね』という理由だった。
特にやることも無かったから別に嫌では無かったが、酒樽を持たされそうになった時は、その場から逃げたくなった。
ここまで萃香と一緒に過ごしていたが、俺は萃香に近寄りがたかった。なぜなら、
「そういえばあんた、此方はいける口かい?」
そう言うと、ぐいっと手に持っていた瓢箪を口に傾け、その瓢箪を俺に向けてきた。
「いや、その・・・」
萃香は酒の臭いが凄い。常時飲んでいるのか、会った時から顔が赤いのだ。今にも口に瓢箪が傾けられそうな時、それを静止させる声が聞こえた。
「萃香、辞めなさい」
「何でさ霊夢」
何時からいたのか、霊夢が両手で皿を大量に持って萃香を止めていた。
霊夢が来てくれて本当に良かった。もし来なかったら、酒に酔ってその場で倒れる所だった。
「それ、普通の人間が飲んだら危険なの分かってるでしょ」
そう言われ、へへへと頭を押さえながら笑ってる鬼と耳を疑うような事を聞いて、呆然としている人間。
あの瓢箪の酒を飲んだら危険なようです。
「霊夢、その酒ってどのくらい危険?」
「ん~飲む量間違えると死ぬくらい」
どんな酒だって大量に摂取すれば死ぬぜと心の中で呟きながら萃香の表情を見ると、何か納得出来ないことがあるのか、顔をしかめ、霊夢の方へと歩み寄った。
「この萃香瓢の酒はそんじょそこらの酒より美味しいんだよ。それを分かってて言ってんだろうね?」
「分かってるわよ。確かに美味しい。でも、少しでも度数の高い酒を飲ませるとぶっ倒れるやつには飲ませようとしないでちょうだいってこと」
当たり前の事を言わせないでよと、霊夢は楽しそうにしながら話しており、萃香も何処か嬉しそうにしていた。
「なぁ、霊夢と萃香って仲良かったりする?」
「まぁ、そこそこ」
霊夢の微妙な反応に反応する萃香。彼女は今にも何か話そうとした時、霊夢は何を思ったのか外に出て、空を見上げた。
すると、霊夢は此方に戻って来て、お昼作ってくるわと一言、何処かに行ってしまった。
俺も外に出て、空を確認すると、目を開けることを本能的に拒むほど明るく、じりじりと照りつけていた。
「お~い、静次ぃ~」
不意に名前を呼ばれ、縁側のほうを見ると、萃香が手を振りながら俺を呼んでいる。
自分自身もこの暑さから逃れるために、縁側の方へと移動し、適当に胡座をかく。
少ししか動いていないが、汗を背中にじんわりとかいていて、少し冷たかった。
「さっき話損ねたけど、私と霊夢の話をしてやるよ」
突然、俺を前にして話始める。体が酒を欲しているのか、萃香瓢と呼ばれた瓢箪を口元でクイッと傾け、一口飲むと、語り始めた。
まだ幻想郷が結界で隔離されていない頃、鬼という種族は、幻想郷でも普通に生活していた。
鬼達は争い事を好む好戦的な種族で、一日を酒と勝負で満足する者が多かった。
鬼はある日から人間と戦う様になり、力の差は歴然。人間は鬼に勝てずに、年が過ぎていった。鬼と戦い始め何年かした時、人間は鬼を騙し見事勝利した。それを知った鬼は憤然し、人間と関わらないよう地底へと住まいを変え、博麗大結界が出来た頃には鬼は幻想郷から姿を消し、人々の間で鬼はお伽噺として語られていった。
それから時がたち、萃香はもう一度鬼を幻想郷に呼び出すために、地上に姿を現して能力である『密と疎を操る程度の能力』を駆使し、人々を集め宴会を定期的に行わせた。しかし、霊夢によりそれは見破られ、萃香の願いは叶わず、萃香以外の鬼は地底でまだ暮らしているらしい。
萃香が起こした異変で霊夢と萃香が出会い、萃香は神社に頻繁に訪れるようになった。しかし、ある時地底に行き、久々の仲間達と酒を飲んだり遊んだりしている内に時は過ぎ、神社に戻ってきた頃には、俺が居候していたらしい。
話が終わり萃香が酒を飲むと、霊夢が俺と萃香を呼ぶ声が聞こえ、長々と話をしていた事が良く分かった。
移動をして席に座ると、昼食が並んであり、どれもできたてで美味しそうだ。三人分用意されたご飯を三人で囲み、少し賑やかな昼食を食べ始めた。
どうでしたでしょうか。
何か宴会までが長すぎますね。
では、次回