東方仁無録   作:キーマカレー

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たいへん遅れて申し訳ないです。行事がありすぎて更新する暇が(言い訳)
短い上に駄文ですが、よろしくお願いします。
では、どうぞ。


53話 静次の最後

「・・・・・・あ」

 

「・・・・・・え?」

 

俺の目の前に映る光景。これまで人生で一度もなかった体験。今、目の前にいる彼女は上半身を露にし、右手にさらしを持っている。服は床に置かれており、その隣に替えの巫女服であろう物が畳んで置いてあった。

自分には衝撃的すぎたのか、その場に足を止め、彼女の胸を見ながら固まってしまっている。一方彼女は、時間が一秒一秒たつごとに、顔を赤く染めていき、これでもかとなるほど赤く染めた後は、右手に持っているさらしを思いっきり俺に向かって投げた。

さらしは真っ直ぐ俺の顔面に目掛けて飛んできて、避ける動作などしなかったため、そのまま当たってしまった。飛んできたさらしは少し湿っており、酒の臭いが鼻にこびりつくように臭ってきた。恐らく輝夜に酒をかけられた時にこれも濡れてしまったのだろう。 自分の苦手としている物の臭いが鼻に突いたからか、固まってしまっていた足と思考が作動し、霊夢に叫び声のような謝罪をした後は、何故かもう一度彼女の露になったものを見て、その場から脱出した。

宴会会場まで一分もかからない。しかし、その会場での廊下が異常に長く感じた。

相変わらず騒いでいる人妖を見ながら、自分の席に戻る。席にはお腹一杯と言いながらお腹を優しくさすっているフランと、飲んでクタクタになっているレミリアが、テーブルに頭を乗っけていた。その隣で正座をしている咲夜は、他の人たちとは違い、コップに入った酒をちびちびと飲んでいる。

 

「あれ、フラン。用事はすんだのか?」

「うん。すんだよ~」

 

にへへと笑うフラン。よく見ると、フランの頬が少し赤くなっており、テーブルにも酒が置いてあるのを確認した。何でこんな幼いのに酒を飲ませるんだと思ったが、事実フランの姉は酔い潰れているし、精神年齢こそ幼いが、自分より何倍も生きていることは確かなので、何とも言えなかった。

テーブルの上には大きな皿が沢山あったが、どれも殆ど空っぽで、一部の妖怪は追加の料理はまだかまだかと叫んでいた。

先程あった籃が、出来上がった料理を運んできており、それに群がる妖怪たちを見ていると、不意に肩を掴まれた。

 

「せぃじさぁん。いっしょにのみまひょ~」

 

守矢の巫女の早苗。彼女は顔を真っ赤にし、酒瓶を片手に持ちながら迫ってきた。

 

「・・・・・・大丈夫?」

「えへへへ、よゆうっす」

 

言葉が可笑しい。何だよ、よゆうっすって。

余程酔っているのか、俺の所に来た時からフラフラとしており、今にも倒れそうだったため、座布団を半分に折り、無理矢理手に持っている瓶を奪い、テーブルに置く。そしてそのまま彼女の肩を掴み、座布団を枕になるように頭を乗せて寝かせた。酔っ払いは横にすれば直ぐに寝つくと思っていたのだが、そんな様子はなく、一瞬驚いた顔をすると、その場で大きな声で叫んだ。

 

「え?うっそぉ~。おそわれひゃう~!!」

「ちょ、おま、」

 

変に誤解されては困ると思いながら辺りを見渡すが、他の人達は此方を見ることもなく、自分達の事で精一杯らしく、気に止める者はあまり居なかった。しかし、此所から少し離れた席で、此方を見ている者がいた。一人は前に里で知り合った守矢の神の一人。見た目は幼女。素直は大人な諏訪子と、真紅の目と青色のセミロングで、大きな注連縄を後ろに背負った女性。

 

「静次~。早苗にな~にしてんだぁ?」

 

先程の注連縄を背負った女性の方から、ひょっこひょっこと足をふらつかせながら歩いてくる諏訪子。

どうにもこの姿は神には見えない。

ふぃ~と一息つき、俺の隣に胡座をかく。

最初はこの状況をどうにかしてくれるのかと思いきや、ただ酒を飲みながら此方を見るだけ。

 

「・・・・・・俺は何もしてないぞ」

「知ってるさ。ただ私は此方に飲みに来ただけだよ」

 

 

「酒は飲まないの?」

「遠慮する」

「そう?」

 

無理にすすめて来ない所は流石神様だ。何処かの鬼とは違い、人のことを考えてくれる。

酒に酔い潰れた早苗を横に、諏訪子と話をしながら、もう既に少なくなっている料理を摘まむ。

「そういえば・・・」

 

諏訪子が話題を振ろうとした時、事は起きた。

 

「せーいーじーくーん」

 

聞き慣れない呼び方。この呼び方をされたのはいつぶりだろうか。声をかけられた方を振り替える。

いつぶりだろうか。こんなに恐怖心というものを感じたのは。

「おーれいむかー」

 

ぶっきらぼうに返事をする。少なくても彼女の顔を見るに、ただではすみそうにない。諏訪子も何かを感じ取ったのか口元をつり上げ、ニシシと笑いながら早苗を持ち上げ、俺の近くから離れる。

彼女の柔らかな手が俺の肩に触れる。

 

「あの、許して」

「駄目」

 

すっかりと暗くなってまった博麗神社の境内で、人妖ともに、博麗の巫女の同居者に対する容赦の無さに改めて博麗 霊夢の力を思い知った。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

文ヶ。新聞号外

 

先日行われた博麗神社では、人間、妖怪共に一日中宴会が行われた。

博麗の巫女。博麗 霊夢 によると、これほど五月蝿い宴会は久々らしく、博麗 霊夢は恋人である佐々木 静次 と共に宴会を楽しんでいた。

最後は会場の人妖に見せつけるかのように、会場の真ん中で抱き合っていた。

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

宴会の後日。博麗 霊夢はまだ気絶している静次を横に、新聞を力強く握り締めていた。

 

「文~覚えておきなさい」

 

静まりかえった神社では誰も巫女の言葉に反応する者は居なかった。

 

 

 

 




どうでしたでしょうか。
今度こそ更新スピードは戻るかと。
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