nルート
「見ろよ!! すっげえ美人!!」
アタシが歩く先では必ず人混みから道が開けた。
(だって、ママは映画女優で生け花の家元でヴァイオリニスト、パパは鈴木財閥に匹敵するくらいの名家でモデルと俳優をしているテニスプレイヤーだもん♪)
髪を掻き上げると男子たちがジロジロ見て、女子たちは露骨な嫌な顔をした。
そんなつもりは全然無いんだけど、アタシが居るだけで女子たちは困ることがあるみたいで…?
「…あ、マジで本当に実在したんだぁ…!」
道の先で、金髪に褐色肌をしたイケメンが、同じく童顔のイケメンとお話していた。
実は、アタシ…『前世の記憶を持つ転生者』っていう特別な存在。
気づいたのは小学校に入る前、鈴木財閥の娘さんと会った時に『鈴木 園子』って名乗ったから、もしかして…? って思ってパパに聞いたら『工藤 優作』が実在していたし、ママの知り合いの大女優に『工藤 有希子』って人が居た。
その瞬間に女子高生だった時の記憶がダイジェストみたいに流れてきて、外見はちょっと美形になったけど、性格と意識が自分のまま…何より名前が同じなままでコナン世界に転送されたんだって分かった。
(これって、ただの女子高生だったアタシが新しい家族とすっごく美人な外見で再スタートを切れるってことじゃない…?)
その歳で『名探偵コナンの世界に居る』って気付けるとか、ぶっちゃけアタシは頭がいいんだと思((殴
目の前にはイケメン…降谷 零と諸伏 景光がハッキリと現れた。
(ゼロとヒロ…めっっっちゃ推しだったんですけど〜!?)
パパにお願いして警察学校に入れてもらった甲斐がある!!
「あのぅ…はじめまして。アタシ……龍絶 藍っていいます」
前髪を指で弄りながら伏し目がちにして二人に声を掛けた。
「……え? ……ああ。僕は降谷だ。よろしくな」
ゼロがニコッと笑ってくれた。
(ぎゃああああ!? めっちゃイケメン!! イケボ!!)
「……えっとオレは諸伏。……ゼロ、場所を移動しよう」
ヒロは頬を指で掻きながらゼロの腕を引っ張った。
(幼馴染公安コンビ、めっちゃ可愛い♡)
二人の後についていくとゼロが声を上げた。
「君も警察を目指しているんだろう? 仲間になる人間を色眼鏡で見るのはどうかと思うな」
その先では目が青くて赤毛の女子が他の男子に何か言われているらしかった。
(なあんだ、ただのモブキャラのイベントか…アタシは漆黒の黒髪に紫色と白色の瞳のオッドアイ…外見にここまで差があると、なんだか可哀想になってきちゃう)
「はあ!? うちはちゃーんと日本国籍を取得しとる日本人!! ジェーン・ブラックっちゅう名前があんねん!! 名前で呼べやカス!! うちらは同期になんねんぞ!? 足の引っ張り合いしとる場合か!!」
(口悪っ!!!? エセ関西弁とかマジウケる笑)
警察学校編ではあんまり詳しいことが描写されてなかったから、モブを庇う貴重な一面をみれてラッキー!!
「へぇ……ブラックさんって言うんだ。オレは諸伏 景光。こっちは降谷 零。よろしくね」
、、、
「ねえブラックちゃん、次の講義で当たりそうだから俺に勉強教えてくんない?」
……はあ? なんで5人の周りにあのモブが彷徨いてんの?
めっちゃ邪魔なんですけど!!!?
「具体的に何を教わりたいかを教えて貰わんと、何を教えるべきか分からんよ」
萩原くんまでベタベタしちゃって…意味分かんない!!
「なあブラック、暇だ。何か面白い話でもしてくれや」
陣平ちゃんは想像通りで良かったぁ〜。
「なら、オリジナルの暗号方式を出すから、どんなもんか解いてみて? 名付けて『CooKey暗号』や!! 第一キーはそのまんま。第二キーは3な?」
Wklhi vlmab rij wxkhipq duvhi dopzadbc vrsjkhwxklhuv.
(まってマジ無理…意味不明なこと言い出したんですけど笑)
居るんだよなぁ〜こうゆうオタク知識をひけらかす痛い奴。
「お? 暗号か!! 降谷!! 解いてみろよ」
伊達がゼロに話をふる前に、ゼロはモブキャラの隣の席に座った。
「解いちゃっていいかな? 『CooKey暗号』は綴りが『Cookie』ではないから、Keyの前が第一キー。クッキーというだけあってキーは割れる。第1文字がCだから1文字だけ、第2文字以降がooだから2文字っていう規則で当てはめて、第二キーの3文字分シフトして暗号文を抽出した。となれば答えはこうなる」
The six of them are always together.
(すごっ!? ゼロってやっぱり頭がいいんだ…///)
ゼロのカリスマ性に酔いしれていると、いつの間にかモブキャラの残りの隣合う席に陣平ちゃんが座って…
「はあああ!? なによっ肩を抱いたりしてっ!!」
立ち上がって声を上げると、5人は一斉にこっちに振り向いて、またモブキャラの方を見た。
「やっぱり咄嗟に作った暗号方式じゃあかんかぁ……」
モブキャラは溜息をついて頭を掻いた。
「即興だったの!? ブラックさんって……やっぱりすごいなぁ……」
やめて、やめてやめてやめて、やめろ。
ヒロはまだ親が殺された事件を解決してないんだから、闇を抱えているキャラじゃなきゃ解釈違い過ぎるっ!!
「ブラックさん、もっと僕に教えてくれないかな? ……君のこと」
、、、
「ウザいウザいウザいウザいウザい!! 何なのよあのモブキャラっ!!」
アタシは小さい時から神童と呼ばれていて運動神経も抜群で……気配を絶ったり人を観察するのも得意分野だった。
謎すぎる…一体何なのよ…。
…もしかして、アタシがヒロインになるための踏み台?
あのモブキャラをコテンパンにしてアタシの魅力に気づかせれば『逆ハーレム』展開もあり得るって運命の女神様からの啓示!?!?
…ふ、ふふっ、笑えてきちゃった。
「なぁんだ、アタシがヒロインなのは変わらないってことか♪」
それに今日は拳銃訓練の日!!
うるさい鬼塚の首が締まりかけて、それをゼロが救うからアタシはそれのちょっとしたお手伝いをすればいいだけ!!
原作事件以外大したことないんだから、原作事件で挽回すればいいんだもん♪
訓練場では、予想通り陣平ちゃんが拳銃をバラしてた。
「ねぇねぇ陣平ちゃん、すごいねぇ!! 拳銃をバラせるとか、流石あだ名が分解魔なだけある!!」
両手を合わせてスマイルした。
「……ウザってえんだよ。邪魔。……あとその呼び方、二度とすんな」
え!?!? いまアタシに言った!?!?
なんでアタシが邪魔って言われなきゃなんないの???
「あー、フレーム内部に亀裂が入っとんな。こりゃ誰かが落っことしたまんま報告せんかったんちゃう? ちょ、見せてみ?」
あ!! また出たモブキャラ!!
今の陣平ちゃんは機嫌が悪いんだから、どうなっても知らな〜い!!
「そうみたいだな……バレル部分がオシャカになっちまってる」
……はあ?
「筒が若干変形しとるみたいやわ……。こういう場合はなあ……」
ちょっと待ってよ。
なんでモブキャラとは口を利いてんの…?
…ムカつく。
無くなった銃弾の在り処を先に教えてあげようかなって思ったけどギリギリまで教えてあ〜げない!!
えっと、確か萩原くんが銃弾を探すんだったよね?
近くに行ってよおっと!!
背の高いイケメンだから、直ぐに居場所が分かるって便利!!
二人は放置すると、案の定鬼塚に怒鳴られて二人で立たされてた。
(ざまあみろ!! アタシを差し置いて調子に乗るからだ!!)
べッと舌を出して笑うと、ついにその瞬間が来た。
「き、教官が!!」
鬼塚が転落したオッサンを助けようとして首が締まってる。
「ねぇねぇ萩原くん、銃弾の在り処……教えて欲しい?」
萩原くんの袖を引っ張ってもびくともしない。
ただ前をジーッと見ている。
「……はあ!? またあのモブキャラのやつ!!!!」
モブキャラが髪留めの黒いピンを床に擦りながら走って、鬼塚をささえる人たちの肩を踏み台にしてロープを切った。
「ブラックちゃん!! よくやったじゃないか!!」
萩原くんの袖がアタシの手を振りほどいて、モブキャラの頭を撫でた。
「無でんなや!! これくらい普通や普通。鉄の摩擦熱と鋭利に尖らせてナイフみたいにして切っただけ。それより救護班を呼ばんと!!」
…ウザ。
…何なの?
…もしかしてアタシ以外の転生者?
…ゼロの手柄を奪ってんぢゃねーよ。
「フッ……僕が出る幕は無かったみたいだ。流石だな、ブラックさんは」
…違う、あのモブキャラが居るからいけないんだ。
「…絶対に潰す。アタシのゼロとヒロを守らなきゃ」
、、、
「あ!! 偶然〜!! アタシもコンビニに行きたくてぇ……」
今夜はコンビニ強盗に襲われる日!!
アタシが運命を教えて、回避させてあげなくちゃ!!
「……申し訳ないんだが、そろそろ俺達を付け回すの控えてもらえないか?」
…は?
伊達、何言ってんの?
「ごめん。僕達も早めに言えばよかったな。……あまり気分が良くないから止めてほしい」
…ゼロまで? 嘘でしょ?
「ごめんなさい!! 待った!? 着替えに手間取ってもうた!!」
…またモブキャラ。
「はあ!? なら、なんでそのモブキャラはセーフなの!? 言っておくけど、行った先でコンビニ強盗があるよ? アタシには超能力があるんだから!! 怪我をしても知らないからね!!!! 後で泣きついたって知らないんだから!!!!」
マジで意味分かんない!!
「……仮に超能力で未来予知が出来たとしても、それを『回避』するだけじゃ何の役にも立たない。特に僕達警察はプロファイリングをして要因を突き止め改善し次の事件に繋げなきゃならない。……君も警察官を目指す者の端くれなら、それくらい分かると思うんだけど。……それに彼女はモブキャラなんていう名前じゃない。ジェーン・ブラックという名前がある。……失礼極まりない。……行こう、二人とも」
、、、
「あんな!? コンビニ強盗があった後にガジガジ君コンポタ味買うたやん? なんと……あたりが出たんや!!」
…なんか、面倒くさくなっちゃった。
「幸先いいね!! ブラックさん!!」
…うざ、モブキャラを姫に置いたオタサーじゃん。
「なあ、ブラックって呼びづれえから、あだ名をつけようや!! 一斉の声で同時に言うからな?」
…あだ名? モブキャラでいいでしょ。
はぁ…ゼロが7年後にポアロで働き始めたら榎本 梓のポジションを奪って恋人になる計画に変更しようっと。
「「「「「愛!!」」」」」
それまではキッド様を追いかけたりしてようかな〜。
「愛って……一文字も掠ってへんやんか!! ……でも嬉しいわ。……ありがとうな、みんな」
◆龍絶 藍
りゅうぜつ らん
身長:150cm前後(ちっちゃいってゆうな!!)
趣味:人間観察
髪の毛:ウェーブがかかった夜空のような黒髪
瞳の色:神秘的なパープルとホワイトのオッドアイ
明るくて元気だけど、ほんのり影を抱えた子。
普段は大人しくってリスみたいってゆわれる。
みんなから好かれる妹みたいなポジション。
クールなのに真実を見抜くから不思議な人って思われてる。
天然とか小悪魔ってゆわれがち。
いざという時にはキラキラと活躍できるギャップが激しい子。
実は名門財閥の龍絶家のお嬢様。
祖父が亡くなり、若くして当主の座になったけど素質があったから天才的な手腕で財閥を運営するトップ経営者でもある。
秘境で暮らしていたので俗世のことがよくわかんない。
ふわふわしてるのでよく女子にいじめれたけど、本人はいじめにあんまし興味ない感じ、男子のみんなから守られてる自覚なし。
相手のビジョンが視える(前世の記憶持ち!?)けどウソつきよばわりされたし、みんなには秘密。
少しドジでトラブルに巻き込まれがち(困るー!!)。
大好きな警察学校組と仲良くなるため警察学校に入校。
◆ジェーン・ブラック
赤髪青目をした普通の女性。
元々の名前はジェーン・ドゥ(名無しの権兵衛)。
FBIのジェームス・ブラックに引き取られた。
養女としてFBIに進むべく爆弾処理や危険物や暗号方式等の知識や対人戦闘訓練を叩き込まれた。
現在は公安に入るべく警察学校に入校。
愛称は『愛』。
将来、組織に潜入時のコードネームは『メスカル』になる。
不足分
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ちょっぴりエッチ♡なドキドキ☆が足りない
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ほのぼの日常ラブコメが足りない
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鬱が足りなすぎる
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不足はない