神の都合で全てが変わる世界で主人公探してます   作:ラ メ ル テ オ ン

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12話 采花の復讐

 

「貴方!よくもやってくれましたね!」

 

「待って!俺じゃない!」

 

ナイフで脅してくる系魔法少女との同居生活が始まった3日後、俺はまたしても一ノ瀬に学校の屋上に呼び出されていた。

 

「怒ってる理由を言う前に否定してる時点で貴方でしょう!!何で私が貴方に告白した事になってるんですか!!」

 

「いや……先生に俺がそう言ったから噂になったんだろ?」

 

「一ノ瀬家がどれくらいこの学校に寄付してると思ってるんですか!!教員が私の学生生活に支障が出る様な噂流すわけがないんです!!あんな噂が広まってるなんて……当事者である貴方以外あり得ないんですよ!!」

 

「だ、だから違うって……いいから落ち着いてくれよ……」

 

一ノ瀬は俺の胸ぐらを掴みながら壁に押し付けてくる。この子力強く無い?この前と違って正面からの力比べなのに全然抵抗できないんですけど!

 

「落ち着けるわけないでしょ!?貴方のせいで私が保ってたお淑やかな美少女お嬢様のイメージが激ヤバ告白女に変わったんですよ!?この3日間貴方を危険視する人達から殺されない為に色々と手を打ってあげたというのに!!そのお礼がこれなんですか!?」

 

「そ、それは本当にありがとう!俺もできる限りで協力するから……」

 

「いりません!!もう貴方なんかに絶対に頼りませんから!貴方も私に助けを求めに来ないでくださいね!!」

 

一ノ瀬はそう言うと屋上の扉を勢いよく閉めて立ち去ってしまった。クソ……最悪土下座しながら何もかもゲロって助けてもらおうと思ってたのに……できなくなったじゃねえか……これも全て……

 

「あはははは!!最高!めるる!あの一ノ瀬のご令嬢の取り乱し方見た?本当に……!写真に撮って家に飾りたいくらい面白かった!」

 

こいつのせいだ……采花は屋上に入るための扉がある部分の屋根で腹を抱えて笑っている。この3日間色んなやつに話しかけてると思えば噂流してたのかよ……そんなことする前にやることあるだろ。友達作るとかさ……頭を抱える俺を横目にめるると采花は話し出す。

 

「でも…少し可哀想めるよ。あの子も街を守ろうとしてただけで……」

 

「いいの!それで私達は何処にも泊まれなくなって野宿させられたんだから!やり返されて当たり前よ」

 

そんな事言いながら采花は自分を正当化している。そんな事よりこいつ……こんな高低差がある所で立つなんてスカート履いてる事忘れてんのか?黒色のパンツ丸見えなんですけど……

 

「采花様……元気なのはいいんですけどそこでお立ちになられるとパンツ丸見えで……うおお!?危ねえな!!こんな所で高低差を使ったドロップキックしてくるんじゃねえよ!!」

 

「うっさい!!死ね!!」

 

「ちょ!?」

 

魔法少女だからか獣人だからなのか采花は屋上でアクロバティックな動きを見せながらパンツを見られた腹いせに俺を攻撃してくる。攻撃の一つ一つに体重を乗せているのか華奢な体から繰り出されているとは思えないくらいの衝撃が攻撃された箇所に伝わってくる。そんな繰り返される攻撃に耐えられる気がしなかった俺は、

 

「ちょ!!マジで悪かった!!放課後どこでも好きなところ連れていくから許してくれ!!」

 

再び親の遺産に手をつけることにした……その言葉で采花も落ち着きを取り戻したのか殴る蹴るの暴行を辞めてくれた。今回の物語で俺は何回死んだ両親に謝ることになるんだろう…

 

「……本当に何処でもいいの?」

 

「いいけど……放課後で行ける範囲な!それと22時までに家に帰れる範囲で!」

 

「全然何処でもじゃない!」

 

「夜間歩いてて職質されたらどうすんだよ…魔力足りないからめるるの魔法はそう気軽に使えないんだろ?ならトラブルになるような事できないじゃん」

 

「……それもそうね」

 

采花は俺の理論に納得したのか黙って遊びに行く場所を考え込み始めた。

 

この3日で采花の人となりは大体わかった。俺達は立場こそ奴隷と主人と言う歪な関係だが……采花は俺の事を何でも言う事を聞く奴隷として扱っていない。金も最低限しか無心してこないしおつかいだって金を多めに渡せばやってくれている。

 

もしかしたら……俺が知られてはいけない弱みを知っているから力を誇示しただけで元々そう言う関係を嫌うタイプなのかも……?俺の言葉遣いに文句言ってたのだってナイフで脅してた時だけだったし……多少クソガキ感は否めないがやっぱり悪いやつじゃなさそうだ。

 

そんな俺の分析が終わった頃、

 

「じゃあ遊園地!クラスの子達が話してたの。近くにあるんでしょ?」

 

采花は行く場所を思いついたようで目を輝かせながら聞いてくる。

 

「あ〜多分電車で30分くらいのところにあるぞ」

 

「……多分って何よ」

 

俺が適当に返してると思ったのか采花は不機嫌そうに返す。

 

仕方ねえだろ…世界が変わる時に店とか変わってるんだから。俺だって実際に行くまでわかんないんだよ……心の中の愚痴はここら辺にして俺はスマホを取り出して検索する。

 

「うん、場所も変わってねえな。じゃあ帰りに行くか」

 

「本当!?やった!めるる!一緒にジェットコースター乗ろうよ!」

 

「めるるは観覧車乗りたいめる!」

 

2人の喜ぶ姿を見て心の中で天国にいる両親に謝る。お父さんお母さんごめんなさい。でもこれも子孫繁栄に繋がるかもしれないので遺産に手をつけるのは大目に見てください。

 

「あ!そうだ!どうせなら翔の友達も呼んで紹介してよ!」

 

「いや…急に呼んだって金も結構かかるし学生は無理だろ……」

 

「出して」

 

「は?」

 

「翔がお金出してあげて」

 

「は!?」

 

こいつ…やっぱり悪い奴かも……

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