神の都合で全てが変わる世界で主人公探してます 作:ラ メ ル テ オ ン
「話しかけるな裏切り者」
「……ねぇ本当に友達なの?」
「友達だよ。ただちょっと嫉妬深い奴なんだ」
放課後、俺は采花の要求を全て叶えるため雑な誘いに乗ってくるユウジを遊園地に誘いに来たんだが……これ絶対一ノ瀬との噂聞いて嫉妬してるよな……めんどくせぇ…まあこいつは単純な奴だから何とかなる。俺は、
「采花、悪いけど一旦席外してくれないか?」
「しょうがないわね……自販機の所にいるから早くしてよ」
男の話し合いをするために采花に席を外してもらう。采花は余程遊園地が楽しみなのか素直に従ってくれた。ユウジもそんな采花を笑顔で見送っている。そして采花が教室から出てしばらく経った後、
「よし。じゃあ……」
「采花!?さ、い、か!?お前姫乃ちゃんの告白断って転校生にしたのか!?贅沢な奴だな!!殺されたいのかてめえ!!」
ユウジは感情を剥き出しにして嫉妬をぶつけてくる。
「ちょ!?落ち着けよ!采花と俺はそう言う関係じゃねえって!」
「じゃあ何で名前呼びなんだよ!てめえ大体女の子のこと苗字でしか呼ばねえだろ!」
「あいつがそう呼んでくれって言うから仕方なくだよ!説明するから落ち着けって!」
これは落ち着かせるのに時間がかかりそうだな……
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「ふむふむ、つまり采花ちゃんも含めた3人で遊園地に行くと……何で?」
俺はユウジを落ち着かせた後、同居や魔法関係などを伏せてある程度状況を話した。
「友達紹介して欲しいんだと……多分友達作れてなくて寂しんじゃねえの?」
「いや……采花ちゃんってアホなの?転校して3日で姫乃ちゃんの変な噂流してたら距離置かれるに決まってるじゃん。友達出来ないの当たり前でしょ」
ユウジから語られる驚きの事実に頭を抱える。あいつ……自分で直接噂を広めてたのか?何やってんだよマジで……一ノ瀬みたいに自分でなんか便利な魔法使って噂を広めてたと思ったのに……
「……そうなの結構アホな子なの。でも悪い奴じゃ無いからできれば友達になってやってくれない?入場料とかは俺が出すからさ」
「ん〜でもな……」
ユウジは急すぎるのもあってかあまり乗り気じゃない。だが…こいつとは長い付き合いだ。乗り気にさせるにはどうすればいいのかはわかっている。
「今日は家の手伝い頼まれてるしな。悪いけど……」
「おいユウジ、采花の容姿をよく見てみろ」
俺はこの3日間で撮っためるると一緒に写ってる采花の写真をユウジに見せる。
「改めて見ると……姫乃ちゃんと比べれるレベルには可愛いな」
ユウジは画像を見て采花の容姿を褒める。やはりこいつは色欲に塗れてるくせにとても浅い……だがこれも仕方ないこと前世を含めて40年かけて磨かれて来た俺の発想力に高校生が勝てるわけもない。俺は自分の子供の躾をする様に、
「だろ?だが采花はそれだけじゃない……髪の色と肌の色と服装から読み取れるものは?」
優しくそして端的に伝える。
「はっ……!?金髪褐色ギャル!?」
「そしてこれはとっておきの情報だが……」
俺はユウジの耳元まで口を持って行き、
「采花は黒パン履いてんだ…」
できる限りのイケボで囁いた。
「……ッ!?黒パン金髪褐色獣人ギャル!?おい!!そんな全ての属性が混ざり合い見事に調和する存在がこの世に居ていいのか!?」
ユウジは神を目撃した信徒の様に取り乱している。全く…思春期の男の子って本当バカ……これで説得できると思った俺もバカなんだけどさ……俺は自分とユウジに呆れながら説得を続ける。
「そんな子と仲良くなれるチャンスなのにな〜しかも奢りなのにな〜」
「……神はここに居られたのですね。未熟者ではありますが木根ユウジ共に遊園地に馳せ参じてもよろしいでしょうか?」
「よかろう。死ぬ気で盛り上げるが良いぞ!」
「かしこまりました!」
そんな世界の異常に気付いてから磨き続けた観察力と高校生の肉体の妄想力を大いに使った説得はユウジを盛り上げ役に変えることに成功した。よし!これで采花の機嫌も取れるぞ!一応命握られてるからある程度機嫌取っとかないとな……
「じゃあ采花と合流して遊園地にいくか」
「ええ、そうしましょう翔様」
「……采花の前では普通にしてくれよ」
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「ここ本当にすごく楽しいわね!」
「毎日来たいめるよ!」
「だよな〜帰りに年パス買っちゃう?もちろん翔の金で」
「マジで勘弁してください……」
遊園地についてから数時間後、ユウジのエスコートもあってか采花とめるるは子供の様にはしゃいでいる。まあここまで楽しそうにしてもらえると親の遺産に手をつけた甲斐があるってもんだ……
「……てか改めて思うけどこのAIペットすごいな。最新のタイプなんだっけ?」
「ちょっと!めるるの事はめるるって呼んでほしいめる!あとめるるはAIなんかじゃ……」
「そ、そうなの!本当科学最高って感じよね!」
「へ〜……」
采花は怒りのままに秘密を話そうとするめるるの口を押さえて全力で誤魔化しにかかる。魔法を知らないユウジがいる状況でめるるにも楽しんでもらえる様に考えた設定だったんだが……めるるはお気に召さない様でAIとして扱われる度に抗議し始めユウジに秘密を話そうとする。そのせいでユウジも流石にめるるに対して違和感を持ち始めている。だが、こいつは、
「まあいいか!最新技術すげえ!」
細かいところは気にしない奴なので大丈夫だ。違和感を払拭したユウジは、
「それより門限的に乗れてもあとひとつだけど何に乗る?」
「え〜!!もう帰っちゃうの?」
悲しい現実を俺たちに伝える。まあ…今18時だからな…帰る時間も含めれば本当にギリギリだ。余程遊園地が楽しかったのか采花はすごく残念そうに肩を落として落ち込んでいる。そんなに落ち込まれるとなんか心が痛くなるんですけど……はあ……しょうがねえな。
「.…急に言ったんだからかなり付き合ってくれてる方だよ。ユウジが帰っても俺が付き合ってやるから我慢してくれ」
「何言ってんの?4人で来たんだから帰る時も4人に決まってるでしょ」
采花は気を使ってやった俺の一言に今までで1番まともな言い分で返してくる。なんでそう言うところはまともなんだよ……
「プッ!振られてやんの〜」
「……黙れ」
「でもどうしよう…めるると私が乗りたかったの結局まだ乗れてないし……」
采花は困った様に呟く。ユウジには2人が乗りたいものを伝えていたんだが……何故か全力で避けて案内してたんだよな。楽しみは最後に持って来たいのはわかるんだけど……観覧車は特に混んでないんだからいつでも行けただろ。奢ってやったのに要望すら忘れているユウジを少し呆れながら見ていると、
「なら二手に別れよう。めるる君が乗りたいのは翔に任せたぜ!采花ちゃん乗りたいやつまで案内してくれ!」
下衆な笑顔で欲望丸出しの提案をして来た。ああ……なるほど采花と2人きりになりたかったのね……
「まあ……丁度いいわね。それで行きましょう!じゃあ乗り終わったら入園ゲート前で集合ね!」
采花はそんなユウジの提案に乗りジェットコースターへと2人して走っていってしまった。丁度いいって何?一応俺が金出してるんですけど……でもまあ…2人が友達になれてそうでよかったよ。俺は残されためるるの腹を支える様に持ち上げて、
「じゃあ俺たちも観覧車乗りに行くか」
観覧車の方へ歩いて向かっていく。
「運んでくれてありがとうめる。じゃあそこで采花から伝えるように言われてる事を話すめるね」
「なに…?欲しいものとかあるの?」
「違うめる。話すのは魔法と呪いの違い、そして采花が持ってるナイフの話める」