戦国爆乳信長   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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結成織田忍軍

「織田の忍びか? 今川に何用だ」

 

「警戒しなさんな。私はあんた達に得になる話を持ってきたんだから」

 

「ほう、得?」

 

「とりあえずこれを受け取れ」

 

 どうも簗田です。

 

 私は現在東国を巡り、各地の忍びの勧誘を行なっています。

 

 情報収集担当だったのに、なんでこんなことに……。

 

「ふむ、話を聞こうじゃないか」

 

 まず訪ねたのが伊賀系である今川の服部一族。

 

 古くは幕府にも仕えていた一族であるが、幕府の弱体化と分流が枝分かれして、今川に流れ着き、今川で忍び仕事をやりながら農民同然の仕事をしているのが彼ら服部一族だ。

 

 待遇には大いに不満を抱えているのだろう。

 

「こっちだ」

 

 屋敷に案内されると茶を出される。

 

 舌の上で毒か確認をするが、毒では無さそうだ。

 

「今川と織田は現在抗争関係にある。それを引き抜きに来るなんて大層な度胸だな」

 

「まぁ私はそういう相手の懐に潜り込む仕事を生業にしているんでね……あんたがお頭でいいのかい?」

 

「ああ、私は服部半蔵……世襲の名だがな」

 

「良いなぁ……世襲の名前があるの……私は簗田政綱。織田弾正忠家嫡女織田信長の下で忍びをしている。役禄として年に120貫を貰っている」

 

「120……そのような大金をか?」

 

「うちの上司は500貫を支払われてるよ。引き抜き条件にあるように、忍び頭は500貫禄として出す。他の忍びも下っ端で20貫、一人前で100貫は出すと仰せだ」 

 

「大盤振る舞いだな。織田家はそんなに財力があるのか?」

 

「織田家じゃない、信長様個人の財力でこれだ」

 

「嫡女の財力だけじゃ賄えないだろう」

 

「いや、信長様本人もそうだが配下に優秀な人材が居てね、様々な特産品を作ったり、城下町で法令を発布して商人から莫大な献金を受け取ってるんだ。代わりに土地をあまり持ってないから、土地が欲しかったら後払いになってしまうと言ってたけどな」

 

「……池田恒興って少年だろ。特産品作ってるの」

 

「やはりバレているか」

 

「うちの殿様は男があんまり好きではないからな。あんまり男の活躍を聞き入れてはくれないのだが」

 

「それは御愁傷様。織田家は能力主義だからな。余所者でも能力が有れば上に行ける。それこそ男でも忍びでもな」

 

「なるほど……」

 

「私に至っては忍びとして雇われる前は山賊まで身を落としていたからな。たまたま拾われた訳だけど」

 

「そんな境遇だったのに、今は年に120貫も貰える立場か……夢があるな」

 

「でしょ。で、信長様は忍び未満の子供にも仕事を与えてくれると仰っていた。手紙にも書いてあるであろう」

 

「確かに、子供も兵や将として育成することもあるし、そうでなくても工房や商人として働けるよう教育すると書かれているな」

 

「流民で賄っているが、流民は文字の読み書きができんのでな。それに比べて指令の書物を扱う忍びは武芸だけでなく読み書きも幼い頃より仕込まれているから雇うにはうってつけの人材なのだと」

 

「信長と言ったか、だいぶイカれた娘だな」

 

「織田家自体がイカれてる。10歳の嫡女を知見を広めるために西国の山口まで旅に行かせるくらいだからな」

 

「それはイカれてるな……それぐらいイカれているから忍びという下賤な者でも高く評価するのか?」

 

「あくまで信長様とその家臣達からは評価高いが、他はまだ差別も残っていると言わざる得ないけどね」

 

「ふむ、あくまで開明的なのは信長とその周辺か……それに賭けるのは危ういか?」

 

「まぁ信長様は現当主の信秀様に何か起こらない限り当主になることもまだ先だろうし、尾張が荒れるとしたら信秀様没後だ」

 

「おいおい、それを私ら敵方に言っても良いのか?」

 

「それくらい貴女達なら掴んでいるでしょ? その頃になって味方になるよりは早いうちから味方でいたほうが評価は高くなると思うけど?」

 

「ぐ、それはそうだな……一族で集会を行なってからでもよいか?」

 

「あ、次いでにこれも」

 

「これは?」

 

「隣国の忍びを誘ったら1人につき1貫の手当てを出すって、北条とか武田とかにいる忍びも誘ってみれば?」

 

「その金は私らの懐にそのまま?」

 

「そのまま。あと他の忍びを勧誘する条件も同じね。一応これが引き抜きの証文」

 

「こんなに他国に証文ばら撒いて良いのか?」

 

「信長様の独断でやってるから、問題になればこんな美味しい話も無しになるから……やるなら早くね」

 

「分かった。今川は私らの扱いが酷すぎるから、なるべく早く周囲を纏めて一族ごと移動すると思う。100人超えるが構わないか?」

 

「勿論、那古野城下は長屋の空家が沢山あるから住むとこに関しては大丈夫だ。何なら信長様に言って給金前払いにしてもらうことも可能だ」

 

「それはありがたい……じゃあ忍び仲間にもこの情報を伝達しておく」

 

 私はその後今川領の情報収集や関東、甲信を歩いて回った後に織田家に帰還するのであった。

 

 そしたらその頃には今川の服部一族だけでなく、北条に仕えていた風魔一族、武田に仕えていた猿飛一族何かが信長様の配下になっていた。

 

 条件破格だったけど、元雇い主への義理は無いのか義理は……。

 

 

 

 

 

 

「だってなぁ……私ら消耗品扱いだし」

 

「そうそう、忍びってだけで下に見られて差別されていたから、高給貰えて、武士として扱って貰えるなら飛びつくでしょ」

 

「しかりしかり」

 

 服部半蔵と仲良くなったからか、私こと簗田は滝川様の屋敷に呼ばれて風魔一族の長である風魔小太郎と猿飛一族の長の猿飛佐助、そして服部半蔵の3人と上司の滝川一益様を含めた5人で具沢山のほうとう鍋をつついていた。

 

 この料理も池田様が考案して、私達家臣に教えてくれた料理で、米が少なくても腹持ちがよく、毎日食べても飽きない料理を考えてくださった。

 

 食材を煮込んで味噌で味付けするだけなので、作るのも簡単。

 

 冬に食べたら更に格別なのであろう。

 

「しっかし、服部に風魔に、猿飛と東国で著名な忍び衆は揃い踏みか」

 

「武田は忍びを重宝していると聞いたが実際は違うのでござるか?」

 

「あーし達猿飛一族は古くは諏訪神社の警護として始まったからな。どちらかと言うと信州よりの立場で、武田とは一時的な契約に過ぎない。武田は武田で三ツ者という忍び衆を独自に抱えていたから我々猿飛一族は重宝されていないのよ」

 

 とのこと。

 

 私がほうとうを猿飛さんに器によそって渡すと、嬉しそうに食べ始めた。

 

(流石忍びの棟梁達……胸が大きい)

 

「皆胸が大きすぎないでござるか? 拙者や簗田より2周りはデカいでござるな」

 

 滝川様が突っ込みを入れた。

 

「妾達は普通の人が食べないような物を食べているからじゃないかな? 牛の乳だったり、馬や牛の内臓、鶏なんかも飼育して食べていたな」

 

「あー、拙者達も里にいた頃は鶏を食べていたでござるな」

 

「あーし達って領地として与えられるの畑にしづらい険しい山とかが殆どだし、肉食わないとやってられないのよねー」

 

 肉を食うと胸が大きくなりやすいのか? 

 

 池田様なら何か知ってるのかな? 

 

 ちなみに猿飛さんは茶髪に白髪が混じった髪をしていて、馬の流星みたいに髪の真ん中が白髪になっている。

 

 一方で風魔さんは銀髪で青い瞳をしていて、着物も青っぽい色のを着ている。

 

 雪女っぽい感じ。

 

 服部さんは金髪を真ん中で束ねて、右頬に五芒星の入れ墨をしている背の低い女性である。

 

 皆代替わりしたばっかりで10代後半から20代前半なのだとのこと。

 

「代替わりしたばっかりに誘われてよかったよ。先代だったら頭が硬かったから、本拠地の移転なんて聞く耳も持たなかっただろうし」

 

「上の世代が殆ど北条、武田、今川の三つ巴の戦で死んでしまっていたのも大きいですわね。それこそ忍びは使い捨てで死んでいきますし」

 

「ちゃんと給金もらえないこともあったからねーいやー信長様は幼いのに金払いが良くて仕え甲斐がありそうな人でよかったよ」

 

「手紙の通り人として忍びをみてくれるからね。それに池田っていう男……いい男ね。是非とも種をもらいたいわ」

 

 各々言いたい放題であるが、滝川様が、

 

「活躍すればちゃんと報いてくれるでござるよ。現に拙者は池田殿に種付けしてもらい、子を宿すことができたでござるからな」

 

「「「いいなー」」」

 

 忍びの棟梁達は滝川様を羨ましそうに見る。

 

 そんな感じで東国の忍び達が合流して織田忍軍を結成するのであった。

 

 大将は滝川一益様であり、副官として服部半蔵さん、風魔小太郎さん、猿飛佐助さんが脇を固める感じになるのだった。

 

 

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