戦国爆乳信長   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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熱田商人の加藤順政 双六

 翌日、千秋季忠こと千が商人を連れて那古野城へとやって来た。

 

 相変わらず動作がムチムチしている千だが、

 

「紹介しますね、熱田商人の加藤順政(かとう のぶまさ)さんです」

 

「始めまして信長様……熱田商人衆筆頭の順盛(のぶもり)の娘の順政でございます」

 

 最初は母親の順盛を連れてくる予定だったらしいが、洗濯板の利便性に理解を示しつつも、まずは歳が近い……と言っても順政さんは20歳を超えているので、俺や信長様、そして千とは干支を1周りほど歳が離れていたが、若い方が話が合いやすいだろうと彼女をよこしたのだとか。

 

 彼女の乳もまた豊満であった。

 

 茶髪で髪を団子に纏めているのが特徴的で、活発そうな印象を受ける。

 

「洗濯板を私達商人にお売りになると?」

 

「池、説明してやれ」

 

「は!」

 

 信長様に説明を任されたので、俺が代わりに説明を行う。

 

 まず洗濯板は見ての通りまな板くらいの木の板にV字の溝を彫っただけの代物で作るのも簡単だが、直ぐに真似をされてしまう商品でもあることを強調する。

 

 そして継続的に売る為に熱田神宮のご加護が籠もっているという刻印を付けることでブランド化を行う。

 

 そして流通量の初動を商人達が調整することで、初期投資分を回収し、一定の利益を享受するというやり方を細かく説明を行う。

 

「ほほぉ、なるほどなるほど……それは誰が考えになったことで?」

 

「基本池だが、商人達に調整をやらせた方が商人の利になるだろうと言ったのは余だ。加藤……貴女は今の説明にいかほどの利を感じた?」

 

「そうですね……値段で付けるとしたら50貫の価値はあるでしょう」

 

 1貫とは銭1000枚のことであり、現代の値段に直すと約12万円。

 

 彼女は今の説明に50貫……600万円の価値があると言うのである。

 

「今の着想をそのまま現金にするのは簡単だが、余は商人との継続的な繋がりが欲しいと考えておる。正直洗濯板に関しては加藤にタダで着想を譲っても良いと思っておる」

 

「よろしいので?」

 

「武士にはご恩と奉公という鎌倉から続く言葉があるが、商人は義理と利を追い求める者であると池から聞いた。利を提示し続ける限り、貴女は余の味方であるだろ? 余が今一番欲しいのは味方だからな」

 

「……恐れ入りました」

 

「うむうむ!」

 

 こんな事を10歳の少女に言われたら、商人として生きる彼女も驚くだろう。

 

 現に先ほど信長様が語っていた事を聞いて目を見開いていたからな。

 

「して、私ら商人に信長様は何をお求めに?」

 

「池が色々思案している故に、物資と銭を融通してもらう代わりにそこで得られる利を共有し、職人達への説明や生産体制を整えたり……な。あと余が当主になった際には織田家を統率するために協力してもらうぞ」

 

「はは!」

 

 こうしておっぱいの大きな商人の加藤順政が信長様の仲間に加わるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「母上、ただいま順政戻りました」

 

「あら、どうだったかしら、信秀様の娘さんは」

 

「親にして子あり……というべきでしょうか。まだ10歳(数え年)ながら先を見据えて動いておりました。乳母兄妹の池田恒興殿も先見性のある殿方でしたので、あの2人が仲違いでもしない限りは織田家も安泰かと思われます」

 

「ふーん……で、洗濯板については幾ら要求してきたの?」

 

「いえ、要求されていません。熱田商人に生産、販売を委託すると……その代わり再び何か思いついた際には物資と銭を提供するように……と」

 

「私達商人を随分と高く買ってくれているわね」

 

「銭の価値を幼いながら理解している節がありました」

 

「ふーん、良いわね。私が信秀様に仕えた理由も彼女が銭について一定の理解を得ていたからだわ。それが理解できているのであれば、娘の信長様の代でも私達熱田衆は信長様を支持することにするわ」

 

「は!」

 

「順政、貴女も頑張りなさいよ。才に関しては一般の域を出てないのですから……せっかくですし、信長様の元で働いてみなさい。武士達の視点を得る事は将来役立てるかもしれませんからね」

 

「は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、信長様。私も家臣の末席に置いていただけないでしょうか?」

 

「なに? 加藤も余に協力してくれるか?」

 

「母上に武士としての視野も持ちなさいと言われたので、住み込みで働かせてください」

 

「うむうむ! 全然よいぞ! 池、加藤も家臣に加わってくれると!」

 

「やりましたね! 信長様! これで仲間が着実に増えてますよ!」

 

「うむ!」

 

 なおこの後に熱田衆から販売された洗濯板は領民達の間でブームとなり、直ぐに模造品が作られて値段が下がっていったが、熱田衆は在庫をきっちり売り切り、利益を確定し、その後は熱田神宮の加護付きというブランド品化にすることに成功し、熱田神宮の土産物として一定の利益を出し続ける商品となるのであった。

 

 

 

 

 

 

「6進む」

 

「戦で戦死した。振り出しに戻る」

 

「誰だこのマス目を考えたの!」

 

 信長様の仲間集めもほどほどに、日々の鍛錬も欠かさないが、今日は息抜きに双六を仲間達と遊ぶことになった。

 

 メンバーは俺、信長様、謙信ちゃん、千、加藤さん、平手さんの6人。

 

 ルールは俺が現代の双六に近い物を考案し、それぞれ6枚のマス目の紙を用意し、そこに条件を書き加える。

 

 それを適当に並べて、最後に到達のマス目に早く到達した人の勝ちという簡単なルールである。

 

 こういう遊び方を駒を飛ばすことから飛び双六とも言う。

 

 で、まぁ最初の方はマス目も優しく、商売が上手く行ったとか戦で活躍できたみたいなプラスマスが多かったのだが、後半に行くにつれて、凶悪なマスが多くなり、ゴール目前はスタートに戻るマスが大量に配置される有様であった。

 

 ハイライトを見ていこう。

 

「ふぇ! また私1回休みなんですが!」

 

 平手さん3回連続で1回休みマスを踏み抜き、なかなか前に進むことができない。

 

「平手の婆はまるで亀だな!」

 

「信長様酷いですよー」

 

 信長様に茶化されていたが、他のメンバーも色々起こった。

 

「株券が暴落!? は、破産して財産を失いサイコロ2個振って出た目分戻る!?」

 

 順調に進んでいた加藤が破産したり……。

 

「子供を孕む……2回休み!?」

 

 子供を孕みまくり8女の母親になっでしまった千だったり……。

 

「うわ! 落とし穴に落ち負傷、3マス戻る」

 

 やたらと巻き戻りマスを踏みまくる俺だったり……。

 

「皆情けないではないか! どれ余はあと2マスで上がりだぞ!」

 

「なんのアタシだってあと4マスで上がり! 順番はアタシからだ!」

 

 ゴール直前だった謙信ちゃんと信長様がデッドヒートしていたが、2人揃ってゴール1マス前のマスを踏み抜く。

 

「「家臣の謀反に遭い横死……最初からやり直し!?」」

 

 俺がネタで入れたマスをみごとに踏み抜き、2人揃って最初から。

 

「や、やりました! 6回も休みましたが私1番で到着です!」

 

 休みマスを踏みまくっていた平手さんが着実に進んでいき、ちゃっかり1着でゴールする決着であった。

 

 悔しかったのか、信長様はマスを交換して何度かやり直しを行なったが、毎回信長様と謙信ちゃんは良いところまで行って家臣に裏切られるを繰り返して、若干疑心暗鬼になってしまい、信長様はその日俺と一緒に寝たいとグズって、同じ布団で寝ることに……。

 

 謙信ちゃんはヤケ食いしたら、満腹になり、そのまま気絶するように眠るというとても淑女がするような姿じゃない光景を晒す残念美人ぶりを発揮するのであった。

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