俺の頭の中に敗北した暗黒の王が住み着いているが、俺はただギターを弾きたいだけだ   作:arctichare

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第46章 出願書類、面接練習、そして私に代わって選んでくれなくなった人たち

第46章 出願書類、面接練習、そして私に代わって選んでくれなくなった人たち

 

志望理由書の第一版を書き終えた後、私は少し楽になると思っていた。

 

結果は、翌日、担任がそれにたくさんの鉛筆の注釈を付けて返してくれた。

 

否定でもなく、

 

赤い大きなバツでもなく、

 

ただとても優しく書かれていた。

 

ここはもう少し具体的にできる。

 

ここは楽隊活動とよくつながっている。

 

ここは大学で何を学びたいかを説明できる。

 

結びをもっと明確に。

 

私はそれらの注釈を見つめ、心境が複雑だった。

 

普通の世界の「修正」は、切断ではない。

 

封印でもない。

 

抑圧でもない。

 

ただ、一文一文を直していくことだった。

 

私は進路指導室に座り、顔を伏せて志望理由書を見つめ、まるで一本のとても細い線を修繕しているような感覚を覚えた。

 

担任が聞いた。

 

「白川さん、第一志望は依然としてA大学音楽文化学科ですか?」

 

私は頷いた。

 

「うん」

 

今回は、私は「暫定的に」とは言わなかった。

 

「まだ確定していない」とも言わなかった。

 

私はまだ緊張していた。

 

しかし私はすでに、心の中でゆっくりと認め始めていた。

 

私はこの大学を受けたい、と。

 

なぜならそこには音楽文化の授業があるから。

 

なぜならオープンキャンパスのとき、私は初めて大学が完全に未知の場所ではないと感じたから。

 

なぜならそこで「舞台」「音」「人」「場所」を普通の言語でつなげることができるから。

 

また、なぜAfterToneが私にとってあれほど重要なのかを知りたいから。

 

ただの錨としてではなく、

 

社会の中に本当に存在する小さな音楽空間として。

 

担任は頷いた。

 

「ではA大学に向けて個別試験を準備しましょう。小論文と面接が重点です」

 

私はペンを握りしめた。

 

「うん」

 

「今日はまず小論文から」

 

彼女は一枚の題目を私の前に置いた。

 

題目:具体的な例を挙げて、小型文化空間が地域社会において果たす役割について論じなさい。

 

私は題目を見つめていて、心がわずかに動いた。

 

小型文化空間。

 

地域社会。

 

具体的な例。

 

この数ヶ月、私はあまりにも多くの「小型文化空間」を見てきた。

 

下北沢のAfterTone。

 

仙台の雨宮座。

 

長野の旧天文台を改築した観測空間。

 

九州の地方音楽施設。

 

それらの場所はどれもとても小さかった。

 

華麗であるとは限らない。

 

儲かるとは限らない。

 

大勢力に見られるとは限らない。

 

しかしある人々にとっては、とても重要だった。

 

普通の学生楽隊がそこで初めてステージに上がる。

 

地方の観客がそこで音楽を聴く。

 

誰かがそこで練習し、失敗し、再び練習する。

 

私は草稿用紙に最初の文を書いた。

 

小型文化空間は活動を開催する場所であるだけでなく、人と人が関係を再構築する場所でもある。

 

書き終えた後、私は少し止まった。

 

この文はまだいけそうだった。

 

ソレンセンが意識の奥で口を開いた。

 

「君はAfterToneを地域社会の事例として書いた」

 

私は低く言った。

 

「こうする方が普通だ」

 

「君はそれが吾に飲み込まれないための錨であることは書かなかった」

 

「書けない」

 

「惜しい」

 

私はそれを無視して、書き続けた。

 

今回は、小論文がとてもゆっくりと進んだ。

 

しかし完全に書けないわけではなかった。

 

私は地下楽隊、小型LiveHouse、学生公演、地方文化活動について書き、それらの空間が安全、尊重、持続的な運営を必要とすることも書いた。

 

もちろん、私は白鏡監督については書かなかった。

 

影像汚染についても書かなかった。

 

財団の契約についても書かなかった。

 

しかしそれらの経験は、文章の後ろに影のように隠れていた。

 

それらは私に、小型文化空間がなぜ簡単に実験場、観察点、勢力の入口にされてはならないのかを教えてくれていた。

 

なぜならそこは本来、ある人々の生活だったからだ。

 

書き終えた後、担任が一度目を通した。

 

「構成は悪くない」

 

私は小さく息を吐いた。

 

「しかし結論はもう少し明確にできる。君はこう書ける。小型文化空間の価値は規模にあるのではなく、参加者が表現、接続、帰属を得られることにある、と」

 

私は真剣に書き留めた。

 

表現。

 

接続。

 

帰属。

 

これらの言葉はとても普通だった。

 

しかしとても正確だった。

 

AfterToneは私にとって、まさにそうだった。

 

退魔界の術語ではなく、

 

封印の理論ではなく、

 

表現、接続、帰属だった。

 

出願当日、私は共通テストのときより緊張していた。

 

なぜなら今回は、自分の選択を正式に提出することになるからだ。

 

出願システム、写真、成績資料、志望理由書、検定料、確認画面。

 

どのステップも、まるで一本の線を跨ぐようだった。

 

担任が私と一緒に資料を確認してくれた。

 

三浦校長もあまり目立たずに現れ、教務の先生に手続きに問題がないかを確認させただけだった。

 

日和が志望理由書の最後の部分をもう一度見てくれた。

 

陽菜が私の文章がとても真剣に読めると言ってくれた。

 

澪が大学近くに美味しいものがあるかどうかを聞いた。

 

森原さんが面接のよくある質問を確認してくれた。

 

みんながそれぞれのやり方で私を助けてくれていた。

 

これは大勢力の「支援」とは違った。

 

誰も私の出願を通じて関係を築こうとはしなかった。

 

誰も私をある方向に押しやろうとはしなかった。

 

みんなはただ、私が自分で選んだ道に、必要なものを忘れていないかを確認してくれただけだった。

 

正式な提出ボタンが現れたとき、私の指がマウスの上で止まった。

 

画面にはこう書かれていた。

 

提出後、一部の内容は修正できません。

 

私は深呼吸をした。

 

ソレンセンが言った。

 

「封印のようだ」

 

「担任は違うと言っていた」

 

「しかし今回は提出したら変えられない」

 

「完全に変えられないわけではない。ただこの段階では変えられない」

 

「自分を慰めているのか?」

 

「うん」

 

私は認めた。

 

それから、私はクリックした。

 

ページが更新された。

 

出願が完了しました。

 

私はその一行を見つめていた。

 

心拍が速かった。

 

しかし悪い種類のものではなかった。

 

私は本当にA大学に出願した。

 

音楽文化学科。

 

第一志望。

 

これは誰かに代わって書かれたものではない。

 

退魔界から与えられた任務でもない。

 

白川一音が自分で提出したものだ。

 

私はパソコンの前に長い時間、動かなかった。

 

担任が静かに言った。

 

「白川さん、完了しました」

 

私は頷いた。

 

「うん」

 

完了した。

 

少なくともこの関門は完了した。

 

その日の夜、東京特調室は一つの、特調室の事項とは思えないほど普通の確認を受け取った。

 

白川一音はA大学に出願を完了した。第一志望:音楽文化学科。個別試験:小論文、面接。

 

眼鏡の女性はこの情報を見つめ、数秒間沈黙した。

 

若い分析官が聞いた。

 

「安全評価をする必要がありますか?」

 

彼女は答えた。

 

「必要だ。しかし彼女を邪魔してはならない」

 

「試験会場の保護は?」

 

「最低限の可視度で」

 

「面接官の背景調査は?」

 

眼鏡の女性が彼を一瞬見た。

 

「暗面勢力の干渉が存在するかどうかを調べるだけで、学術的立場を評価せず、面接官に接触せず、採点に影響を与えない」

 

若い分析官が頷いた。

 

「了解しました」

 

久我山統括官が会議室に入り、スクリーンを一目見た。

 

「A大学か?」

 

「はい」

 

「彼女自身が選んだのか?」

 

「はい」

 

「では彼女の選択通りに保護する」

 

この一文はとてもシンプルだった。

 

しかし特調室の中では、それは一つの明確な原則を表していた。

 

保護する、とは、

 

手配する、ということではない。

 

リスクを監視する、とは、

 

道を書き換える、ということではない。

 

久我山統括官はさらに言った。

 

「もしどの勢力がA大学を通じて彼女に接触しようとするなら、直接遮断する」

 

「善意も?」

 

「特に善意」

 

会議室が少しの間、静かになった。

 

久我山統括官が冷静に言った。

 

「悪意は識別しやすい。善意こそが、彼女に拒否しにくくさせる」

 

眼鏡の女性が頷いた。

 

「了解しました」

 

京都方面もこの消息を受け取っていた。

 

七条が私の出願情報を保護档案に入れた後、老委員が聞いた。

 

「音楽文化学科か?」

 

「はい」

 

「彼女はやっぱり舞台に関わる方向を選んだ」

 

七条は頷いた。

 

「彼女らしい」

 

老委員が茶を一口飲んだ。

 

「京都の家系に動きはあったか?」

 

「九条家が、面接の礼儀作法の指導を提供できるかどうかを尋ねてきた。私は拒否した」

 

老委員が眉を上げた。

 

「彼らは理由を探すのが上手いな」

 

七条が冷ややかに言った。

 

「私は彼らに答えた。白川一音は陰陽師の家系に、普通の大学の面接でどのように座るかを教えてもらう必要はない、と」

 

老委員はほとんど茶をむせそうになった。

 

「その言い方はあまりにも直接的だ」

 

「彼らには直接的である必要がある」

 

七条は档案を見つめた。

 

「彼女の面接は学校の先生が指導すべきであって、どの家系が指導するべきではない」

 

老委員は頷いた。

 

「その通りだ」

 

彼は少し間を置いてから、ゆっくりと言った。

 

「彼女が志望理由を普通の学生の言語で書けるようになったこと自体が、安定の兆候だ」

 

七条はこの言葉の意味を理解していた。

 

もし白川一音の未来が退魔界の言語でしか表現できないなら、彼女は遅かれ早かれ暗面に飲み込まれてしまう。

 

しかし今、彼女はこう書くことができる。

 

小型文化空間。

 

表現。

 

接続。

 

帰属。

 

これは、彼女が依然として自分の経験を普通の世界に翻訳できることを示している。

 

これはとても重要だった。

 

彼女がまたある汚染源を切断したことより、もっと重要かもしれない。

 

天城グループの反応が一番慎重だった。

 

天城怜司が小さな範囲の会議を招集した。

 

会議のテーマはただの一文だった。

 

白川一音の出願および個別試験に干渉してはならない。

 

誰かが慎重に聞いた。

 

「A大学は過去に天城の下位文化技術基金から設備寄付を受けている。積極的に説明する必要があるか?」

 

天城美咲が即座に言った。

 

「特調室に説明する必要はあるが、白川さんに説明する必要はない」

 

天城怜司は頷いた。

 

「A大学音楽文化学科に関わるすべての新規プロジェクト申請を、彼女の試験が終わるまで一時停止する」

 

もう一人の董事が眉を寄せた。

 

「これでは私たちが過度に回避しているように見えるのではないか?」

 

美咲が彼を見た。

 

「過度に接近するより、過度に回避する方が良い」

 

会議室で誰も反論しなかった。

 

なぜなら「過度に接近」の代償を、天城グループはすでに一度支払っていたからだ。

 

長島派系はまだ調査中だった。

 

天穹システムのインターフェース層はまだ完全に元の管理構造を回復していなかった。

 

グループ全体が知っていた。

 

白川一音は越界を好まない。

 

また、彼女は単に「好まない」だけではない。

 

彼女には、越界した者に資格を失わせる能力がある。

 

天城怜司が言った。

 

「もう一つある」

 

全員が彼を見た。

 

「彼女の志望理由書の分析をしてはならない」

 

一人の技術顧問が固まった。

 

「私たちは内容を手に入れられない」

 

「今後も手に入れようとしてはならない」

 

天城怜司の声はとても冷たかった。

 

「彼女が大学に書いた文字は、天城のデータではない」

 

天城美咲は頭を低く垂れ、静かに息を吐いた。

 

彼女は学校でいつも頭を低く垂れ、ノートを真剣に書いているあのクラスメイトのことを思い出した。

 

また、彼女が初めて白川一音が「学校は観察室ではない」と言ったときの視線のことも。

 

今、彼女はようやく理解した。

 

志望理由書も観察資料ではない。

 

それは彼女が未来に書いたチケットだった。

 

御影家内部では、御影秋人が私の出願を聞いた後、静かに一言言った。

 

「彼女が面接でどのように答えるのか、知りたいものだ」

 

御影冬子が即座に彼を見た。

 

「何をするつもり?」

 

御影秋人が両手を上げた。

 

「何もするつもりはない。ただ純粋に好奇心があるだけだ」

 

「好奇心もしまっておけ」

 

「わかっている」

 

御影秋人が椅子の背もたれに寄りかかり、珍しく真剣な口調で言った。

 

「しかしA大学音楽文化学科という選択は、確かに面白い」

 

御影冬子が聞いた。

 

「どこが面白い?」

 

「彼女は最も安全な路線を選ばなかった」

 

「最も保護されやすい路線を選ばなかった」

 

「退魔にとって最も有用な路線を選ばなかった」

 

彼は静かに言った。

 

「彼女は、自分の舞台を守りたい理由を説明できる場所を選んだ」

 

御影冬子が彼を見た。

 

「今になってわかったのか?」

 

御影秋人が笑った。

 

「家の中の多くの人よりは、早くわかった方ではないか?」

 

御影冬子は否定しなかった。

 

彼女はただ命令を下した。

 

「御影家は白川一音の進学に関わるすべての事項に参加してはならない」

 

「もしほかの家系が大学を通じて彼女に接近しようとするなら、東京特調室に通報する」

 

九州玄海鎮守聯合も短い会議を開いた。

 

宗像怜央が私の個別試験準備を聞いた後、自ら一つの内部備忘録を書いた。

 

タイトルは:

 

白川一音に進学という名目で接触してはならないという提案について

 

白髪の宮司は読み終えると、笑った。

 

「君は今、私より慎重だ」

 

宗像怜央が真剣に言った。

 

「これは玄海湾事件の教訓だ」

 

「どのような教訓?」

 

「彼女のすべての選択を、勢力関係の一部だと考えてはならない」

 

彼は少し間を置いてから続けた。

 

「彼女が音楽文化を選んだということは、彼女が普通の世界を理解したいと思っているということだ。私たちはその道を普通のままにしておくべきだ」

 

白髪の宮司は頷いた。

 

「よく書けている」

 

宗像怜央は少し恥ずかしそうだった。

 

「ただ、もし彼女が将来本当に九州に来て、私たちが無闇に手を伸ばしていないのを見たら、少し安心してくれるかもしれないと思っただけだ」

 

白髪の宮司が笑った。

 

「それが君の本当の目的だろう?」

 

宗像怜央は否定しなかった。

 

「私は玄海鎮守が、少なくとも彼女が嫌う勢力にならないことを願っている」

 

この目標はとても低いように聞こえた。

 

しかし今の下北沢黒弦にとっては、すでに非常に現実的だった。

 

嫌われない。

 

切断されない。

 

越界者として分類されない。

 

これは親密な関係を築くことより、ずっと重要だった。

 

中小勢力のフォーラムでは、情報は当然また広まった。

 

「彼女が出願した。第一志望は音楽文化方向らしい」

 

「学校名を聞くな。聞けば死ぬ」

 

「音楽文化? 心理学ではないのか?」

 

「候補には心理社会もあるが、第一は音楽らしい」

 

「理にかなっている。彼女は元々楽隊をやっていた」

 

「下北沢黒弦が志望理由書を書くなんて、想像できない」

 

「志望理由:越界の線を切断するため」

 

「管理人早く来て」

 

管理人はすぐにジョークの階層をロックした。

 

しかし真面目な議論は続いていた。

 

「私はこれが彼女が本当に普通の社会に残りたいと思っていることを示していると思う」

 

「彼女が大学に入っても、完全に普通にはなれないだろう」

 

「しかし彼女は試している」

 

「正直に言うと、彼女がまたどの勢力を撃ち倒したかより、彼女が面接を準備していることの方が、私は尊敬する」

 

「社交不安症が面接を受けるのは、邪術師と戦うより本当に難しい」

 

この返信に、多くの人が「いいね」をした。

 

知らないうちに、中小勢力の中での私のイメージに、奇妙な二層が現れていた。

 

一層は、天城の権限を切断し、無明講を跪かせ、潮鏡汚染を圧する下北沢黒弦。

 

もう一層は、面接で緊張し、英語の長文で頭を悩ませ、志望理由書の結びが書けずに苦しむ白川一音。

 

この二層が調和しないほど、人々は軽々しく近づけなくなった。

 

なぜなら彼らはようやく気づいたからだ。

 

彼女に近づくことは、伝説に近づくことではない。

 

普通の未来を維持しようと努力している一人の学生に近づくことだった。

 

私は今、学校の空き教室で面接の練習をしていた。

 

担任が向かいに座っていた。

 

森原さんが隣に座り、時間を計ってくれていた。

 

問題一:

 

「本学科を選んだ理由を説明してください」

 

私は深呼吸をした。

 

「高校時代に楽隊活動に参加し、小型音楽空間が単なる公演会場ではなく、人と人が関係を築き、感情を表現し、生活を再び向き合うための力になることを徐々に意識するようになりました。したがって、私は大学で音楽文化と地域文化を学び、音楽活動が人と場所の関係にどのように影響を与えるかを理解したいと思います」

 

言い終えた後、私は頭を低く垂れた。

 

長すぎたか?

 

原稿を暗唱しているように見えないか?

 

担任が頷いた。

 

「内容は良い。話す速度をもう少しゆっくり。最後の文をもっと自然に」

 

森原さんも言った。

 

「さっきはとても明確だった」

 

私は小さく息を吐いた。

 

問題二:

 

「高校時代で一番頑張ったことは何ですか?」

 

私は答えた。

 

「一番頑張ったのは楽隊活動です。私は人と交流するのが苦手で、最初は人前で演奏するのがとても怖かったです。しかしメンバーと一緒に練習し、公演を準備し、活動の中で問題を解決していく中で、私は人と一緒に一つのことを成し遂げることを学び、また緊張しているときにも自分の位置に立ち続けることを学びました」

 

言い終えた後、私自身が一瞬、固まった。

 

この言葉はあまりにも本物だった。

 

緊張しているときにも自分の位置に立ち続ける。

 

これは楽隊だけではない。

 

退魔もそうだった。

 

試験もそうだった。

 

学校もそうだった。

 

私はずっとそうしてきたことだった。

 

担任が微笑んだ。

 

「この文は良い」

 

森原さんが静かに拍手した。

 

私の顔が少し熱くなった。

 

ソレンセンが意識の中で言った。

 

「君は逃げないことを、とても面接に適した言葉で言った」

 

「黙って」

 

問題三:

 

「大学入学後、何を学びたいですか?」

 

私は答えた。

 

「音楽文化と小型文化空間の関係を学びたい。また、心理と社会に関する基礎知識も学びたい。なぜなら音楽活動は芸術的な表現だけでなく、参加者の感情、人間関係、地域環境とも関わっていると思うからだ。私は複数の角度から音楽空間の意味を理解したい」

 

担任が頷いた。

 

「この方向は良い。大学入学後、どのような活動に参加したいかを、一文加えてもいい」

 

将来。

 

また来た。

 

私は少し考えてから答えた。

 

「将来、私は若い人々や地方の音楽空間を支援する活動に参加したいと思っています」

 

この言葉を言い終えたとき、私の心が少し動いた。

 

若い人々や地方の音楽空間を支援する。

 

これはとても普通の職業方向のように聞こえた。

 

しかしそれは、私が本当にやりたいことを含んでいた。

 

小さな舞台が存続し続けるようにする。

 

余響楽隊のような楽隊が練習や公演をする場所を持てるようにする。

 

普通の学生が異常と大勢力の間で駒にされないようにする。

 

もちろん後半は言えない。

 

しかし前半は言える。

 

担任が提案を書き留めた。

 

「良い。これを結びとして使える」

 

個別試験の前日、私はすべての資料を整理した。

 

受験票。

 

鉛筆。

 

手帳。

 

交通経路。

 

面接回答の要点。

 

小論文のよく使う構造。

 

手土産は必要ない。

 

これは日和が注意してくれた。

 

「面接は先生を訪問するわけではないから、ものを持っていく必要はない」

 

私は本当に何か準備しようとしていた。

 

幸い止められた。

 

陽菜がメッセージをくれた。

 

小音、明日がんばって! 面接は怖がらなくていい!

 

澪が:

 

終わったら飯。

 

日和が:

 

練習通りに来い。わからない問題はゆっくり考えていい。急がなくていい。

 

森原さんが:

 

練習のときはすでにうまく言えていたよ。明日もできる。

 

私はこれらのメッセージを見つめていて、心がゆっくりと落ち着いた。

 

大勢力たちはもしかすると私の進学の動向を見ているかもしれない。

 

特調室はもしかすると保護の手配をしているかもしれない。

 

京都はもしかすると通告を出しているかもしれない。

 

天城グループはもしかすると会議を開いて「接触してはならない」と言っているかもしれない。

 

御影家はもしかすると誰かが花を送るのを止めているかもしれない。

 

しかしこれらはすべて私からとても遠かった。

 

明日、本当に面接室に座るのは、私だ。

 

本当に小論文を書くのも、私だ。

 

彼らは私に代わって答えることはできない。

 

私に代わって緊張することもできない。

 

ましてや私に代わって決めることはできない。

 

私は携帯電話のメモを開き、大学準備計画の下に書いた。

 

明日、個別試験。

 

目標は完璧であることではない。

 

目標は自分の言葉を話すこと。

 

未来は他人に代わって埋められてはならない。

 

書き終えた後、私は最後の文を見つめていた。

 

未来は他人に代わって埋められてはならない。

 

この一文は少しも中二ではなかった。

 

私はとても満足した。

 

ソレンセンが口を開いた。

 

「君は明日緊張するだろう」

 

「わかっている」

 

「間違えるかもしれない」

 

「わかっている」

 

「準備していない質問をされるかもしれない」

 

「わかっている」

 

「それでも行くのか?」

 

私は受験票を鞄に入れた。

 

「なぜならそこが私の第一志望だから」

 

黒海が少しの間、静かになった。

 

それからソレンセンが低く笑った。

 

「悪くない」

 

「この一文は、以前のきれいな言葉より、ずっと君らしい」

 

私は電気を消した。

 

明日、私はA大学の個別試験を受けに行く。

 

退魔に行くわけではない。

 

会談に行くわけではない。

 

誰かを切断しに行くわけではない。

 

ただ、私が書き留めた未来を、もう一歩前に押し出すために行く。

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