俺のスキルが選択肢なのは絶対間違ってる   作:作刀

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リュウセン君が無償バイトをするのは1ヶ月だったはずなんですけど、仕事中にも選択肢のせいでセクハラまがいのことさせられて、その度にぶっ飛ばされては壁や天井に穴空いたりしてるからどんどん無償バイト期間が伸びていってるんですよね。もう無償バイトよりも自分で修繕した方が早いんじゃないですかね。て言うか冒険者なんだからダンジョンで稼げって話なんですけど


後輩がランクアップした

 

「ふわぁ〜、みんなおはよ〜……」

 

「やっと起きてきたにゃ。そしてそんな銀色頭に朗報にゃ」

 

「朗報?」

 

「にゃんと、白髪の少年がランクアップしたんだにゃ!」

 

「な、なんだってぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

ベルとダンジョンに行ってから数日がたったころ、いつも通り朝起きてから仕事の準備を始める為に一階に降りると、クロエちゃんから衝撃的な情報を聞かされた。ベルがランクアップしただって!?

 

 

 

『こうしちゃいられない。ダンジョンに行こう』

 

『後輩に追い抜かれて悔しい。だから暗殺しよう』

 

 

 

あ、暗殺!?お、お前そんな過激派だったのか!?いやまあたまに猟奇的な選択肢出してくるから薄々思ってたけどやっぱお前サイコパスだろ。でも後輩が頑張ったのに先輩である俺が頑張らないわけには行かないよな!

 

 

 

「待ちなさい、どこへ行くつもりですか」

 

「ダンジョン!」

 

「今日は仕事があるでしょう。気持ちは理解しますが優先順位を考えなさい」

 

「リューさん。優先順位もなにも、俺は冒険者だ。冒険者がダンジョンに行かないでどうすんの」

 

「あなたはなぜこの場にいるのかわかっているのですか?」

 

「……」

 

 

 

ぐうの音も出なかった。そういや俺壁とか天井とか、3日に1回はどこかしらに穴開けてるからな。その度に無償バイト期間が伸びていく。もう自分で修繕した方がいいんじゃないかな。ていうか俺のことぶっ飛ばしてくる店員達も悪いでしょ。ビンタとか首もげそうなくらい痛いんだが。加減を知らんのか。いやまあセクハラまがいのことしてる俺が、いや選択肢が悪いんだけど

 

 

 

「リュー、行かせてやりな」

 

「ミア母さん?」

 

「そうよ、リュウセンさんは冒険者なんだからダンジョンに行かなくちゃ。お店だって頑張ってるし、たまには自由にさせてあげなきゃ」

 

「掃除とか料理とかなんでもしてるからにゃー」

 

「接客も上手いにゃ!」

 

「まあ、たまに変な事しちゃうけど……」

 

「皆がそういうなら、私からは何も言うことはありません」

 

「ミアさん、それにシルちゃんにみんなも、ありがとう!帰ってきたらバリバリ働くからね!」

 

 

 

そう言って店を出て行こうとするが、扉に手をかける直前、ミアさんからストップがかかった

 

 

 

「一週間は来なくていいよ。その間はダンジョンに行くなり休むなり好きにしな。ただし、戻ってきたら今まで以上にしっかり働いてもらうよ!」

 

「わかった!サンキュー!」

 

 

 

 

今度こそ俺は店から出た。だがダンジョンに行く前にヘスティア様のところに行こう。新しいスキルが発現してからは基本連勤だし殴られまくったからな。アビリティすげーことになってんじゃねーかな

 

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

 

 

「ヘスティア様!ステイタス更新してー!」

 

「あ、おかえりなさい、リーダー」

 

「お、ベル。ランクアップしたんだってな!おめでとう。先輩として誇らしいぜ!」

 

「えへへ、ありがとうございます!」

 

「それで、ヘスティア様は?」

 

「それなら、僕の二つ名を決める為に神様達の会議に行きました」

 

 

 

二つ名かぁ。俺もランクアップしたら貰えるとは思うけど、どんな名前になるんだろうなぁ。出来ればカッコいい二つ名がいい。まあまだ先のことだし、その時の楽しみにしておくか

 

 

 

「そういえば、リーダーは今日もバイトじゃないんですか?」

 

「一週間休みをもらったんだ。最近バイト頑張ってるからって」

 

「じゃあ、また一緒にダンジョンに行けるんですね!」

 

「おう、一週間後には店に戻っちまうけどそれまではダンジョンでもなんでも一緒に行ってやる」

 

「まあ、ダンジョン行くにしてもステイタス更新してからだけどな」

 

 

 

俺はヘスティア様が帰ってくるまで部屋の掃除などを手伝いながら時間を潰していた。最近はずっと掃除とか料理とかしてたから家事スキルがめっちゃ上昇した。と、どうやらヘスティア様が帰ってきたみたいだ。ちなみにベルの二つ名は未完の新人(リトル・ルーキー)だった。うーん、まあ普通だな。変な二つ名になるよりはマシだけど

 

 

 

「ていうか、帰ってきていたんだね、リュウセン君。君は本当に唐突に帰ってくるね。まあ仕方のないところもあるけど。それで、ここに来たということはステイタス更新をするんだね?」

 

「なんかその言い方だとステイタス更新する為にしかここに帰ってこないみたいじゃん。違うんだよ?本当は2人と一緒にいたいんだよ?でも世界がそれを許してくれないんだ」

 

「僕はそこまで言ってないよ。しかし、バイトは大丈夫なのかい?」

 

「一週間休みをもらったんだ」

 

「ならよかった。それじゃあ、そこに寝転がって。早速ステイタス更新を始めよう」

 

 

 

 

俺はベッドに寝転がり、その上にヘスティア様が跨る。そしてステイタス更新を開始する。さて、どのぐらいステイタス上がってんのかな。最後に更新したのはもう一週間以上前だからな。ワクワクするなぁ

 

 

 

「ほんと、毎度の事だけど君達は僕を驚かすのが得意だね」

 

「そう言うってことは、なんかまたやばいことでも起きたの?」

 

 

 

 

リュウセン

 

Lv:1

 

 

力:G320→A824

 

耐久:G273→S999

 

器用:G284→B746

 

敏捷:G203→C638

 

魔力:H117→C671

 

 

 

《魔法》

 

 

獄炎(インフェルノ)

 

 

詠唱『地獄の業火よ、空を海を大地を、悉くを焼き尽くし、灼熱の焦土へ変えよ。我が炎で灰燼と帰せ』

 

 

 

《スキル》

 

 

 

『選択肢』

 

 

・世界が止まり強制的に選択肢を選ばせる。選択肢によっては何かしらの良効果を伴うこともある

 

・常時発動

 

・自身と主神以外は閲覧不可

 

 

 

 

強敵挑戦(チャレンジャー)

 

 

・自身を上回る敵との戦闘時、全アビリティに高補正

 

・敵が強ければ強いほど補正値上昇

 

 

 

『労働成長』

 

・働くほどに経験値を獲得する

 

・連続で出勤する度、獲得量増加

 

 

 

『痛撃強体』

 

 

・攻撃を受けるたび、耐久値のみ経験値獲得

 

・威力が高いほど、獲得量増加

 

 

 

 

 

 

 

ふむ、スキルは変わってないけど基本アビリティがクッソ伸びてるな、特に耐久。最大値までいってるじゃん。まあめっちゃ連勤したし、殴られまくったもんな。だがこれなら10階層より下に降りても問題なさそうだな。なんならレベル2のベルもいるし中層にも行けるんじゃないか?

 

 

 

『喜びのダンスを踊る』

 

『まだまだだ。サイヤ人に限界などない!』

 

 

 

サイヤ人って何??俺はそんな野菜みたいな種族じゃないんだが。まあ限界などないってのは同感だな。俺はまだ伸びるぞ。まあ急にダンス踊り出すよりかはマシだろ。意味わからんけど

 

 

 

 

「まだまだだ。サイヤ人に限界などない!」

 

「何を言っているんだい。君はそんな野菜みたいな名前の種族じゃないだろう」

 

「サイヤ人?についてはよくわかりませんけど、限界がないのはそうですね!僕もリーダーもまだまだ成長出来ますよ!」

 

「そうだな。俺もさっさとランクアップしねえとなぁ」

 

「そう簡単にランクアップは出来ない。と言いたいところだが、最近の君を見ていると、すぐにランクアップしてしまうんじゃないかって気がするよ」

 

 

 

そういやぁ、選択肢以外のスキルが発現したのも最近だよなぁ。もしかして、俺もベルの影響を受けてるのかもしれないな。さて、こうしちゃいられない。早速ダンジョンに行こう!

 

 

「じゃあ俺ダンジョン行ってくるよ」

 

「それなら僕も!」

 

「いや、今回は俺1人で行く」

 

「え、どうして……」

 

「そんな悲しそうな顔するんじゃねえよ。何もお前とダンジョンに行きたくないとかそう言うわけじゃねえ。ただ、俺1人でどこまでやれるのかを試したいだけだ」

 

「でも、明日からはちゃんと一緒にダンジョン行くから、それまでのお楽しみだ!」

 

 

 

そう言って俺は自分の剣を手に取りダンジョンへ向かう。正直、俺もレベル2になったベルの力を見てみたい。けどまずは自分がどれだけ強くなったかだ。さて、そんじゃあ待ってろよモンスターども!

 

 

 

 

 

 




こいつ顔もいいし性格もいいのに選択肢のせいでモテないと言う最悪な事実。オラリオに来る前にいた村にもほとんど女性はいなかったし、いたとしてもおばさんや人妻だからまじで恋愛経験皆無なんですよね。なのでたとえ好意を向けられることがあっても気付くことができないと言う負のスパイラル。まあ流石に面と向かって好きですとか言われたら気づくけど遠回しのアプローチとかは普通に流してしまいます
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