バカ?と黒猫と台風と電子獣   作:亜莉守

11 / 16
第一部:試召戦争?編 これにて閉幕。


第十問

 

 前略、井上と星

 君ら確か学校きてるよね? どこに行きやがりましたか。

 

「……Eクラスってここまで遠かったかな?」

「というより校舎が雷門並みの広さになってません?」

「それは言える」

 

 雷門中学校、私立なんだけど無駄にマンモス学校なことで有名。校舎も部活棟も普通の学校では絶対に見ないような広さを誇っている。僕が当時所属していたサッカー部は、色々あって校庭にポツンとあるプレハブだったわけですが。文月学園は雷門ほど広くないのに、ずっと歩いても壁に辿りつかない。

 レッドもレナも結構警戒しているからデジモンがどっかにいることは確かなんだけどなぁ。でも見たところデジモンらしき気配もないし。

 そこにゴゴゴゴゴという音が響き渡った。

 

「あ、校舎ちょっと崩れたかな?」

 

 どう考えても、普通の物が壊れた音じゃないよね。

 

「何普通にしているんですか?一大事じゃ」

 

 つばさ君が慌ててる。レナもびっくりしてるしやっぱり慣れてない子にはきついかな?

 

「考えてみて、我らがサッカー部の面々が何をやらかすかを」

「……すみません、これ以上なんて当たり前でしたね」

「ね?」

 

 ことりちゃんが悟ったような眼になった。うん、僕らの世代から二・三年の子たちのサッカー部への反応はこんなものだろう。

 中学時代、校舎の一部倒壊なんて朝飯前だった。壁に穴が開くなんて日常茶飯事、しかもサッカーボール一個でやらかすから大問題だ。それにコントロールが下手だった初期頃は校舎にボコスカ穴が開いたんだよね。そのせいで学校の先生たちからは凄い目をつけられたし。

 

「にしても普通の人大丈夫かなぁ?」

 

                   ★

 

 それはいきなりのことだった。FクラスとEクラスにいた生徒(とはいえほとんど居ないが)は異変を感じ取り教室を飛び出した。

 するとみる見る間に校舎が崩れていく。唖然としていた生徒たちだったが何人かの生徒は大きな恐竜のようなものを見た気がした。

 

「なんだよ。アレ」

 

                   ☆

 

 

 延々と校舎を歩ていた僕たちだったけど、向こう側から歩いてくる人影を見つけた。

 

「おーい、明久」

「星!」

 

 歩いてきたのは星だった。ようやくこっちを認識できる人に会えたよ。頭にはパタモンを乗せている。その組み合わせ昔からよくやってるけど好きなのかな?

 

「星さん久しぶりです」

「ガミ先輩、ひさしぶり」

「お、ことりにつばさか。久しぶり、文月に入学したなら行ってくれればよかったのに」

「レッドもレナもお久しぶりです!」

「……あれ?」

 

 皆がが仲良く喋っている間、僕が周囲を見ていると急に霧が晴れてきた。いったい何なのだろう?

 霧が晴れるとそこはAクラスの前だった。霧が晴れていく間に、キュウビモンもレッドもパタモンもアークに戻っていた。

 

「……吉井、おはよう? 何でいるの?」

「あ、霧島さん おはよう。え、あっと……えー、この子たち、僕の後輩でね。せっかくだからクラス案内してたんだ」

 

 こういうのって星の方が得意なのに! でも仕方がなくて霧島さんにごまかした事情を伝える。ちょっとだけ疑ってる感じだけど、小さく頷いてくれた。よかった。

 

「……そう、Aクラス見る?」

「え、あ……お願いします!」

「……します」

 

 ふぅ、ごまかせてよかったよ。それにしても急に霧が起きて、引くとか何があったんだろう?

 

 





次からは新章突入です。
教室がなくなったFクラスとEクラスは一体どうするのか?
そして、霧は一体なんだったのか。 お楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。