バカ?と黒猫と台風と電子獣   作:亜莉守

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当日 後編

一方その頃、他の面々はというと。

 

「光子郎、こっちだ!」

「は、はい」

 

八神太一が泉光子郎の手を引いて走っていた。

その前方では蓑虫のような生き物、リーフモンに桃色のモチのような生き物、モチモンに桃色の丸いのに触角が生えたような生き物、コロモンを抱えた一乗寺賢が呼んでいる。

 

「泉さん、急いで!」

「コウシロウ、早く!」

「賢ちゃん大変だよ! もう来た」

「コウシロウはん急ぎなはれ」

 

光子郎を呼ぶ声とリーフモンの悲鳴染みた声が重なる。

 

「あ」

「クワガーモンや!」

 

木々を刻みながら、クワガーモンがこちらへとんで来た。

 

「ボクが進化できればこんなやつっ」

「コロモン!」

 

コロモンが賢の腕から飛び出す。そのコロモンを止めようとする太一の頭上から声がした。

 

「八神君どいて!」

「へ?」

 

驚いて上を見上げれば、こちらへと落下してくる二つの影があった。

 

「コロナックル!」

「ルナクロー!!」

 

その二つの影、太陽のようなオレンジ色の子どものような生き物と月のような模様が体に入った白い生き物がクワガーモンを地面に叩きつけた。その二つの影を追うように赤い髪にオレンジの上着を着た少年が空から降ってきて太一たちの前に着地した。

 

「よし、大丈夫かい。八神君」

「え? 基山」

「え、太一さん知り合いなんですか?!」

 

光子郎が驚く。それもそうだろう、いきなり現れた人間が知り合いなんて偶然はあまりないのだから。

 

「あ、ああこの前対戦した中学のサッカー部員」

「覚えてもらえるとは光栄だよ。よし、コロナ、ルナ 準備はいい?」

 

少年こと基山ヒロトはうれしそうに笑ってから真面目な表情に戻って正面のクワガーモンを見据えた。クワガーモンは立ち上がり、そしてこちらを襲おうと牙を向いている。

 

「おう!」

「はい」

 

ヒロトが空色のD-3を掲げた。

 

「コロナモン、進化ぁぁぁ」

「ルナモン、進化!」

 

コロナモンとルナモンは光に包まれた。光が収まればそこには、

 

「ファイラモン!」

「レキスモン!」

 

ライオンのような顔立ちをした生き物と二足歩行のウサギのような生き物がそこにいた。

 

「二人とも、頼んだよ!」

「おうよ!」

「分かってます」

 

ヒロトの声を合図に二体は駆け出した。

 

「ファイラクローッ!!」

「ムーンナイトキックッ!」

 

二体の必殺技によって、クワガーモンはあっさりと倒された。それを確認してからヒロトが二体に駆け寄る。

 

「やった! 二人ともお疲れ様」

「当然だろっ!」

「皆さん、これでもう大丈夫です」

 

そんな光景を見せられた三人と三体がポカーンとしていると、背後から何かが飛び出す。だが、それは太一たちにあたることはなく消滅した。

 

「油断は禁物だぞ」

「よっと、大丈夫? ヒイロ、もう平気かな?」

 

何処からかやって来たヒイロがそれを攻撃したからだ。現れたヒイロに追随するように明久がやって来た。

 

「ああ、大丈夫だ。この周囲には敵対するデジモンは居ないぞ」

「はぁ、よかった。ヒロト君もこっちの君たちも大丈夫?」

 

明久が他の面々に笑いかける。三人は口が開きっぱなしだ。

 

「あ、はい」

 

思わず太一は敬語で返し。

 

「ど、どうなってるんですかこれ」

 

賢は光子郎に問いかけ。

 

「わ、わかりませんよ」

 

光子郎は返事をした。

 

 

さらに別の場所、今度は荒れた荒野のような所では二人の少女と一人の少年、それから彼らに抱えられた子犬のような生き物と植物のような生き物とウーパールーパーのような生き物が何かから逃げていた。最後尾に居た少女が転んでしまう。腕から飛び出した子犬のような生き物が慌てて叫ぶ。

 

「ヒカリ!」

「光ちゃん!」

「大丈夫ですか、ヒカリさん」

 

その声に反応するようにもう二人も立ち止まって振り返った。

 

「ヒカリ、急いで」

「もう来たんだがや」

「ご、ごめんね。うぅ」

 

転んでしまった少女、八神ヒカリは顔色が少し悪い。どうにかして立ち上がろうとしたそのときに、ユニコーンのような生き物、ユニモンが背後から襲いかかってきた。

 

「あ」

 

危ないと周囲の面々が叫ぶが誰一人として間に合わない。もう駄目だとヒカリが目をつぶったそのときに。

 

「プチツイスターっ!」

「へ?」

 

緑の線が入った竜巻がユニモンを襲う。さらに、

 

「ブレイジングアイス!」

 

氷の塊がユニモンに飛んでいった。それからヒカリとユニモンの間に人影が割り込んだ。

 

「お、大丈夫?」

「え?」

「確か、八神の妹だよな」

 

茶色の髪に双葉のようなアホ毛の生えた少年がヒカリの顔を確認する。

 

「お兄ちゃんの知り合い?」

「あー、俺自身は俺が一方的に知ってるだけだから。チョコ、グミ、いいよな」

 

少年はカードリーダーの付いた謎の機械と青いカードを取り出した。

 

「まっかせて!」

「チョコはもう少しおとなしくするべき、大丈夫だよ」

 

――― カードスラッシュ! ブルーカード 

 

「ロップモン、進化!」

「テリアモン、進化!」

 

二体が輝いて、光が収まればそこには

 

「トゥルイエモン!」

「ガルゴモン!」

 

容姿の全く違う生き物たちが居た。茶色いほうの生き物、トゥルイエモンがすぐに攻撃を仕掛けた。

 

巌兎烈斗(がんとれっと)っ!」

 

それに合わせるように緑のほうの生き物、ガルゴモンが腕に付いたガトリングをユニモンに向けた。

 

「ガトリングアーム」

 

ユニモンは見事に倒された。

 

「二人とも警戒だけは怠らないで」

 

茶色の髪の少年、半田真一がトゥルイエモンとガルゴモンに言った。

 

「分かってる。それよりもその子大丈夫?」

「気分凄く悪そう」

「うん、大丈夫? 動けるか?」

 

すぐに話題を切り替え、後ろに居たヒカリに真一が手を差し出した。

 

「え、えっと・・・・・・」

 

手を取るかとらないか迷っていると、子犬のような生き物、プロットモンがその間に立ちふさがる。

 

「貴方たち何者? ヒカリに近づかないで」

「真一、しゃがめ!」

 

叫び声聞いて真一がヒカリとプロットモンを庇うようにしゃがみこんだ。

 

――― カードスラッシュ! エンジェモン

 

「ヘブンズナックル!」

 

光り輝く拳が飛んできた。

 

「へ?」

「あっぶなぁ」

 

真一が立ち上がり、拳が飛んできた方向を見れば、天使のような姿の何者かが宙に浮いていた。

 

「ごめんなぁ、大丈夫かぇ?」

 

はんなりと天使のような姿の彼女、エンジェウーモンが笑う。口元しか見えないが笑っている。

 

「デューイ!」

 

そう、遠子のパートナーであるテイルモンの進化した姿なのだ。テイルモンの姿を見て、遠子が図書館猫のデューイをイメージしたためこのような呼び方をしている。

 

「あんたらが無事で何よりや」

「エ、エンジェウーモンが京都弁?!」

 

驚いている面々を放置するように遠子が現れた。

 

「そんなのどうでもいいだろ、すぐに移動するぞ。そこの、大丈夫か? ここの土地は闇の力が強いからな。感受性の強いお嬢さんなようだしすぐに移動するぞ。デューイ」

「あいあい」

 

遠子の指示を受けて、デューイはヒカリを抱き上げた。そしてそのまま先導を始めた。

 

 

その頃、とある洞窟にて。周囲をうろつくモノクロモンを洞窟から金色の髪に白い帽子をかぶった少年が様子を伺っていた。

 

「ふぅ、行ったかな」

「ごめんねタケル、ボクが進化できないばっかりに」

 

金色の髪の少年、高石タケルと彼の腕の中に居る彼のパートナー、トコモンが会話をする。

 

「そんなこと言ったらオレもだよ」

「オイラも進化できたらあんな奴すぐに倒せるのに」

 

話を聞いていたらしい頭に角の生えたツノモンと茶色いアザラシのようなプカモンが口々に言い出した。

 

「とりあえずここでやり過ごすか」

「賛成だよ。タケル君、足見せて。転んだでしょう?」

 

奥を確認していたタケルの兄である石田ヤマトと仲間の一人である城戸丈が入り口近くへとやって来た。

 

「あ・・・・・・すいません」

「いいよ、気にしないでこういうときのために絆創膏持ってたし」

 

丈はがさがさとかばんをあさって絆創膏を取り出した。それから消毒液と綺麗なガーゼも。

 

「相変わらず用意がいいな」

「まあね。それにしてもこんなことになるなんて」

 

どうしたものかと三人と三体は相談をしようとしたそのとき。

 

「?!」

 

爆音が聞こえた。慌てて入り口の方を見ればそこには、

 

「いっけぇぇぇ、シャウトモン!」

「ロック魂ぃぃぃ!」

「レッド、お願い!」

「うん、ファイヤーボール!」

 

二人の少女と二体の赤いデジモンが攻撃を仕掛けていた。一人は茶色の髪に白い本体に黄色い一本の模様の入ったネックウォーマーをつけ、何かセンスの無いTシャツを着ている。もう一人はハニーブラウンの髪を赤いスカーフで纏めている。

 

「いぇーい」

「うん! やったね」

 

二人がハイタッチをする。彼女たちのパートナーも同じだ。

 

「あれ?」

「ことりさん、どうしたの?」

「うん、何であたしたちここに来たかなって?」

「いや、ここらへんに居るはずの『選ばれし子ども』の保護でしょ」

「あ、そうだった。すっかり忘れてたよ、ここまでデジモンと結構遭遇しちゃったからね」

 

すっかりわすれちゃったよーとことりが笑った。それに少し呆れた表情で言った。

 

「ことりさんって戦闘狂って言われません?」

「へ?」

 

そんなことないよーとことりは笑った。彼女たちのパートナーデジモンは勝手に捜索を開始していた。洞窟の方を見てタケルたちを見つけた。

 

「お、おーいそこにいるのー」

「ことりー、みつけたよー」

 

二体がそれぞれのパートナーに手を振る。

 

「へ?」

「は?」

「なんだっていうのさぁぁぁ」

 

発見されたほうの全員が大パニックに陥った。

 

 

そして、全員が揃った。太一と光子郎が星に詰め寄る。

 

「・・・・・・星兄、説明よろしく」

「いや、みんな道中説明受けただろ」

 

だから俺が説明する必要ないよなと言うがそうは問屋が卸さないと光子郎は笑った。

 

「いや、納得できないから言っているんです」

 

助けを求めて遠子と明久の方を見るが、二人は呆れるか苦笑いするかしかしなかった。

 

「おれにこの手の説明させると余計な説明しか増えんぞ」

「あはは、星が一番知り合いだから星に任せるよ」

「・・・・・・お前ら頼った俺がバカだった」

 

これから起こるであろうパニックに星は頭を抱えた。

 

「はぁー、こうなるから内緒にしておいたのに」

 

 それから僕たちはリアルワールドに戻ってきたわけだけど、

 

「うーんそれにしても急に参加してごめんね?」

「別に気にしてないから大丈夫だ。料金の請求は某金持ちに頼んであるから」

 

 なぜか星のキャンプ場に来てしまった。それから何故かバーベキューに参加することになった。みんな輪ちゃわちゃしながら楽しそうだ。特にデジモンたちは仲が良くなるのは早いみたいで、もう仲よさそうに話しているなぁ。

 星が言った言葉にちょっとあ、と思っちゃった。あー、円にでも頼んだのかな? 金持ちって言われるとすぐに思いつくのは円なんだけど。

 

「うわぁ、怒らないといいなぁ」

「あいつにとっては微々たる量だろ」

 

 確かに円ってお金使い意外と荒いよねー。

 

「そっか、星お疲れ様」

「おーう、明久たちもありがとうな。助けに来てくれて」

 

 今更何を言うんだか。

 

「もちろん、助け合ってこそテイマーでしょ?」

「・・・・・・だな」

 

 そんなわけで僕らテイマーの八月一日はこうして終わった。





そんなわけでお疲れ様でしたー。

一応説明
明久たちの年齢設定

明久たち(高校二年)>>ことり+もう一人(高校一年)>>丈(中学三年)>>太一たち+半田、ヒロト、悠里(中学二年)>>光子郎+ミミ(中学一年)>>後は原作通り 
ぶっちゃけ明久たちは先輩設定。
明久と遠子と星とことりは本編で語られたとおりに七年前に霧に巻き込まれてパートナーと出会ってる。
真一、ヒロトの二人は四年前、小学校四年生のときに巻き込まれてパートナーと遭遇。
悠里は約半年前(夏休み時)にパートナーと出会ってます。


パートナー設定
・ヒイロ:明久パートナー、バアルモン ぶっきらぼう
・デューイ:遠子パートナー、テイルモン(進化はエンジェウーモン)京都弁?
・パタモン:星パートナー、パタモン 敬語口調
・レッド:ことりパートナー、ギルモン やや幼い口調
・コロナ:ヒロトパートナー1、コロナモン 元気
・ルナ:ヒロトパートナー2、ルナモン 丁寧口調
・チョコ:真一パートナー1、ロップモン ややアホの子
・グミ:真一パートナー2、テリアモン 冷静、ツッコミ担当
・シャウトモン:悠里パートナー、シャウトモン まあ、原作通り

そんなわけでクロスしているのは主にアドベンチャー、デジヴァイスとしてはテイマーズとクロスウォーズです。
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