ハイスクールD×D 黒き龍帝 (凍結) 作:BLOODRAIN
side イッセー
イッセー
「ひー、ひー・・・・!」
ライザーが部室に来た日の翌日
俺は今、重~い荷物を背負って山を登っています
ちなみに部長、朱乃さん、アーシア、リンは荷物を持っていない
リアス
「ほら、イッセー、早くしなさい」
部長が地上で必死に歩いている俺に檄をとばす
アーシア
「あ、あの・・・私も少し荷物を・・・」
リアス
「いいのよ、イッセーはあれぐらいこなさないと」
アーシアは心配してくれるが部長は容赦ねえ!
なぜこんなことをしているかと言うと、俺たちはライザーとのレーティングゲームのために強くなるため山に修行へ来たのだ
それにしても荷物が多い
俺の荷物は着替えと食料や水、包丁を除けばゲームくらいしかないから軽いはずなんだけど、ほとんど部長と朱乃さんの荷物だ。アーシアの分も入っているが、2人と比べればそこまで多くは無かった。いったい何を入れたらここまで荷物が膨れ上がるんだ?
そんなことを考えていると
木場
「お先に」
木場が俺と同じくらいある荷物を背負って先に行きやがった
イッセー
「くそー木場の奴、余裕見せやがって」
すると今度は
子猫
「失礼」
子猫ちゃんが俺の10倍はあろう荷物を背負って平然と行っちゃった。あの子って絶対に俺より体重軽いはずだよな?
レイ
「ほら、こんなところでへばってたら修行なんかに付いて行けねえぞ」
声がしたので振り向くと、レイが子猫ちゃんよりは少ないがそれでも俺の倍の量はあろう荷物を余裕で運んでいた
やっぱあいつもとんでもねえや
そんな感じで歩くこと数十分
リアス
「見えたわ、あそこよ」
部長が指さす方には大きめの家がぽつんと森の中に立っている
リアス
「イッセーもうすぐよ、頑張りなさい」
イッセー
「は、はいぃぃぃぃっっ!!」
俺は残り少ない体力を振り絞ってラストスパートをかける。
そこから5分ほどたって、俺たちは目的地の家に到着した
どうもこの家はグレモリー家の別荘らしく普段は魔力で隠れ、人前には現れない仕組みらしい
さらにこの別荘が立っている山のほとんどがグレモリー家の所有地だとか、末恐ろしいな
別荘は白を基調とした洋館で周りは自然が豊かで湖もある
アーシア
「わぁ~素敵です」
アーシアは感心しながら目を輝かせている
リアス
「さあ、中に入ってすぐ修行を始めるわよ」
イッセー
「すぐ修行!?」
こっちはもうへとへとなのに
イッセー
「やっぱり部長は鬼です!」
リアス
「悪魔よ」
俺の反論に部長は妖艶な笑みをうかべながら答えた
そうして別荘に入る、入った瞬間に木造独特の木の香りが鼻に入り込んでくる。
荷物を大広間に置くと着替えるために女性陣は2階へ移動した
俺たち男性陣は一階の寝室で着替えている
ただレイだけは『俺は浴室で着替えてくるから』と言って出て行った
いまは木場と二人きり、この際だから聞いておこう
イッセー
「なあ、木場。おまえさ前に教会で戦った時、堕天使や神父を憎んでるみたいなこと言ってたけど、あれって」
教会で見せた木場の顔が脳裏に浮かぶ
木場
「イッセー君もアーシアさんもリンちゃんも部長に救われた・・・僕たちだって似たようなものなのさ、だから僕たちは部長のために勝たなきゃならない・・・ね♪」
そう言って爽やかな笑顔を向けてくる
イッセー
「ああもちろんだぜ、絶対に!」
そんなこんなで着替えて、リビングに集合する。全員が揃い
赤いジャージ姿の部長がイッセーを見ると、笑みを浮かべながら言う
リアス
「さて、早速修行開始よ!!」
side out
side レイ
修行が始まった途端に部長が
リアス
「レイ、まずはあなたの実力を見せてちょうだい」
俺にそう言ってきた
レイ
「実力なら見せましたよね、バイザー戦の時ぐらいに」
そう、あの時は人間だったが少なくとも俺はみんなの前で俺は力を見せたはずだ
なのになんでまた
リアス
「あなたはあの時、全力を出していなかったわよね。私はあなたの全力をみたいのよ」
ああ、なるほどね
朱乃
「それは私も気になりますわ」
朱乃さんが笑顔で賛同した
みんなも同じ意見ぽいし、まあいいか
レイ
「分かりました」
俺が了承すると部長は軽くうなずき
リアス
「じゃあまずは裕斗」
そんなこんなで修行が開始された
レッスン1 木場と剣術修行
俺たちは広場へと移動する
俺と木場は木刀を構えて向き合っている
木場
「前から君とは一度、手合わせをしたいと思っていたんだ」
レイ
「へー、そりゃ光栄だね」
久しぶりだなこうしてまともに試合するのは
リアス
「それじゃあ、始め!!」
部長の開始の合図と共に俺と木場は走りだす
ガンッ! ガンッ!
互いの木刀がぶつかり合い鍔迫り合いになる
シュダッ! シュダッ!
ほぼ同時に後ろに飛び下がる
下がったところで俺は足を開いて木刀を右手で持ち、それを背中に付く辺りまで振りかぶり腰を落として構えを変える
レイ
「なあ木場」
木場
「なんだい?」
レイ
「飛ぶ斬撃って、見たことあるか?」
木場
「飛ぶ・・・斬撃?」
リアス・朱乃・アーシア・子猫・リン・イッセー
「「「「「「?」」」」」」
俺の言っている意味が分からないのか木場も他のみんなも頭に?を浮かべている
まあすぐに分かるさ
レイ
「一刀流、36ポンド砲!」
そう言って勢いよく木刀を振り下ろす、その瞬間木刀から三日月型の斬撃が放たれた
リアス・朱乃・アーシア・子猫・リン・イッセー・木場
「「「「「「「なっ!?」」」」」」」
予想していなかった攻撃のせいかみんなは驚愕している
その間も俺が放った斬撃は猛スピードで木場に飛んでいく
木場はそれをなんとか避ける、避けた斬撃は地面を抉った
リアス
「そ、そこまで!」
これ以上やらせるのは危険だと判断したのか部長はストップをかける
木場がこっちへ来ると
木場
「すごいよ!まさか斬撃をとばすなんて」
木場は興奮しているのか目を輝かせている
その後この技について説明した
この技は高速で剣を振るうことで空気による斬撃、言わばカマイタチを作り出して飛ばす技だ
これを行うためには筋力と同じぐらいに柔軟な腕の筋肉が必要であり、並大抵の努力では習得できない。俺自身も習得するには5年もかかった
ある程度説明したあとはイッセーの番だったが予想通りボロ負けしていた
ちなみにアドバイスとして
『剣の動きだけではなく視野を広げて相手と周囲も見るんだ!』
と言われていた
レッスン2 朱乃さんと魔力の修行
木場との修行を終えた後、俺、イッセー、リン、アーシアはリビングで朱乃さんの教えを受けていた
朱乃
「魔力は体全体を覆うオーラから流れるように集めるのです。意識を集中させて魔力の波導を感じるのですよ」
さっそくみんな言われた通りにやってみると
リン アーシア
「できた!」 「できました!」
イッセー 朱乃
「え!?」 「え?」
リンとアーシアはあっさりできた
アーシアの手には両手いっぱいぐらいの緑色の魔力、リンの手にもアーシアのより少し大きめの紫色の魔力が出来上がっていた
朱乃
「あらあら、やっぱりリンちゃんとアーシアちゃんは魔力の才能があるのかもしれませんね」
レイ
「リン、アーシアすげえじゃん!」
リン
「えへへ、ありがとうレイ」
アーシア
「ありがとうございます」
2人は少し頬を赤らめながらお礼を言ってきた
朱乃
「さあ、レイ君とイッセー君も頑張ってください」
イッセー レイ
「はい!」 「よし」
俺とイッセーは修行を再会した
レイ
「流れるように・・・集める」
最初に言われた通りにやろうとするがなかなかうまくいかない
ただでさえ魔力が少ないイッセーは大苦戦しているようだ
すると朱乃さんが
朱乃
「魔力の源流はイメージ、とにかく頭に浮かんだものを具現化することが大事なんです」
イッセー
「頭に浮かんだものか・・・」
レイ
「イメージねぇ・・・・」
朱乃さんのアドバイス通りに目を瞑って頭の中でイメージを膨らませる
イメージ・・・・イメージ・・・・
すると何かが頭の中に浮かんできた、そのイメージを基に魔力を練ってみると
バチ、バチバチバチ・・・・・
何やらバチバチと音が聞こえてきた
朱乃
「レイくん・・・それは」
なにやらみんなが驚いたようなことをしゃべっている
目を開けてみると
レイ
「うおっ!」
目を開けると俺の手の中に黒と赤、さらに二色が混ざったような赤黒い雷が迸(ほとばしっ)ていた
イッセー
「すげえ!・・・・はぁ」
アーシア
「レイさん、すごいです!」
リン
「やるじゃん、レイ!」
朱乃
「あらあら、雷だなんて私とお揃いですわね」
アーシアとリンは感心している
イッセーは感心すると同時に落胆している
朱乃さんも感心しながら嬉しそうに笑っている
その後もイッセーは頑張っていたようだが米粒ほどの赤い魔力を作り出すのが精一杯だった
とこんな感じで魔術の修行も終了
俺とイッセーは再び外に移動した
レッスン3 子猫ちゃんと体術修行
ドカーン!!
イッセー
「うわっ!・・・ガハッ」
子猫ちゃんとの修行はイッセーから始まったのだが
なぜかいきなり爆発音が響いた、これ体術の修行だよな?
まあそれは置いといて(いや、置いといていいのかよ!)
今誰かのツッコミが聞こえた気がしたが気にしない気にしない
今の状況を説明するとイッセーが子猫ちゃんに殴られて木に叩き付けられたところだ
子猫
「・・・弱っ」
相変わらずの毒舌だな、容赦ない
イッセー
「くうっ・・・まだまだ!」
イッセーはあきらめずに向かって行くが
子猫ちゃんにはあっさりかわされ後頭部に回し蹴りを喰らわされるとイッセーにしがみついて後ろから両足で首を締め上げ動きを封じた
イッセーは必死にあがいているが全く抜け出せない
子猫
「・・・打撃は体の中心線を狙って、的確かつ抉り込むように打つんです」
ここで子猫ちゃんからのアドバイス
その後は子猫ちゃんが両足に力を入れてイッセーを締め上げていた
その後しばらく締め上げ、イッセーを離すと
子猫
「・・・次はレイ先輩です」
とここでイッセーから俺にバトンタッチ
レイ
「よし、いっちょやるか」
今度は俺と子猫ちゃんの組手が始まった
俺たちは距離を取って向かい合うと
子猫
「・・・行きます」
ダッ!
子猫ちゃんが俺に突進して拳を放ってきた
子猫
「ふんっ!」
俺は両手をクロスさせて防ぐが
レイ
「うわぁぁあああ!」
ズズズズズズズズ・・・・・・
予想以上のパワーに吹っ飛ばされてしまった
レイ
「ふぅ・・・よっと。なかなかのパワーだね」
俺はすかさず両手を使って飛び起きる
子猫
「・・・ずいぶん余裕そうですね。先輩の強さはこんな物じゃないはずです。本気で来てください」
レイ
「まあ、それもそうだね。・・・今度はこっちから行くよ」
そう言うと子猫ちゃんは拳を構える
俺は姿勢を倒すと
シュダンッ!!!
一気に加速し間合いを詰めた
子猫
「ッ!・・・速い!」
すかさず俺は突きを繰り出す子猫ちゃんも防御しようとするが俺は
ガシッ
すばやく子猫ちゃんの腕を掴みそのまま一本背負いで投げ飛ばそうとする
子猫
「・・・まだまだ」
子猫ちゃんは投げ飛ばされる前に俺の腕を掴んで空中で逆立ちの要領で姿勢を立て直す
レイ
「くっ!」
このままではマズイので俺は手を離し掴まれている腕を地面に振り下ろすが
子猫
「・・・甘いです」
子猫ちゃんは地面に叩き付けられる前に両足を地面に付いて踏ん張る
レイ
「ふっ、やるね」
子猫
「・・・先輩も」
シュダッ
態勢を立て直すために両者とも後ろに下がる
今は両者共ファイティングポーズだが、俺は手を猫のようにして腕を縦に構える
子猫
「・・・ムエタイ?」
レイ
「正解、よく分かったね。行くよ!」
そう言って俺は再び加速して突っ込んで右肘を打ち込んだ
子猫ちゃんはさっきと同様にガードしたが
ズザザザザザ・・・・・
子猫
「くぅ!・・・さっきより強い」
俺の攻撃に耐えられなかったのか後ろに下がった
だが俺は攻撃の手を休めることなく連続で肘打ちや膝蹴り、ローキックなどを打ち込む
さすがは防御力が高い戦車なだけあって、防御が固い
だが打ち込み続けているとガードに隙ができた
そしてその隙を逃さず
レイ
「ハァ!」
お腹を右手の中節骨で殴り、さらにそこから指を折りたたんで正拳突きを打ち込んだ
打ち込まれた子猫ちゃんは後ろに吹っ飛んだ
レイ
「ちょっと・・・やりすぎたかな?」
子猫
「・・・いえ、これくらいじゃないと意味ないですから」
レイ
「そうかい・・・それは良かった」
その後はイッセーと一緒に部長の地獄の筋トレをこなした
その帰りに1人で歩いている所に猪が襲ってきたので、踵落としで仕留めた
これにて今日の修行は終了
・・・のはずだったが
レッスン4
魔力でクッキング
イッセー
「今度は魔力を使って!?」
アーシア
「お料理ですか?」
リン
「なんか面白そう!」
レイ
「・・・・・・」
いま俺、イッセー、アーシア、リンはエプロンをつけて部長とキッチンにいる
どうやらこれも修行らしい
ちなみにつけているエプロンは
イッセーがピンクに生地に赤いリボンと下の方にフリルが付いた何とも女の子らしいエプロン
アーシアは真っ赤なエプロン
リンはオレンジの生地にかわいらしい犬のイラストが描かれているエプロン
そして俺は黒い生地のハートフリルのエプロン
ちょっと不満はあるがこの際それはおいておこう
リアス
「できる範囲で構わないわ、それじゃ頑張ってね」
そう言い残して部長は立ち去った
と言う訳で早速、調理と言う名の修行が始まった
アーシア
「お湯さん、沸いてください」
アーシアが水の入った鍋に手をかざすと水があっという間に沸いた
そしてなんとなくイッセーの方に目をやると
バリッ!
イッセーの持っていた玉ねぎの皮が弾け飛んだ
イッセー
「うおっ!」
そしてさらにジャガイモを手に取ると
シュルシュル
今度はジャガイモの皮がありえないほどきれいに剥けた
イッセー
「へー、ジャガイモも楽勝じゃん!」
アーシア
「スゴイです、イッセーさん!」
リン
「やるじゃん、イッセーくん!私も負けないわよ」
リンはイッセーの剥いた玉ねぎに手をかざし
スパスパスパン!
玉ねぎを一瞬でみじん切りにした
アーシア
「リンさんもすごいです!」
イッセー
「すげえ・・・はぁ」
リン
「えへへ、ありがと」
その後イッセーが何か思いついたのか調子に乗ってしまい。次々と玉ねぎとジャガイモの皮を剥きまくった結果、山のような玉ねぎとジャガイモが残った
レイ
「おいおい、どうすんだよ。こんなに剥いちまってさ」
イッセー
「あはははは・・・・すいません」
そう言ってイッセーは謝ってきた
まあいいか
レイ
「あとは俺に任せな」
と言う訳で調理は俺が担当することになった
料理は狩ってきた猪とジャガイモ、ニンジンをメインに和洋中と多彩に作った
そして今は机のそばに立ってみんなの反応を窺(うかが)っている所だ
アーシア
「美味しい!!」
アーシアは感動しているのか目を輝かせている
木場
「これはすごいね」
木場は感動と言うよりも感心しているような顔で
子猫
「・・・・・」
子猫ちゃんは無言だが一心不乱に料理にがっついている
イッセー
「うめぇぇぇええ!」
イッセーも絶賛しながら食べている
リン
「うんうん、いつ食べてもおいしいね。レイの料理は」
リンはご満悦の様だ
朱乃
「あらあら、ほっぺが落ちてしまいそうですわ」
朱乃さんはほっぺに手を当てて、頬を染めている。かわいい表情だな
リアス
「どの料理も素晴らしい出来だわ。レイ」
部長も絶賛しながらじっくりと味わっている
レイ
「ありがとうございます。頑張って作ったかいがありました」
よかった、みんな喜んでくれたみたい
side out
side イッセー
今日の修行が終わって、みんなでレイの作ったご飯を食べている時だった
リアス
「イッセー」
イッセー
「は、はい」
いきなり部長が俺に話しかけてきた
リアス
「今日1日修行してみて、どうだったかしら?」
イッセー
「はい・・・俺が一番弱かったです」
リアス
「そうね、それは確実ね」
自分でも分かってたけどやっぱり落ち込むなぁ
リアス
「でもアーシアの回復、あなたのブーステッド・ギア、レイとリンの神器だってもちろん貴重な戦力よ。相手もそれを理解しているはずだから仲間の足を引っ張らないように最低でも逃げるくらいの力は付けてほしいの」
アーシア
「は、はい!」
イッセー
「りょ、了解っす」
リン
「は~い!」
レイ
「(コクッ)」
そして食事も終了、かなりの量があったのだがみんなで全て平らげた(主に子猫ちゃんが)
リアス
「さて、食事も済んだし。お風呂に入りましょうか」
イッセー
「お、お風呂―――!!」
リアス
「あらイッセー私たちの入浴を覗きたいの?
なら一緒に入る?私は構わないわよ。朱乃はどう?」
朱乃
「うふふふ、殿方のお背中を流してみたいですわ」
イッセー
「え、えぇぇぇ!!」
リアス
「アーシアだって、愛しのイッセーとなら大丈夫よね」
アーシアは顔を赤くしているが微かにだが頷いている
マ、マジかよもしかしてこのまま桃源郷に行けるんじゃねえのか!?
リアス
「リンと子猫は?」
リン・子猫
「「いや(です)」」
リアス
「じゃあ、無しね」
イッセー
「なはっ!(バタッ!)」
そ、そんな~ここまできて叩き落とされた~
リアス
「残念」
子猫
「覗いたら恨みます」
木場
「イッセーくん。僕と裸の付き合いをしよう、背中流すよ」
イッセー
「うっせぇぇぇ!!マジで殺すぞ木場ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
何が悲しくて男三人で風呂に入らなきゃなんねぇんだよ。
壁の向こうには桃源郷が広がってる言うのに、なぜこんな思いをしなければならないんだ?
イッセー
「ふんぬぅぅぅううう!集中しろ!集中するんだ!そうすれば見えてくるはずだ!壁の向こうが見えてくるはずだぁぁぁぁああ!」
木場
「ふぅ・・・イッセーくん、透視能力でも身に着けたいのかな?」
木場がそんなことを言っているが、その通りだ!透視能力さえ身に付ければ、パラダイスが俺を待っているのだ!
レイ
「・・・哀れだな」
とここでレイが入ってきた。
余計なお世話だ!お前も男なら覗きぐらいやって見せろよぉぉぉお
木場
「レイ君・・・そんなこと言ったら・・・・・・・・え?」
イッセー
「どうかしたのか?木・・・・場・・・」
俺は木場の様子がおかしいので振り向くとそこには衝撃の光景が広がっていた。目の前にはバスタオルを巻いたレイが立っている、ここまではオッケーだ。
問題はそのレイの体だ、いたるところに鞭で打たれたような痣があるそれは2、3本なんてものじゃなく数十本にも達していた
レイ
「?・・・なんだよ、人の体じろじろ見て」
イッセー
「え・・・・い、いや・・・・・」
その後、俺たちは一言も話すことなく温泉から上がった
side out
side朱乃&レイ
修行初日の夜
皆が寝静まっている中、レイは起きて部屋を出て外へと出かけた
ちょうどトイレを済ませて自分の部屋に戻ろうとしている朱乃が姿を見た
朱乃
「何処へ行くのかしら・・・?」
今夜は満月。その光に照らされたレイはハーモニカを取り出し、吹く
何とも優しい音色が夜空に響き
夜風が優しく吹きレイの銀髪が靡き、キラキラと光っているように見える
演奏が終わると
パチパチパチパチ
後ろから拍手の音が聞こえ、振り向くと朱乃さんがいた
朱乃
「レイくんってハーモニカが吹けたんですね」
レイ
「意外でしたか?」
朱乃
「いいえ、そう言うのが好きだって薄々気づいていましたわ」
レイ
「そう・・・ですか」
まさか見抜かれるとわね、なんというか朱乃さんって勘が鋭いな
朱乃
「その曲は自分で作ったんですか?」
レイ
「いいや、これは母さんに教えてもらった曲なんです。それにこのハーモニカも父さんからもらった物なんです」
朱乃
「そうなんですか、レイ君にとっては大切な物なんですね」
レイ
「はい。大切な・・・・」
そう言って俺はハーモニカを持っていない手を握りしめた
もっと彼のことを知りたい、と思い聞こうとしたが自分から話してくれるのを待つことにした
朱乃
「ねえ、もう一度聞かせてくれないかしら?
レイ君の大切な曲を」
レイ
「・・・いいですよ」
そう言って俺は草むらに座りさっきの曲を吹く
朱乃はレイに寄り添って音楽を聴いていた