ハイスクールD×D 黒き龍帝 (凍結)   作:BLOODRAIN

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遅れてしまい申しわけありません。仕事が忙しすぎてこっちに回す体力も時間も取れず
大幅に遅れてしまいました。誠に申し訳ありませんでした


episode19 覚悟と禁じ手

Side一誠

 

俺は今、広い闘技場のような場所でライザーと向き合っている。本来ならここには零も一緒にいる筈なんだが・・・・・・・

周りには巨大なチェスの駒の形をした柱が闘技場を囲むようにして立っており、頭上には冥界の空が広がっている。

何故こんな状況になっているかと言うと、話は少々時間を遡る

 

 

 

 

 

 

 

数十分前・・・・・

 

魔王様の提案を聞き入れた後、俺は少し唖然とした。隣を見ると零はそこまでこたえてはいない様に見えるが、僅かに目を細めているようで多少はこたえているようだ。

 

リアス

「お、お兄様・・・」

 

ライザー

「さすが魔王様ですな。面白い思考をお考えになる」

 

サーゼクス

「ドラゴン使い君たち」

 

一誠

「は、はい!」

 

「はい」

 

サーゼクス

「この私と、上級貴族の方々にその力を今一度見せてくれないか?」

 

一誠

「・・・はい」

 

「・・・『コクッ』」

 

リアス

「一誠、零、止めなさい」

 

ライザー

「このライザー、身を固める前の最後の炎をお見せしましょう」

 

部長は俺たちを止めようとするがライザーが部長の肩に手を置き口を挿む。軽々しく部長に触りやがって

 

サーゼクス

「さて、ドラゴン使い君たち。勝利の対価は何がいいかな?」

 

上級悪魔1

「サーゼクス様」

 

上級悪魔2

「下級悪魔に対価などと」

 

サーゼクス

「下級であろうと上級であろうと彼らも悪魔だ。こちらから願い出た以上、それ相応の対価は払わねばならない。

何を希望する? 爵位かい? それとも絶世の美女かな? さあ、何でも言ってみたまえ」

 

そんなもの、決まっている

 

一誠

「部長・・・。いえ、リアス・グレモリー様を、返してください!!」

 

リアス

「っ・・・」

 

部長はわずかに頬を赤く染めた

 

サーゼクス

「よかろう。では、君は何を望む?銀髪のドラゴン使い君」

 

魔王様は今度は零に視線を向けた

 

「その前に・・・」

 

急に零は重苦しい雰囲気を醸し出しながら、魔王様の前に歩いて行き

 

『スッ』

 

魔王様の目の前で左膝をつき、跪いた。どうしたんだ、急に?

 

「どうか、私の小さな願いをお聞き下さい。サーゼクス・ルシファー様」

 

すると今度は尊敬の念を込めた言葉使いで喋り出した。次から次へとなんなんだよ

 

サーゼクス

「ふむ、いいだろう。ではその願いを言ってみなさい」

 

魔王様は笑みを浮かべながら零の発言を許してくれた。いったい何をお願いするつもりなんだ?俺だけではなく、木場達や他の上級悪魔のみなさんも零の方を向いている

 

「この戦い。一誠1人にやらせてください」

 

てっ、え――――――――!!何言ってんだよ!!零!!

俺だけではなく部長やライザー、上級悪魔の方々も口には出していないが驚愕している

 

サーゼクス

「ほう。なぜそのような願いを?彼一人ではライザー君には勝てるかどうか。いや、負ける確率の方が高いぞ?」

 

魔王様は目を細めながら少し威圧的な声で質問を返した。少し怒っているように聞こえる。少し言い返したい気持ちもあるが、俺にこの状況で言い返すだけの度胸は無い

 

「一誠には私の力を渡すつもりです。そうすれば私の力も見せることができるでしょう。それに・・・」

 

サーゼクス

「・・・それに?」

 

魔王様は声はそのままに聞き返す。その返答に零は少し笑みを浮かべながら自身に満ち溢れた声で

 

「一誠なら、絶対に勝つと信じていますから」

 

零・サーゼクス以外

『!!!』

 

俺は零の目を見た瞬間、衝撃を受けた。一切の曇りも疑いの色もない。完全に俺のことを心の奥から信じきっている、そんな目をしていた

その宣言に魔王様は表情を前の笑みに戻し

 

サーゼクス

「よかろう。しかし、いくら君が彼を信じているとはいえ、万が一にも負けた場合はどうするつもりだい?」

 

「一誠が負ければリアス・グレモリー様はライザー・フェニックス様の妻になってしまいます」

 

零はライザーの方を向き

 

「そうなってしまえばリアス・グレモリー様の眷属である私はライザー様の下僕も同じ、もうお二人に逆らうことはしませんし、できません。死ねと言うのであれば喜んで命を捨てましょう」

 

リアス

「零、止めなさい! あなたがそんなことをする必要なんて、何処にも無いわ!!」

 

部長は必至に零に訴えかけている。よく見ると目元に涙が浮かんでいる

 

「リアス・グレモリー様。貴方には聞いておりません。私は今、サーゼクス・ルシファー様にお願いしているのです。それに私は本気です。あなたがなんと言おうと、意思を変えるつもりはありません」

 

零は一切の迷いなく堂々と部長に向かって宣言した。なんでそこまで堂々と言えるんだよ

 

サーゼクス

「いいだろう」

 

リアス

「お、お兄様!!」

 

サーゼクス

「リアス、これは彼の覚悟なんだ。お前が口を出していいものではない」

 

魔王様は声に少し怒気を含ませ部長を軽く睨み付けた

 

リアス

「っ・・・・」

 

部長はあっさり引き下がりまた顔を俯かせた

 

サーゼクス

「して、対価は何を望む?」

 

「対価は・・・・・・」

 

零は目を閉じてしばししたら再び目を見開いた

 

「一誠の勝利。これだけで十分です」

 

はっきりと、一切迷いが無い声で言いきった

 

サーゼクス

「ふっ、はっはっはっはっはっはっ・・・。君は欲が無いね、本当に悪魔なのかと疑いたくなる」

 

魔王様は声をあげて笑った。正直、俺は零が何を考えているのか全然わからない。なんであんなリスクを負うようなことを?俺は零に視線を向けながら、そんな考えに耽っていた

魔王様は再び顔に笑みを浮かべながら、零の方を見る

 

サーゼクス

「いいだろう。君の願いを聞き入れよう」

 

「ありがとうございます」

 

零は跪いたまま、深く頭を下げると立ち上がり俺の方を向いた

 

「一誠、左手を出せ」

 

一誠

「お、おう」

 

俺は零の言う通り籠手の付いた左手を握った状態で前に突き出した。すると今度は零が籠手の付いた右手を同じように突きだし、俺の左手に合わせた。互いに拳骨を突き合わせている形だ。すると俺の中に何かが流れ込んでくるような感じがした。その瞬間に体の奥から力が湧いてくる。さらに、籠手の緑の宝玉が紅く輝きだした。それは零の籠手の宝玉と同じ色の輝きである。しばらくするとその光は消えてしまった。しかし、確かに俺は零からもらった力を感じた。それを確認した零は籠手を離した

 

「おまえに俺の力を少し渡した。これで多少は強くなったはずだ」

 

一誠

「おう!確かに受け取ったぜ!でも、なんでこんなことしたんだ?お前がいればライザーにも勝てる可能性は高いはずだぜ」

 

俺は自分の中の一番の疑問を問うた

 

「いや、これは1人でやらなきゃ意味が無いんだ。2人でもし勝ったとしても、ズルしたと言われるかもしれない。あいつに勝ったことを証明するには、1人で勝たなきゃならないんだよ」

 

一誠

「わ、分かった」

 

零の考えが読めない俺は、零の回答に頷くしかなかった

 

「それにな、さっきも言ったが」

 

零は今度は俺をまっすぐ見つめ

 

「俺はお前が勝つって、信じてるからよ」

 

笑みを浮かべながら、言ってくれた

俺はその言葉に感動し涙が出そうになるが何とかこらえ、同じく笑みを浮かべ

 

一誠

「ああ、絶対に勝つ!」

 

力強く宣言した

 

回想終了

 

 

 

 

と、こんなことがあったのだ。だから俺は部長の為だけでは無く、零の為にも絶対に負けられない。しかし、はなから負けてやるつもりなど一切無い。俺は一度思考を止め、目の前にいるライザーに視線を向けた。ライザーは自分が負けるなど微塵も考えていないようで、余裕の笑みを浮かべている

 

サーゼクス

「では、初めてくれたまえ」

 

魔王様の開始の合図と共に俺は走り出した

 

一誠

「部長、10秒で蹴りを付けます!」

 

レイヴェル

「お兄様を10秒で、ですって?本気で言っていますの?」

 

ライザー

「ふ、ならば俺はその減らず口を5秒で塞いでやろう二度と開かんようにな!」

 

ライザーは炎の翼を広げて俺に向かってくる

 

一誠

「部長!プロモーションの許可を!」

 

俺の頼みに部長は頷いてくれた

 

一誠

「プロモーション“女王”!」

 

俺はプロモーションを使い、クイーンの力を得た

 

ライザー

「無駄だ!!」

 

ライザーは俺に火炎弾を放ってくる

 

一誠

「部長!!俺に木場みたいな剣の才能はありません。朱乃さんみたいな魔力の天才でもありません。小猫ちゃんみたいな馬鹿力も、鈴みたいに神器を使いこなすことも、アーシアのような素晴らしい治癒の力も。ましてや、零みたいな全てをこなせるような力も技量もありません!!」

 

そう、俺にはみんなみたいに誇れるものは無い。でも、それでも!

 

一誠

「それでも俺は、最強の“兵士”になります。部長の為なら俺は神様だって、ぶっ倒して見せます。輝きやがれ、オーバーブーストォォォォーーーーーッッ!!」

 

俺は赤龍帝の籠手に力を込めたその途端、緑の宝形は赤く輝きだした

 

『Welsh Dragon over booster!!』

 

その音声と同時に、俺の全身は鎧に包まれていく。鎧の色は赤

そして、その姿は龍

まさにドラゴンそのものである

 

一誠

「これが龍帝の力。バランスブレイカー、赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)だ!!」

 

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