転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
ある日。シルバディア宅。中島総理が苦しい顔をして来訪しており、アイメイディアスにお茶菓子とお茶をだされてしょぼしょぼ食べながらぼーっとしていた。
「中島そーり・・・・・・?何かあったの・・・・・・・うちに来たって事はあーしになんかようがあったってことでしょ・・・・・・?」
「・・・・・・・。」
中島総理は半分泣いていた。よっぽど厄介な案件が舞い込んだと見たシルバディアはゼファランディアを連れて自室に退避し、エルーカディアはテレビの音量を上げた。
「アイメイディアスさん・・・・・・・」
「ん!なーに?」
「地球の宗教指導者に会ってもらえませんか・・・・・・・?」
「・・・・・・?」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・???」
「・・・・・・・・。」
アイメイディアスはただひたすら困惑した。自分は神で、平伏されたことを案じて宗教についても調べていたが。何故会いたがるのかが全く想像出来なかった。
自分は地球に存在する宗教の神では無いので。
「なんで・・・・・・?」
「現268代ローマ法王の、ロレウス13世猊下が、アイメイディアスさんに会いたいと秘密裏に打診してきたのです・・・・・・それも呼び出すのでは無く日本に来ると言って。」
「ちょっと待って今のローマ法王ってもう98歳のおじいちゃんじゃん!!日本までの旅に耐えられるの!?」
「わかりません・・・・・・ですが、行く、と一点張りで・・・・・・・」
「会いたいならあーしが向かうから無理するなって伝えて!!」
「良いのですか?」
「別にあーしは威厳とかある神じゃないし。偉ぶる理由も無ければ、呼び出した程度で天罰を下さないよ。」
「わかりました・・・・・・・アイメイディアスさん、ありがとうございます。」
「宗教信仰してると98歳でも元気になれるの・・・・・・?」
そうして中島総理はスケジュールを組み込み、アイメイディアスとの旅程を出した。転移しても良かったとアイメイディアスは言ったがひょっこり現れたシルバディア曰く、
アイメイディアスの転移は空間にヒビを入れて通るタイプらしくあまり多用すると次元断層が起きる可能性が上がると言った。
ならばゆっくり飛行機で行こう、ママ友旅行です。とアイメイディアスに提言した中島総理はちょっと気軽すぎたか?と汗を流したがアイメイディアスは大変喜んでおり。ほっとため息を吐いた。
こうしてバチカン訪問が決定したのである。
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バチカン。サン・ピエトロ大聖堂。ローマ法王のアイメイディアス謁見(?)当日。総理は息子の修学旅行説明会と被り行けなかった
「ここがバチカンかぁ〜」
「こちらです。アイメイディアス様。」
「はいはい。江田ちゃんわかってますよ〜」
聖堂の中は誰一人とおらず、静まりかえっている。祭壇の前で待っているとぎぎと音を立て、車椅子に座った一人の老人が入ってくる。白い法王衣を纏い、胸に胸章を付け厳かな雰囲気でこちらを見つている。御歳98歳。ローマ法王ロレウス13世である。その姿は肌には深い皺が刻まれているが、その瞳は。澄み切った静けさと深い知性を携えていた。
「おお・・・・・・」
「こんにちは、法王さん。」
アイメイディアスが声を掛けた瞬間、法王は震えながら立ち上がり、側近の枢機卿に支えられアイメイディアスの前にひざまずいた。
「ちょ!おじいちゃん!無理しちゃだめだよ!!」
「無理など・・・・・・あるものですか・・・・・・」
「でも・・・・・・」
「アイメイディアス様・・・・・・お初にお目に掛かります。ロレウス、と申します・・・・・・」
ロレウス13世は両手を組み、祈るように言葉を紡いだ。
「ふふ。はじめまして、ロレウスさん。それで、なんだけど、なんかごめんね?あーし一応神ではあるんだけど、ロレウスさん達が信じる、『主』じゃないんだ。他に『主』に当たる神も見たこと無くて・・・・・・」
「構いませぬ・・・・・・構いませぬのです・・・・・・・貴方は、真の神であらせられる、それで良いのです。」
「・・・・・・・そっか。」
「宇宙と地球の創造主様・・・・・・謁見の栄誉を賜り、感謝の言葉もございません・・・・・・」
「うん。うん。まずはさ、ロレウスさん。椅子にもどろ。私は『主』じゃないから跪く必要はないんだよ。」
「いえ、いえ。貴方様は確かに我らの父ではありません・・・・・・ですが父と同じ神。ならば失礼の無きようにするのは当然・・・・・・」
「そっか・・・・・・」
「貴方様は・・・・・・我々が千年の間、教理と学問の果てに探し求めて、祈り続けていた、究極の神の姿、とは何であったか、お分かりになられますか?」
「究極の神の姿か・・・・・・あーしの姿がそれなんだよね。」
「ふふふ。そうでしたか。」
ロレウスが静かに笑い、声が聖堂の至る所に響き渡る。
「我々は違います。全知全能の裁きの御子でしょうか。罪人を地獄へ落とす厳格な父でしょうか・・・・・・いいえ。我々が何より求め、すがったのは圧倒的な肯定の化身であり、絶対的な慈愛の御手なのです・・・・・・・」
「そうなんだ・・・・・・」
ロレウスはアイメイディアスを見上げたその瞳には聖堂には似つかわしくないインナーカラーの入った黒髪のギャルが・・・・・・・宇宙の創造主の姿がしっかり映り込んでいた。
「貴方様は地球に降り立った時、人類を不出来だと断罪せずにいてくれました。恐れおののく我々を糾弾せず温かく包み込んでくれました。我々に無限の恵みをもたらすダンジョンをお与えになるシルバディア様をお造りになってくださった。」
「あー・・・・・・ええ?そういう解釈?」
「我々はアイメイディアス様の愛に触れました。この老いぼれの為に日本からこの地まで自らお越しくださった・・・・・・優しさがあります。」
「ええ・・・・・」
ロレウスはぽろぽろと涙を流しアイメイディアスを眺めていた。その涙は止まらない。
「姿、形がどのようなものであろうと関係ありませぬ。貴方様は我々の『主』なのです。そのお姿も小さな命である我々を脅かさぬよう、威圧せぬよう、寄り添うためにお選びになった慈悲のあらわれなのです。」
「うおっと。解釈が飛んだぞ。」
「なんと寛大なお心なのでしょうか。」
ロレウスはアイメイディアスの小さく挟まれる反論も信仰心で包んでしまっていた。これにはアイメイディアスも苦笑いだった。
「貴方様は父でありながら、命を育み、無条件で娘を愛し、育てる母でもある。そのギャルのお姿も常識に囚われず、自らの心に素直に、世界を明るく彩るも心の現れです。
全宇宙を愛で包み、明るい光で照らす、『主』だけではなく、全ての父と母であらせられるのですね。」
「えええ・・・・・・」
アイメイディアスが困惑してる中、同行している江田も困惑していた。カトリックの解釈が変わり、このままでは聖書の内容が書き換わるかまたは追加されるのではないかと訝しんでいた。
「唯一神アイメイディアス様。貴方様がこの地球に留まり、穏やかで、また少しだけ贅沢な日常を御子と楽しんでおられること・・・・・それこそが我ら人類にとって最大の救いであります。
我らの創造主が笑っておられる。それ以上の世界が平和である証拠がどこにございましょうか。」
「そうだね・・・・・・でも聞いて、ロレウスさん。」
「はい・・・・・・」
「あーしのことはいくらでも誇張して解釈してくれても良い。それが神っていうものだから。」
「ですが・・・・・・」
「あーしはこの姿が真の姿だけど。あーしの仕事は、終わらせることなの。」
「終わら、せる・・・・・・」
「そう、人を、星を、銀河を、宇宙を終わらせる。終焉の神。それがあーしの仕事。それだけは忘れないで。」
「・・・・・・承知致しました。神の手で終わらせてもらえるならば、なんと幸せなことでしょうか。」
「うん。それとね。」
「なんでしょう・・・・・・」
「ロレウスさんも、終わりが近いね。」
「・・・・・・ははは、それはそうでしょう。私も、いい歳ですから。」
「うん。だからあーしの加護をあげる。」
「加護、ですか?」
「うん。あーしの加護は、ほんとに些細な物。最後を元気な状態で終わることが出来る加護だよ。」
「おお・・・・・・!!」
「手を出してロレウスさん。」
アイメイディアスがロレウスの両手を握り、目を瞑る。すると黒い光がロレウスの両手を包む。
「これでよし。立ってみて?」
ロレウスはすっくと立ち上がり、腕を伸ばしたり、脚を伸ばしたり、飛び跳ねたりしてみた。その様子に側近の枢機卿は目が飛び出すほど驚いていた。
「おお!これで車椅子は要りませぬな・・・・・・!!!」
「うん!!ロレウスさんはもう残された時間はそんなに多くない。だけど元気でいてね。」
「ありがとう・・・・・・ありがとうございます!!アイメイディアス様・・・・・・!!!」
ロレウスはもう一度跪き、祈りを捧げたら、アイメイディアスを両足で立って見送った。車椅子は、少し寂しげだった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
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・・・・・・・
・・・・・・
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・
帰りの飛行機。
「ふぅ〜〜〜!!!疲れたぁ!!!」
「お疲れ様ですアイメイディアス様。」
「江田ちゃんもお疲れ、なんかごめんね。あーしだけで話進めちゃって。」
「いえ。結果的に良かったと思います。」
「あー・・・・・・でも・・・・・・・加護・・・・・・・あげちゃったなぁ・・・・・・・」
「何か問題があるんですか?」
「あのね・・・・・・あの加護って、ほんとは惑星とかにあげる加護なの。人類にあげたの初めて。」
「は?」
「効き過ぎては・・・・・・いないと思いたいな。あはは。」
江田は戦慄した惑星規模の加護を一人の人間にあげることなど。全く想像が付かず。大変なことになるのは明白だった。