転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
メグメレル使節団が帝国ホテルの迎賓館に泊まって翌日。木崎はアドメラルを迎えに行くと、エントランスに惚けたようなアドメラルの姿があった。
「アド様。如何成されましたか?」
「素晴らしい・・・・・・宿でした・・・・・・」
アドメラルは頬を染め、木崎にこのホテルがどれほど良かったか語る。
「我々の宿とは本当に泊まるだけのものです。こんなにも豪奢で、歓迎の様式を取り、手間を掛けた宿に泊まったのは初めてです。皇族でもこれほどの宿には泊まれません。」
「ははは。そうでしたか。堪能いただけたなら幸いです。」
「ありがとうございます木崎様・・・・・・朝食も、また甘美で、素晴らしく・・・・・恥ずかしながら皇族の身分も忘れて配下と取り合ってしまいました・・・・・・今日は市井の物を見に行くのでしたよね?俄然興味が沸いて興奮してしまいます。」
「はははは。まぁ今日見るものと食事はホテルの物と比べると質はどうしても落ちてしまいますが、それはご勘弁ください。」
「いえ、期待しても良いでしょう。質は落ちても価値は変わらぬと思っております。」
「わかりました。では・・・・・・・シルバディア様が来ませんね。」
「シルバディア様のお気の召すまま待ちましょうか。」
そうして木崎は残っている使者たちには専門の使者達が家電や電子機器などの照会に秋葉原に連れて行くというのでアドメラルは自分も秋葉原に行ってみたいと申し出た。木崎はすぐさま予定に組み込み。LINEで調整官に連絡を取る。
「お待たせ。来たわよ。」
「すみません遅れました。」
「シルバディア様!!!」
シルバディアと須垣が遅れて現れ、アドメラルが跪くのをシルバディアは制した。
「ここでは私を崇拝する人もいるけど、それほどメジャーじゃないわ。だから貴方もそれに従いなさい。頭を下げる程度で済ませて。」
「はっ!承知致しました。」
「木崎、行くわよ。今日はどういうルートで行くの?」
「原宿、渋谷を回るルートで行きましょう。」
「わかったわ。アドメラル。今日はこの国の縫製技術の粋を見に行くわよ。」
「縫製・・・・・かしこまりました。」
こうして木崎は車に乗り込み出発する。
▽▽▽
原宿。竹下通り。
「わぁ・・・・・!!なんと賑わいのある通りなのでしょう!!」
「今日は木曜日だから人が少なめね。日曜日ならもっと人が多くなるわよ。」
「モクヨウビ、ニチヨウビ・・・・・・たしか地球では日にちを七日ごとに区切っているのでしたよね。シルバディア様も訪れるのですか?」
「私は世話係に全て任せてるわ。どこで買ってきてるのかも知らない。」
「左様ですか。木崎様、参りましょう。」
「ええ。まずは服を見に行きましょう。」
ショップの建ち並ぶ竹下通りに入り、アドメラルはキョロキョロと忙しなく見ている。それを木崎は心配そうに見ているがシルバディアはなんとも気楽そうだった。
「す、すごすぎる・・・・・たった数店しか見てないのに数百種類以上の服があるのですね。我々は数種類の統一制服しかないのに・・・・・・」
「気になるお店があったら入店しても構いませんよ。」
「木崎様、ほんとうですか・・・・・・?で、では・・・・・・」
キョロキョロと見渡しアドメラルが選んだもの。それは。
「あそこがいいです!」
甘ロリ系のゴシックロリータファッションのお店だった。シルバディアはニコニコとしているが木崎は異世界人でも興味がある物なのかと懸念を示した。
「アド様、何故あそこに?」
「あそこはドレスのお店なんですよね?もし購入出来るのならば持ち帰っても問題が無いと思いまして。」
「なるほど。」
「木崎様、購入は、出来るのでしょうか・・・・・・我々は資金の要求する対価を用意していませんが・・・・・・」
「あー、そう、ですね・・・・・・」
木崎は悩む。購入するのはやぶさかではないが、メグメレルはシルバディアの教えが世界に浸透している世界だと聞いている。ならば必ず対価の支払いをさせないと対等にはなれない。
「あとで、技術交流などで対価を頂きますから。この場での対価の支払いは結構ですよ。資金もちゃんとあります。」
その言葉にアドメラルは少女相応の満面の笑みになり。木崎に頭を下げた。
「木崎様、ありがとうございます。ではお店に参らせていただきます。」
「いえいえ。行きましょう。」
そして四人は入店していくのだった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
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・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
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・・
・
「すごい!!すごいすごい!!!」
アドメラルは目を輝かせながら甘ロリの服を手に取っては合わせて戻しを繰り返していた。
「わぁーーーーー!!!」
木崎と須垣は女子は異世界だろうと変わらないなと孫を見る目で見ていた。
「あ、あの、木崎様・・・・・・?」
「なんでしょう。」
「資金、というのはどれほど・・・・・・?」
「そうですね。頭から足まで一式を一着分と言ったところでしょうか。」
「一着・・・・・・」
アドメラルは目つきが鋭く変化し。その変わりように木崎と須垣は少し足が竦むほど驚いた。あれは戦士の目であった。
「わかりました。渾身の一着を選びます。」
「まぁお時間はありますのでごゆっくりどうぞ。なんなら別なお店もございますよ。」
「いえ、木崎様。ここでこの店を選んだのも何かの天命。シルバディア様がいらっしゃるのでお導きです。このお店で購入させていただきます。」
「そうですか・・・・・・」
そうしてアドメラルは店員と話しながらどれが良いか決めていた。一方シルバディアは。
「あれ、シルバディアさんどこですか?」
「えっ?」
店内を見渡すといない。須垣は焦り、店内から出ると、店の前でクレープを食べているシルバディアを発見する。
「シルバディアさん、勝手に店から出られると困ります。」
「ちょっとクレープ買うだけだったから。」
「はぁ・・・・・・まぁいいです。」
そうこうしてると店からニコニコ顔のアドメラルと木崎も出てくる。
「シルバディア様!見てください!素晴らしいドレスを買いました!」
「そう。良かったわね。」
「我々のSDプリント無縫製服とはまるで違います!!職人の情熱と技術を肌で感じる素晴らしいドレスです!!帰って姉様とお母様に自慢します!!」
「はいはい。」
「アッ・・・・・失礼しました・・・・・・」
「良いのよ楽しんでるなら。それが勉強よ。」
「・・・・・・シルバディア様は何を食べているんですか?」
「クレープよ。いっぱいのクリームと。たくさんのフルーツが入って。すごく美味しいわ。」
「木崎様・・・・・・」
キラキラと視線を飛ばすアドメラルに根負けして木崎はクレープ屋行きましょうかとアドメラルに告げる。アドメラルはぴょんぴょん跳びはねて着いて行くのだった。
「須垣。」
「なんでしょう。」
「左、130メートル。何か着いてきてる。車でも追ってた。どうする?」
「・・・・・・ああ。あれは大丈夫です。」
「なんで?」
「アメリカのシークレットサービスです。皇族がいると連絡したらアメリカが寄越してくれたんですよ。」
「そうなの。それならいいわ。」
「シルバディア様〜〜〜〜〜!!!キウイフルーツミックスにしました〜〜〜〜〜!!!キウイってなんでしょう。」
「食べればわかるわ。キウイか・・・・・・私ももう一個食べようかしら。」
「今はここまでにしてください。アドメラル様が食べ終わったらもう少し竹下通りを観光しますよ。」
「りょーかい。」
▽▽▽
渋谷。スクランブル交差点。を見渡せるカフェ。
「・・・・・・。」
「どうですか。アド様。我が国の人口密集地です。」
「木崎様・・・・・・」
アドメラルは木崎に向き直りこう告げる。
「これほど人口が密集する地域というのは我々のメグメレルにはありません。人口分布は正確に管理され、仕事も人工知能を用いて管理している為密集しづらいのです。唯一ダンジョンが密集しているとは言えなくもないでしょうが・・・・・・」
「ふむ・・・・・・」
「それにジドウシャ・・・・・・あれほどの発明はメグメレルでは生まれませんでした。馬車より高速で、馬車より揺れず、馬車より安い・・・・・・浮遊馬車という技術の発展性はあれど地球と比べたら発展していると言えるでしょうか。」
「ですが、魔法技術は発展してるのですよね。」
「してます。完全若返りのポーションも、半不老不死のポーションも病気根絶のポーションもあります。そういう意味では発展しているとは言えるでしょう。ですが、地球とメグメレルを見て、どちらがより発展していて幸福か、と問われたら一目瞭然ではありませんか?」
「私はメグメレルの様子を存じてないので・・・・・・」
「そう言われるほどの世界なのです。メグメレルは。」
アドメラルはコーヒーを一口啜り、目線を下げる。
「地球の皆さんが人ならば、我々はアリです。自分の巣を大きくすることだけしか目的が無かったアリ。シルバディア様がいたから人の道を歩けただけでアリのままなんです。」
「・・・・・・・。」
「我々は人になりたい。人の楽しみを知り、人の幸福を知り、人の理想を持ちたい。だから我々は地球に興味を持ち、やってきました。」
「・・・・・・。」
「木崎様、私は皇帝である母から殆どの権限を頂いて地球に来ました。欲しいものは全て差し上げます。だから、矮小な我々に、貴方方の文化を分けてもらえないでしょうか。」
「そう、ですか・・・・・・」
「お願いします。人の道を歩いたからには、人として進みたい。」
「アド様。まずひとつ。」
「はい。」
「貴方方はもう人だ。惑星統一を果たし、次元の海を渡れる術を持った者達が人でないなど、そんな話あるわけが無い。自らに誇りを持てない種族は遠からず滅びます。」
「・・・・・・はい。」
「貴方も皇女・・・・・・王族なら誇りを持ちなさい。既に持っている筈だとは思いますけどね。」
「・・・・・・そう、ですね。少し、弱気になっていました。」
アドメラルは深呼吸をひとつする。そして再び、戦士の目を取り戻す。
「木崎様。まだ、私はこの国を見ることが出来ていません。もっと、この国の、この世界の文化を、頼みます。」
「・・・・・・承知しました。」
こうして木崎はスケジュール帳の東京ツアーの項目を消し、日本巡回ツアーの提案と書き足すのであった。