転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
日本某所。メグメレル人秘匿収容所。
「あれが、食事か。我々の物とは比べものにならなかった。あれが美味いという感覚か。」
エルフのメグメレル人が昼間に食べたハンバーガーの味を思い出しながら語った。
「こちらの食事を楽しんだらメグメレルに帰れんぞ。どうするんだみんな?」
オークのメグメレル人が巨体を揺らしながらコーラを飲む。
「それよりもだ。皇帝陛下は我々を特殊親善大使にするとおっしゃっていたが・・・・・もう三日は経つのに食事をしただけだぞ?」
獣人のメグメレル人が疑問に思っていたことを口に出す。親善大使を募集するという皇帝リュシドの言葉に乗って志願したが美味しい思いをしてるだけなのは何かがおかしかった。
「我々は何を交流すればいいんだ?」
「与えられるだけではシルバディア様の教えに反する。」
「我々はこれから何をさせられるんだ?」
外出禁止を言い渡されていたが施設内は朝昼晩に豪華な食事が出て、飲み物は食堂に来ればドリンクバーで飲み放題。
メグメレル人はこの飲み物ですら未知の味覚であり、さらにはポテトチップスやチョコ。アイスなど市販されている菓子も大量に運び込まれて無償で飲み食い出来る。
外出できない事など微塵も不満に感じず、ずっとこの施設にいたいと考えられるほどであった。
「うーん。このきのこの山という食べ物は甘美な甘さと食感の良い部分で二度美味しい。素晴らしい。」
「アイスという冷たくて甘いこれはいったいどういうものなのだろう。全く作り方がわからない。」
「ポテトチップス・・・・・・パンガアットの様な味がするが・・・・・・薄く切って、どうやったらこうなるんだ・・・・・・?」
ほとんどのメグメレル人が食堂に集まりお菓子や飲み物を楽しんでいたがそこに転移でシルバディアが現れる。
メグメレル人はぎょっとして現れたシルバディアを凝視するが身動きが取れなくなってしまっていた。
「あら。メグメレルの人たち。みんないる?いない人は誰か部屋に行って呼んできてくれる?」
メグメレル人は理解した。メグメレルでも転移が使えるのは全人口の中で数人だ。しかも魔法でない転移となったら使える人物はいない。それを軽々と熟して現れたこの人物は、まさか、と。
「あらら。」
その場に集まっていたメグメレル人は椅子から飛び降り平伏した。メグメレルの国民がまかり間違ってもお目通り出来るような存在ではない。その姿こそ伝え聞く物とは違うが間違い無く自分の世界の支配者。シルバディア本人なのだと一瞬で理解したのだ。
「はいはい。平伏するのは後で。とりあえずそこのエルフの貴方とヌイの獣人の貴方。部屋に残っている人物がいないか探して来てくれる?」
「は、はいっ!!直ちに!!」
「わかりましたぁっ!!!」
シルバディアは適当に椅子を引っ張りドリンクバーからコーラを出して飲んでいた。食堂に集まっていた面々はあれシルバディア様だろ、シルバディア様だ・・・・・・なぜここに・・・・・などとひそひそ話し合い。適当なことしたら消されると満場一致して大人しくなっていたのだった。
「あら、戻ってきたの。はやいわね。」
「はぁ、へぇ。全ての部屋、確認しました・・・・・・」
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・残っていた人物は・・・・・・いません・・・・・・」
「それならよし。私の相棒が来るからもうちょっと待ってなさい。」
相棒の言葉に面々はざわめき立った。自分達が生まれた頃には既にいなかったシルバディアだが逸話は十分に聞かされている。そのシルバディアに相棒とまで言わしめる人物がいるのかと半狂乱になりかけたが。メグメレル人特有の絶対的な支配者へ接する精神で狂乱は押さえ込んでいた。それから10分もすると眼鏡を掛けたスーツの地球人。須垣が現れまたも食堂をざわつかせたのだった。
「私の相棒の須垣よ。挨拶して。」
「どうもメグメレル人の皆さん。須垣享也です。よろしくお願いします。」
メグメレル人はどわっとまたもや椅子から飛び降りひれ伏してしまう。須垣は内心ざわついていたが顔には出さなかった。
「とりあえずね?みんな食事とおやつ楽しんだでしょ?だけど私の教えがちゃんと根付いてるならタダで与えられることはありえない。わかる?」
ざわざわとざわめくなか。1人の長い金髪のいかにもなエルフが言葉を発した。
「シルバディア様、ご意見をする無礼をお許しください。」
「許すわ。」
「我々は、何をすれば良いのでしょう。何をさせられるのでしょうか。」
「今から説明するわね。」
シルバディアはピッと指を振ると大きな空間ディスプレイを皆に見えるように展開する。
「面を上げて、これを見て。貴方達には観賞試験プログラムを受けてもらうわ。」
ディスプレイを見た皆が顔を見合わせながら不安を零している。それを見たシルバディアは不敵に微笑みながら見渡した。
「これはね。貴方達メグメレル人に、どんな文化なら毒にならず渡せるかという実験なの。貴方達はその身を持ってメグメレルへの貢献をして欲しいのよ。」
メグメレルの貢献をして欲しいと言う言葉に皆は色めき立った。メグメレルでは日々の生活を暮らすだけで目に見えて貢献をする場など無い。しかし支配者の三体になにかしら貢献し認められたいという欲求があり、貢献の場を与えられるというのは時代が時代ならば勇者と例えられるものであった。
「どうすれば!具体的にどうすればよいのですか!」
「なんでもします!!我々は!!なんでも!!!」
「お願い致します!!」
「まずはおちついて。貴方達33人居るんでしょ?だからまず三つのグループに分かれてもらうわ。種族も均等になるように。はい分かれて!!!」
シルバディアが分かれろというと統制が取れた動きで三つのグループに分かれる。それを見てシルバディアはうむと頷き。須垣から書類を受け取る。
「一つ目のグループは・・・・・・エルフが多いからチームエルフね。代表は貴方。名前は?」
シルバディアはエルフの女性を指して問うた。
「あ、わた、私はファミリアといいます。」
「ファミリア。覚えたわ。貴方はこのチームを統率してね。任せたわよ。」
「シルバディア様が、私の名前を・・・・・!!」
「チームエルフにやってもらうことはアニメという娯楽映像を見て貰うわ。日本の主産業とも言える物よ。詳しくは職員に従って。」
「はい!!」
「つぎ!!次はオークが多いわね。じゃあチームオークね。代表は貴方よ。名前は?」
「アラグニです。よろしくお願いします。」
「アラグニね。貴方達にはゲームをプレイしてもらうわ。」
「ゲーム・・・・・・とは・・・・・・?」
「自分で動かして遊ぶ娯楽かな?とりあえず説明は職員から。頼むわよ。」
「はい!」
「最後!獣人が多いわね。じゃあチームコボルドね。代表は貴方ね。名前は?」
「シャキーニです!」
「よろしくシャキーニ。貴方達には漫画を読んでもらうわ。」
「漫画とはいったい・・・・・・・」
「漫画は、絵を使った娯楽本ね。翻訳魔法は低で読むと余計な情報が混ざらず楽しめるわ。よろしくね。」
「はい!!」
シルバディアは組み分けを終えて代表に書類を渡す。代表達は鼻息荒くしており。無残な事にはならないといいなとシルバディアは願った。
「じゃあこれからはその組み分けに従って行動して。しばらくはメグメレルに帰れないからそのつもりでね。」
皆から元気の良い返事が返って来て。逆に不安になったがやるしかねぇと覚悟を決め、一先ずは用意している精神科医集団に託した。
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永田町。総理官邸。総理執務室。秘密裏に行われたシルバディアの報告は中島総理に苦い顔をさせていた。
「始まったわよ総理。」
「ええ。早速報告が来ています。」
「最初に私が行くことで、貢献という人身御供に納得させたわ。」
「はい。ありがとうございます。」
中島総理は収容施設の第一報を片手にため息を吐いた。
「本当に始めてしまいましたね人体実験。」
「しかたないのよ。こうでもして確かめないとメグメレルは欲しがって取り入れた文化の奔流に溺れて滅ぶわ。」
「わかっています。既に皇帝陛下と協議を重ね、第二陣、第三陣の準備も整っています。その時もシルバディアさんお願いします。」
「良いわよ。それよりも、もし毒だった場合どうするか聞いてる?」
「はい・・・・・・」
中島総理はぐっと何かを堪えるような顔をしたあと。ぶわっと涙を溢れさせた。
「ふええぇぇ〜〜〜〜」
「泣かないのよ・・・・・・あなたもう良い歳でしょう。」
「でも・・・・・でも・・・・・・」
「何を聞いたのリュシドから。」
「皇帝陛下から、もし再起不能になったメグメレル人がいたらこちらで処分してくれと言われたんです・・・・・・メグメレルに貢献した国民はシルバディアさんのいる土地で眠らせてやるのが名誉であると・・・・・・
それに関してはどうなろうが一切外交問題にしないと確約を得てはいるんですが・・・・・・他国の国民を人体実験して廃人にしたあげくこちらで息を引き取らせるのは地獄過ぎますよ〜〜〜〜!!!」
「随分と思い切った事をするのねリュシドは・・・・・・えぐい切り捨て方するじゃない。私でもドン引きよ。
つまりあれでしょ?国策で送り出したから帰って来ないならその方が都合が良いのね・・・・・・ちょっとマズイわ。これ生け贄よ。」
「ふぇぇぇ〜〜〜〜私なんかヤバい人と外交してる・・・・・・」
「総理が泣くのも仕方が無いわね・・・・・・私がいない間に生け贄の文化が復活しつつあるのかもしれない・・・・・・これ遠回しな私への生け贄になるから・・・・・・」
「生け贄は止めるんですよね?ね?」
「前にも言ったけど私の生け贄の止め方は生け贄しても意味が無いってわからせる方法だから。今回のは巧妙な生け贄だしちょっと止め方がわからない・・・・・」
「ええええ〜〜〜〜〜〜〜!!!!どうしよう〜〜〜〜〜〜!!!!」
「泣かないで・・・・・・これに関しては廃人にならないように祈るしかないわ。
精神科医、小説家とかゲームディレクターに選出させたサブカルチャーは私も一応確認してかなり選んだから。
廃人にはならないと思う。気がする。多分。」
「不安過ぎる・・・・・・」
「まずは次の報告を待ちましょう。最悪私が精神感応波ぶち当てて正気に戻すから。」
「ひぃん・・・・・・」
メグメレルの方針がいまいち読めない中島総理はシルバディアと協議を重ねた。単純に、文化交流を図るだけかと思ったら妙に気の知れない部分がある。ほんの微量の怪しさを残したまま交流が進んでいくのであった。