転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
永田町。総理官邸。その地下にある秘密防護会議室に集められた閣僚と総理。今回の議題はコードネーム:ドラゴン、個体名称シルバディアの
「会議を、始めます。」
静かに中島総理が会議開始を宣言し、書類を回す。
「皆様、事前に送ってある書類は読んでありますね?」
「ああ。イギリス、ロシアのコードネーム:ドラゴンとの取引だろ。」
「羨ましいものだ。まさに神秘を受け取れる。」
「日本には追加の取引の申請はないのか?」
思い思いに口にする閣僚達だが総理の顔は暗かった。
「日本への、追加の取引申請はありません。」
「そうか・・・・・・」
「だが欲しいぞ。」
「うむ、日本が潤うものばかりだ。」
「現在、他国からのシルバディアさんの取引は日本が窓口となり、一手に引き受けています。日本がダメといえば、取引は出来ません。」
「それはいい!!」
「出し抜けて日本がスタートを切れるではないか!!」
「ですが!!!」
中島総理は騒がしくなった会議室を一喝する。そして、シルバディアの底知れ無さに言及するのだった。
「シルバディアさんとの取引を、甘くみてはいけません。」
「だが要求するのは今のところおもちゃではないか。」
「おもちゃひとつで力が得られるなら・・・・・・」
「皆さん資料をほんとに読んだのですか!!!」
中島総理が悲鳴に近い大声を出す。閣僚達は静まりかえり、傾聴の姿勢を取る。
「おもちゃで済んだのは、シルバディアさんから取引を持ちかけられた場合のみです。こちらから取引を持ちかけた場合の要項も資料に書いてあった筈です。」
「そうですな。冬に西瓜を要求されたとか。」
「福岡から取り寄せたそうですが・・・・・・それが何か?」
「あとピザの代金とありますが。」
「ピザの代金は個人での取引なので置いておきます。問題は国として取引に申し出た西瓜のほうです。聞き取り資料を、皆さんご確認ください。」
一斉に閣僚達が資料を捲る。そして該当のページを出すと各々が老眼鏡片手に眺めるのであった。
「シルバディアさんが西瓜を要求したのは、食べる為ではありません。」
「コレクション、とありますが。」
「シルバディアさんは、季節外の西瓜という存在をエネルギーに変換しているのです。」
「エネルギー・・・・・・?」
「はい、仮称外枠エネルギーと呼称します。シルバディアさんは西瓜をこの外枠エネルギーに変換し、自らの糧としています。」
「それが・・・・・・」
「まだわかりませんか。」
中島総理はバン!と資料を叩きつけ、つばを飛ばしながら叫んだ。
「向こうから持ちかけられた時は小物で済みます!!ですが!!!こちらから持ちかけた場合要求されるのはエネルギー!!!取引の内容に寄っては要求されるのは日本に貯蔵する全ての石油や、はたまた原発を要求される可能性だってある!!!!」
閣僚達がゴクリとつばを飲む。そして中島総理は一番最悪の想定を話すのだった。
「最悪のパターンは、生命エネルギーを要求され、何百万人もの国民の生け贄を出す羽目になる可能性だって、ゼロではありません。」
「・・・・・・!!!!」
閣僚達は全員血の気が引いていた。子供の様に振る舞っているシルバディアの報告を聞いているが、そこまでエネルギーを求めると言われてそれが電気エネルギーだとは限らないのだ。
「・・・・・・それに、もう、取引をしないという手は、取れません。」
「それは・・・・・・どうして?」
「シルバディアさんから、日本の発展に寄与したいと。
資源、テクノロジー、力の取引を定期的に行いたいという提案が、来ています。」
閣僚の一人が椅子から転げ落ちる。それに伴い全員が愕然と口を開けていた。
「断れば、機嫌を損ね。日本がどうなるかわかりません。」
「に、逃げ場がないではないか!!!!」
「悪魔だ・・・・・・悪魔がいる!!!!」
「どうしろと言うのだ!!!悪魔に魂を売れと!?」
「静かに!!!」
総理の一喝で再び会議室が静まりかえる。
「まず、我々がやらねばならないのは。交流です。」
「そんな悠長な・・・・・・」
「だがそれ以外手は無い!」
「総理、具体的に、交流とはどうするのです。」
「現在、コードネーム:ドラゴンに友好的に接する事が出来ている人物は三人です。須垣享也外交官、天谷美鈴外交官、そして陸上自衛隊梶田みのり一曹。この三人に日本の命運を任せます。」
「無茶だ!!!」
「取り返しの付かない失敗をしたら誰が責任取るんだ!!!」
「ほぼ一般人じゃないか!!!」
「ですがシルバディアさんが心を許しているのはこの三人だけです。今から打算を含めた人材を送ったとして今のような信頼関係を築けると思いますか?」
「・・・・・・無理だ。コードネーム:ドラゴンは人間じゃない。こちらの思惑通りには動いてくれない。」
「そのとおりです。今の関係を維持する方がよっぽど好ましい。この現状を踏まえて。日本国内のシルバディアさんの取引条項や取り扱い条項を明確化していきます。皆さん気合いをいれてください。」
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一方アメリカ、ホワイトハウス。
「ジェームズ、どうしてもダメか。」
「大統領、どうしてもダメです。」
オーバルオフィスに呼び出されたハズブロのCEO、ジェームズ・M・バスカンは必死の大統領の頼みを断り続けていた。
「どうしても、どうしてもブラックプライムが欲しいのだ。ジェームズ。頼む。」
「大統領、孫へのプレゼントはちゃんと店で買ってください。それがアメリカの平等というものなのです。」
「孫じゃ無い。国交の為なのだ。何度も言ってるだろう。」
「だから。101個目を作るわけにはいかないんですよ。それは限定の意味が無い。VIPの為に101個目を作ったとなったら我が社の信用は信じられないくらい落ちる。それはアメリカの失墜に繋がるかもしれないんですよ大統領。」
「だが。」
「わかってください。その国交で得られるものと、アメリカ最大のおもちゃ市場の信頼を落とすこと。どちらが大きいんですか?」
「・・・・・・。」
「他のトランスフォーマーならまだ良い。だけどブラックプライムはダメです。」
「そうか。ジェームズ。時間が無い。相手をこれ以上待たせる訳にはいかないんだ。」
ジョーンズが立ち上がり引き出しから書類を取り出す。それをジェームズに見せる。
「嘘だろ・・・・・・」
「わかるかジェームズ。今回の交渉で得られる物は、おもちゃ市場が潰れたって価値があるものなんだよ。」
ジェームズが見た書類。それはまだ署名のされてない大統領令だった。
「ジェームズ、調べたんだ。中古市場にも出回ってないし、ブラックマーケットにも無い。もう君に新品を新しく作ってもらうほか無いんだよ。」
「ちょ、ちょっと待ってください。大統領。本気ですか?限定品で、我が社の大事な大事な商品ではありますが、たかがおもちゃ一個ですよ?おもちゃ一個のために、大統領令を出して、一個だけ作らせる気なんですか?」
「そうだ。それだけ重要なんだ。」
「・・・・・・・・・ひとつ、聞いていいですか。大統領。」
「なんだジェームズ。」
「この、ブラックプライム一個で、何を、得ようとしているんですか?それを教えてくれたら。作ります。」
「わかった。良いだろう。オリビア!少し席を外してくれ。」
秘書の女性が出て行き、オーバルオフィスに静けさが満ちる。ジェームズは顔を青くして息を呑んだ。
「これを書け。ジェームズ。」
「・・・・・・・NDA!?」
「それを書けば教えられる。そしてだ。もし。今回の交渉、これ以降の交渉で君の会社に利を分けられそうだったら。分けるのを確約しよう。」
「・・・・・・。」
「どうする?」
「・・・・・・わかり、ました。」
ジェームズがNDAを読み、サインをする。それをジョーンズはにやりと笑って。ジェームズに握手をした。
「ようこそジェームズ。教えてやろう。ブラックプライムを対価に交渉で何を得ようとしているのか。」
「やっぱり辞めれば良かったかも。」
「もう遅い。」
アメリカは小さな味方を得た。これが今後、日本との交流でどう変わって行くのか。まだ誰もわからない。