転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
日本は災害大国である。地震、大雨、津波、雷。台風も。場合によっては竜巻もある。
「富山県に竜巻災害警報・・・・・・」
「珍しいわね。富山県って竜巻発生する場所だったかしら。」
中島総理と遊びに来ていたシルバディアは気象庁からの報告を見ていた。
「シルバディアさん。アイルルスを出動させる事態でしょうか。」
「いいんじゃないかしら。別に私に許可取る必要無いわよ。」
「そうですか。じゃあ出動させましょう。シルバディアさん少しアイルルスの運用アドバイザーになってください。」
「いいけど。マニュアル渡したじゃない。」
「いちいちマニュアル開いていられないので。」
「そう。」
中島総理は統合幕僚長と防衛大臣に連絡を取り、アイルルス出動のスキームを起動させる。そして慌てて幕僚長と防衛大臣が慌てて執務室に飛び込んできたのだった。
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富山県。氷見市。竜巻避難警報が出されたここでアイルルス3000体が避難誘導にあたっていた。
にゃおにゃおと作業をするアイルルスを眺めていた市民達だったが、自衛隊の隊員達は苦い顔をしていた。
日本での竜巻警報は大抵は警報で終わる。
竜巻は発生することはほぼ無いのだ。だが自衛隊に送られてくる情報はそうじゃなかった。
「マズイぞ・・・・・・このままだと夜には確実に竜巻が発生する。」
「どうします。市民に伝えますか。」
「警報を引き上げろ。直接は伝えるな。」
「・・・・・・にゃあ。」
「うにゃ。」
ここで、アイルルス達はCATネットワークでひとつ伝令を飛ばした。
「ユキ、メイ。ネットワークで伝令。各避難所にバリケード建設と簡易補強を急ぐように。」
「了解にゃ!」
「うにゃ!」
「俺たちも各所へ。」
そして・・・・・恐れていたことが起きた。午後9時。竜巻発生。
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竜巻発生の報を受け、自衛隊は大騒ぎであった。氷見市に地下鉄は無く地下施設に避難もままならない。
頑丈な施設に避難も限界がある。シェルターなんか無い。だが避難所に誘導した市民も体育館や市民館での避難ではかなり危険だ。
発生した竜巻は簡単に家屋や施設を薙ぎ払っている。
「装甲車が吹き飛ばされています!!」
「重機もです!!」
「避難所に指定した体育館の屋根が倒壊しました!!負傷者多数!!」
「まずい・・・・・・!!!」
その時だった。大隊長補佐アイルルスの特殊三等陸佐のユキの瞳が光って固まった。
「ユキ・・・・・・?どうしたユキ?」
「特等権限委譲を確認。固体名ユキをリーダーシップ案件獲得。指揮系統を統合。指揮権限を獲得。ユキを作戦行動中の指揮官に任命。」
「ユキ!?何を言ってる!?ユキ!?」
「指揮官ユキから命令権頒布。富山県異常気象消滅作戦DF-5546発令。タツミ、ハツネ、ミキ、シラネ。米軍厚木基地納入の燃料気化爆弾を接収。
特攻せよ。」
竜巻の災害派遣に対応していた連隊長、重巻は顔面蒼白になった。ユキからとんでもない言葉が飛び出してきたからだ。確かにユキの口から特攻の言葉を聞いた。
「ユキ!!!命令だ!!!言うことを聞け!!!ユキ!!!」
ユキはデコルテと耳を展開させ、クラビカルアンテナとマフアンテナを迫り出している。
「ユキ!!!命令を聞け!!!今すぐこちらの隷下にない作戦を辞めろ!!」
「却下します。」
「ユキ特等陸佐!!!今すぐ行動を!!辞めろ!!!」
「このままでは未曾有の人的被害が出ます。我々でなければ行えない作戦で、災害対応をします。」
「ユキ!!??」
「自衛隊に我々への命令権こそあるものの、我々の人類の生存が優先されます。」
「な、なに・・・・・・!?」
「タツミ、ハツネ、ミキ、シラネより厚木基地からの燃料気化爆弾を四発、接収。氷見市に急行せよ。」
「ま、待て!!!」
「ご主人様。」
「!?」
「上空管制をお願いします。」
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永田町、総理官邸、政府災害対策本部。
「嘘でしょ!?アイルルスが厚木の米軍基地のセキュリティを破って爆弾を4発奪取!?」
「はい・・・・・厚木で駐機されていたF-35を5機転がされている間に侵入し、地下の格納庫を破壊して奪取、脱出した模様です。」
「誰がそんなこと指示したの!?こんな非常時に!!!」
「それは・・・・・・アイルルスが独断で行ったと報告が・・・・・・」
「えええええ!?!?!?」
中島総理は隣に座るシルバディアに泣きそうな顔で詰め寄る。
「シルバディアさん!?!?どういうことですか!?ご主人様以外の命令は聞かないんじゃ!?!?なんで命令外の行動を!?」
「アイルルスの行動原理は人類の守護よ。マニュアルにも書いてあったでしょ?」
「じゃあ、なぜ、混乱に乗じて爆弾を奪うような真似を・・・・・・?」
「総理は、ストームライダーって知ってる?」
「ディズニーシーのアトラクションですよね・・・・・・え?まさか!?」
「そのまさかよ。奪った爆弾で竜巻を消し飛ばそうと考えてるのね。」
中島総理は顔から血の気が引く。
「じゃ、じゃあ・・・・・こちらから確認されている奪取に関わったタツミ、ハツネ、ミキ、シラネは・・・・・・」
「竜巻内部で爆弾と共に突入、爆発させ、消滅させようとしているのよ。」
災害対策本部で話しを聞いていた女性の閣僚から小さな悲鳴が上がる。中島総理は口を押さえ絶句していた。
「そ、そんな!自分の身が・・・・・・」
「総理、タマ達は高度人造生命体でしょ?総理達が決めたのよ?彼女達は替えの効く存在なの。
だからいくらでも自分の身を犠牲にしようが関係無いのよ。」
「ですが彼女達は人類の相棒として用意したんですよ!?スーサイドを許すわけには!!」
「自殺じゃない。これは人類の礎となる行動よ。彼女達の行動原理には何も抵触しないわ。」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
「タマ?4機の状況は?」
「はーい!現在氷見市上空1000メートルで指揮官機の指示待ちです!!爆発範囲内の避難を出撃中のアイルルスで急ピッチで進めているようです!」
「了解。」
「こんなに・・・・・・こんなに早くアイルルスの犠牲を出すなんて・・・・・・」
「ほら、総理。嘆いてないで災害指揮しなさい。」
よろよろと席に着いた中島総理を尻目にシルバディアは防災服の袖を捲る。水を口にして独りごちた。
「・・・・・・ま、大丈夫だと思うけどね。」
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氷見市上空1000メートル。
「こちらボンバー1、こちらボンバー1。指揮官機ユキ。どうぞ。」
「こちら指揮官機ユキ。どうぞ。」
「配置に着いた。いつでも突入可能。」
「了解。避難所の退所の準備まであと10分待って。」
「了解。」
上空からも見える竜巻の頭は直径140メートルものの規模であった。
「こちら指揮官機ユキ。避難完了。突入準備。」
「了解。突入準備。」
タツミ、ハツネ、ミキ、シラネは爆弾の投下の準備をした。200キロの爆弾を抱えることなどアイルルスにとっては容易いことだ。そしてそれを抱えながら自爆することも。
「こちら指揮官機ユキ。突入開始しろ。爆弾同調開始。」
「了解、ハツネ、ミキ、シラネ。同調開始。突入3カウント。」
4機が一斉に竜巻に突入していく。そして閃光と共に爆発。衝撃波と爆風が氷見市を襲い、竜巻は消滅したのだった。
▽▽▽
翌朝。竜巻の被害が想定よりも低く抑えられたおかげで自衛隊中部地方大隊がスムーズに入ることが出来ていた。連隊長の重巻は大隊長に指揮を任せ、自分達は特攻したアイルルス達の捜索を行っていた。
「燃料気化爆弾4発の熱量は広島型原爆の数十倍の威力だ・・・・・・せめて欠片でも回収したいものだが・・・・・」
竜巻によって吹き飛ばされた家屋の残骸を掻き分けながら捜索するユキがちょいちょいと重巻の袖を掴む。
その顔には同胞が命を落としたのにも関わらず、
涙ひとつ溢さないものに重巻は否応にもアイルルス達は製造されて生まれるアンドロイドなのだと理解させられていた。
「ご主人様。お願いがありますにゃ。」
「・・・・・なんだユキ。命令違反の減刑は出来んぞ。」
「それは承知していますにゃ。特攻したアイルルスの捜索をにゃー達に任せて撤収して欲しいにゃ。」
「・・・・・・何故だ?」
「このままだと恥ずかしくてクロークを解除出来ないからですにゃ。」
「・・・・・?どういうことだ。」
「特攻したにゃー達を回収するにはご主人様に見られると恥ずかしいんですにゃ。」
「・・・・・・!?生きているのか!?」
「そりゃ生きてますにゃ。にゃー達は30メートル級の隕石を受け止める事も可能だってマニュアルが配られてる筈ですにゃ。」
「・・・・・・!?!?!?」
重巻は思い出す、アイルルス指揮の為に政府から渡された極秘の運用マニュアル。あれは確かに防御力の欄もあった。だがあの爆発に耐えられるとは流石に想定していなかった。
「ダメですかにゃ?もう新しい服を用意してあるから座標に向かうだけなんですにゃ。」
「わ、わかった。指定エリアは?誰も近づけないようにする。」
「今ラップトップに送信したので確認して欲しいにゃ。」
重巻は指揮所に戻り、ラップトップから着陸座標を確認。捜索していた隊員を引き上げさせてユキとメイを向かわせた。
そして少し髪が焦げているタツミ、ハツネ、ミキ、シラネが回収されて、
重巻はアイルルスが敵にするのは避けようと上に報告する文書をどう書くか脳内でシミュレーションし始めるのだった。