転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
宇宙の調査結果が出た。分身をこの宇宙全体に送り込み、調査した。もっと簡単な調査でも良かったがそれじゃ見落としが出る可能性が非常に高いのでこの方法を取った。実際に目で見る方が確度が高い。
「創造主の気配どころか痕跡すら無し。それどころか地球以外に生命の痕跡も無し。わけがわからないわ。孤独過ぎる宇宙よ。」
この宇宙の広さはおよそ500億光年。私の世界が740億光年で少し小さいが。
この宇宙にも生命の生まれる基盤となる星はあった。
だがそこに生命の種を撃ち込んだ形跡が無い。
であるならば、この宇宙は本当に創造主がおらず、完全に自然発生の宇宙だということ。なんと都合が良い。
「これならば私が自由にしても文句を言う奴は出てこない。楽でいいわ。」
明日須垣を呼んで報告してやろう。どんな顔するかな。総理は。
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永田町。総理官邸。総理執務室。中島総理が執務をこなす手を止め、報告に来た鮫坂危機管理監にこめかみを押さえながら応答していた。
「・・・・・・もう一度言って頂戴。」
「はい。シルバディアさんの調査によると、ここ太陽系の存在する宇宙には、生命体が存在する星は地球以外存在せず。
地球は宇宙で唯一の生命溢れる星だということが確認されました。」
「はぁ・・・・・・」
「宇宙人が攻めてくる心配が無くなって良かったですな。」
「あのねぇ・・・・・・地球は孤独ですって発表するわけにはいかないのよ。」
「わかっています。地球防衛用の要の情報を得られたというだけに留めるつもりです。」
「是非、そうしてちょうだい。」
鮫坂危機管理監の報告を頭痛を抑えながら受け流し、次の報告をさせる。
「で、次よ。何が来てるって?」
「中国、韓国、ドイツ、オランダからです。かの国は、イギリス、ロシア、アメリカに日本から何か齎されたと言うことに気がつきました。」
「はぁ・・・・・・あれだけ隠せって言ったのに・・・・・・」
「いえ、隠しているでしょう。ですが、完璧に防諜するのはどう考えても不可能です。
四カ国が捉えたのは日本から何か、未知の戦略級物資をもらったということだけのようです。」
「・・・・・・それで?」
「中国、オランダから極秘の裏口ルートで尋問が来ています。イギリス、ロシア、アメリカに何を渡した、と。」
「無視しなさい。」
「よろしいのですか?」
「我々は何も知らないと返事するのもダメ。何も答えない。
正面から来たら考えるけど、裏口から来てる以上絶対に何も答えない。これよ。」
「わかりました。」
「シルバディアさんの取引の事は絶対に隠しなさい。世界が大混乱になるわ。」
「はい。ですが、総理。」
「なに?」
「今国内に蔓延ってる諜報員達は如何致しましょう。彼らがいる限り、いずれ感づかれます。」
「じゃあ見せしめを用意しなさい。適当に諜報員の一人を逮捕して大々的に報道する。それで押さえるわ。」
「わかりました。直ちに。」
「とりあえず他は防衛省と外務省、総務省と詰めてちょうだい。私は・・・・・・ッ!??!」
「どうしました?」
「・・・・・・シルバディアさんから、お食事のお誘いが来たわ。」
「行ってくれば良いのでは?」
「貴方ねぇ。これがどういうことかわかる?きっと何か提案か取引があるわ。日本はまた毒沼に足を進める事になるのよ。」
「はぁ・・・・・・では断れば良いのでは。」
「断ったら何を寄越すかわからないの。行くしか選択肢が無いのよ。」
「はぁ。」
「まぁいいわ。おそらくみのり一曹の料理だと思うし、美味しいから。取引が出てこない事を祈って美味しい食事食べて来ます。」
「最近はご多忙でしたからね。美味しい物を召し上がってください。」
「そうするわ・・・・・・じゃあ鷺沢君、今日の夜のスケジュール空けてちょうだい。」
鷺沢秘書が手帳を開き、会合をひとつキャンセルする。美味しい食事が出るが胃が痛い食事会なのだった。
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同日、夜、シルバディア宅。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい総理。」
「いらっしゃいませ総理!お荷物お預かりしますね。」
「ええ。お願い。」
秘書と共に訪れた中島総理。既に良い匂いが漂ってきており、とりあえずは純粋に料理を楽しもうと決意するのであった。
「総理、何か飲む?お酒もあるけれど。」
「あーいえ、お酒はやめておくわ。酔ってシルバディアさんの前で醜態を晒してしまうのは避けないといけませんから。」
「酒だけにって?ふふ。別に大丈夫よ。」
「そういうわけには行きません。これでも一国の長ですからね。」
「わかった。総理の尊厳のためにお酒はやめておくわ。じゃあ炭酸水とお茶と天然水があるけどどうする?」
「お茶をいただきます。」
「わかったわ・・・・・・はいどうぞ。」
和やかに料理が来るのを待つ中島総理だが、一緒にテーブルに座ったシルバディアが少し、そわそわと落ち着かない様子なのが気に掛かった。
「シルバディアさん?先ほどから何か落ち着かない様子ですが。何かあるのですか?」
「・・・・・・わかっちゃうのね。」
シルバディアはひとつため息を吐き、頬杖を突いた。
「総理、ちょっと困った事があるのよ。」
「困ったことですか?」
「ええ。今、人間を数十人ほど捕らえてるの。」
「えええ!?!?」
「ほとんどが中国人と韓国人よ。ちょっと見る?」
「え?」
シルバディアが光環を出現させると顔を突っ込む。そして中島総理にも顔を突っ込む様に言って恐る恐る顔を突っ込む。
「嘘でしょ・・・・・・」
そこには真っ白な空間の中でわーわー騒ぎ続ける集団がいた。中国語、韓国語で罵倒しており、泣いたり、呆然としている者もいる。
「あの・・・・・・これは?」
「恐らく他の国の諜報員なのよね。私達の周りをウロウロして、みのりやマンションの他の住人に接触しようとしたから捕らえて閉じ込めたんだけど・・・・・・」
「やってくれましたね・・・・・・」
中島総理は頭を抱えた。諜報員とはいえ、正当に逮捕するならまだしも、捕らえて、閉じ込めるのは国際問題になる。だが宇宙人であるシルバディアにそれがわかるわけも無く・・・・・・
「とりあえず総理?記憶を飛ばして故郷の国に送り飛ばすのはどう?」
「記憶を・・・・・・飛ばせるのですか?どの程度?」
「結構細かく調整出来るわよ。認知症みたいになるまで飛ばしたり、一定の記憶だけを飛ばしたり。」
「では、諜報したシルバディアさんの記憶やその他の情報だけを消してください。そして送還しましょう。」
「おっけー!」
総理とシルバディアが光環に顔を突っ込み、シルバディアが指を振る。すると異空間の中にいる集団が苦しみ始めた。
「大丈夫なのですか?」
「大丈夫よ。つまるところ麻酔無しで傷を抉ったようなものだから。でもこれで記憶は消したわよ。」
集団が夢遊病の様になったのを確認して総理が苦虫を噛み潰した顔をする。
「それじゃ送るわよ。場所の希望ある?」
「中国の人は中国へ。韓国の人は韓国へ。人口密集地に送ると混乱するので田舎へ送ってくれますか?」
中島総理はもうヤケクソだった。もうしーらね。はやく美味しい料理食べよ。それしか考えてなかった。
「送ったわよー。」
異空間に納められていた人間達は消え異空間が閉じる。そしてちょうど料理が来た。
「わー!美味しそう!」
「みのりやるわね。」
「総理も秘書さんもいっぱい食べてくださいね!」
食事会が始まる。中島総理は今のやりとりを忘れ、おろしハンバーグを口に運ぶのだった。
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食事会後。口元を拭きながら中島総理は満足げに腹をさすった。
「みのり一曹、大変美味しかったです。ごちそうさまでした。」
「ありがとうございます総理。ご満足いただけたようで何よりです。」
食後のお茶を啜っているとシルバディアが総理へ切り出した。
「総理、さっきの話の続きなんだけど。」
「まだ何かあるんですか?」
「やっぱり私の周りを諜報員にウロウロされるの、やっぱり邪魔なのよ。」
「それで?」
「それでこういうものを作ったわ。」
シルバディアが席を立ち、リビングの広いところへ異空間から大きな機械を取り出す。
それはタワー型パソコンの上に雲のようなものが揺らめく子供ほどの大きさのある丸い宝石が据え付けられた、少しバランスの悪そうな機械だった。
「なんです?これは。」
「これはエーテル自立式魔導空間警戒レーダーよ。」
「え、えと、エーテル自立?」
「簡単に言うと、動力源が無限のすごいレーダーよ。下にパソコンを据え付けて規格を日本仕様にしたから簡単に接続出来るわ。」
「は、はぁ。」
「ちょっと起動するわね。」
シルバディアが電源ボタンを押すと宝石がきらめき始める。
「で、私のスマホに繋がってるから・・・・・・はい。」
「?」
中島総理はスマホを渡され画面を見る。そこには三次元の地図。
「好きな場所をズームしたりしてみて。」
「ええ。」
このマンションの隣をズームし、一室が表示される。中島総理は驚愕した。動く住人が表示されている。
「こ、これ。」
「人物をタップしてみて。」
「は、はい。」
中島総理が住人の一人をタップする。すると音声が流れ始め中島総理は血の気が引くのだった。
『今日の味噌汁なんかしょっぱくない?』
『ごめんいつもの味噌じゃないの。無くなってコンビニで買ったやつで・・・・・・』
『そうなのか。味はいつものの方が良いけど、しょっぱさはこっちの方が・・・・・・』
『塩分過多!』
中島総理はスマホをシルバディアに返す。
「シルバディアさん・・・・・・貴方は何という物を・・・・・・」
「だってこれくらい必要じゃない。」
「ですが、日本ではこれを設置する法が・・・・・・」
「黙ってやるのよ。誰も気づきやしないわ。」
「うううう・・・・・・」
中島総理は泣きそうだった。これはプライバシーを完全に殺す機械だ。諜報員を閉め出すのにとんでもないのが出てきた。だが、中島総理はこれは国防に極めて重宝されるというのも理解していた。
「・・・・・・対価は。」
「んん?」
「対価はなんですか。」
「そうねぇ・・・・・・」
シルバディアは考えるそぶりをした。チラと目が合うと中島総理に笑顔を向け、こう答えた。
「私達に危険が迫ってたから作ったんだし、私達の安全が対価よ。」
「・・・・・・わかりました。」
総理は覚悟を決めた。そして一生涯隠し通す決意もした。次の選挙でも再選し、シルバディアの面倒を見ることを約束しようとした。自分の胃は、もうダメージを度外視して。