転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
もうすぐ地上だ。降下すると決めてから三日。地上が見えてきた。そして地上を見渡すと同時に戦車やヘリコプターの群れ。すごい警戒されてるな。まぁ仕方ないけど。
「早くガリガリ君食べたい〜」
そして私はゆっくりと、地面を抉らないように、御殿場の富士演習場に降り立つのだった。
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陸上自衛隊、第一師団の全戦力を集めた宇宙怪獣迎撃作戦の指揮を執る第一師団長森水希は着陸した怪獣の報告を受けていた。
「師団長、宇宙怪獣は富士演習場内に着陸、全火器を一点集中で向けています。」
「わかりました。相手の初動は?」
「首を振った程度であると。」
「暴れる様子は無い・・・・・・と。」
「はい。」
そしてこの指揮所の似つかわしくないスーツを着た男性が森に近づきこう切り出した。
「森師団長。まだ異星人の使者だという可能性は棄てきれません。発砲は控えてください。」
「須垣外交官、使者にせよなんにせよこちらを害そうとした場合はすぐに10式を向かわせます。良いですね。」
「わかっています。」
ギリギリの緊張状態。宇宙怪獣が衛星軌道上から宇宙へと飛び去ってくれれば良かったが降りてきてしまった。
「特科大隊の準備は。」
「既に射程圏内です。いつでも。」
「F-2は。」
「7機、百里基地を離陸しています。」
「よろしい。即時発砲待機。」
「了解。」
指揮所に緊張が走り。森は次の現場の報告に備える。そしてそれは間もなく来るのであった。
「師団長!!!目標に動きがありました!!!」
「どうしました!」
「目標着陸の衝撃で横転した10式を、回復させたそうです!!!」
「・・・・・・!?」
意味がわからなかった。踏み潰したならともかく、横転した戦車を元に戻した?知性がある可能性が出てきたことに森は困惑するだけだった。
「わかりました。他の動きは?」
「目標はその場から動いておりません。」
「そう、ですか・・・・・・」
森は少々後悔し始めた。映画、ゴジラならば指揮所にいる隊員など熱線ですぐ焼かれるものだ。命が惜しいわけではないが指揮系統が潰されるのは困る。しかし目標は。特に身動きを取ろうとせず、横転した戦車を元に戻し、静観している。目的はなんだ。侵略か?それとも動物が新天地を求めてやってきたのか。だがその森の不安は次の瞬間覆されるのであった。
「師団長!!報告です!!!」
「確認します。」
「戦車隊14号車より報告!!目標からコンタクトがありました!!!」
「コンタクト!?」
「流暢な日本語だったそうです。目標の名称はシルバディア。目的は観光ということが判明しました!」
森は目眩がしたあの宇宙怪獣は知性体だったのだ。人類は、ファーストコンタクトを敢行したのだと考え、森はすぐさま指示を出すのであった。
「全車両へ告ぐ!!目標に知性を確認!!攻撃中止!!繰り返す!!攻撃中止!!」
「では森師団長、あとはこちらの仕事です。」
「・・・・・・わかりました。あなた、須垣外交官をお連れして。」
危なかった。自分の判断で宇宙戦争の引き金を引かずに済んだと安心する森。しかし・・・・・・
「なにしに・・・・・・来たんだろう・・・・・・」
観光が嘘だとは言わないが。それだけじゃないことは確かだった。
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とりあえず、誰も様子を見に来ないから近くの戦車の人に声を掛けた。めちゃくちゃびっくりしてたけどちゃんと伝わって良かった。
「ガリガリ君早く食べたいな〜」
戦車隊の車両が近くからいなくなり、遠くに展開してる部隊だけになった。そしてさっき戦車の人にわかる人を呼ぶと言われたから待ってるけど一向に来ない。どうしたんだろ。
「ガリガリ君・・・・・・」
しばし待った。すると装甲車が一台来て防護服を着た三人の人間が降りてきた。
「シルバディアさん・・・・・・でお間違えないですか。」
「ええ。合ってるわ。」
私が返事をすると三人は少しどよめいていた。
「おほん!私、外交官の須垣と申します。シルバディアさんは日本語がお上手なのですね。」
「ええ。まぁね。インターネットを覗き見て勉強したの。」
「インターネットを・・・・・・」
これは嘘だ。でも転生者だから日本語話せますーとは言えん。余計な騒ぎになっちゃうし。
「それでなんだけど。私、日本が好きなの。だから日本で暮らしたい。なんとかならない?」
「そう言われましても・・・・・・受け入れの準備が何も整って無い状態でして・・・・・・」
「でもここでこの姿で居座ってる方が大変じゃないの?」
「確かにそうなんですが・・・・・・」
「あ、そうそう。私人間に変身出来るよ。変身していい?」
「え!?」
そしてぎゅぎゅっと身体を縮めるイメージをして変身する。そんな見た目グロテスクなものじゃないよ。
「じゃーん!」
小さくなって人間サイズになって須垣の前に立つ。だが須垣と他二人は顔を背けてしまっている。
「どうしたの?」
「あーえと・・・・・・ですね・・・・・・」
そして一人が走って装甲車の中から迷彩のコートを出してきた。
「服は、なんとかならなかったんですか?」
「これは私は無抵抗ですという合図よ。」
「そういう合図いらないです。」
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総理官邸。
「それで!?どうなったの!?」
「は、はい。」
中島総理はウロウロと執務室内を歩き回り、今日行われた宇宙怪獣迎撃作戦の報告を待っていた。何がどう転がっても日本に悪い影響しか無いと考えていたので昨晩どころかここ二、三日寝られなかった中島は報告に来た鮫坂の胸ぐらを掴みながら強請るのであった。
「どうなったの!?宇宙怪獣はどうなったの!?倒したの!?というか火器使用の許諾が来なかったんだけど!?」
「お、お、落ち着いてください総理。」
「落ち着いてる場合!?なんで私の時にこんな事態が起きるのよ・・・・・・!!」
「とりあえず、街が破壊されるという結果にはなりませんでした。」
「そ、それは良かったわ。じゃあ宇宙怪獣はどうなったの?」
「宇宙怪獣の名称はシルバディア。地球に来た目的は観光と移住だそうです。」
「・・・・・・は?」
「だから・・・・・・」
「いや、聞いた。なんでそれがわかったの?」
「宇宙怪獣本人から聞いたそうです。ちなみに本人は今、宇宙怪獣の姿から少女の姿に変身し、駒門駐屯地にて保護されています。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・総理?」
「とりあえず・・・・・・シン・ゴジラみたいな展開は無いのね?」
「シルバディア嬢が暴れない限りは、ありません。」
「じゃあ・・・・・・良かったって、言っていいのね?」
「はい。」
「私。政府放送で宇宙怪獣に対応する準備があるって言っちゃったわよね。」
「言いましたね。」
「どう説明すんのよこんなの〜〜〜〜〜〜!!!!」
「怒らないでくださいよ・・・・・・」
「嫌よもう!!!宇宙怪獣は知的生命体で日本で保護しています〜!なんて言ったらどうなるのよ!」
「ですが正直に伝えるしかありません。」
「ああ・・・・・・終わった・・・・・・」
がくりと膝をつく中島総理。それを鮫坂はため息を吐き書類を執務机に置く。
「とりあえず報告書です。後は官房長官達と会議してください。」
「わかったわよ・・・・・・」
鮫坂が出て行く。宇宙怪獣迎撃作戦がなんの被害の出ることも無く終わったのは良い。だが・・・・・・結果が予想外過ぎる。これなら暴れて街を破壊して復興需要が出た方がありがたいかどうかはさておきわかりやすかった。共通の敵が出来て人類がひとつに纏まった可能性すらある。だがそうはならなかった。日本は腹の中に特大の虫を飲み込んだことになる。
「よし・・・・・・やりますか。」
先ほどまではみっともなく騒いでいた中島総理だが。こんなんでも屈指の支持率80%越えを誇る人気内閣のトップだ。まだ若いものの堅実兼容赦の無い政策は国民に非常に好感触で受け入れられていた。が、この保護された少女、シルバディアはそんなものお構いなしに日本を混沌の渦に巻き込んで行くのであった。