転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
次元空間を渡るシルバディア。地球のある次元からメグメレルのある次元まで一日の距離ではある。龍の姿で飛んでいるシルバディアだがその顔には焦りの表情が浮かんでいた。
「マズイ・・・・・・アルから脅威の感覚記録の共有が来た。でも危険じゃない・・・・・・なんで・・・・・・?早く行かないと・・・・・・!!」
次元空間を抜け、赤色の宇宙へ飛び出す。目の前に地球より遙かに巨大な惑星メグメレルが現れ、アルカディアの気配を探る。
「こっち・・・・・・!!」
距離短縮、位置共有、脅威検索の為に角から思念波を発生させる。
そしてアルカディアはメグメレルより1万200光年離れた位置にいることがわかり、これなら位置がわかるので転移した方が早いと転移の術式を展開する。
「ここね・・・・・・」
到着した場所、それは白色矮星の輝く死んだ星系であった。その荒廃した星の一つにアルカディアがいることがわかった。
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永田町。総理官邸。
「・・・・・・で、またシルバディアさんは行ったと。」
「はい。今回、許諾は取れませんでしたが、事前に説明がありましたね。」
「そうね・・・・・・」
足を組みながら机に肘を突く中島総理は、連日自分の胃を痛める原因がまた何かしに行ったのを聞いて胃が破壊される思いだった。だがあの神の如きシルバディアが脅威だと感じ、なおかつそれが地球にも来る可能性があると断じられたら行ってこいと言うしか無かった。
「はぁ・・・・・・宇宙の脅威についての詳細な説明は無かったのね?須垣君。」
「無いです。これから行って調べるのだそうで。」
「そう・・・・・・須垣君はなんだと思う?脅威って。」
「私にはわかりかねます・・・・・・が、惑星サイズの巨大隕石でしょうか。」
「ブラックホールかもしれないわよ。」
「宇宙生物・・・・・・は地球が孤独だからないんでしたね。」
「恒星の終わりとか・・・・・」
好き勝手に想像する中島総理と須垣だったが急に須垣が真顔になる。
「ですが。シルバディアさんは脅威ではないかと言っていました。隕石や、生物的な何かの存在だと思われます。次元空間で隔たれてるとはいえ、こちらに来る可能性は無いとは言い切れません。」
「そうね・・・・・・でも警戒するにしても・・・・・・」
「衛星軌道上にミサイル衛星でも敷設しますか?」
「今から間に合うかしら・・・・・・」
「現実的ではありませんね。間違い無く効きませんし。」
「そうよねぇ・・・・・・」
中島総理は腕を組み、一頻り悩む。そして名案が浮かんだとばかりに目を輝かすのであった。
「ねぇ。須垣君。」
「なんでしょう。」
「シルバディアさんに地球防衛を担ってもらうのはどうかしら。」
「それは?」
「地球防衛を頼み、それなりの対価を差し出しておけば、地球の守りは最強なんじゃないかしら。」
「何から守ってもらうんです?」
「次元の向こう側からの脅威や・・・・・・巨大隕石なんかから。」
「総理、それは悪手だと思われます。」
「なんで?」
「現在、実質守ってもらえているからです。」
「それは・・・・・・」
「シルバディアさんの善意で無償で守ってもらえているものを価値を見いだそうとすると、大変な対価を支払う可能性が非常に高いです。」
「でも、対価を払っておけば理由が出来る。こちらも対価を支払っている、相手も対価をもらっているという関係は平等な関係を築く上で重要で・・・・・・あっ。」
「お気づきになられたようですね。総理はこの防衛の対価、何を差し出す予定でした?」
「そう来るわね・・・・・・」
「でしょう?地球防衛という惑星規模の事に差し出せる対価など日本には無いはずですよ。」
「うかつだったわ・・・・・・」
「ならば、今の善意で守ってもらう状態が一番良いです。シルバディアさんもそれを踏まえて防衛の対価の要求をしていないのだと推測出来ます。」
「一国の首相ともあろうものがこれに気付かなかったとは、失敗ね・・・・・・」
「いえ、シルバディアさん、エルーカディアさんの存在でそこが揺らぐのは致し方ありません。そういう認識はこちらでカバー致しますので。」
「ただの外交官から頼もしくなったわね。」
「誰の所為なんですかね・・・・・・私はただの外交官でいたかったですけど。」
「諦めてちょうだい。」
「もうしています。」
「ならよし。」
ひとまず落ち着いていた須垣と中島総理だが、あるひとつの結論を出すのだった。
「まぁ・・・・・・私達が、何をこねくり回そうと、よ?須垣君。」
「はい。」
「シルバディアさんに全部やってもらわないと・・・・・・外の脅威なんて何も出来ないんだなぁ・・・・・・って。」
「総理。」
「わかってる。わかってるわよ。」
「総理。」
「知ってる。ごめん。わかってる。」
「総理・・・・・・」
「わかってるわよ・・・・・・」
落ち込む中島総理を須垣は呆れ顔で眺める。やれるときは本当に出来る総理なのに一歩中に入るとどうしてこうなのかと須垣は考えたが二面性があるくらいは人間性だと納得した。
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別次元、某荒廃惑星。
「アル・・・・・・ここにいたのね。」
シルバディアは荒廃した惑星に降り立ち、大きな翼を持ち、長い首、赤い鱗のドラゴン、アルカディアに話しかける。
「シル・・・・・・どうして?」
「貴方が姿を消したって、メグメレルの神官が私を特定してメッセージを寄越したのよ。」
「そうなの。」
そしてアルカディアは視線を前に戻す。シルバディアも気にしないようにしていたアルカディアの前にある物体に意識を向けた。
「・・・・・・で?これが脅威?」
「そう。」
アルカディアの視線の先の物体。それは三つの首を持ち、黒い鱗で、大きな翼に四本の尻尾。
地球の娯楽作品にあるキングギドラと同等の生物と思わしき物が横たわっていた。
だがその有様は凄惨なもので首はひとつ失われ、鱗はあちこち剥がれ、尻尾も千切れて羽は穴だらけであった。僅かに上下する胴を見るにまだ生きている。
「こいつなに?」
「・・・・・・女神龍、だと思う。」
「は!?うそでしょ!?」
「うそじゃない。」
シルバディアは身震いした。シルバディア達以外の女神龍、いる可能性はあったが本当にいるとは思わなかった。今まで確認されなかったし。それよりもこいつがシルバディア達と同じ女神龍なら大変な問題が浮かび上がっていた。
「こいつが、千歩譲って女神龍なのは良い。問題は・・・・・・・」
「そう、こいつ
女神龍を傷つけられる存在がいる。それは脅威なだけでは無く、危険だった。女神龍が危険だと断じる存在がいる可能性が出てきたと言うことは、それは全宇宙、全次元空間の危機だということになる。
「アル。こいつ、治療するのよね。」
「そう。じゃないと、話が聞けない。」
「そうよね。じゃあ貴方が警戒して。私が治す。」
「わかった。」
治療して、何故怪我をしたのか聞かなければならない。シルバディアはメグメレルの他に地球も守ると決めているため脅威や危険の確認は最重要案件だった。
「ふぅ・・・・・・」
白い光がシルバディアから放たれ、黒いドラゴンに纏われていく、怪我が治り、尻尾が再生し、首が元に戻る。黒い鱗に輝きが戻り、黒いドラゴンは目を開ける。
「・・・・・・!」
アルカディアが体中から炎を吹き出し威嚇する。それを見た黒いドラゴンは後ずさり側にいたシルバディアを見て腰を抜かしたように尻餅をついた。
「・・・・・・グルルル!」
「・・・・・・。」
「・・・・・・は、はわわ・・・・・・」
「貴方、女神龍よね?私達の言葉、わかるわよね。」
「・・・・・・・え?」
「答えなさい。」
「わ、わかる!わかるっす!女神龍っす!だから焼かないで!」
「アル。」
「うん。」
アルカディアが炎を消すと黒いドラゴンは露骨にホッとする。そしてシルバディアはたたみかけた。
「貴方、名前は、どこから来たのか、何故来たのか。答えなさい。」
「ええ、えっ、えっと、名前はバルガンディアっす。クーレリウス宇宙から来たっす。滅びちゃったけど・・・・・・・何故ここに来たかって・・・・・・流れ着いたとしか・・・・・・」
「ふぅん・・・・・・なんで滅びたの?」
「作った銀河が銀河大直列を起こして大嵐になってしまって、撃ち込んだ生命も全滅。大嵐は宇宙まで弾けて滅ぼして・・・・・・私はここに流れ着いたっす。」
「貴方を傷つけた何かがいるわけじゃないのね?」
「いないっす。嵐に揉まれてボロボロになっただけっす。」
「そう・・・・・・・」
シルバディアはアルカディアの側に寄り、耳打ちする。
「とりあえず、こいつは別な女神龍という脅威だけど危険は無さそうね。」
「うん。こいつ自分の宇宙滅ぼすおっちょこちょいだけど・・・・・・」
「どうする?このままじゃあ自分の宇宙また作って活動しなよっていうとまたおっちょこちょいで今度こそこっちの宇宙に影響出すわよ。」
「じゃあ危険。封印するべき。」
「女神龍を封印ってどうすんのよ。アル、やりかた知ってる?」
「知らない・・・・・・シルは?」
「知るわけ無いでしょ。」
黒いドラゴン、バルガンディアをどうするべきか話し合うが良い案が出ない。だがアルカディアが驚愕の提案をするのだった。
「シル、こいつ地球・・・・・・?に連れてって。」
「はぁ!?なんでよ!」
「こいつに宇宙の管理は出来ない。誰かが教えないと。その教えるのをシルがやって。」
「嘘でしょ・・・・・・」
「エルにそういうのは無理だし、私はメグメレルの守護がある。シルしかいない。」
「ぐ・・・・・・そうなるわね・・・・・・」
「多分あいつ、相当若い。関連連結宇宙をまるごと滅ぼすのも時間の問題。」
「はぁ・・・・・・地球になんて説明するのよ。」
「地球は創造主無しのフリーな世界だから何とでもなる。」
「そこまで調べてるのね。」
「エルまで行ったから。」
「そう・・・・・・」
シルバディアはバルガンディアに歩み寄り、こう告げた。
「貴方の身柄は私が預かるわ。だから私に従いなさい。」
「え?は、はいっす!!」
「ちなみに歳はいくつあなた。」
「こないだ20万を超えたっす!!」
シルバディアとの年齢差25万分の1。その事実にシルバディアは大変苦い顔をするのであった。