転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜   作:電動ガン

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それって都合の良い小間使いが欲しいだけじゃないの?利用される命の取引。

世田谷区。自衛隊中央病院。とある無人の個別病室に通された中島総理、須垣、シルバディアは待ちぼうけを食らっていた。

 

「ごめんなさいシルバディアさん。私達の方が早く着いたようでして。」

 

「構わないけれど・・・・・・大丈夫なの?」

 

「はい。あと一時間ほどで到着するようです。」

 

「そう。」

 

椅子に座って足を揺らすシルバディアを見て須垣が飲み物買ってきますと部屋を出る。中島総理もスマホでスケジュールを確認し始め。緊急の電話を寄越したのにも関わらず穏やかな時間が流れていた。

 

「その私に治療して欲しいっていうのは誰なの?私医者じゃないからほんとに治して終わりになってしまうのだけれど。」

 

「治して欲しいのは大王路海夢(まりん)。12歳の女の子です。」

 

「子供ね。」

 

「この子の家が、大王路グループという財閥系のグループでして。そこにどうしてもシルバディアさん周りの掃除に協力してもらい。日本政府に従順になってもらいたいんです。そして・・・・・・すみませんがシルバディアさん。利用させていただきます。」

 

「へぇ。どう利用するの?」

 

「対価の二重取りを行います。」

 

「・・・・・・・事前に言ってなかったら総理を消し飛ばしてたわよ。」

 

ぎろりとシルバディアが睨み、中島総理は今まで感じたことの無い上位者の害意というのを感じ取った。腰が崩れ落ちそうになるほどの震えが身体に走りついに椅子から落ちて膝を突く。その顔面は蒼白であった。

 

「いたわ。私の世界で私が台頭する前。私を利用して対価を二重取りした愚者が。そいつは魂も再生出来ないほど消し飛ばしてあげたの。」

 

「は、はっ・・・・・・・」

 

「二重取りは、私達の掟では重罪よ。星系ごと滅ぼす場合だってある。」

 

シルバディアはいつのまにか立ち上がって生まれたての子鹿の様に震える中島総理の前に立っている。その目は被造物を潰す事などなんの意にも介さない圧倒的上位者の目をしていた。

 

「まぁ・・・・・・でも。」

 

「はう・・・・・・」

 

部屋を包んでいたプレッシャーが消え、シルバディアはまた椅子に座る。

 

「慎重な総理が簡単に損をさせる二重取りを許容する判断をするとは思えないし。理由だけは聞くわ。」

 

「え、は・・・・・・・う・・・・・・・」

 

「あららちょっとビビらせ過ぎちゃったわね。ごめんなさい。」

 

中島総理を立ち上がらせ、椅子に座らせる。震える総理はゆっくりと深呼吸をして次の口を開く。

 

「二重取りも、なにかしら言われる、覚悟はしておりました。ですが、こればっかりは、我々も譲れません。」

 

「ええ、ええ。よくってよ。」

 

「今回、取引対象から、シルバディアさんを用意した我々と、治療したシルバディアさんに二重に対価を差し出してもらうつもりです。なので・・・・・・・」

 

「・・・・・・・あら。」

 

「・・・・・・え?」

 

「てっきり私から一つの対価で二つ引きだそうとするのかと思ったわ。」

 

「・・・・・・・ええ。」

 

「おほほごめんね総理。でも今の覚えておいてね。」

 

「わかりました・・・・・・・」

 

中島総理はうっかり忘れていた。シルバディアは上位者であることを。これから未来永劫忘れないと心のメモ帳に太字赤線三重マルで書き記すのだった。

 

「買ってきました。」

 

「おかえり須垣。」

 

「シルバディアさんコーラで良かったですか?」

 

「コーラすき。」

 

「総理は・・・・・・総理はどうしたんですか?」

 

「私を怒らせたのよ。」

 

「ええ・・・・・・・」

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

それから一時間が経ち、患者を搬入するから一時退室してくれと言われ退出した中島総理達。待合室で飲み物を飲みながら待っていると看護師から準備が出来たと再び入室する。そこにはベッドに横たわり、いろんなケーブルに繋がれた少女と苦々しい顔でこちらを見つめる杖を突く老婆がいた。

 

「清美。今更なんの用なんだい。もう献金は出来ないよ。奇跡は起きなかったんだからね。」

 

「違います。大王路先生。お知らせしたはずです。二度は使えない奇跡の治療を施すと。」

 

「馬鹿言え。あのなんでも治す奇跡の薬の治験に申し込んで効かなかった。奇跡なんて無いんだよ。」

 

「次は確実に効きます。」

 

「次なんて無いんだ!!!」

 

老婆は拳を握りしめて中島総理に吠える。部屋には少女の心電図の鳴る音だけが響いている。

 

「奇跡が連発など出来るものか。清美。お前も総理なんだからわかるだろう。」

 

「あります。奇跡は。」

 

「馬鹿がっ!!!」

 

老婆は中島総理に杖を投げつけ声を荒げる。

 

「ここで奇跡が起きるなら!!それはもう治療じゃない!!そうだろう清美!!」

 

「・・・・・・・ええ。ですから連れてきました。奇跡を。」

 

「は・・・・・・?」

 

「シルバディアさん。」

 

「ええ総理。ごきげんよう。シルバディアですわ。貴方は?」

 

「・・・・・・大王路佳枝だ。」

 

「よろしく佳枝。」

 

「こいつは誰なんだい清美。」

 

「・・・・・・コードネーム:ドラゴンです。」

 

「ッ!?!?」

 

コードネーム:ドラゴン。それが何を意味するかこの老婆。大王路佳枝はわかっていた。

 

「佳枝。私は医者じゃないの。」

 

「そ、そうなのかい。」

 

「でも、魔法使いよ。その子は佳枝の孫なの?」

 

「あ、ああ。曾孫の海夢だ。あんたには・・・・・・救えるのか?この謎の病気で植物状態になった海夢を。」

 

「まだわからないわ。でも原因を探るから触る許可をもらえる?」

 

佳枝は中島総理を一目睨み、そして大きなため息を吐いてこう告げた。

 

「・・・・・・やれるもんならやってみてくれ。」

 

「ありがとう。」

 

そうしてシルバディアは海夢に近寄り側頭部にそっと手を添える。すると青白い光が淡く発光し始める。

 

「な、なにをしてるんだい。」

 

「えーっとね。恐らく頭の中の異常でポーションが効かなかったことを考えて原因を探ってるんだけど・・・・・・・やっぱりね。」

 

「やっぱりというのは。」

 

「この子は閃光症よ。」

 

三人は聞き覚えのない症状にただただ疑問が生じるだけであった。

 

「この子。例えば流星群の天体観測の後から苦しみ始めたんじゃないの。」

 

「な、なんでわかった!?」

 

「閃光症の原因の典型的な例ね。すなわちこの子は空から振ってくるエーテルに衝突し脳のマギク・サーキットが焼き切れた。それで植物状態になったのね。」

 

「えー・・・・・・テル・・・・・・?」

 

「流星群ってね目に見える物だけを連れてくるんじゃないの。目に見えないものも何光年もの広範囲に渡って連れてくるの。この子は運悪くそれに当たっちゃったのね。」

 

「じゃ、じゃあ・・・・・・海夢は・・・・・・・」

 

「別にこれぐらい治るわよ。総理は奇跡って言ってたけど奇跡でもなんでもないわ。」

 

シルバディアの手の光が一層強くなり。夜の闇を眩く照らす。

 

「はい終わり。」

 

光が収まるとあっけらかんとシルバディアは終わったという。そして人差し指を海夢の額に持って行き、バチと静電気の様な物を発生させた。

 

「気付けの魔法も使ったからすぐ起きるわ。」

 

「ん・・・・・・・」

 

「海夢・・・・・・・!?海夢・・・・・・!!!」

 

「ん・・・・・・おばあちゃん・・・・・・?」

 

「海夢!!!」

 

佳枝が海夢に抱きついて嗚咽と共に泣き始める。中島総理と須垣はホッとした表情で安堵した。

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

「それでだ。清美。」

 

海夢は検査に向かった。三年半も植物状態だったにも関わらずすっくと立ち上がりしっかりとした足取りで。それを見た佳枝はもう人目を憚らず涙していた。

 

「この奇跡。ただじゃ無いだろう。何が望みなんだい。」

 

「そうですね・・・・・・」

 

「この大王路グループ総統は。何でも出す。金も、物も、人も。文字通り何でも出す。言ってくれ清美。」

 

「・・・・・・協力を、してください。」

 

「協力?今までもしてるだろう。」

 

「それだけじゃなく。大王路グループの力を使ってありとあらゆる協力をして欲しいんです。」

 

「なるほどね・・・・・・・まずは何をすればいい。」

 

「まずは、彼女、シルバディアさんの身辺の掃除をして欲しいんです。公安では手を出しづらい部分の掃除を頼みます。」

 

「承った。まかせな。」

 

「あとは、シルバディアさんに対価を支払ってもらえれば・・・・・・」

 

「シルバディアに?」

 

「はい。シルバディアさんは地球のルールではなく、宇宙のルールで動いています。その宇宙のルールでは等価交換なんだそうです。まぁ価値はシルバディアさん次第という側面もありますが。」

 

「わかった。シルバディア、何が欲しいんだい。」

 

「カメラ。」

 

「は?カメラ?」

 

「そう。ライカのQ3とQ343が欲しいの。新品で。」

 

「新品で、カメラ・・・・・・・・・ふっ・・・・・・・あっはっはっはっは!!!」

 

「何かおかしい?」

 

「いや!!シルバディア!!お前は欲が無いのかい!?この奇跡の対価は豪華客船をまるまる一隻くれって言われてもお釣りがくるよ!!!」

 

「いいのよ。これに正しい価値の対価はライカのQ3とQ343が等価なの!」

 

「ははははは!!そうかい・・・・・・そうかい。」

 

佳枝はシルバディアに向き直りカッと目を見開く。

 

「シルバディア。その対価キチンと支払わさせてもらう。新品をドイツから取り寄せるよ。時間が掛かるのは許しておくれ。」

 

「ええ。構わないわ。取引成立ね。」

 

「清美。本当にありがとう。」

 

「ええ。大王路先生。これからの働きに期待してますよ。」

 

「もちろんだ。代々忠誠を受け継がせる。任せておくれ。」

 

「お願いします。」

 

こうして出張シルバディア便は幕を閉じた。ここで救われたた大王路海夢は、この後次代の大王路女総統に君臨すべく、突き進むのだった。そしてシルバディアの初めての一般人の友人となるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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