転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
中国。言わずと知れた東アジアの龍である。
「我々は日本に屈するのではない。あの龍に屈するのだ。」
誰かがそう言った。事実他の国もそうであるが、その相手が悪すぎた。
「あの龍は。間接的に、国を滅ぼした。次は我々の番だ。」
その事実にどの国も恐怖した。コントロール出来ない恐怖をあの国連の映像で植え付けられていた。
「あの龍は、日本に留まっている。日本を生け贄に捧げ、世界を纏まらせるしかない。」
世界はその認識で纏まった。だが、もうシルバディアがいない世界には戻れないのだった。
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「それで?貴方たちが中国大使ね?」
「はい。左様です。」
いつぞやの帝国ホテルと同じ部屋で会談をする。中国の大使は三人。三人とも非常に切羽詰まった顔をしており私に挨拶するときに顔が引きつっていた。
「とりあえず楽にしていいわ。ゆっくり話しましょ。ある程度権限をもらってるんでしょ?」
翻訳魔法で意思は伝わっているのをいつまでも困惑していたので無理矢理話しを進めていた。
「院です・・・・・・私が代表になります。シルバディア様。よろしくお願い致します。」
「よろしく院。」
そして院は持ってきていた段ボールを差し出してきた。
「シルバディア様はホビーを嗜まれるとのことで、こちらで数種ご用意させていただきました。どうかお受け取りください。」
「そうね・・・・・・院、少し話しを聞きなさい。」
「は、はい!」
そして取引の話をする。受け取ったら、返す。渡したら、もらう。シンプルだが歪な取引の話を院は血相を変えて聞いていた。
「だから貴方たちが渡したら、私は返さなきゃならないの。でも今回貴方たちが欲しいのはこれでしょ?」
アルカリ性食器用洗剤を見せて、院は怪訝な顔をする。
「これが石化を解く薬なの。中国にもあるでしょ?」
「あり、ますが・・・・・・・」
「じゃあ試してみなさい。」
「は、はい!承知いたしました・・・・・・!!」
食器用洗剤を渡し、院は他の大使に預からせる。院は受け取って安堵の表情を浮かべたが、シルバディアはまだ逃さなかった。
「院。それだけじゃないって顔してるわ。」
「い、いえ!!我々は薬を受け取れれば・・・・・・!!」
「私の前で隠し事をする気?そうなるとどうなるか。知らないとは言わせないわよ。それに私は貴方たちの頭の中を覗く術ももっているのよ。」
「ひ、ひぃ・・・・・・!!!」
大使達があまりのプレッシャーに腰を抜かし始めるがシルバディアは止まらなかった。一緒にいる須垣も膝が砕けそうであったがなんとか耐えている。
「正直に、話しなさい。」
「は、はひ・・・・・・はい・・・・・・!!!」
それから院達が話したのは荒唐無稽で不可能な点を除けば完璧な作戦であった。
「なので、私達の来た中国船には・・・・・・戦力が隠してあります・・・・・・装甲車が二両、戦車が一両、兵士が60名です・・・・・・・全て、シルバディアさんを拉致するためです・・・・・・」
「須垣。」
「もう既に捕捉しています。包囲してあります。」
「そう。」
「うう・・・・・・」
「貴方たちだけは許してあげるわ。国に帰りなさい。」
「えっ・・・・・・!?」
「嫌なの?まぁそうよね。国に帰ったら作戦を漏らしたと粛正されるものね。」
「そ、そうです!お、お助けを・・・・・・!!」
「なんで?フランスも馬鹿なら貴方たちも違う意味で馬鹿ね。そんな杜撰な作戦で私をどうこうしようとするなんて呆れを通り越して笑うしかないわ。」
「う、ううう・・・・・・」
「須垣、どうする?」
「強制送還でしょう。国に帰って、思う存分粛正されてください。」
「そ、そんな・・・・・・」
大使達、いや、刺客達の顔が絶望に染まる。だがここでシルバディアがいやらしく笑うのだった。
「ね〜ぇ?須垣?」
「なんですか。シルバディアさん。そういう甘えた声出すときは嫌な予感しかしないのですが。」
「良いこと思いついたの。」
「聞くだけ聞きます。」
「あのね?こいつら、私のペットにしようと思うの。」
「ペット?」
「うん。変化の魔法でハムスターに変えるの。それでケージの中で幸せなペット生活を送るのよ。」
「悪趣味ですねぇ。」
「でもいっぱいひまわりの種を食べられて幸せだと思わない?寿命もハムスターになっちゃうけど。」
刺客達の顔が面白いほど七変化していくのを横目にシルバディアは言葉を続ける。須垣に懇願するような視線を向けるが須垣はそれを一蹴する。
「まぁ逮捕されて、国に返され、粛正されて死刑にされても別に変わりません。好きにしていいですよ?」
「やったぁ♪」
「ま、待ってくれ!!!」
縋るように手を伸ばす院が涙を流しながら待てという。それをシルバディアは一切感情の籠もってない目で見つめるのだった。
「なに?ペットになりたくないの?」
「お、俺たちはまだ!使える!!」
「使える?粛正されるだけの存在なのに?」
「そ、そうです!!シルバディア様に有益な情報だけを持ち帰り!!党本部に伝えられます!!」
須垣は僅かに口角を上げてシルバディアと一瞬目配せをした。
「続けて?」
「わ、私達は安全部の人間です!!!」
「情報操作はお手の物なのです!!」
「シルバディア様の情報を操作するなど造作も無いことで、党本部への忠誠から信頼もされています!!!」
「その信頼、今揺らいでるけど?」
「それは些末な問題です!!私達を助けていただけるなら!!シルバディア様に忠誠を誓います!!!」
「ふふふ!そうなの!」
シルバディアが椅子から立ち上がり院達の顔を撫でながら焦らしていく。一歩歩く度に目まぐるしく変化する院達の顔色を見ながらシルバディアはこう告げた。
「わかったわ。私への忠誠を誓うなら許してあげる。」
「ああ・・・・・・!!」
「シルバディア様・・・・・・!!」
「ありが・・・・・・」
その時だった。シルバディアは一人の刺客の頭を掴み、右目にレーザーのような光線を撃ち込んだ。
「ぎゃあああああああ!!!!」
「ひぃぃぃ!!!」
「ひ・・・・・・!!」
「次は貴方。」
「ひぅ!!!!」
もう一人の右目にも光線を撃ち込み、刺客が悶絶する。恐怖に震える院は逃げることも出来ず座り込むだけだった。
「じゃあ最後に院ね。」
「ひぃぃ!!!」
院の頭を掴んで右目に光線を撃ち込む。三人が悶絶してうずくまっていると須垣が耳打ちしてきた。
「シルバディアさん、何を・・・・・・?」
「呪いを撃ち込んだの。私に不利な事をしたら石化する呪いね。」
「えげつないですね・・・・・・」
「殺さないだけ温情が有るって言ってよ。」
「はい。温情があります。」
「感情が籠もってない。」
三人が右目を押さえながら復活したためシルバディアは三人にこれからの所業を告げる。
「とりあえず、貴方たち三人は、中国が第二のフランスにならないように動いてもらうわ。せいぜい私の為に働くことね。」
「は、はい・・・・・・」
「それと、私を裏切ったら石化するから。呪いでの石化だから薬では戻らないわ。呪いを解呪して元に戻してもらいなさい。」
「わか、わかりました・・・・・・」
「じゃあ須垣?こいつらに持ち帰らせる情報の取捨選択をさせて。私が必要なら着いてくわ。」
「いえ。大丈夫です。精々駒になってもらいましょう。」
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アメリカ、ホワイトハウス。
「・・・・・・・オリビア。」
「なんでしょう大統領。」
深夜のオーバルオフィス。ジョーンズ大統領は元フランス領の森林部分の合同調査で忙しい日々を過ごしていた。夜食として少し重いチーズバーガーを腹に収めた後に、次の四カ国定例会議の資料を纏めていた。
「次の定例会議でレディ・シルバディアは来るだろうか。」
「わかりません。」
ふぅと一息吐く、深夜にも付き合ってくれてる秘書のオリビアを休ませたいが仕事が終わらんことには出来ない。
「む・・・・・・・」
その時だった。緊急のテレビ会議の通知が来た。日本からだ。定例会議の時間ではないが、何かあったのかとオリビアを外させて、通話に出る。
「どうしたキヨミ。」
「ジョーンズ大統領。少々込み入った話がありまして・・・・・・」
「何かあったのか。定例会議じゃダメだったのか?」
「はい。詳しくはシルバディアさんから。」
画面がポップアップしシルバディアが映る。その顔は疲れたという表情だった。
「ジョーンズ大統領。ごきげんよう。」
「やあレディ・シルバディア。どうしたんだい?」
「そっちは深夜よね。こんな時間にごめんなさい。」
「謝ることないさ。ちょうど仕事で残っていたから。」
「それでなんだけど・・・・・・・元フランスの森。あそこの警備レベルを上げて欲しいの。」
「何かあったのか?」
「非常にマズイ事がわかったわ。とりあえず総理に許可もらったからこの資料見て頂戴。」
シルバディアからファイルが送られてきてジョーンズ大統領はウィルスチェックをして開く。
「えー・・・・・・てる・・・・・・?なんだこれは。」
「魔法を使うエネルギー源だと思ってちょうだい。」
「魔法?随分とまぁ・・・・・・それでこれがどうした?」
「あるとき日本でこの物質が大量に地殻に沁みたの。そしてそれは地脈を巡って地球を巡回するはずだったんだけど・・・・・・」
「だけど?」
「フランスの私謹製の森という出口が出来たせいで吹き出してるの。それでその一帯なら魔法が使えるようになってる。」
「なんだと?」
「そしてフランスの森に不法侵入してるやつらが魔法が使える事に気付いちゃったの。まずいわ。」
「わかった。それを阻止すればいいんだな?」
「そう。大した魔法ではないんだけど使えるというのがマズイの。フランスの森のエーテルは一年くらいで霧散するからそれまで完全に侵入者を締め出して。」
「了解した。すぐに現地に伝え援軍を送るよ。」
「ごめんなさいね。」
「気にすることないさ。もうちょっと早く教えてもらいたかったが仕方が無い。」
シルバディアは頭を下げた。ジョーンズ大統領は軽く受け流し、米軍の出撃を増やす書類のプロットを作り始めた。
「それで対価なんだけど・・・・・・」
「対価があるのか?」
「ええ。私の尻拭いをさせるから。」
「なるほど。だが少し時間をくれ。相談したい。」
「わかったわ。ある程度融通出来るからそのつもりで。」
「わかった。」
シルバディアとの通話が閉じ、中島総理に挨拶をして画面を閉じる。ジョーンズ大統領はふぅと一息吐き。独りごちた。
「レディ・シルバディアを過度に恐れたり、親密になりすぎたりすると破滅するな・・・・・・・」
今のところシルバディアとの付き合い方を世界で一番理解しているジョーンズ大統領なのであった。