転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜   作:電動ガン

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不老不死の真実とそれを認められない愚か者のロンド。

永田町。総理官邸。地下六階。地下会議室。今日は中国が宇宙怪獣対策機関の条件を満たす準備が出来たと報告を受け、各国が集結していた。

 

「大丈夫なのか。」

 

「しかし条件は満たしたと言っていた。」

 

「信じられるか?」

 

「信じられるかどうかはさておき。信じるしかありません。」

 

最初に四カ国で協議するが疑念は晴らさないまま、信じるという結論が出た。

 

「それでは参加させます。」

 

中島総理が新規参加者へコールする。そして新しいウィンドウが表示されると、整った身なりの壮年の男性が現れる。

 

「あー、あー。聞こえますか?」

 

「大丈夫だ。」

 

「聞こえているぞ。」

 

「ようこそ。」

 

「こんにちは。」

 

「あー・・・・・・王だ。よろしく頼む。」

 

王将軍は少々気圧されながら挨拶する。そしてこう口を開くのだった。

 

「大丈夫なのか?私は、そちらが私を指名したと聞いたがそっちは首相ばかりじゃないか。」

 

「ええ。大丈夫。大丈夫です。」

 

「王将軍が来てくれて良かった。」

 

「歓迎するぞ。」

 

「習に来られていたらマトモな会議が出来なかった。」

 

「ははは!確かに。」

 

穏やかな空気になった会議だったが王が直ぐに締める。キッと目つきを鋭くしこう繰り出した。

 

「でだ。このディープ・ステートに呼び出された、と言うことはもう宇宙の恩恵に預かっていいということか。」

 

「そうなるな。王将軍。」

 

「だが本格的な話を始める前にもう少し準備がしたい。」

 

「ミセス中島。準備は?」

 

「今呼んでいます。」

 

今呼んでいると言った中島総理は六つ目のウインドウを表示させる。そこにはやや黒い色の雰囲気の少女。シルバディアが映っていた。

 

「はろー、王将軍。シルバディアよ。よろしく。」

 

「あ、ああ。よろしくシルバディア。王弦周だ。」

 

「で?総理?あの話はもうしたの?」

 

「まだです。シルバディアさんに、王将軍が監視されてないか確かめていただきたくて。」

 

「んーーーー・・・・・・・そうね。」

 

シルバディアがねぶるように画面を手で撫でると。王の画面でチラチラと光の粒子が現れ始める。

 

「されてるわね。こちらで排除出来るけど、する?」

 

「ではしてください。」

 

「ちょっと待て。こちらの意思は無視か?」

 

「こちらは条件に、あらゆる監視の排除と明言したはずです。それを守ってないのはそちらです。」

 

「はぁ・・・・・・わかった。やってくれ。」

 

「おっけー。」

 

そうしてシルバディアは画面に手を吸い込ませ、王将軍の画面に手を生やす。急に画面から現れた手に王将軍は驚くが手から光球が現れパリンと弾けると画面が暗転する。

 

「大丈夫だ。部屋が暗くなっただけだ。」

 

王将軍はペンライトの電源を付けて応対していた。

 

「これであらゆる監視は無くなったわ。」

 

「ははは・・・・・・粛正されそう。」

 

「大丈夫。大丈夫だ。王将軍。」

 

「貴方は不老不死の持ち帰るんですから。」

 

「どういうことだ中島総理。もう既にそれは決まってるような・・・・・・・」

 

「王将軍。貴方は、中国がASTRAに加わる一番の条件を満たしてもらいます。」

 

「なんだと・・・・・・?」

 

「我々はただのディープ・ステートではない。」

 

「シルバディアから地球の危機を防ぐ為にあるのだ。」

 

「失礼ね!それじゃ私が地球の敵みたいじゃない!!」

 

「まだ我々はレディ・シルバディアを完全に地球の味方だとは判断してない。」

 

「は、はぁ・・・・・・・?」

 

「そんな中に習院城が率いる中国が入って来られても邪魔なだけなのだよ。」

 

王将軍は背筋が凍るのを感じた自分は何をさせられるのかと。

 

「ASTRAに加わるには、習院城を排除しろ。」

 

「それが条件だ。」

 

「ちゃんと手を貸すから安心しろ。」

 

王将軍は絶句した、ここの連中は、内政干渉、そして国家転覆を当然の様に指示してきている。

 

「・・・・・・・・・私は、党に忠誠を誓っている。」

 

「・・・・・・。」

 

「(ダメか・・・・・・?)」

 

「(わからん・・・・・・)」

 

「だが、あの小物の小鬼に忠誠を誓った覚えはない。」

 

「そうか。ならば。」

 

「ああ。協力しよう。」

 

中島総理達は安堵の息を吐く。そして王将軍はシルバディアと実行の手段を詰めるのだった。

 

「不老不死の薬を使う?」

 

「そうよ。」

 

「しかし不老不死になられては排除など・・・・・・・」

 

「貴方たちね。不老不死に幻想を抱きすぎなのよ。」

 

「どういうことだ?」

 

「人類とか生物が、不老不死になんかなれるわけないじゃない。私達女神龍だって遙かにながいけど寿命が尽きる時があるのよ。」

 

「ではなぜ不老不死の薬だと?」

 

「この薬は不老不死になる形に生物を変貌させるのよ。それで不老不死を実現してるの。主に私のいた世界で宗教の教祖や聖人を永遠に信仰対象にする薬ね。」

 

「なるほど・・・・・・」

 

「この薬をそちらの習院城に飲ませ、物言わぬ肉塊にして排除する。血が流れなくて私も心が痛まない方法ってわけ。」

 

「血が流れるよりえげつないが。」

 

「そう思うわよね?これ提案したのエフレム大統領だから。私心痛まないよな?って聞かれて痛まないけど人類に恐怖はするわって答えといたから。」

 

「ははははは!そうか。宇宙の龍もそういう恐怖は感じるのだな。」

 

「当たり前じゃない。私だって生き物よ。」

 

「そうか。そうか。少しシルバディアの事が知れた。なるほど。これではあの小鬼では地球は破滅してしまうな。」

 

「そう?小物の扱いは結構手慣れてるけど。」

 

「だが君の手を煩わせるわけにはいかない。この方法で行こう。」

 

「わかった。じゃあ渡すわね。」

 

「頼む。」

 

シルバディアは青紫色の液体の入った小瓶を取り出し、念じて王将軍の元へ送る。

 

「来た。ではしっかりやってくるよ。」

 

「頼んだぞ王将軍。」

 

「期待しているぞ。」

 

「本当に任せたからな。」

 

「王将軍頼みますよ。」

 

「ああ。中国は変わる。変わってみせる。そしてこの末席に座ってみせる。」

 

「では会議はここで終わらせましょう。王将軍の検討を祈ります。」

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

中国、北京、中南海。その最奥地、最高指導者のみが入ることを許された地下密室はあらゆる監視を排除し静かな雰囲気に包まれていた。

中華人民共和国国家主席、習院城。机に置かれた小瓶を凝視していた。自分の一番の側近である王将軍。名実ともにナンバー2の彼はいとも容易くこの不老不死の薬を持ってきた。

怪しみ何を対価にしたと聞けば自分の家から博物館に貸与展示していた白磁の壺を差し出したという。

そんな物で?と訝しんだがあの宇宙の龍は歴史的価値があり、太古のエネルギーが詰まったものを求めた為にその壺を差し出したと言う。

なるほど。あの王がそれで嘘を言うはずが無いなと習は独りごちた。

 

「これさえあれば。私は永遠にこの国のトップに、世界を支配出来る。」

 

だが、王の持ってきた取り扱い説明書とやらが厄介だった。少し読めば、飲むと不老不死に適した身体に変容すると書いてあった。つまり人間を辞めると言うことだった。

この薬は細胞の終わりを無くし、無限の生命力を与えるものらしい。

だが習にはそんなもの些末なものだった。人外?どんとこい。吸血鬼だろうがフランケンシュタインだろうが構わないと。

そうして習は躊躇いなく薬を飲み干した。

 

「む、むむ・・・・・・・」

 

酒を飲んだ様な喉の熱さがあるだけで特に変化は無い。だが徐々に目が冴え渡り、筋肉のハリが増し、心臓の鼓動が強くなる。

 

「す、素晴らしい!!!これが不老不死の力!!!」

 

だが次の瞬間だった。習の歓喜の叫びは絶叫に変わった。身体のありとあらゆるものが増殖を始める。腹部から雨後のタケノコのようにいくつもの足が生え、背中から火山の噴火の様に腕が生えていく。皮膚が赤黒く爛れあちこちから肉の芽が出現する。

 

「がぁ!?あが!!!がががぁぁぁああああああ!!!!!」

 

それは新陳代謝の停止ではなく、細胞分裂の箍が外れた結果であった。制御が完全に崩壊し、狂ったように無限に増殖し続ける。最悪の悪性腫瘍だった。

 

「王・・・・・・騙した・・・・・・ぐぇ。」

 

王は騙していない。ちゃんと飲めば人間を辞めると報告していた。それを妄想で過小評価し、薬を飲み干したのは習である。この後に及んでも他責思考の習はどこまで行っても救いが無かった。

 

「ぎぃええ・・・・・・・ぷぎ・・・・・・プキキキキ・・・・・・・プキュ・・・・・・・」

 

もう声帯が肥大化した肉で押しつぶされ肉塊が擦れ合う音しか出せない。眼球は脂肪に埋め尽くされ埋没していった。かつての国家主席の面影はもうどこにも無かった。

 

「プキィ・・・・・・・プキ・・・・・・・」

 

だが、不思議な事が一つあった。脳細胞すらも異常増殖を繰り返しているのにも関わらず、意識ははっきりしているのだ。激痛と自らの肉に押しつぶされる苦しみによる恐怖がダイレクトに脳に伝わってくる。

ドクドクと脈打つ肉塊。指導者の部屋を埋め尽くし机や椅子を巻き込んで、部屋一杯まで肥大化して、増殖は止まった。

 

「ピ・・・・・・・」

 

そこへ誰かがドアを開けた。

 

「うわ、これが。不老不死の正体ですか。」

 

「そうよ王。私の世界ではこの状態で肉をそぎ落として信者に食べさせる聖者の修行っていうのがあるの。」

 

だれが来たのかはわからない。男の声と、少女の声。習はもはや意識だけはあるが記憶も感情も無いのだった。

 

「では、シルバディアさん。長居すると中島総理が心配するので。手早くお願いします。」

 

「はいはーい。早く四川料理食べたいし。」

 

「ええ。良いところをご用意してます。」

 

「はい。じゃあブス。」

 

習は急に眠くなった。だがそれは恐怖の眠気だった眠りたくないと思うほど眠くなっていく。そして意識を落とすと。静かに脈動を落ち着かせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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