転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
永田町。総理官邸。地上会議室。今日はつくばの研究所から魔石について判明したことを報告したいと通告があり準備していた。総理は新しい報告など胃がねじ切れそうな思いであり拒否したかったがそんなこと出来ないと自分を奮い立たせていたのだった。
「総理。来ました。」
「ああ・・・・・!!来ちゃった・・・・・・!!入れてちょうだい。」
閣僚達が構える中、スーツを着た人物が三人入ってくる。全員何か苦々しい顔をしており、一悶着ありそうだと総理は隠れて胃薬を飲んだ。
「おはようございます。総理。」
「おはよう巻貝教授。今日はどんな報告か聞かせてちょうだい。」
「わかりました。小賢しい挨拶は抜きにして。早速行かせて頂きます。」
巻貝教授は書類を取り出し一つ咳払いをする。そして目をカッと見開き報告するのだった。
「結論から言いますと!アメリカの報告は誇大広告と言わざるを得ません!!!」
ドン!!と場の凄みが増す音が聞こえそうな勢いで報告した巻貝教授は改めて書類を一枚捲った。
「アメリカからいただいた100個の魔石のうち、90個はお台場の管理棟、通称お台場ギルドのロッカールームの空間拡張に使われました。ですがその効果は予想を大変下回るものと言わざるを得ません。」
「続けて。」
「アメリカの報告では数個でコンテナを50倍にすると言ってました。ですが蓋を開けて見ればどうでしょう。90個も使ってやっとコンテナのおよそ2000倍。全くもって遺憾の意を表明したいです。」
「随分とすくないのね。」
「はい。杜撰な研究結果としか言いようがありません。」
教授はまた一枚書類を捲る。
「次は永久機関についてです。」
「頭が痛いのよねそれ・・・・・・・」
「総理、我々からしたらもっと頭の痛い結果になりましたぞ。」
「ええ・・・・・・?いやだ・・・・・・」
「まず魔石の効力の永久的なエネルギー。これは真実でした。」
「そう・・・・・・」
「ですがその出力が残念です。スマホを一台、バッテリーを永久に減らない様にするエネルギー量しかありません。」
「そ、そうなの!?」
「アメリカの報告ではシート状に加工し、スマホに貼って無限のバッテリーにしたと書いてありました。これは真実でしょう。ですがその後のシートを使ってEV車を無限のバッテリーにしたというもの。これは嘘であると断言します。」
「嘘でしょ・・・・・・」
「はい嘘です。何故なら魔石は加工してしまうと同調性、連結性、共鳴性を失い何枚同じシートを並べても一枚の効果しか発揮しません。
複数混ぜて加工してもそれは一枚分になるだけです。なのでEV車に貼ってもスマホ一台分のバッテリー出力しか無く、動かす事は到底不可能であると結論づけます。」
「そうなのね。」
「ちなみにですが、加工せず石のまま使って原発のタービンを動かそうとすると3000万個必要だという事がわかっています。」
「なんかあんまり夢のエネルギーじゃ無くなってきたわね。」
「永久であるのは夢かもしれませんがあまりにも弱すぎます。」
「そうなのね・・・・・・・」
「遮断力場の報告もすごいと思いましたが1個で展開できるのは親指の先だけの大きさの力場です。警察のコンバットシールドほど展開したいなら体中に魔石を巻き付けて動けなくなるほどの量を持たないといけません。」
「あーなんか胃が安らいできた。」
「よって我々は魔石の利用方法は極限定的であること結論とします。シルバディアさん・・・・・・でしたっけ?彼女の報告では時代が千年進むとありましたが50年が関の山ですね。」
「まぁでもこれは一番低いレアリティと大きさのものだから、もっと大きなものとレアリティの高いものが出たら貴方たちも楽しめると思うわ。貴方たちが楽しむと私の胃が痛いけど。」
「はははは・・・・・確かに。平和が一番ですな。」
『じゃあ教えてあげる』
「!?」
「な、なんだ?」
総理の後ろに光の粒子と共にシルバディアが現れ総理が悲鳴をあげる。
「ぎゃっ!?!?!」
「ちょっと総理。面白そうな報告してるから遊びにきたのにぎゃはないんじゃないの。」
「し、失礼しました・・・・・・」
「つくばの教授さん、おはよう。シルバディアよ。」
「初めましてシルバディアさん。巻貝です。」
シルバディアが適当な椅子に腰掛けポケットからポップキャンデーを取り出すと総理の口に突っ込む。自分も頬張り巻貝の言葉に付け加えるのだった。
「魔石の効能について知りたがってたわよね。ちょっとだけ教えてあげるわ。」
「おお・・・・・・宇宙の覇者から直々に!?わくわくしますなぁ!!」
「私はまた胃が痛いわ・・・・・」
「細かいのは自分で調べた方が楽しいと思うからいわないけど。まず極大魔石のレア。これは惑星をまるごと宇宙船にしてFTL航法を出来るエンジンのコアになるわ。」
「スケールがでかすぎてわからん・・・・・・」
「同じく・・・・・・」
「じゃあ極大魔石のアンコモン。これは太陽系全域を空間サーチするレーダーのコア部品に出来るのよ。」
「うーん・・・・・・?」
「まだでかいです。」
「それなら極大魔石のコモン。地球の寿命を延ばす、地殻コア浸透惑星活性剤の原料になるの。」
「とりあえず極大の魔石になると今の人類には到底早すぎることができるのですな。」
「絶対手に入れたくない・・・・・」
「ちなみにレジェンドレアだとどうなるので?」
「私の力を借りずに惑星を作る事が出来るわ。」
「素晴らしい・・・・・・」
「素晴らしくない!!!」
「あはは・・・・・・まぁでも極大魔石がドロップするのは150階層より下のボスモンスターから極低確率ドロップだから早々手に入れられるものじゃないわね。」
「え?確かお台場が100階層までって・・・・・・」
「そうね。だからお台場ダンジョンが予想外の成長を見せない限り極大魔石を手に入れることは不可能よ。」
「そうなのですか・・・・・・」
「ほっ・・・・・・」
「どう?魔石の効能は。」
「極大でそれほどならもっと小さい大きさなら少しだけ効能が想像出来そうです。」
「果たしてそうかしら?魔石はすごいわよ〜」
「では楽しみにしておきます。」
一通り笑い、総理が苦しんだあと、シルバディアは立ち上がり、翻ってにこりと微笑んだ。
「じゃ、後は総理にお知らせ。」
「えっ?」
「ダンジョンの魔石、2階層の低レア、極小で満足されてるから。3階層に仕向けるよう国民を煽ってね。」
「えええええ?!?!?」
「国民に強くなって貰わないと困るのよ。ダンジョンのもっと深いとこ潜ってエーテルを循環させてもらわないと。じゃないと地球が死ぬわよ?」
「ぐ、ぐぅ、ぐぐぐぅ。」
「お願いね。総理。」
「わかりましたぁ・・・・・・・」
「とりあえず坂下に頼んで配信して3階層の詳細情報を出すわ。みんなよくわかんないから行かないんだろうし。」
「あまり坂下さんを困らせてはダメですよ・・・・・・」
「・・・・・・・あのね総理。」
「・・・・・・え?なに?」
「坂下なんだけど。あの人、私が行くと腰砕けになってヘロヘロになるほど喜んでくれるの。ちょっと怖いわ。」
「ああ・・・・・・」
総理は事前の調査で見た坂下長官の情報を思い出す。
「あの人は、ちょっとシルバディアさんが好きすぎてしまってるんです。許してあげてくれませんか。」
「そうなの・・・・・・・?まぁ私に害が無ければいいけど。触ってきたら月面に飛ばすから。」
「許して・・・・・・」
「冗談よ。」
シルバディアはひとつあくびをして総理を一蹴する。
「じゃ、私帰るわね。教授さんも解析頑張ってね。」
「ええ。ありがとうございます。」
「シルバディアさん。ダンジョンの事は坂下長官に全て直通にしてください。」
「了解。じゃあね。」
シュン!と光の粒子をまき散らして消えるシルバディア。それを見た総理と教授は大きくため息を吐くのだった。
「びっくりしましたね・・・・・・」
「そうね・・・・・まぁでも教授。シルバディアさんのお墨付きが出たんで。私の胃はどうでもいいんでどんどんやってください。」
「総理お体は大事にしてくださいね。」
「私が総理になって大事に出来たことはないわ。」
「ひぇ・・・・・・・」
ダンジョン時代は少しずつうねりに飲まれていく、それはいつか大波になり、船を飲み込むか、街を飲み込むかは、まだ誰にもわからない。