転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
ダンジョン庁。シルバディア専用ダンジョン管理室。
「もうできたの?」
「はい。」
先日意見を聞いて、準備させた放課後ダンジョン体験会。もう準備ができたという。限定三百組の親子をダンジョンに招待し、ハイティーンの探索者を増やすプログラムだ。
もう三百組を公募する段階になったという。
「早仕事は碌な事にならないっていうけど?」
「大丈夫です。早仕事はしてません。結果的に早かっただけです。」
坂下はどや顔でそんなことを言うが、まぁ信じてみるかとシルバディアは実行のサインをした。
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そうして集まった三百組の親子。ダンジョン管理棟の前の広場に集結してもらい。係員が点呼を取っている。
「本当に来たわ。」
「やはり興味がある子は全国にいたんですよ。親の許諾無しが足枷だったのではないかと。」
「悪法だったわね。」
係員が点呼確認しましたと報告したのでシルバディアは広場のステージに登壇する。
「皆さん。初めまして。全国からようこそお越し下しました。ダンジョン管理人のシルバディアです。」
シルバディアが登壇したら集まったハイティーンの子達からかわいー!きゃー!等の黄色い歓声があがる。それに手を振りながら続けた。
「皆さんはこのお台場ダンジョン、『カノン・ハーバー』にて、1階層と2階層を体験していただきます。
ダンジョン内はパスワード不要のフリーWi-Fiが飛んでいますので、ご自由に写真などをSNSに投稿してください。
その際ハッシュタグ、放課後ダンジョン体験会を忘れずに。」
ざわざわとざわつく参加者を眺めて一つ咳払いをしたシルバディアはさらに続ける。
「現在ダンジョンの中は限定セーフティモードになっています。極小のあった死の危険を完全に取り払い、安全にまで引き上げています。ですが!!」
シルバディアは厳しい顔で付け加える。
「ベテラン探索者の案内人を振り切ってフィールドに出て迷子になると、72時間経ってダンジョンから強制排出されるまで出られません。十分お気を付けください。ダンジョン内でサバイバルはしたくないでしょう?」
参加者を見渡し、頷く参加者を確認して大丈夫だなとごちる。そしてまだ注意事項を続ける。
「体験会の内容はフィールド散歩と魔物、モンスターの撃破体験です。撃破してドロップしたものは持ち帰っていただいてかまいません。魔石がドロップした場合は買い取り所で買い取りをさせていただきます。」
これには参加者から歓声が上がった。稼ぐ体験をさせようと言ったのは坂下だが流石に俗物的過ぎやしないかと思った。
「フィールド散歩は広大で壮大な砂漠フィールドを散歩しエモーショナルオブジェクトで撮影会を行います。その後2階層に降りてターゲティング機能、つまりこちらを狙って襲ってくる機能を廃した魔物を撃破していただきます。廃したといいましても攻撃をして一度で仕留めきれないと襲ってきますのでご注意を。」
参加者の中では襲ってくると言う文言に不安な顔をした者が何人かいたが殆どの参加者が安全な戦闘を行える事に興奮しているようだった。
「この体験会は、将来的に皆さんにエクスプローラー免許センターにて免許取得をしてもらう為の体験会です。免許センターでしっかり講習、訓練、試験を受けてもらえば3階層での活動も死の危険を下げて行えます。」
参加者が聞く態勢に入ったのでシルバディアは尚も続ける。
「ダンジョンは、私が地球の寿命を縮めない為に作った延命装置です。延命の協力の報酬に富を与えているに過ぎません。
ですが、ダンジョンという未知を楽しんで欲しくもあります。死の危険を完全に廃するのは最上層の1、2階層が限界です。
それでも、若い力は地球の延命に大きく寄与します。なのでダンジョンを深くまで攻略し、是非協力して欲しい。よろしくお願い致します。」
締めたら参加者から大きな拍手が起こり、とりあえず挨拶は出来たなとため息を吐くのだった。
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放課後ダンジョン体験会が始まりAグループ50人がダンジョンに突入した。大阪の高校から来た佐藤修司は母親恵美子とともにダンジョンの1階層に突入し、その風景に目を見張った。
「すごい!!!地平線の先まで砂漠!!!」
「なんで母さんの方が興奮してるんだよ。」
アウトドアウェアに身を包み、やる気満々に張り切った母親と動きやすい普通の服の息子。
「写真撮っちゃお!!!ママ友に自慢するんや!!」
「まぁ勝手にしてよ。」
それより修司は案内人の装備に目が奪われっぱなしだった。顔の出ているフルプレートアーマー。そして巨大なランスとタワーシールド。聞けば今現在最下層である7階層で採れたものらしい。
「すっげぇ〜・・・・・・」
「ほら行くで修司!!砂漠なのに全然暑くないんやな〜」
「母さん。置いてってどうするんだよ。俺たちの体験会なんだよ。」
「ママが免許取ってもええかもしれんね。」
「ええ!?」
砂漠の入り口の高台で、そんなやりとりをして。移動すると巨大な岩まで来たら案内人が説明するのだった。
「こちらエモーショナルオブジェクトです。遠くからも見えるので合流の目印にしたりしてるんですよ。」
「はえ〜」
「すごいで修司!!これ流れ星の形しとるで!!」
「そうなの?」
バシバシと写真を撮りSNSに上げていく恵美子。それを尻目に簡単に写真に収め、なんとか案内人が戦ってるとこを収められないかな〜と考えてる修司はふいに横をみると三つの影が近づいているのを見つける。
「あ、案内人さん!!!アレ・・・・・・!!!」
「え、ああ。あれはサンドゴブリンだね。」
三つの影は子供ほどの体躯の棍棒を持ったモンスターで、それがこちらに歩いてくる。参加者から悲鳴があがり案内人が一応タワーシールドを構えるが。サンドゴブリンは修司達の隙間を縫うように歩いて通り過ぎていくのであった。
「この通り俺たちのことは狙わないんで安心ですよ。1階層なら敵のLPは1なので上手くいけばげんこつで倒せます。」
案内人が戦うところが見られなかったのは残念だが本物のモンスターを見て心臓がバクバクと高鳴り、2階層の魔物撃破体験はどうなるのだろうと感じる修司なのであった。
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青森からやってきた16歳の少女。芦辺暦は興奮しっぱなしだった。あまり身体能力には自信がある方ではないがファンタジーの世界を実際に体験出来ると聞き、学校から配られた体験会の抽選に申し込み、見事当選した。そして父重治郎と体験会に参加したんだが。
「お、お父さん。」
「わかってる。わかってるぞ。」
「で、でも。」
「落ち着け、案内人さんが武器を抜いてないって事は、大丈夫なんだ。」
今、暦は赤い肌のコウモリの羽を持って飛んでいる悪魔のようなモンスターに真正面から見つめられている。
「え、え。」
「・・・・・・・。」
その次の瞬間だった。巨大なハンマーが振り下ろされ赤い悪魔はぺしゃんこになった。女性の案内人さんがやってくれたらしい。
「大丈夫?」
「は、はい。」
「あはは!ターゲティングされないけどモンスターから見えてないわけじゃないんだ!」
「そ、そうなんですか。」
びっくりして少し怖かったけど、とてつもなく濃いファンタジーの気配を感じられて今のは割と楽しくてドキドキした。
「じゃあ!みんな!1階層はもうちょっと巡ろうか!!」
案内人の指示に従いまた歩き出す。そして見回すだけで結構1階層はモンスターがいるんだと認識する。砂色のゴブリンや芋虫、さっきの悪魔とか。結構いる。
「最初あたし達自衛隊が周回するときずーっと1階層回らされたんだよ。アイテムボックスも無かったからしんどかったぁ。」
暦達の案内人は結構おしゃべりでいろんなことを教えてくれた。暦はそれも楽しめていた。
「すごい・・・・・・本で読んだ世界そのままだ・・・・・・!!」
「暦、どうだい?」
「うん。すごい楽しい・・・・・・!!」
「そうか!それは良かった。」
興奮しっぱなしで砂漠をあるく暦。それに興奮しているのは暦だけではなく、他の参加者やその親もだった。
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2階層。魔物撃破体験会。それは結構な興奮度合いだった。親が。
「わ、私にもやらせてくれ!!!」
「俺も!!!」
「私も!!」
本来なら魔物撃破体験は子供たちだけの体験の予定だった。だが案内人が一人の親にロングソードを渡し、体験させたことで空気は変わった。
「ちょっと母さん!!!恥ずかしいからやめてよ!!!」
「お願いや案内人さん!もう一回!やらせてくれへんか!?頼むわ〜!」
「すみません、時間はあるんですが一人一回子供達だけの予定でしたので。」
「ああ〜!せやな〜!!無理か〜!」
「母さん!!」
「修司!!ママも探索者なるで!!!」
「嘘でしょ・・・・・・」
「強くなれば命の危険も大丈夫になるし、修司の側にもおれるやん!!親子探索者って多いんやろ?」
「知らへんよそんなん!!ええかげんにせぇ!!」
「パパにそうだんせなあかんな!!」
「もうかんにんして・・・・・」
一方芦辺暦の撃破体験。
「ファイア!アロー!!」
暦は魔法での撃破体験を選んだ。本来なら魔法は本人のスキルで管理するが、体験会用に用意されたファイアアロー単発が武具スキルとして搭載されたスタッフは誰でもファイアアローを使えていた。
「お!君すごいね!!」
「ふぅ。」
「レベル1がサンドゴブリンを倒すには三発から四発はファイアアローを使うんだけど。一撃はすごいよ。さっき見たステータスにあった。マナブラストって初めて見る先天スキルだったけど魔法の底上げのスキルみたいだね。」
「そうなんですか?」
「うん!!!君が魔法職になればパーティで引く手数多だよ!」
「えへへ。」
案内人がドロップ品の魔石を拾い暦に手渡す。
「はい!これ君のドロップね。多分コモンの魔石だから1万円くらいで買い取りだよ。」
「わぁ・・・・・・!」
魔法を使うという特大のファンタジーを体験出来た上1万円も手に入る。暦はダンジョンの虜だった。もっと魔法をつかってみたい。
「お父さん!!!見てみて!魔石!」
「ああ!見てた。かっこよかったぞ、暦。」
「これで美味しい物食べて帰ろうね。」
「そうだな。1万円あれば・・・・・・お好み焼きを結構食えるな。」
「えへへ・・・・・・・」
暦はしっかりと魔石を握りしめ。他の参加者の撃破の瞬間を眺めるのであった。
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ダンジョン庁。シルバディア専用ダンジョン管理室。横でラップトップを叩く険しい顔の坂下を横目にシルバディアが体験会のエネルギーの決算を見る。
「あーーーーーー坂下・・・・・・・」
「はい!」
「体験会のことなんだけど・・・・・・・・」
「ああ・・・・・結構好評でしたね。免許センターに行くという参加者結構いました。」
「そうね。それでね?」
シルバディアが空間ディスプレイを坂下に見せる。だが坂下は異界の言語で書かれているので困惑するだけだった。
「あ、ごめん。これね。」
「あ、はぁ・・・・・・エネルギー収集経過収支?」
「コレね・・・・・・・もうハイティーン探索者増やさなくていいくらい集まったわ。」
「・・・・・は?」
「あの三百人の体験会で240%の収支があってハイティーンの探索者無理に集めなくてよくなったのよ。」
「ええ・・・・・・・」
「驚きだわ。あの歳の子供ってとんでもないエネルギーもってるのね。そこそこ、いや、かなり驚いたわ。」
「じゃあもうやらないですか・・・・・・?」
「いえやりましょう。来月から法改正で親の許諾必須になるし、親の許諾を持ってどうどうと探索者になってもらえば高エネルギー回収が出来てエーテル循環にすごく助かる。
そっちの方が夢があるわ。でも死亡者を出すと困るから未成年探索者誘導熟練同行者制度を作って。」
「未成年者誘導熟練同行者制度?」
「つまるところ未成年で未熟な探索者はベテラン探索者のパーティで教導を受けられる制度よ。双方に旨味があるようにするのよ。」
「承知しました。」
「草案はもう送ったから詰めておいて。」
「はい!!」
ダンジョンは進化していく。そして法制度も進化していく。じゃあ人は?進化出来ているか?それがこの後試されるのだった。