転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
ある日。いつものようにダンジョン庁でダンジョンの管理の仕事をしていたシルバディアは、自分の監視網に小さな空間の歪みを感じ取った。最初は微少な空間の歪みなど放置していても大丈夫。と、思ったが。偽龍の件があるので見に行くことにした。
「ここね。」
そこは東京湾の真上。本当に、本当に小さな穴が空間に空いている。
「なにこれ。まぁこの程度の時空の歪みくらいどこでもあるか。」
そう思って帰ろうとした時だった。いつの間にか背後にアイメイディアスがいて、シルバディアはビクッと身体を震わせる。
「ママ・・・・・・びっくりした。どうしたの?」
「んーーー・・・・・・いや、ちょっと。」
アイメイディアスは空間の歪みの穴の周りをぐるぐる回って訝しむ。
「気のせいか・・・・・・?いや、でも、これは・・・・・・・」
「何か気になることがあるの?」
「ん。ちょっとね。この歪み、というか、穴の開け方、ザラとエメがよくやってたやり方なんだ。ほんのミリ開けて様子を見てちょいちょい拡張しながら大丈夫なら一気に開ける。そういうの。」
「でも穴の向こうににはなんの気配もしないわよ。ザラとエメって誰。」
「バルのお姉ちゃんだよ。行方不明の。」
「ああ。銀河大直列に巻き込まれたって言う。やっぱりそっちの宇宙も三体女神龍がいたのね。」
「そうだぞー。どれどれ。おおーい誰かいるかー」
アイメイディアスは時空の歪みの穴に話しかけるが反応は無い
「ザラとエメじゃない・・・・・・か・・・・・・そんな上手いことないよなー」
「とりあえず私は総理に報告するわね。ママは調べて。」
「おっけ。」
▽▽▽
「てなわけ総理。少し見張らなきゃならないの。日本は一応自衛隊に警戒態勢敷いてひっそり東京湾に展開させて。」
「んーーー・・・・・・・」
「総理?大丈夫よ。国民にはバラさないで。まだ脅威かどうかすらもわからないから。大丈夫だから。」
「これって・・・・・・」
「単なる時空の乱れなんて宇宙ではよくあるの。興奮して大騒ぎするほどじゃないってば。」
「やっぱり・・・・・・」
「そう。そう。それでお願い。よろしくね総理。」
シルバディアは電話を切ってアイメイディアスに振り返る。するとアイメイディアスは空間の穴に手を突っ込みなにやら確かめていた。
「どう?ママ。なんかわかった?」
「うーん。やっぱりザラとエメな気がする。」
「そうなの?私ザラとエメは知らないけど・・・・・・」
「ザラとエメはまだ1000万歳くらいだから。寂しがってるだろうし。なにより次元空間のあれこれは宇宙が終わってから勉強するものだから。シルもそこらへんあんま強くないでしょ?」
「まぁ・・・・・・ね。」
「おそらく必死で繋いだんだと思う。何をきっかけにしたかはわからないけれど。」
「ねぇ。そのザラとエメがいたのってなんて宇宙?」
「確かクーレリウス宇宙・・・・・・・のはず。」
「あーーーーー・・・・・・なるほど。バルを基点にしてきたのか。」
「まぁバルのお姉ちゃんだしね。でもそれだけで特定するのは無理・・・・・・・どうやって。」
「いやもうそこら辺は姉妹の絆でいいんじゃない。」
「シルが諦めた・・・・・・じゃあそういうことで。ならこの穴から助け出してあげないとね。」
そう言ってアイメイディアスはまた空間の穴に手を突っ込む。もぞもぞと空中で蠢くのは若干絵面が悪いが仕方が無い。
「ママ。私、総理に直接報告してくるからよろしく。」
「おっけー。」
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「なるほど、娘さんを助け出す為。」
「そうなの。ママはずっと出張ってて。」
「ならば我々も協力せざるを得ません。母親ならば、子供の安否は気になるもの。私も一人の母親です。アイメイディアスさんになんでも協力すると伝えてください。」
「わかったわ。」
そこでシルバディアに念話が入る。
「シル。掴んだ。手伝って。」
「わかった。総理が何でも協力するって。」
「そーりが?じゃあ何か、引っ張るの貸して欲しい。」
「わかった。伝える。」
シルバディアは視線を中島総理に戻しアイメイディアスの意思を伝える。
「総理、ママが空間で何か掴んだらしいの。多分邪神とか、次元生物の類いでは無いわ。何か引っ張るのを貸して欲しいって。」
「わかりました。浜中君。護衛艦、今何隻動かせる。」
「もがみ、のしろ、みくま、やはぎ、いずもならすぐ動かせます。」
「ウインチ連結を急がせて。女神龍牽引作戦を開始します。」
「承知しました。すぐに。」
「ありがとう総理、私現場に行くわね。」
「ええ、現場指揮は両津幹彦大佐に指揮をとらせます。後は彼に。」
「わかったわ。」
シルバディアは会議室を飛び出し、総理官邸の廊下の窓から飛び出していく。中島総理はもう女神龍が増える事に関しては胃も痛まないほど慣れてしまっていた。
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しばらくして。東京湾沖に護衛艦が集結し、アイメイディアスにウインチを連結する。シルバディアもアイメイディアスに取り付き引っ張る準備をしている。
「ごめーん!!!あーしこの姿だと思ってるより馬力でないの!!!助かるーーーー!!!」
「ママ!!!いいから!!!!!早く準備して!!!」
「おっけー!!!じゃあ両津さん!!!五つ数えたらエンジン全開で!!!」
『了解。五つ数え。全速全開。』
「ママ中の様子は?」
「すごい嵐、時空の節目に捕まってる二人を見つけたの。」
「早く出してあげないと永遠に時空の狭間を彷徨う事になっちゃうわね。」
「そう!!!早く助けないと!!!」
「わかってるわよ。」
『ぜろ。全速全開。』
70000馬力が4隻、112000馬力が1隻で全力で引っ張る。時空の穴がピリピリと衝撃波を発して時空の裂け目になっていく。シルバディアは時空断層の発生を全力で抑えるために力の80%を使い太陽系と天の川銀河を抑えていた。
「ふぐぬぬぬぬぬぬ!!!!!」
「あああああああっく!!!!」
『艦長!!!エンジンが赤熱しています!!!』
『構うな!!!親子の感動的な再会だ・・・・・・我々はその全力を投入する!!!出力機のリミッター解除!!!壊れたらエンジンは直せばいい!!!』
『了解!!!』
ギリギリとウインチが悲鳴を上げ始めたころ。アイメイディアスの腕の先が見えてくる。そこには右手と左手に小さな子供の手が握られていた。
『艦長!!!子供の手が見えます!!!』
『もう少しだ!!!エンジンを破壊しても良い!!!リミッター出力全解除!!!500%でエンジンを回せ!!!』
『了解ぃ!!!』
護衛艦がまさに咆哮し、全速力を振り切るほどのパワーを見せる。そして遂に、アイメイディアスが二人の子供時空の穴から引きずり出した。
『艦長!!!子供を二人確認!!!作戦成功です!!!』
『よし!!!衝突を避けろ!!!全艦、おもーかーじ!!!』
『おもーかーじ!!!』
『エンジンを冷やせ!!!』
『爆発するぞー!!!』
護衛艦がてんやわんやになっている状況でアイメイディアスは顔面蒼白だった。助け出した筈の自分の子供達は真っ白な顔色で微動だにしないのである。
「ザラ・・・・・・?エメ・・・・・・?ママだよ・・・・・・?しっかりして・・・・・・・?目を開けて・・・・・・・?目を開けてよぉ!!!!!」
ザラとエメは力なく腕を垂らすだけで全く動かない。近寄ったシルバディアも目を背けた。
「ママ・・・・・・ザラとエメは・・・・・・・」
「そんなことない!!!!!そんなことないったら!!!!!シル!!!!!火を分けて!!!!!!」
護衛艦のヘリポートに着地し、号泣するアイメイディアスと力なく横たわる子供達を見た自衛隊員は最悪を察した。シルバディアは無駄だとわかってはいるがザラとエメの口に太陽の様な粒子を含ませている。
「ザラ!!!エメ!!!目を開けて!!!ママ助けたんだよ!!!!助けに来たんだよ!!!目を、開けてよぉ!!!!!」
「ママ!!!!!」
シルバディアは涙を堪えながらアイメイディアスに続けた。
「ザラと、エメは、間に合わなかったの・・・・・・ダメだったのよ・・・・・・・ダメだったの・・・・・・・」
「うっ・・・・・・ぐっ・・・・・・いやだ・・・・・・いやだああああああああああああああああ!!!!!!!!」
神の慟哭は世界を越え、銀河に響き渡った。助けられなかった我が子は若く、小さかった。
あれ?これコメディでは?