転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜 作:電動ガン
「みのり。」
ある日のシルバディア宅。今日はシルバディアの勤務形態が明確化したため休暇が与えられた。プラモを作るのに飽きたのでリビングでぼんやりお茶を飲んでいたがみのりにとある物を差し出していた。
「みのりタバコ吸うわよね。コレ試してみて。」
「なんですかこれ。」
「結晶の枝っていうの。私の元いた世界でのタバコの葉を燃やすタバコから更に進化したタバコね。」
「へぇ〜。」
「人体への依存度ゼロ。有害物質ゼロ。だけど味、脳への擬似的な快楽物質の供給出来る完全な無害なタバコなの。」
「へーおもしろいですね。問題は完全にないんですか?」
「問題は値段よ。コレ一本で日本円で1300円くらいするの。」
「あー気軽には吸えませんね。」
「でも私のいた世界では気軽に吸えたのよ。物価が安いし、給料は高いから。」
「わ〜良い世界。」
「かなり豊かよ。戦争なんてとうの昔に放棄して大陸というか惑星統一したし。」
「おお〜〜!!」
「じゃなくて結晶の枝よ。とりあえず咥えて。」
「こうでふか。」
「逆よ。根元を咥えるの。」
「こう?」
「そう。そして最初は思いっきり吸う!!」
「すぅーーーーー!!!」
結晶の枝の先に淡い光が灯りみのりは少し驚く。
「これで火が付いたから。あとは地球のタバコみたいに吸うだけ。」
「へぇ〜〜」
ぷかぷかと結晶の枝を吸ってキラキラとした粒子を吐き出すみのり。結晶の枝は少しずつ短くなっていく。
「おお〜結構しっかりとしたタバコ味。でもニコチン臭さもタール臭さもある。ほんとにタバコの成分入ってないんですか?」
「入ってないわ。味と雰囲気だけ。」
「ふーん。美味しい・・・・・これなら禁煙出来そう。」
「やってみる?今日の晩御飯生春巻きにしてくれるなら一箱渡すわよ。」
「買った!」
「譲った!」
みのりに結晶の枝の入った木箱を渡す。みのりは嬉々として2本目を吸い出すがひとつ、注意事項を忘れていたとシルバディアはみのりに告げた。
「みのり、ひとつ注意事項があるの。」
「なんですか?」
「結晶の枝は胃酸に触れると水になるの。だから連続で吸うとお腹がチャプチャプになっちゃうから。それだけ気をつけて。」
「はーい。」
みのりは2本目を吸い終わると木箱を自分の部屋に持って行ってしまう。メグメレルでも結晶の枝の吸い過ぎで道端で水を吐く人がいて問題になっていた。
「まぁいいか。」
みのりなら節度を持って吸うだろうという信頼はあったのでとりあえず無視するのだった。
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ある日のバルガンディア。
「天谷!!今日は駅の向こうの英天堂行くっす!!!」
「はいはーい。」
漫画を集めに集め、部屋の本棚から自分のアイテムボックスに詰め始めていた。たまに本棚の中身を入れ替えているらしい。
「ふんふん。ジャンプ系とサンデー系の新刊の発売日の筈なんすけど。売り切れじゃないと良いっすね。」
「大丈夫だよバルちゃん。漫画はそんなに売り切れないから。」
「でもこないだブルーロックの新刊売り切れてたっす。油断出来無いっす。」
「ああー・・・・・・・」
バルガンディアはスマホを持っていないためネット通販での漫画の予約が出来ない。不便だがバルガンディアは本屋で品定めしながら買うのが好きなため問題にはなってなかった。
「着いたっす!!」
「よし。じゃあ約束は〜」
「勝手に離れない!」
「もう一つは〜?」
「自分の判断で買わない!」
「最後は〜?」
「お小遣い全部使わない!」
「よし!じゃあいこ〜!」
「っす!!っす!!」
店内に入り漫画コーナーへ。その小さな身体でいろんな漫画を物色し、選んでいく。
「あっこれ。新刊出てたんすね。でもこれ買うとロボ子の新刊買えなくなるっす。」
「じゃあ今日はこっち我慢する?」
「ううーーーーーーん・・・・・・今日はロボ子我慢するっす!こっち買うっす。」
「はーい。じゃあ今日はこの三冊だけね〜」
「はーいっす。」
レジに持って行きお会計をする。袋に詰めてもらい外に出た瞬間バルガンディアは何かを察知した。
「・・・・・・?」
「どうしたのバルちゃん。」
「いや・・・・・・なんか・・・・・・よくわかんないっす。」
バルガンディアは若く、経験的にも幼い。だがクーレリウス宇宙から飛び出し、次元空間を渡って来た経験から、次元空間の機微には敏感だった。
「帰るっすよ天谷!!家帰って早速読むっす!!」
「はいはい。じゃあ帰ろうね〜」
「・・・・・・・?」
バルガンディアに何か異常に気付けというのは酷な話であった。だが、一番最初に気付いたのは不幸にもバルガンディアなのであった。
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「あーーーー・・・・・・む・・・・・・・」
エルーカディアは炬燵に入り、ゲームをしながらアイスを食べるという背徳的で、堕落しきった生活を享受していた。
基本的に女神龍が日常生活を送るとなると、ほとんどをお世話してもらわないと出来ない。
メグメレルでもそのような生活を送っていたので地球に来てもそういう生活になるのは自明の理だった。
「あむ・・・・・・むふーーーーー・・・・・・・」
みのりに口の周りを拭いて貰いながらゲームに興じ、ホットミルクを飲む。エルーカディアはこの生活に満足していた。
美味しいおやつがあり、楽しいゲームがあり、面白いアニメがある。メグメレルも地球より発展した世界ではあったが地球のような文化と娯楽の発展はしなかった。
あるとしたらスポーツだけ。メグメレルにいた頃はそれで良かったが今となっては絶対に手放せない。
「みのりー・・・・・・・お風呂入る・・・・・・」
「はーい。もう沸いてますよー」
そしてエルーカディアは特にお風呂を好んでいた。ドラゴンの身体でも、人間体の身体でも、汚れという物には無縁ではあったが、お湯で髪を洗い、湯につかるというのは極上の極楽であった。
みのりと一緒に入れば全部洗ってくれるし。
「ふぃーーー・・・・・・・」
「エルさん髪の毛洗いますよー」
「ういー・・・・・・・」
黄金のゆるふわウェーブの長い髪を洗って貰い。ゆっくりと湯に浸かる。極楽極楽と和んでいたが、急に何かを察知する。
「エルさん?どうしたんですか?」
「・・・・・・・?」
「エルさん?」
湯船から立ち上がり気配を探る。次元空間の、遙か遠くに何かいる。まだ詳細に察知出来ない距離に、何か来ている。巨大で、強大な何かが。
「・・・・・・。」
「エルさん・・・・・・・?」
エルはもともと敏感な女神龍だ。僅かな機微に鋭く、決して見逃さない。それは奇跡を与えるのに必要な能力だった。
「シルが・・・・・・なんとかするか・・・・・・」
「・・・・・・・?」
「みのり・・・・・・背中流して・・・・・・」
「あ、はーい。」
巨大で強大な何かは、危険では無いことはわかる。地球を通り過ぎるかもしれないし。多分女神龍だろうと思った。というかそれくらいしか思い当たらなかった。
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シルバディアはダンジョン管理室で・・・・・・なんてことはなかった。ダンジョン管理は分身に完全に任せ、本体は自由の身となり、何をしていたかというと。
「これで28個目・・・・・・コレで十分かしら。」
シルバディアもバルガンディア、エルーカディアの感じ取った異常を感じていた。そしてその異常が現れる場所を逆算して特定し、自分が一番最初に地球に降り立った富士演習場に時空の出口が出現しているのを確認。トラップを仕掛け、迎え撃とうとしていたのだった。
「来るのは恐らく女神龍、そしてそいつは復讐フェロモンに感化されている可能性は非常に高い。女神龍同士が激突したら地球は保たない。」
シルバディアの設置しているトラップ。それは月面転移トラップであった。月面転移で地球の被害が全部防げるわけではないが。ある程度は防げるし、ブレスも地球に向けなければ吐ける。
「エルを最後の切り札にして残し、バルをアルのところへ逃がす。ちょっと私が生きていられるかわからないけど・・・・・・・やるしかない。」
ゴツンと金色の箱がたの転移ボックスを配置し、汗を拭う。
「さて、準備は整った。来るなら来なさい。」
シルバディアの決死の覚悟は、報われるのだろうか。こういうときアイメイディアスは放置なのだ。増援として期待できない。まぁ女神龍同士で本気の殺し合いになれば出てくるだろうが・・・・・・小競り合い程度では出てこないアイメイディアスだった。