白翼の機械人形になった転生者は海賊(人助け)をしながら、世界を見守る。   作:キング・クリムゾン!!

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続きです。ゆっくりしていってね。 


第十五話:『激闘!白き死神レオン対仏のセンゴク&拳骨のガープ、空から降ってくる謎の影』

三大将の防壁を強引にこじ開け、氷原と化した湾内が白ひげ海賊団の怒涛の進軍で埋め尽くされる中、レオン・ユイは四枚の純白の羽を大きく羽ばたかせ、一人オリス広場の上空を音速で飛翔していた。

 

目指すは、エースが囚われている処刑台の最上段。

そこには、全軍の指揮を執る海軍元帥センゴク、 shadow のように佇む「海軍の英雄」中将モンキー・D・ガープが並び立っていた。

 

ドガァァァァン!!!

 

凄まじい着地衝撃と共に、レオンは処刑台の直前、広場の特等席へと降り立つ。二挺の重厚なツインバスターライフルを携え、その冷徹な瞳で海軍の二大巨頭を正面から見据えた。

 

「――センゴク、ガープ。お前たち二人の排除、あるいは無力化が、エース救出への最短ルートだ。そこを退け」

 

「ぬぅ……お前は……!」

金色の仏のオーラを微かに纏い始めたセンゴクが、レオンの姿を見てその鋭い眼光を見開いた。

 

「おいおい、冗談だろ……」

ガープが拳を握り締め、険しい表情のまま絶句する。

 

二人が驚愕したのは、レオンが放つ圧倒的な熱量だけではない。今から二十数年前、海賊王ゴール・D・ロジャーと幾度となく死闘を繰り広げたあの時代――ロジャーの船のデッキで冷淡に料理を創り、時に恐るべき火力を放っていた「白き翼の少年」の姿と、髪型一つ、1ミリの肉体の老いすらなく完全に当時のままの姿で目の前に立っているという不条理に、老兵二人の背筋が凍りついたのだ。

 

「二十年以上前と、何一つ変わっとらん……! ロジャーの船の『死神』レオン・ユイ……! お前は本当に、時間を超越した化け物なのか……!?」

センゴクが怒号のような声を張り上げる。

 

「フン……。変わらないのではない。俺の構造(ウイングゼロフレーム)は、時間の経過による劣化(老い)というシステムエラーを起こさないだけだ。――行くぞ」

 

「ナメるなァ、小童がァ!!!」

 

ガープが地面の氷を爆発的に踏み砕き、一瞬でレオンの懐へと肉薄した。極限まで練り上げられた黒い『武装色の覇気』を纏った拳が、大気を歪めながらレオンの顔面へと炸裂する。

 

ガシィィィィィン!!!! entry

 

レオンは左腕のナノラミネート装甲を交差させ、その「英雄の鉄拳」を真っ向から受け止めた。バリバリと赤黒い覇気の火花が散り、衝撃波だけで周囲の海軍兵たちが何百人も吹き飛んでいく。

 

「ほう、生身の腕でワシの拳を受けるか! だがこれはどうじゃ!」

ガープの老練な肉体から繰り出される、目にも留まらぬ速さの拳打。それはかつて数々の伝説の海賊を沈めてきた、本物の「拳骨」の嵐だった。

 

ドン! ドガァン! ズバァン!!!

 

レオンは四枚の白い鋼鉄の羽を前方に引き寄せ、盾のように噛み合わせてガープの連撃をミリ単位の狂いもなく弾き返す。羽の表面に覇気が衝突するたび、空間が悲鳴を上げるような金属音が周囲にこだました。

 

「下がれ、ガープ! ワシが叩き潰す!」

巨木のような質量を持った声とともに、センゴクがその巨体を黄金の仏へと変貌させた。処刑台の前で圧倒的な威圧感を放つ『大仏のセンゴク』。その巨大な右の手のひらが、天を覆うようにレオンの頭上から振り下ろされる。

 

「――『衝撃波』!!」

 

ドゴォォォォォォォォン!!!!!

 

仏の掌から放たれた目に見えない高密度の衝撃波が、レオンを真っ向から捉えた。広場の強固な石畳が放射状に爆裂し、砂埃が津波のように舞い上がる。並の海賊であれば、この一撃だけで内臓を破壊され肉体を粉砕されるところだ。

 

しかし――。

 

『警告。外部からの物理衝撃:最大限界値を継続。……ナノラミネート装甲の損耗率:0.02%。……ウイングゼロフレーム、衝撃エネルギーの88%を足元の氷原へと強制アース(排熱)』

 

「……これで終わりか。海軍のトップにしては、出力の効率が悪すぎる」

砂煙を内側から吹き飛ばし、レオンが再び姿を現した。そのタンクトップの胸元には、埃一つついていない。

 

「何という頑強さだ……! 覇気も使わずに、ワシの衝撃波を無傷で受け流すだと!?」

センゴクの仏の顔が驚愕に歪む。

 

「今度はワシの番だァ!!」

すかさずガープが上空へ跳躍。覇気によって完全に漆黒へと染まった両拳を固く握りしめ、レオンの頭上から彗星のごとき勢いで急降下してきた。「『拳骨・流星群』!!」

 

「ゼロ、予測演算の完了を確認。……反撃に転じる」

 

レオンは素早く連結していた二挺のツインバスターライフルをあえて分離させて腰にしまい、背中の羽根の付け根にあるビームサーベルを抜き、左右の手に一つずつ保持した。

 

「出力を0.04%へ固定。――スラッシュ・ソード」

 

チィィィン!

 

レオンが左右のビームサーベルから出た刀身を鋭く振ると、ビームの斬撃が放たれた。放たれたのは紙のように薄い、しかしあのミホークのようにすべてを切り崩しながら進む、緑色の熱線だった。それがガープの放った覇気の拳圧を空間ごと縦横に切り裂き、さらに上空から迫るセンゴクの次の掌打をも綺麗に一刀両断する。

 

「ぬおっ!?」

ガープが空中で身を翻し、間一髪で熱線の刃を回避して着地する。彼の自慢の海軍コートの裾が、一切の音もなく焼き切られてハラリと地面に落ちた。

 

「おいおいセンゴク、こいつの持ってる武器、ただの武器じゃねェぞ。俺の覇気をも焼き切るレーザーじゃ」

「分かっている! だが、ここでこの男を通せば、海軍の正義は完全に崩壊する! 何としてもここで仕留めるぞ、ガープ!」

 

大仏の姿のセンゴクが再び両手を構え、ガープが不敵に拳を鳴らす。海軍の歴史そのものである伝説の二人が、一人の「白き羽根の死神」を止めるために、完全に本気の戦闘態勢に入った。

 

レオンは四枚の白い羽を静かに羽ばたかせ、地面から数センチだけ身体を浮かせた。彼の網膜には、二人の完璧な連携の未来予測が、何百通りもの光の線となって描かれている。

 

「お前たちの『正義』という名の偽善者を守るためなら、ここで全出力を解放しても構わない。」

 

レオンがゼロシステムに

 

『長距離センサーが、上空3000メートルに超高質量の『未確認飛行物体』を捕捉。……質量、および電磁波の不条理度:最大。落下地点:マリンフォード湾、中央……落下まで、あと4秒』

 

「……上空? ゼロシステムにそんな予兆ははなかったぞ。」

激闘の最中、レオンがふと冷徹な視線を遥か大空へと向けた。センゴクとガープも、その異様な気配に気づき、思わず拳を止めて空を見上げる。

 

「……ん? 空から……何か、叫び声が聞こえんか?」

ガープが眉をひそめた。

 

 

 

「うわあああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

激しい風と雲を突き破り、マリンフォードの真上から真っ逆さまに落ちてきたのは――なんと、一隻の巨大な海軍の軍艦だった。

 

「な、何だァあれはーーー!!! 空から軍艦が降ってきたぞォォォ!!!」

広場の十万の兵士と白ひげ海賊団の全員が、そのあまりにも前代未聞の不条理な光景に戦闘を止め、口をあんぐりと開けて空を仰いだ。

 

軍艦の甲板には、叫びながらしがみつく者や冷静になっている者などがいる集団によるあまりにも混沌としたの姿があった。

 

「まだ死にたくねェェェェェェェ!!! インペルダウンから脱出して、やっとシャバ出られたと思ったら、なんで空からマリンフォードに落ちなきゃいけねェんだァ!!!!!!!」

泣きながら絶叫する、キャプテン・バギー。

 

「いいえ! これもヴァターシたちへの試練ダッチャブル!!! ヒーハー!!!」

巨大な顔面を揺らすエンポリオ・イワンコフ。

 

「ふん……、相変わらず騒々しいな」

冷徹に腕を組む砂漠の王、クロコダイル。

 

「エースの元へ急がねばならんというのに、この状況は……!」

仁王立ちする海侠のジンベエ。

さらに、チョキチョキの実の能力を持つイナズマ、アラバスタに行く途中のリトル・ガーデンで戦ったMr.3、そしてバギーがインペルダウンのLEVEL2から解放し、彼を神のように崇拝する何百人もの凶悪な囚人たち。

 

天竜人を殴ったあのオークション会場、そしてあのシャボンディでの別れを経て、さらに強くなった麦わらの少年が、軍艦の船首で喉が裂けんばかりに叫んでいた。

 

「エースーーーーーーーーーーー!!!!今行くぞォォォォォォォ!!!!」

 

ドガァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!

 

軍艦は、青雉が直前に先制攻撃を防ぐために凍らせた、湾内の分厚い氷原の『真ん中』へと凄まじい轟音を立てて激突し、木っ端微塵に大破した。激しい氷の破片と水しぶきが、戦場全域へと降り注ぐ。

 

煙が立ち込める中、バギーや囚人たちが痛みに悶えながら起き上がる。その中心で、麦わら帽子を掴みながら不敵に立ち上がるルフィの姿があった。

 

処刑台の前でガープ、センゴクと対峙していたレオンは、ガチガチと冷却ベントを閉め、素早くビームサーベルをしまい、再び二丁のバスターライフルを構え、その大破した軍艦の跡を冷徹に見つめた。

 

『演算終了……。インペルダウン脱獄囚、総勢241名が戦場に乱入。……主犯:モンキー・D・ルフィ。当海域における予測演算が、完全に崩壊しました』

 

「……フン。新聞で壊滅したと書かれていた男が、インペルダウンから脱獄し空から降ってくるか、相変わらず規格外な奴だ。」

 

レオンは呆れたように小さくため息をついたが、その口元は、この戦争が始まって以来、最も頼もしげな笑みへと変わっていた。

 

「やはりお前たちの生命力は、ゼロシステムでも演算不可能な奴らだな。……待たせるのは非効率だ。俺もこいつらを再起不能にして速くエースを救出に向かうとするか」

 

地獄のインペルダウンを突破した最凶の混成軍が、ついにマリンフォードへと降臨。

白き翼の死神、そして新時代のバカどもが揃い踏みし、頂上決戦はさらなる混沌と熱狂の渦へと突き進むのだった。




次回:第十六話 『砂漠の王の復讐、死神の計算を乱す射線』
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