白翼の機械人形になった転生者は海賊(人助け)をしながら、世界を見守る。 作:キング・クリムゾン!!
作者「そ、それには海よりも深いわけが…」(*´д`;)…
レオン「お前を殺す」
作者「オレのそばに近寄るなああーッ」
その後作者がどうなったのかはご想像ください。
レオン「続きだ、ゆっくりしていくといい。」
「――全員、船に乗れェ!!!!」
マリンフォードの湾内に停泊する白ひげ海賊団のパドルシップに、次々と海賊たちが飛び込んでいく。
エースの手枷を外し、ルフィを抱えたジンベエが甲板へと足を踏み入れたその瞬間、戦場の中央にそびえ立つ“白ひげ”エドワード・ニューゲートが、静かにその薙刀を地面へと突き立てた。
「オヤジ!! 何してんだ、早く乗れよ!!」
マルコが叫び、エースが船の欄干から身を乗り出す。
だが、白ひげは振り向かない。その巨大な背中には、無数の砲撃と刃の痕が刻まれていたが、「逃げ傷」は一つとして存在しなかった。
「……ここらが引き際だ。野郎ども……命惜しんで無事に新世界へ帰れ!!!」
「オヤジ―――ッ!!!!」
白ひげは両拳を固く握り締め、左右の大気を叩き割った。
グラグラの実の能力が解き放たれ、マリンフォードの海軍本部校舎とオリス広場が半分に叩き折られる。海軍の追撃部隊と海賊たちを隔てる、巨大な亀裂が戦場をまっ二つに引き裂いた。
おのれ自身を最後の「防壁」とし、愛する“家族”たちを逃がすための決死の仁王立ち。
キィィィィィィィィン……!
その裂けた大空から、紫の瘴気を引きながら一筋の漆黒の光が降り立った。
パドルシップのマストの最上段に着地したのは、サカズキの追撃を振り切ったレオン・ユイだった。
「ハァ……ハァ……。機体温度、正常値へ復帰。……メインプロセッサー、全システム正常」
「レオン!! 無事だったか!!」
バギーがボロボロの身体で駆け寄り、レオンの脚にしがみつく。
「お前、本当に無茶ばっかりしやがって……! ロジャーのオヤジの形見(?)が死んだらどうすんだよ!!」
「……騒ぐな、バギー。私の耐久値はお前の予測よりも遙かに高い」
レオンは冷淡に答えると、エメラルドグリーンの瞳を戦場の中央、仁王立つ白ひげの背中へと向けた。
『ターゲット:エドワード・ニューゲート。心拍数、急激に低下。……全バイタルサインの停止まで、推定残り2分』
「……白ひげ。お前は自分の『死』という終着点すらも、撤退のシステムの中に組み込んでいたというのか」
白ひげの覚悟。それは非効率な自己犠牲などではなく、時代を次へ繋ぐための完璧な「計算」だった。レオンのゼロシステムは、その圧倒的な生き様をひとつの過ちもない最適解として認識していた。
「おい……見ろ! 海軍の奴らの向こうに……何かいるぞ!!」
海賊たちの悲鳴のような声が上がる。
崩壊する本部の影から現れたのは、黒ひげ海賊団――マーシャル・D・ティーチ率いるインペルダウンの最悪の脱獄囚たちだった。
「ゼハハハハハ! 久しぶりだなァ、オヤジィ!! 会いたかったぜ!!!」
ティーチが不敵な大笑いを浮かべ、満身創痍の白ひげへと群がり始める。時代の覇権を奪わんとする、不気味で醜悪な野望の蠢き。
「……チッ、また新手の敵か」
レオンは背中の二挺のツインバスターライフルに手を伸ばしかけたが、白ひげが放った最後の咆哮が、マリンフォード全体、そして世界中に張り巡らされた映像電波を通じて響き渡った。
「――“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”は……実在する!!!!」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!
その一言が、世界を震撼させた。
白ひげは立ち上がったまま、己の生命活動を完全に停止させた。
「……見事な最期だ、エドワード・ニューゲート」
レオンは静かに翼を閉じ、空を見上げた。
白ひげの死によって、ひとつの時代が完全に終焉を迎えた。だが、レオンたちが命がけで繋いだ「ポートガス・D・エース」と「モンキー・D・ルフィ」という新たな時代のシステムは、今まさにこの絶望の戦場から脱出しようとしていた。
「全艦、面舵いっぱい!! マリンフォードから離脱する!!!」
海賊船が波を押し分け、荒れる海へと走り出す。
白き翼から堕天使へと変貌を遂げた死神レオン・ユイの初陣――頂上決戦は、あまりにも巨大な歴史のうねりを残して、終わりへと向かっていくのだった。
次回:第二十七話 『終焉の鐘、新たなる針路』