白翼の機械人形になった転生者は海賊(人助け)をしながら、世界を見守る。   作:キング・クリムゾン!!

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続きです。ゆっくりしていってね。


第三十三話:『神々の咆哮、深淵の死闘』

パンゲア城の崩落が巻き上げる白煙の中、世界政府の最高権力者である五老星の姿が、不気味かつ禍々しく歪み始めた。

 

「世界の理を乱す狂乱者め……。神罰の重み、その身で知るがいい」

 

黒い煙のような覇気が五老星の全身を覆い尽くし、巨大な異形の怪物たちが顕現する。大気を震わせる地鳴りのような咆哮。それぞれが解き放つ圧迫感は、マリンフォードの大将たちすら凌駕する底知れぬ深淵の威圧感だった。

 

『警告……! 超高濃度の未知の生命反応および異形の覇気を検知。……データバンクに該当なし。……ゼロ・システム、即時撤退を推奨……』

 

「……拒否する」

 

レオン・ユイのエメラルドグリーンの瞳が、静かに一閃した。

 

「目の前の敵を放置して去るなど、ウイングゼロフレームの存在意義に反する。――全出力解放」

 

キィィィィィィィィン!!!!

 

レオンの心臓部(エイハブ・リアクター)がかつてない高音を奏で、四枚の純白の羽から目も眩むような光粒子が撒き散らされた。

 

「死ねぇ、害虫がァァァ!!!」

 

巨躯を誇る異形の一頭が、大気を打ち砕く超重力の一撃を叩きつけてくる。その速さは音速を超え、直撃すれば山ひとつが一瞬で霧散するほどの破壊力を秘めていた。

 

「――『フェザーファンネル・立体防壁』」

 

ハラハラハラ……!

 

レオンの背中から三十個の純白の羽が散り乱れ、一瞬でエネルギーフィールドを形成した。

 

ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!

 

聖地の地盤が数百メートルにわたって陥没し、莫大な衝撃波が赤土の壁(レッドライン)を削り取っていく。五老星の圧倒的な力線と、レオンの展開したファンネルフィールドが激突し、黒い雷鳴が空を覆った。

 

「……ぐ、ぬっ……!?」

 

完全防御を果たしたものの、あまりの質量の重みに、レオンのナノラミネート装甲が悲鳴を上げる。

 

「物理打撃の威力を確認。……非効率な力押しだが、破壊力だけは評価してやる」

 

レオンはフィールドを瞬時に解除すると同時に、三十個のフェザーファンネルを一斉にオールレンジ攻撃へと転換させた。

 

「――切り刻め」

 

チュチュチュチュチュイィィィン!!!!

 

三十の純白の羽が光の軌跡を描きながら、異形たちの巨大な肉体へと超高速で襲いかかる。極細のビーム照射と高速切断が、五老星の皮膚を切り裂き、赤黒い血を撒き散らさせた。

 

「ぬああああああっ!?」

 

悲鳴を上げる五老星。だが、レオンのエメラルドグリーンの瞳は、怪我を負わせた瞬間に見せた「異常な現象」を見逃さなかった。

 

『アナライズ……。傷口の即時再生を確認。……再生速度:0.02秒。……物理的ダメージによる機能停止は不可能です』

 

「……不死の肉体、か。生に縋るクズの極みだな」

 

切断された肉体が、何事もなかったかのように瞬時に復元されていく。どれほどの火力を叩き込もうと、根本的な消滅に至らない限り、彼らを倒すことは不可能だった。

 

「ハハハハ! 悟ったか、無力な鉄くずめ! 我らは不死不滅! 世界を統べる神に仕える神託者なるぞ!!」

 

五老星たちが一斉に牙を剥き、レオンを取り囲むように迫ってくる。

 

「……神だと? 何度も言わせるな」

 

レオンは空中で不敵に、そして冷徹に言い放ち、二挺のツインバスターライフルを胸の前で交差させた。

 

「不死であるならば、お前たちの再生能力が追いつかないほどの高熱量で、この空間ごと『蒸発』させるまでだ。――システム、最大出力の150%でチャージを開始」

 

崩壊した聖地マリージョアの上空で、純白の死神と世界の頂点による、世界を揺るがす「絶対的破壊」が始まろうとしていた。




次回:第三十四話 『飽和する白熱、破滅の焦土』
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