白翼の機械人形になった転生者は海賊(人助け)をしながら、世界を見守る。   作:キング・クリムゾン!!

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続きです。ゆっくりしていってね。


第四十話:『空上の交錯、糸を絶つ白き閃光』

パンクハザードの上空数千メートル。

雲海に薄い糸を張り巡らせ、凄まじい速度で空を駆けるピンクの羽毛コートの男――ドンキホーテ・ドフラミンゴ。

 

そのサングラスの奥の瞳には、冷酷な怒りと焦燥が滾っていた。

 

「フフフフフ……シーザーの奴め、ヘマ踏みやがって。トラファルガーも、麦わらも……まとめてこの手で引き裂いてくれる……!」

 

ドフラミンゴが手をかざし、さらに前方の雲へと糸を伸ばそうとしたその瞬間――。

 

キィィィィィィィィン……!

 

空気を切り裂く高音の駆動音と共に、一筋の純白の光線が雲海を水平に穿ち、ドフラミンゴが足場にしていた雲と糸を一瞬で蒸発させた。

 

「……ぬ!? 重力波……いや、ビームか!?」

 

足場を失い、空中へと投げ出されたドフラミンゴは、すぐさま周囲の雲へと新たな糸を打ち込もうとした。しかし、その視界を無数の純白の羽が覆い尽くす。

 

ハラハラハラ……。

 

舞い散る三十の羽。その中心で四枚の美しい翼を優雅に広げ、二挺のツインバスターライフルを構える少年――レオン・ユイが静かに滞空していた。

 

「フフフフフ……! これは驚いたな。聖地マリージョアを半壊させ、懸賞金45億をかけられた“白き翼の死神”レオン・ユイか……!」

 

ドフラミンゴは空中にとどまりながら、凶悪な笑みを崩さずにサングラスを直した。

 

「元ロジャー海賊団の生き残りが、なぜ俺のビジネスを邪魔する? シーザーとローはどこへ連れ去った……?」

 

「……ドンキホーテ・ドフラミンゴ」

 

レオンのエメラルドグリーンの瞳が、静かにドフラミンゴのバイタルと糸の波長を観察する。

 

「お前が統治するドレスローザ、および『SMILE』の闇取引は、世界政府の腐敗を加速させる有害なシステムだ。……これ以上の進行を阻止する」

 

「ハハハハハ! システムだと!? 青臭いガキが語るんじゃねェよ!! この海の頂点に立っているのは世界政府であり、俺たち天竜人の血脈だ! 俺の安息を、闇の取引を……貴様ごときに邪魔されてたまるかァ!!!」

 

「――『オーバーヒート』!!!」

 

ドフラミンゴの手のひらから放たれた、高熱を帯びた一本の極細の糸が、音速を超えてレオンの胸元へと突き刺さる。

 

ズガァァァン!!!!

 

激しい爆煙が上がり、空中に衝撃波が広がる。

 

だが――煙の向こうから現れたレオンのナノラミネート装甲には、かすり傷一つ付いていなかった。

 

「……切断効率:0%。高熱エネルギーの吸収率:100%。……お前の糸の構造は、ウイングゼロの装甲分子を解体するには程遠い」

 

「な……なに……!?」

ドフラミンゴの笑顔が引きつる。

 

「――『フェザーファンネル・ブレイク』」

 

ハラハラハラ……!

 

レオンの合図とともに、三十個のフェザーファンネルが一斉に全方位から飛翔。ドフラミンゴが空中に張り巡らせていた「雲へ繋がる全ての糸」を、極細の光線で完璧に切断・消滅させた。

 

「しまっ……! 雲への糸が……!?」

 

足場を完全に奪われ、海面へと落下していくドフラミンゴ。

 

「……ルフィとローは、すでにお前の待つドレスローザへと向かっている。……お前の裁きは、あの世代の手によって下されるのが最も確率論的に正しい」

 

レオンは冷徹に見下ろしながら、バスターライフルを背中へとマウントした。

 

「行け、ドフラミンゴ。お前の偽りの王国が崩壊するカウントダウンは、すでに始まっている」

 

ドォォォォォォォン!!!!

 

音速の衝撃波を残し、白き翼の死神はドレスローザの上空へ向けて先回りするように飛翔していった。

空中で体制を立て直そうともがくドフラミンゴの咆哮が、パンクハザードの雲海に虚しく響き渡るのだった。




次回:第四十一話 『愛と情熱の国』
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