超かぐや姫!inロードスリー   作:ALMS913

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超かぐや姫inロードスリー

よぉ俺は暮雲昴(くれぐもすばる)17歳  高校二年生 

 

単刀直入言うと俺は転生者だ

 

何故そんなことが分かるのかと言うと

 

大学受験合格発表の日

 

第一志望に受かって浮かれまくった結果

 

道路に飛び出してトラックに轢かれたのです☆

 

我ながら間抜けな死に方だと思う

 

転生した直後は泣いた。

 

それはもう泣いた

 

親に会いたかったし

 

友達にも会いたかったし

 

せっかく受かった大学にも行きたかった

 

でも泣きすぎたせいで今世の親に迷惑をかけまっくて申し訳なくなった

 

だがしかし

 

本当の絶望はここからだった

 

受験期間中も少しずつ録画を消化していた

 

そして当時放送していたのが『仮面ライダーゼッツ』

 

ロードスリーが退場した辺りまでしか見られていなかった

 

受験が終わったら一気見するつもりだった

 

本当にそのつもりだった

 

なのに死んだ

 

そして転生した

 

四歳くらいの頃だったと思う

 

ある日ふと思った

 

「そういや今何ライダーやってるんだろ」

 

テレビを付けて番組表を開いた

 

探した

 

探した

 

探した

 

なかった

 

仮面ライダーが

 

ない

 

スーパー戦隊も

 

ない

 

ウルトラマンも

 

ない

 

特撮という概念そのものが消えていた

 

最初は放送局の違いかと思った

 

次に地域差かと思った

 

その次は配信独占かと思った

 

どこにもなかった

 

めのまえがまっくらになった 

 

どーにか小学5年生の時に立ち治ったけど

 

どーにも心にぽっかり穴が開いた気分だった

 

けどそんな俺にも転機が訪れた

 

仮想空間ツクヨミができたことだ

 

「ツクヨミではみんなが表現者」とFUSHIの分身が語るように、ユーザー全員がクリエイターとして扱われており、ありとあらゆる創造的行為が推奨されている空間だ

 

そこで俺は思った作っていいなら仮面ライダーを作ろうと

 

誰も知らないなら

 

俺が覚えていればいい

 

誰も作らないなら

 

俺が作ればいい

 

そんな単純な話だった

 

最初は軽い気持ちだった

 

本当に

 

気晴らしみたいなものだ。

 

失くしたものを忘れないための

 

思い出作りみたいなものだった

 

だから最初に作ったのは変身ベルトじゃない

 

アバターですらない

 

一枚の設定画だった

 

記憶を頼りに描いた

 

ロードスリー

 

覚えてる中でも一番くっきりと覚えてるインパクト強い最新のライダー

 

銀色の装甲

 

左肩のマント

 

鋭い複眼

 

特徴だけを必死に描いた

 

描いて

 

消して

 

描いて

 

消して

 

何十回も繰り返した

 

 

そして出来た設定がを見たとき俺の心に炎がともった

 

四歳の頃からずっと空っぽだった場所に

 

何かが戻ってきた気がした

 

その日のうちに俺は親にスマコンを買ってほしいと頼んだ

 

そしたらあっさり通った

 

うちの家そこそこ裕福で

 

今まで俺が何かを欲しがることなんてほとんど無かったからだ

 

四歳以降

 

俺はどこか燃え尽きたみたいになっていた

 

ゲームも

 

玩具も

 

服も

 

何も欲しがらなかった

 

だから父さんも母さんも

 

久しぶりに俺が何かに興味を示したことが嬉しかったらしい

 

翌週には最新型が家に届いた

 

その時の両親の笑顔を見て

 

なんか罪悪感が凄かった

 

本当にすみません

 

心配かけました

 

その日からツクヨミ内でロードスリーを作ることが始まった

 

そして俺はスマコンを装着して

 

初めてツクヨミへログインした

 

視界が光に包まれる

 

気が付くと

 

巨大な鳥居があって そこでキャラメイクの際に八千代にあってキャラメイクが終わったら

 

鳥居をくぐりそこで転んだ

 

顔を上げると

 

和風の街並みが広がっていた

 

ネオンが浮かび

 

巨大な鳥居が空に伸び

 

無数のアバターが行き交う

 

正直

 

感動した

 

「すげぇ……」

 

これだけで買った価値があった

 

そう思った

 

だが

 

感動は五分で終わった

 

俺の頭の中には

 

もっと大事なことがあったからだ

 

ロードスリーを作ろう

 

まず工房を借りた

 

次に資料を並べた

 

資料と言っても

 

俺の記憶を殴り書きしたメモ帳だけだ

 

ロードスリー

 

銀色

 

左肩マント

 

複眼

 

ブレイカムブレイカー

 

線の配置と色

 

ここまでは覚えている

 

肝心の能力がすべてを過剰に強化するしか覚えていなかった

 

もうここまで来たのなら俺はほかのマントとか肩とかの能力を自分で補完するしかないと思って

 

作り始めた

 

 

それと作ってる途中で特撮とは別に俺にも特撮以外に好きなものができた

 

それが月見ヤチヨ様だ

 

前世からもともと白髪か銀髪のキャラは好きで性格も容姿もドストライクで

 

俺はヤチヨ様のファンになった

 

ライブに行ったときで俺と同じように号泣していたいろともフレンドになった

 

推しが増えて友達も増えて俺はうれしかった

 

それで俺は壁にぶち当たったふじゅーが足りねーつまりは金が足りなかった

 

一部機構を再現するために金がかかり俺は金欠対策であることを始めた

 

それは仮面ライダーのイラストを描いてふじゅーを稼ぐことだ

 

昭和ライダーは書かなかったけど平成のクウガから今はウィザードまで書けてる

 

結構デザインが好きな人がいてそこそこ稼げている

 

 

 

 

 

そして今日

 

高校二年生

 

六月

 

三連休前日

 

ロードスリーが完成した

 

正確には

 

完成してしまった

 

だった

 

工房の中央

 

銀色の装甲が静かに浮いている

 

左肩のマント

 

複眼

 

胸部装甲

 

腕部フレーム

 

脚部装甲

 

ブレイカムブレイカー

 

俺が覚えている限りの全て

 

そして

 

俺が忘れた部分を補完した全て

 

七年

 

七年間だ

 

小学五年から高校二年まで

 

ずっと作っていた

 

途中で仕様変更が百回以上

 

モデルの作り直しが二十回以上

 

テクスチャの描き直しなんて数え切れない

 

それでも

 

ようやく終わった

 

終わってしまった

 

俺は椅子に座った

 

何も言わず

 

ただ見つめた

 

完成したロードスリーを

 

不思議だった

 

もっと嬉しいと思っていた

 

もっと叫ぶと思っていた

 

もっと泣くと思っていた

 

なのに

 

妙に静かだった

 

達成感はある

 

間違いなくある

 

だけど

 

それ以上に

 

喪失感があった

 

明日から何を作ればいいんだろう

 

そんな事を考えてしまった

 

七年間

 

学校から帰る

 

飯を食う

 

宿題をする

 

ツクヨミへ行く

 

ロードスリーを作る

 

その繰り返しだった

 

それが終わった

 

終わってしまった

 

俺はロードスリーを見上げる

 

銀色の装甲

 

左肩のマント

 

思い出の中の姿

 

俺だけが覚えているヒーロー

 

「……完成したな」

 

小さく呟く

 

返事はない

 

当然だ

 

ただのデータだ

 

ただのアバター装備だ

 

だがそれでも満足だ

 

そして

 

この時の俺はまだ知らない

 

数日後

 

酒寄彩葉

 

かぐや

 

 

この台風の目達との関り合いによって

 

この趣味の産物が

 

ただの自己満足では終わらなくなることを

 

 

 

 




主人公の容姿は完全にリゼロの菜月昴です
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