超かぐや姫!inロードスリー   作:ALMS913

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ライバーのギャルい陽キャかぐや姫!?!?

俺はロードスリーが完成してから多分燃え尽きた

 

燃え尽き症候群ってやつだと思う

 

なんか生きる目的がなくなったていうかやる気が起きないっていうか

 

そんな俺だが今日はヤチヨ様のガチファンフレンドのいろに何故か友人の配信を手伝ってほしいと頼まれた

 

いや

 

なんで俺

 

そう思わなくもない

 

確かに俺はKASSENをやっている

 

ライダーの戦闘を再現したくて始めた

 

仮面ライダーギーツの跳弾射撃とか

 

複数の障害物を利用した偏向射撃とか

 

二対一で包囲された時の立ち回りとか

 

そういうのを試すためだ

 

もちろん全部なんちゃって再現だ

 

本物じゃない

 

だがKASSEN勢からすると結構神業らしい

 

とそんな考え事してると着いた

 

「よおっす同志いろ来てやったぞー」

 

「同志アトラス今日は来てくれてありがとマジで助かる」

 

「別にいいいよいいよやることなくて暇だったし」

 

「じゃあ頼みます同志アトラス」

 

「OK 任せろ同志いろ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~~~~配信中~~~~

 

「じゃあ彩葉彩葉! 今日は何するの? 今回彩葉の発案でしょ? かぐや何も聞いてないんだけど!」

 

開始早々

 

かぐやは配信机に身を乗り出していた

 

目がキラキラしている

 

完全に遠足前の小学生である

 

対する彩葉は配信画面を確認しながらため息を吐いた

 

「だから本名で呼ぶのやめてって何回言えばいいの……」

 

「えー」

 

「えーじゃない」

 

コメント欄も盛り上がっている

 

『また言ってる』

 

『いつもの』

 

『彩葉呼び定着してて草』

 

『頑張れいろP』

 

『苦労人すぎる』

 

彩葉はコメント欄を見てさらに頭を抱えた

 

「今日は前にかぐやがKASSENやりたいって言ってたから」

 

「うん!」

 

「そのために先生を呼びました」

 

「先生!?」

 

かぐやの目が丸くなる

 

「先生って学校の?」

 

「違う私のフレンドでKASSENのプレイヤーの人そしてファン仲間」

 

 

コメント欄

 

『先生!?』

 

『誰だ』

 

『有名人?』

 

『ガチ勢?』

 

『コーチ枠?』

 

彩葉は深呼吸した

 

そして視線を俺に向ける

 

「じゃあ入ってきて」

 

「へいへい」

 

待機部屋から歩いていく

 

配信画面に俺のアバターが映る

 

黒パーカー

 

黒ズボン

 

黒スニーカー

 

地味

 

ひたすら地味

 

コメント欄

 

『普通だ』

 

『思ったより普通』

 

『一般人来た』

 

『先生感ゼロ』

 

『モブで草』

 

ひどい

 

「お前ら初対面だぞ」

 

思わずツッコむ

 

コメント欄

 

『喋った』

 

『声若い』

 

『高校生?』

 

『ツッコミ早い』

 

「紹介するね」

 

彩葉が言う

 

「フレンドのアトラス」

 

「ども」

 

軽く手を上げる

 

「KASSENで結構有名な人」

 

「盛るな盛るな」

 

「盛ってない」

 

彩葉は真顔だった。

 

「少なくとも私より強い」

 

「それはお前が戦闘勢じゃないからだろ」

 

「それでも強いのは事実」

 

コメント欄

 

『お?』

 

『ガチ勢?』

 

『名前見たことある』

 

『あのアトラス?』

 

『偏向射撃の人?』

 

俺は嫌な予感がした。

 

「その呼び方やめろ」

 

『本人で草』

 

『マジで本人か』

 

『跳弾変態だ』

 

「変態言うな」

すると。

 

ずいっ。

 

かぐやが顔を近づけてきた。

 

近い。

 

距離感どうなってるんだ。

 

「ねえねえ!」

 

「ん?」

 

「強いの?」

 

「普通」

 

「彩葉より?」

 

「多分」

 

「すごい!」

 

「そうでもない」

 

「じゃあ教えて!」

 

「何を」

 

「勝ち方!」

 

即答だった。

 

彩葉が苦笑する。

 

「あのねかぐや」

 

「うん?」

 

「そういうのはまず基本から」

 

「えー」

 

「えーじゃない」

 

コメント欄

 

『分かってない』

 

『初心者あるある』

 

『まず操作覚えろ』

 

『先生頑張れ』

 

かぐやは頬を膨らませた

 

だが目は相変わらず輝いている

 

新しい玩具を見つけた子供みたいに

 

そして俺は思った

 

なるほど確かにこれは放っておくと危ない

 

こいつ多分開始三十秒で敵陣に突っ込むタイプだ

 

「してかぐやさん」

 

「はい!何ですか!」

 

「あなたの武器は何じゃらほい」

 

「私の武器はね!このハンマー!」

 

そういってかぐやは大きい竹でできたハンマーを取り出す

 

 

「えっとじゃあまずは~~~~

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

基本的な立ち回りと操作を教えている

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ねえねえ!アトラス!」

 

「ハイなんでしょうか」

 

「かぐやにお勧めの戦い方ある?」

 

「舞を舞うように連続攻撃をして相手に隙を与えない戦い方と」

 

「うんうん」

 

「少し隙を使って相手の攻撃を誘発させて隙を作って大ダメージを与える戦いかなー」

 

 

「おおー!」

 

かぐやの目が輝く

 

輝きすぎている

 

嫌な予感しかしない

 

「じゃあやろう!」

 

「ん?」

 

「今!」

 

「今?」

 

「今!」

 

早い

 

話が早い

 

というか早すぎる

 

俺まだ説明途中なんだけど

 

「待て待て待て」

 

「なんで?」

 

「まだ基本終わってない」

 

「でも見た方が早いじゃん!」

 

「それはそう」

 

「じゃあ行こう!」

 

「待て」

 

「なんで!?」

 

「初心者がいきなり対人戦行ったら泣くぞ」

 

「泣かない!」

 

「俺が泣く」

 

コメント欄

 

『草』

 

『先生が泣くのか』

 

『保護者枠』

 

『完全に保父さん』

 

『いろPの気持ち分かってきた』

 

彩葉が小さく頷いた

 

やめろ

 

その頷きは何だ

 

「じゃあまず模擬戦」

 

「模擬戦!」

 

「俺が相手する」

 

「おー!」

 

「一発でも当てたら勝ち」

 

「簡単!」

 

「簡単じゃない」

 

俺は断言した

 

本当に簡単じゃない

 

ーーーーーーーーーーー

 

数試合後

 

ーーーーーーーーーーー

 

「なんか本気じゃない気がする」

 

「えなにどゆこと」

 

「なんかそう思った立ち回り的に」

 

「だから彩葉も入れて二対一だー!」

 

「は?」

 

 

「は?」

 

彩葉

 

「は?」

 

コメント欄

 

『は?』

 

『巻き込まれた』

 

『いろP逃げて』

 

『無茶振り来た』

 

『草』

 

「いや待て待て待て」

 

彩葉が慌てて手を振る

 

「私戦闘勢じゃないから!」

 

「大丈夫!」

 

「何が!?」

 

「かぐやも初心者だから!」

 

「大丈夫じゃないよね!?」

 

俺は思わず笑った

 

確かに理屈としては間違っていない

 

初心者+非戦闘員

 

VS

 

KASSENプレイヤー

 

になる

 

「まあいいんじゃね?」

 

俺が言う

 

「アトラスまで!?」

 

「俺も本気出せないし」

 

「今まで本気じゃなかったの!?」

 

「だって初心者相手だぞ」

 

「それに最近切る札できたし」

 

コメント欄

 

『そりゃそう』

 

『先生優しい』

 

『手加減してたか』

 

『まあ当然』

 

『切り札とは?」

 

『まだ強くなるのかアトラス』

 

かぐやが腕を組む

 

「やっぱり!」

 

かぐやが立ち上がる

 

「アトラス絶対何か隠してる!」

 

「隠してねえよ」

 

「隠してる!」

 

「隠してない」

 

「隠してる!」

 

「小学生かお前」

 

コメント欄

 

『草』

 

『仲良くなってる』

 

『先生負けてる』

 

『かぐや強い』

 

彩葉が苦笑する

 

「でも私もちょっと気になるかも」

 

 

「お前までか」

 

彩葉

 

「だってさっきから切り札切り札言ってるし」

 

コメント欄

 

『たしかに』

 

『気になる』

 

『見せろ』

 

『公開しろ』

 

俺は頭を掻く

 

面倒な流れになった

 

「別に強いとかじゃないぞ」

 

「じゃあ何?」

 

「趣味」

 

「趣味?」

 

「趣味」

 

「???」

 

かぐやの頭上に疑問符が浮かぶ

 

俺は少し黙る

 

七年

 

七年間作った

 

俺しか知らないヒーロー

 

俺だけが覚えている存在

 

本来なら見せる予定なんて無かった

 

「笑うなよ」

 

「笑わない!」

 

「絶対?」

 

「絶対!」

 

コメント欄

 

『フラグ』

 

『笑われるやつだ』

 

『がんばれ先生』

 

俺は装備メニューを開いた

 

Project Road-3

 

選択

 

装着

 

ロードインヴォーカー

 

「さてやるか」

 

「おおーなんかかっこいい!」

 

俺はエクストラカプセムをポケットから取り出す

 

カプセムソケットに入れる

 

ヴーーン  ♪~~  ♪~~

 

インヴォークイジェクターを押し込む

 

エクストラ

 

『  オンユアマーク   オンユアマーク    』

 

擬装

 

カプセムを回転させる ギューーーーーン

 

試験管のようなものが出てきて俺を包み青紫色の液体が満たされる

 

インヴォークロードシステム

 

俺の体が銀色で包まれレーザーっぽいもので線をつける

 

そして液体が沸騰し試験管のようなものが割れる

 

 

エクストラ

 

そして最後に左肩にマントが形成される

 

「おおおおおおお!」

 

コメント欄

 

『なんかかっこいい!?』

 

『変身演出!?』

 

『待って待って待って』

 

『何これ!?』

 

『は???』

 

『えぐ』

 

『なにこれ』

 

『作り込みやばくね』

 

ーーーーーーーーーーー

 

「すごいすごいすごい!!」

 

「ちょっ近い近い!」

 

「どうだこれすごいだろ」

 

言った瞬間

 

俺は少し後悔した

 

なんでかというと

 

かぐやの目が

 

さっきまでの興味津々じゃなかったからだ

 

もっとこう

 

宝石でも見つけたみたいな

 

そんな目だった

 

「すごい!」

 

「うん」

 

「かっこいい!」

 

「うん」

 

「綺麗!」

 

「うん」

 

「好き!」

 

「待て」

 

三つ目までは良かった

 

四つ目はおかしい

 

コメント欄

 

『好き出た』

 

『早い早い』

 

『三秒で落ちた』

 

『違うそうじゃない』

 

『かぐやで草』

 

彩葉も吹き出していた

 

「かぐや」

 

「なに?」

 

「落ち着こう」

 

「落ち着いてる!」

 

「落ち着いてないよ」

 

「落ち着いてるもん!」

 

完全に子供だった

 

俺はため息を吐く

 

すると

 

かぐやが俺の周囲をぐるぐる回り始めた

 

「すごいなー」

 

くるくる

 

「細かいなー」

 

くるくる

 

「光ってるなー」

 

くるくる

 

「マントあるなー」

 

くるくる

 

「お前犬か」

 

コメント欄

 

『犬で草』

 

『大型犬』

 

『好奇心の化身』

 

『ぐるぐるしてる』

 

彩葉が肩を震わせている

 

笑うな

 

助けろ

 

「これ全部作ったの?」

 

かぐやが聞いた

 

「まあ」

 

「一人で?」

 

「まあ」

 

「何日?」

 

「七年」

 

沈黙

 

コメント欄も止まる

 

『は?』

 

『今なんて?』

 

『七年?』

 

『え?』

 

『七年?』

 

『聞き間違い?』

 

かぐやも固まった

 

「なな……」

 

「七年」

 

「七年!?」

 

「七年」

 

「長っ!!」

 

叫んだ

 

本当に叫んだ

 

「七年!?」

 

「だから七年」

 

「七年も作ってたの!?」

 

「そうだよ」

 

「七年!?」

 

「さっきから同じことしか言ってねえなお前」

 

コメント欄

 

『それは言う』

 

『普通言う』

 

『七年は重い』

 

『執念じゃん』

 

『趣味の範囲超えてる』

 

俺は少し視線を逸らした

 

別に褒められるような話じゃない

 

好きだったから作った

 

ただそれだけだ

 

「だってさ」

 

かぐやが言う

 

珍しく少し静かな声で

 

「七年も続けるのってすごいよ」

 

「そうか?」

 

「すごいよ」

 

即答だった

 

「かぐや絶対途中で飽きるもん」

 

「お前はそうだろうな」

 

「うん!」

 

威張るな

 

コメント欄

 

『自覚あるの草』

 

『堂々と言うな』

 

『潔い』

 

彩葉が小さく笑う

 

そして

 

ロードスリーを見る

 

「でも分かるかも」

 

「ん?」

 

「完成度」

 

彩葉の視線は装甲を見ていた

 

「作り込まれ方が異常」

 

「そうか?」

 

「そう」

 

彩葉は頷く

 

「ただ強い装備作りましたって感じじゃない」

 

「……」

 

「好きだから作ったんだなって分かる」

 

その言葉に

 

少しだけ胸が詰まった

 

七年間

 

誰にも分かってもらうつもりなんて無かった

 

俺しか知らないヒーローだったから

 

でも

 

 

目の前の二人は

 

ちゃんと見てくれていた

 

「……まあ」

 

俺は頭を掻く

 

「好きだったからな」

 

「うん」

 

「こういう装備」

 

「うん」

 

「それだけだ」

 

かぐやは少し黙る

 

そして

 

にかっと笑った

 

「ならもっと見たい!」

 

「は?」

 

「戦うところ!」

 

「そこに戻るのか」

 

「戻る!」

 

コメント欄

 

『本題来た』

 

『そうだった』

 

『戦闘だ戦闘』

 

『先生逃げるな』

 

『模擬戦開始』

 

かぐやがハンマーを構える

 

彩葉も慌てて武器を出す

 

「ほんとにやるの?」

 

「やる!」

 

「やるらしい」

 

俺は肩を竦める

 

そして

 

ロードスリーの銀色の腕を見下ろした

 

七年間

 

ただ作り続けた装備

 

誰にも見せるつもりのなかった趣味の塊

 

それが今

 

初めて人前で動く

 

少しだけ

 

胸が高鳴った

 

「じゃあ」

 

俺はゆっくり構える

 

「先生役の続きといこうか」

 

「おー!!」

 

かぐやが突撃した

 

開始一秒

 

やっぱり敵陣に突っ込むタイプだった

 

「だから早いって!!」

 

コメント欄

 

『知ってた』

 

『知ってた』

 

『知ってた』

 

『開始一秒で知ってた』

 

『先生頑張れ』

 

そして

 

ロードスリー初公開戦が

 

盛大に始まったのである――。

 

 

 

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