剣丞の親友だけが外史に向かった話   作:まくろ

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第1話

「……えっと?今なんていいました?」

「実はね。剣丞じゃなくて君が外史に巻き込まれる可能性があることが分かった。」

「えぇ。一刀さんほぼ剣丞が外史に巻き込まれる可能性が高いって言っていたのに。」

 

俺の言葉に一刀さんは苦笑する。ここは友人の剣丞が居候先になっている叔父さんに呼び出されてのことだった。

 

「そうなんだけど。本来私の家族と君の家族についての話につながるんだ。」

「えっと?確か、昔からある剣術で繋がりがあるんでしたっけ?」

「そうだよ。旭くんは知らないかもしれないけど僕たちの流派の元は八重樫流ってことが元なのは知っていたかい?」

「一応。調べましたけど。でも俺は八重樫とはいえ、俺は八重樫継いでるわけでも、八重樫の家系ですらないんですよ。」

「えっと確かシアさんだったかな?」

「はい。」

「それなんだけどね。一応君は理解しているけど可能性の問題かな。剣丞が外史に惹かれやすい体質であることは知っているし、君も外史に惹かれやすいんだよ。」

「自覚はないですけどね。」

 

一刀さんはさっきから苦笑している。力を使えるものは少ない。でも

 

「本当は剣丞だけが転移する可能性が一番高いんだよ。でも、君が接触してからはなんだけど未来が不確定になったんだ。」

「未来が不確定ですか?」

「うん。シアさんにも伝えてたんだし、お互いに鍛錬を行っていただろう。」

「まぁ俺にもそっちの技術教わりましたし。……槍や弓は苦手ですけど。」

「そうだね。でね。外史に対する影響力が君の方が大きくなった。」

「外史に対する影響力ですか?」

「そう。本来君が存在する確率ってかなり低いのって知っているかい?」

「一応。俺も未来が見えるので。まぁ。実際に南雲ハジメたちのクラスが異世界に巻き込まれ、殺されそうになった後ダンジョンの奈落に落とされそっから生き延び……まぁそのあとは省略しますけど親父かなりすごいですよね。」

「うん。それで、この世界線では君は産まれ、それでハウリアのほうが入っているんだろう。」

「まぁ魔力がないんで。」

 

魔力。地球ではない魔法が使える能力のようなもの。それを母さんたちが産まれた世界ではあった。その中で小学生からちょっとトラブルに巻き込まれたこともありそこで偶然事故にあいかけた剣丞の家族を救った経歴がある。

 

「まぁその代わりに君は氣を使えた。基本的に氣というものは現代でも使えるものは少ない。だからじゃないかな。君のは外史と繋がりがあったのは。」

「……もしかしてですけど。うちの家系が巻き込まれ体質ってことなのは知ってますけどもしかしてですが、俺が思っている外史と違う可能性あります?」

「うん。なんなら魔力というのは幻想の力なんだ。んで氣というのは昔のそれも古い昔の力で今ではほぼない。でもそんな中で氣が昔の人から見ても多いという君がいるんだ。剣丞が外史の対する力も大きいけど、君がなによりも氣を持っていることや使えているのが大きい。だからこの世界線では君が飛ぶことになる。」

「……そうですか。せっかくこっちに戻ってきて三年が経ちますけど。剣丞は親御さんもいますしね。」

「あぁ。だからこそ外史が君に渡ったっていうのもあるんだけど。」

「……それって。」

「あぁ。あの事件で君たちが助けてくれたからだよ。剣丞がいや剣丞の家族が僕たちと」

 

その言葉に俺は苦笑してしまう。それなら俺が巻き込まれた方が大分マシかもな。

俺は昔からかなりの変わり者だった。うさ耳の人たちに育て上げられ、そこにいた親父の友人の浩介叔父ちゃんからもいろいろなことを教わった。この人たちからもそうだ。恩人で強くなりたいと願ったからかわからないが槍、弓、兵法、八重樫流ほどではないが隠密術や工作まで色々なことを教えてくれた

 

「ん。それなら分かりました。でもどうやって行くんですか?」

「それは時間次第だけど、最悪転移場所が悪ければ死ぬからなぁ。」

「さらっと怖いこと言ってません?」

「だからこれ渡しておくよ。元々は剣丞に渡そうとしていた刀を君にね。」

「刀ですか?」

「うん。絶対に役に立つと思うよ。まぁ君にも愛刀があるのはいかに承知であるところなんだけど。巻き込んだ身とすればね。」

「ならもらいますけど。」

 

俺は本職小太刀だからなぁ。使い道はあるけど、八重樫流剣術も教わっているけど剣術ほどではないし。

その刀を受け取り鞘を抜こうとした時だった。

 

「えっ?」

 

刀が光周囲が光に包まれる。一刀さんは驚くがすぐにその場から一歩下がる。

あっ。これが親父たちが体験した奴か。

そんなくだらないことを考えながら俺は気が付いたら足元に感触がないのに気づく。下を見るとそこには白い雲のようなものが……

 

「……」

 

あっ。これやばい。死んだかも。

そんなことを思いながら急降下していく。

これはもう一つの可能性の物語である。

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