剣丞の親友だけが外史に向かった話   作:まくろ

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第5話

「……あの麦穂様?何か聞いてました?」

「い、いえ。旭殿も。」

「聞いてるわけないでしょ。後から久遠には詰めるとしてとりあえずひよだっけ?」

「ひゃ、ひゃい!!」

「とりあえず頭上げて。気楽でいいから。」

「で、でも。」

「いいから。とりあえず聞きたいことも幾らかあるし。」

 

俺の言葉にひよは顔を上げる。

やっぱりこいつ相当可愛いよな。どうしてサルって呼ばれているかはまだ分からないけど。

 

「あの、旭様?」

「まぁとりあえず。側室になったわけって分かるか?」

「えっ?そ、その。桶狭間の戦いの恩賞で私が旭様をお仕えしたいって。」

「……俺に?」

 

俺の言葉に顔真っ赤に染めひよは告げる。

ひよ曰く桶狭間で数人頸は上げてるがそれでもそれはひよの周りを俺が狩っていたことに気づいていたからのことらしい。ほとんどの敵を俺が狩っている中で数人、それもひよでも頸を立てれるようにしていたのは気づいていたとのこと。

それでひよが久遠にそのことを伝え、恩賞を辞退することにしようとしたが、手柄を立てたことは変わらないということで恩賞を与えたのらしい。

ひよはそのことに恩を感じたのか俺に仕えて恩を返したいと訴えたっていうのが元の始まりらしい。

 

「小僧そんなことをしていたのか?」

「まぁ、俺自身余裕がありましたし。」

「……旭様。四人が一万以上の軍に奇襲なんて本来なら無謀もいいところですよ。」

「えぇ。これでも策はきちんとしてたんだけど。」

「……小僧。まぁよい。」

「続きいいか?ひよ。」

「は、はい。」

 

そしたら久遠から提案があったらしい。元よりひよの能力を買っていたのもあり、俺の傍使いにするつもりだったらしい。

なお、これは俺との会合前、戦を終え戦勝祝いの祝いの席で決められたらしい。

そして久遠は久遠だけではなく、織田家全員でどうやら俺を囲いこむつもりだったらしい。それがすんなりいったのはひよ自身が恩と個人的に好意的であったことより決定したってわけだ。

 

「まぁ、大体経緯は分かったけど、これ多分俺じゃなくてひよに関しての恩賞も含まれてるな。」

「十中八九、そうでしょうね。」

「…まぁ、正直俺のことを政治利用の道具として使っていいとは言ったけど本当に容赦はないよな。久遠。」

「こればかりは何もいえませんが。」

「……てかさ、ひよはいいの?出会ってまだ一日目だぞ。」

「お、恐れ多いですよ。私が旭様のそれも側室でお殿様と一緒にご奉仕できるなんて。」

「まぁ、正直俺も男だからかわいい女の子が嫁に来てくれるのは嬉しいんだけど。ちょっとだけ理解が追い付いていないだけだから。」

 

織田信長と豊臣秀吉が嫁にって。

いや損か得かを考えたときには確実に得が多いのも分かるけど。急すぎて頭が痛いっていうか。

 

「あれ?小僧でも嬉しいのか?」

「俺を何だと思っているんですか?普通に男ですよ。普通に好かれたいって思いますし。例え政略的結婚とは言え久遠やひよみたいな可愛い女の子が嫁にそれも二人同時になんて男としては嬉しいでしょ。」

「…か、かわいいだなんて。」

「………旭様?」

「あの二人とも俺だってちゃんと感情あるんですよ。」

「い、いえ。でも結構女性の扱い上手いよなって。」

「あ~義理含め妹が 20人近くいるんで。それに俺の友人の家が姐さんが多いですし。」

「義理ですか?」

「俺の親父10人嫁いるんで。」

 

母さん、ユエ叔母さん、香織叔母さんに雫姐さん。ティオ叔母さんにリリ叔母さん。愛子叔母さんに優花叔母さんにレミア叔母さん、そしてミュウ叔母さん。総勢10人の嫁に囲まれているのでさすがになれるものである。

 

「それは好色家だったんだな。」

「まぁ否定はしないですけど、俺の親父って俺が100人いても勝てない化け物なんで。」

「あの、それは本当に人ですか?」

 

酷い言い方だな。事実だけど。

 

「人だけど、半分人をやめてるって言っていたかな。実際親父は世界を救ったことがある英雄ですし。」

「英雄ですか?」

「この世界的でいうなら戦を全て撤廃させた人っていえばいいかな。」

「そ、それは確かに英雄ですね。」

「だから本当は正室一筋だったらしいですけどね。いつの間にか嫁が増えたって言ってました。……なんか最終的になし崩しに嫁が増えていたって。」

「まぁ分からんでもないがな。実際サルが貴様を好いているようにお前にも誑しの血は入ってそうだがな。」

「否定はしませんけど。できないですけど。」

 

でも、守られていただけで堕ちるのはちょっとだけチョロすぎませんかと思ってはいたり……

……というよりも守られるってことに耐性がないのか?

 

「まぁ、とりあえずある程度勉強させてもらいますか。ひよ。よろしくな。」

「…ひゃ、ひゃい。」

「……とりあえずひよは緊張せずに話せるようになるところからだな。」

 

俺の言葉にひよがこっちを見てくる。

でも。こいつ結局この人たち俺に脅えてないよな。壬月様や麦穂様はともかくひよもだけど。

俺自身武に関しては結構化け物である自覚はあるのにそんな奴受け入れられるのだろうか。

そんなことを考えながら麦穂様より常識についての講義をうけるのであった

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